アナウンス「マモナク緊急避難えあばす最終便ガ出港イタシマス・・・」 酸性雨の降り続く荒廃した星で、宇宙服を着た3人の子供が避難していた。 一人が転んでしまい、ヘルメットが外れ、せき込みだすも、もう一人がヘルメットを被せ直した。 助けた子供は、枯れた木の根元に一本の苗木を見つけて、手に取った。 アナウンス「ゴ搭乗ノ方ハオ急ギクダサイ。Z地区デ有毒がすガ発生イタシマシタ」 緊急避難エアバスが発進した。 その中で、あの子供がカプセルに入れた苗木を持っていた。 #center(){|&big(){&bold(){大長編ドラえもんVOL.19 のび太の宇宙漂流記}}|} エアバスは、宇宙船に向かっていた。 アナウンス「まざーしっぷニ当機ガ着キ次第、惑星脱出計画ハ遂行サレマス・・・」 地球。 のび太「宇宙旅行!?」 スネ夫「パパが誕生日のプレゼントにチケットを買ってくれるんだ!!今や宇宙旅行はジュースの懸賞にもなる時代だからね」 ジャイアン「う、うらやましい~~~!!」 スネ夫「ま、これからは宇宙旅行のひとつやふたついってないと笑われる時代がくるよ。宇宙は広いからね、地球なんて豆粒にもならないよ」 しずか「宇宙からみた地球ってどんなのかしら」 スネ夫「よかったら、パパにたのんでみんなもさそってあげるよ」 のび太「ほんと!!」 ジャイアン「心の友よ!!」 スネ夫「ただしのび太はダメ!」 のび太「エエ―ッ、なんでなんで!!」 スネ夫「スペースクルーザーに乗るには、いろいろな訓練が必要なんだ。むずかしい天文学講義や天体観測、それにシミュレーター講習など、のび太にたえられるわけないよ」 ジャイアン「で、いつ出発するんだ?あしたか、あさってか」 スネ夫「そんなに早くいけるわけないだろ!!21世紀になってからだよ」 のび太「なんだつまらない。ドラえもんにたのんでつれてってもらおうっと」 ジャイアン「心の友よ!!」 のび太達は、ドラえもんの所に行った。 ドラえもん「宇宙につれていけって!?」 のび太「ドラえもんならかんたんだろ。「どこでもドア」であっという間にいけるじゃない」 ドラえもん(かんたんにいってくれるなあ・・・・、苦労するのはぼくなのに) ドラえもんが四次元ポケットから道具を取り出し始めた。 のび太「つれてってくれるんだね」 ドラえもん「「スタークラッシュゲーム」!最新鋭宇宙探検ゲームだよ。ほんとに宇宙へいった気分になれるんだ。さあ、みんなでこれで遊ぼう!!」 ジャイアン「なんだゲームじゃんか!!おれたちは本当の宇宙へいきたいんだ!!」 ドラえもん「これでがまんしろ!!」 「ここに手を入れて中に入るんだ」 ドラえもんは、「スタ―クラッシュゲーム」の中に入った。 のび太「入っちゃった!!」 のび太達も「スタークラッシュゲーム」の中に入った。 ゲームの中には、宇宙空間が広がっていた。 のび太「わぁ、すごい!!」 ドラえもん「この宇宙船に乗るんだ。隕石をよけたり、おたがいに攻撃しあって、ゴールの星をめざすんだ」 ドラえもん達は宇宙船に乗り込み、発進した。 しずか「ほんとに撃たれたらこわいわ・・・・」 ドラえもん「ぜったい安全だからだいじょうぶ」 のび太「あれ~~~」 のび太の乗る宇宙船は、回転しながら、航行していた。 ドラえもん「やっぱりのび太か。すぐなれるよ」 ジャイアン「チーム分けしようぜ、おれとスネ夫が組む」 ドラえもん「りょうかい!」 「あそこに光かがやく星がゴールだよ。スタート!!」 のび太の宇宙船も真っ直ぐ航行できる様になってきた。 のび太「ふう・・・・、やっとなれてきたよ」 しずか「のび太さん、前!!」 のび太「え!?ウワッ!!」 のび太の宇宙船は、間近に迫る隕石を急旋回でかわした。 ドラえもん「ぶつかったらゲームオーバーで、自動的に外へほうり出されるからね」 のび太「あぶないあぶない、しずちゃんありがとう」 ドラえもん「隕石を破壊しながら進もう。レバーの上のボタンがレーザーだよ」 のび太の宇宙船はレーザーで隕石を壊していく。 のび太「こういうのは、とくいなんだ。ようし、いっきにぼくがトップだ!!」 「うわっ!!」 しかし、後ろから、ジャイアンの宇宙船のレーザーを受けて、のび太の宇宙船は墜落していった。 のび太「ひ、ひどいよ~~~」 アナウンス「ゲームオーバー!!」 のび太がゲームの中から、元の部屋に戻された。 しずかとドラえもんも戻って来た。 のび太「みんなやられたのか」 ジャイアン「そんなわけで、おれたちはゴールの星をめざすからな。まあ、宇宙でも力の強い者が勝つのだ!!」 のび太「もっとほかにたのしいもの出してよ」 ドラえもんが別の道具を取り出した。 ドラえもん「「おざしき宇宙船」、部屋で宇宙船の中の気分があじわえるんだ」 「さしあたり、月と地球の間ぐらいに・・・座標をセットしてみるか」 ドラえもんが「おざしき宇宙船」のスイッチを押すと、のび太達や周りの物が浮かび出した。 のび太「ワワワッ!!コントロールがきかないよ!!」 ドラえもん「そのうちなれるよ」 その頃、裏山に宇宙服を着た少年達が来ていた。 ?(巨漢)「ゴロゴロ・・・・」 ?(少年)「すごい!生きている木だ!!」 ?(ロボット)「土モホンモノダ!!」 ?(少年)「ついに・・・・、ついにぼくたちがの住める星が・・・・」 「文明レベルはあまり進んでないようだ。ちょっと、どんな種族なのか、ようすをみてきてくれ」 ?(光の玉)「了解!」 光の玉が町の方へ飛んで行った。 のび太「キャハハハ!!」 のび太達は、「おざしき宇宙船」での無重力を楽しんでた。 のび太「飲みかけのジュースだよ」 のび太は、空中に浮かぶジュースを飲みだした。 のび太「チューチュー、ゴクゴク」 しずか「キャッ、お洋服についちゃうわよ」 その時、のび太がおならをして、その勢いで部屋中を回り始めた。 しずか「キャア!!」 ドラえもん「ここでは、おならはロケットと同じなんだぞ!!」 のび太が「おざしき宇宙船」に頭をぶつけた。 ママ「スイカ切ったわよ」 部屋の外にいた、のび太のママが浮かび出した。 ママ「キャア!!」 ドラえもん「ママの声だ!のび太がぶつかったいきおいで、家中、宇宙船状態になっちゃたぞ」 ママ「なんとかしてぇ~~~」 ママが蹴ったお盆が窓を割ってしまい、その穴にのび太達が吸い寄せられだした。 ドラえもん「宇宙船の窓がやぶれたら、空気がにげちゃうんだよ!!機械を止めなきゃ」 しかし、「おざしき宇宙船」がドラえもんの方に飛んできた。 ドラえもん「ワ・ワ・ワ!!」 「おざしき宇宙船」がドラえもんの石頭と激突し、大爆発した。 その拍子に、「スタークラッシュゲーム」が家の外に投げ出された。 ゲームの中で、ジャイアンとスネ夫の宇宙船が機能停止し、落下していった。 ジャイアン「あ、あれ、どうしたんだ?」 スネ夫「ジャイアン、コントロールがきかないよ!!」 ジャイアン「スネ夫、おまえもか!!」 2人の宇宙船は小惑星に墜落した。 ジャイアン「ぷは~、どこだここは・・・・いったいどうしたってんだ」 「スネ夫!!」 宇宙船から出たジャイアンがスネ夫の方に向かう。 ジャイアン「ぶじだったのか!」 スネ夫「ぶじじゃないよ・・・」 ジャイアン「くそ!もう少しでゴールだったのに」 スネ夫「とつぜんコントロールがきかなくなったんだ。でも、やられたらゲームオーバーで外に出られるはずじゃなかったの?」 ジャイアン「・・・・・まさか、このままゲームから出られない・・・!?」 スネ夫「ははは、そんなばかな!!」 ジャイアン・スネ夫「「ドラえも~ん!!」」 ママ「のび太!!へんないたずらばかりして!すぐにかたづけなさい!!」 のび太「はぁい・・・」 ママ「家の外までこんなにちらかして、ご近所にはずかしいわ」 ママは、「スタークラッシュゲーム」を初めとした、家の外に出た物をまとめてゴミ捨て場に出した。 それから、あの光の玉がゴミ捨て場に来た。 のび太「ふう、やっとかたづいた」 ドラえもん「大そうじになっちゃったね」 しずか「タケシさんたちは?」 ドラえもん「いけない。まだゲームの中だ」 「?あれ、「スタークラッシュゲーム」は?」 のび太「どっかにしまっちゃたんだよ!!」 ドラえもん「さがせさがせ!!」 のび太「ママ!!宇宙の絵が描いてある箱知らない?」 ママ「ああ、それなら・・・・まとめてゴミといっしょにすてたわよ」 のび太・ドラえもん「ええ!!」 のび太達はゴミ捨て場に向かった。 ドラえもん「おーい!ジャイアン、スネ夫」 のび太「あっ、ぼくのおもちゃやマンガが!!ひどいなあ、かってにすてちゃって」 ドラえもん「ない・・・・・」 のび太「え!?ない?そんな!!もっとよくさがせよ!!」 ママ「ないわけないでしょ、確かにあそこに出したもの」 「またよごしたわね!!」 のび太「ど、どうしよう!!」 しずか「タケシさんとスネ夫さんはどうなるの・・・・」 ドラえもん「ゲームが終われば出てくるはずなんだけど・・・」 夜になっても、二人は出てこなかった。 ドラえもん「おかしい・・・・、もうとっくにゴールするか、ゲームオーバーになっているはずなのに・・・きっと、機械が故障して、ゲームの中のどこかの星にとり残されているんだ」 のび太「でも、そのゲームはどこへいっちゃんだろう」 ドラえもん「ママは、ゴミすて場へもっていったっていうけど、どこにもないし・・・・・」 しずか「わたしたちのせいだわ・・・・」 のび太「もう、手おくれかもしれない・・・・」 ドラえもん「手おくれ・・・・・おくれ!!」 ドラえもんがカメラ型のひみつ道具を出した。 「「おくれカメラ」、今じゃなく、さっきのできごとを写すカメラなんだ。たとえば三時間前は・・・・」 出てきた写真には、おならで飛んだのび太が写っていた。 ドラえもん「のび太がおならをしときだ」 「それから窓がやぶれて、外に飛び出したんだよ」 ドラえもん達は外に出て、次々に「おくれカメラ」で写真を撮っていく。 ドラえもん「ママだ。ゲームをもってるぞ!」 「ゲームをもって・・・・・ゴミすて場へ・・・・」 「ああ!!」 ゴミすて場で撮った写真には、光の玉が「スタークラッシュゲーム」を持っていく所が写っていた。 ドラえもん「へんな光が、ゲームをはこんでいるぞ!!どこへいくか、追跡してみよう」 「かどをまがって、あれ?学校のほうへいくぞ」 「うら山だ!!ふもとのほうへ飛んでいったぞ」 のび太達は「タケコプター」でうら山に向かった。 のび太「お~い、ジャイアン、スネ夫!!」 ドラえもん「ええっ!?ま、まさかあれは・・・!?」 写真には、光の玉が宇宙船に入っていく所が写っていた。 のび太「ジャ、ジャイアンとスネ夫は・・・・UFOにさらわれちゃったんだ!!」 「助けにいかなきゃ!!」 ドラえもん「タケコプターじゃムリだ!!」 のび太「じゃあ、早くロケットでも出してよ!」 ドラえもん「あてがなきゃいけないよ。宇宙は広いんだ。ぼくたちのいる銀河tp同じものだって、一億の一万倍くらいあるんだぞ」 しずか「いったいどうしたらいいの・・・・」 のび太・しずか「「?」」 のび太が足元に落ちていた光る石を拾った。 のび太「なんだろう、この石は・・・・」 しずか「虹色に輝いてるわ」 ドラえもん「地球の石じゃないよ。どうやら宇宙船の主が、落としていったらしい」 ドラえもんは「宇宙救命ボート」を出した。 ドラえもん「この「宇宙救命ボート」の探知ユニットに手がかりとなる石をセットすれば、宇宙船が出発した星にたどりつけるはずだ」 のび太「いこう!すぐ出発しよう!!」 ドラえもん「でも、危険な宇宙の旅にはいきたくないし・・・ジャイアンとスネ夫も心配だし。う~ん・・・・」 のび太「ドラえもん!!」 ドラえもん「わかった。いこう!!」 「石を探知ユニットへ入れて・・・・」 探知ユニット「コノ物体ガ存在スルトコロハ、星デハアリマセン」 ドラえもん「星じゃないって、どういうことだ?」 のび太「いいから、手がかりになるんだったら、そこへいって!!」 「ジャイアン、スネ夫、いま助けにいくぞ!!」 のび太達三人を乗せて、「宇宙救命ボート」が地球を出発した。 #center(){&big(){&bold(){続く}}}