変遷の三獣

遥かな過去、栄華を誇っていたオープ歴を終焉に導いた存在。

起源、正体、目的全てが一切不明。
外なる神の一種とも、文明レベルが限界にまで達した事で創造主から遣わされた『時代の再構築』の使者とも考察されるが実態は誰にも判らない。

いずれにせよ、これらによって世界は一度滅び、現在の『剣と魔法の存在する世界』へと生まれ変わったと云う。


【三獣1】01-Hypnosis
最初に空から降臨し現れた獣。
怪しい光を放ち人間達を催眠術にかけ操る事が出来る。
その怪しい光は大陸全土に届き、地上の人々を山の頂へ導いたとされる。

白色の巨大な球体(直径約600メートル)の表面には多数の巨大な眼球が張り付いており、球体下部からは天使のような白い翼が5枚垂れ下がっている。
人を操ったがこれと言った害は無かったらしい。
(副次的な事故や混乱による被害は多数)

古代文明の放ったいかなる攻撃にも傷一つ負う事は無かったが、人々を山頂に連れ終えると自然消滅。
山頂に集まった人々はその場で真鍮の様な質感で固まり、そのまま仮死状態となった。

【三獣2】02-Earth
2番目に大地を引き裂き現れた獣。
天変地異を発生させ地形を変える力を持つ。

黒色の炎を吹き出す岩を全身に纏った異形の魔人(身長約1000メートル)
一歩進む度に大規模な地震と地殻変動を引き起こして世界の大半を一度水没させた。
古代人の一部は空に浮かせた人工島や飛行船で避難したが、地上に残された生物の7割が死滅したとも。

その後自身も海底に沈み岩盤と同化すると各地で水没した大地が隆起、これによって今の大陸の原型が形成されたとも伝えられている。
第一の獣によって山頂に導かれた人々は全て無事だった。

【三獣3】03-attribute
最後に深海から現れた、最強の力を持つ獣。
全てを飲み込む巨大な口と翼のようなヒレを持った異形の巨大魚(詳細な記録無く全長不明。視界に入りきらなかったとも)

それまでの古代人によって使用されてきた魔導エネルギーを始め、電・炎・光・音などあらゆるエネルギーを分解し飲み込んだとされる。

対処するべく出撃した古代人の『決戦機動要塞』による攻撃は余波だけで大陸の一部が消し飛ぶ程だったが全くの無傷。
逆に要塞や乗員を構成する全ての物質、エネルギーを完膚なきまでに分解し消滅させた。
そして地上に現存していた文明の痕跡を目についた側から破壊し尽くし、栄華を極めた古代文明に終止符を打つ。

その後、自らが飲み込み続けた膨大なエネルギーを自身の巨体と共に今現在の魔力の根源となるモノへと変換・拡散させながら消滅。
世界に満ちる新たな『力』として広がり続け、荒廃した自然や失われし生物群を再生させたと云う。
(旧時代の魔導機械技術等の遺産の大半が現代の魔力で再起動出来ないのはこれが原因とも)



全てが無に帰した遥か後、山頂で仮死状態となっていた人々の硬直が解ける。

彼等の目の前に広がるのは文明が消失し、あるがままの姿に還った大地の姿。

そして、そこからまた新たな時代が始まる事となった。


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最終更新:2022年07月04日 17:27