薫桜ノ皇国の寒村、空鳴村(うろなきむら)で奉られている存在。
万年桜の古木の虚の中にある小さな御堂に住まうとされている。
『魂鎮』の儀と称し、春の新月に夜に神託の下った家の男児をこの『ずるずるさま』に捧げる儀式が行われるらしい。
この儀式は生贄となった男児をずるずるさまに婿入りさせるものであり、供物と共に男児の入った神輿をお堂の前に置いて祝詞を唱えると『それ』がお堂の中から現れるとの事。
『それ』は豪華な着物を羽織った巨大な蛞蝓のようなモノであり、粘液を纏わりつかせながら這い出ると供物を貪り始める。
そして供物や酒を平らげた後、新たな『夫』の入った神輿を身体全体で包み込むとそのまま御堂の中へと還っていくようだ。
連れ去られた男児がどうなるのかは定かでないが、満足したずるずるさまは一年の間村に豊作をもたらすと言われている。
関連
最終更新:2022年06月22日 17:25