第7話 不思議な国 - ファンタジー世界『ロクシアース』を作ろう！！ @ ウィキ

よぉ…俺クルス…
はあ、助けてくれたな、ブレ。
「お姉ちゃん、かっこよかったよ！」
「ふふ、素手で裸と言っても雑兵には負けませんよ。」
…これなら、どうにかなるかもな。
「さあ！行くぜ！」
と、俺はみんなに号令をかける。
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【5分後】
結論、無理だった。こいつ、バケモノだ。銃弾弾いてくるし、風魔法のかまいたちも全く効果がない。炎魔法は跳ね返され、
斬りかかろうとするもんなら剣を溶かされる。殴りかかろうとするものなら腕を折られる。ダメだこれ。
「…勝てませんよ…こんなの…」
「…！」
…みんなも諦めムードだ。だけど…俺は諦めないぜ！
「おるぁぁぁ！！」
「おお、面白いじゃねぇか。さ、かかってこいよ！」
「ぐっ！うらぁ！」
「おっとぉ！？」
逆に関節に刺激を与えてやった。
「面白いじゃんか！だらっ！」
「ぐふぁっ！」
蹴りが重いッ…！なんなんだ、こいつ…！
「りぁゃああああ！！」
どうにか拳を振りぬく。直撃したが、あまり効いていない。
「おお、楽しませてもらったぜ！じゃあ、とどめだ！」
な、今までは遊んで…
「オラァ！オラ！」
ぐっは…二発の回し蹴り…きっつ…あ…意識が朦朧と…
意識がなくなろうとしている俺が最後に聞いた言葉は

「楽しませてもらったぜ。また遊ぼうぜ。」

だった。みんなを…見逃してくれたのか。そう、安心しながら俺は意識を手放した。
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…ん？ここは…ベッド？
「ああ…生きてるのか。よかった。」
「大丈夫ですか？クルスさん。心配しましたよ。」
「…はぁ…なるほどな。…すまねぇな、アイツに負けちまって。」
「…大丈夫ですよ。結果的に僕たちを守ってくれましたから。」
「ねぇ、ブレ。あたしに対抗するためこいつを連れてきたってわけ？」
「はい…そうですね…。」
…どういうことだ？
「…なあ、ブレ。全部、全部聞かせてくれ。」
「…分かりました。」
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あれからいろんなことを聞いた。ブレとケタが友達だったこと。ポータルに入ってから変わってしまったこと。
グリル代表とリヴァイク代表になり、対立したこと。
「…でもな、お前らはもう争う必要はねぇよ。」
「…なんでですか？」
「…なんでよ。」
「隣り合ってるだろ？それに…あの時、協力して戦えたじゃねぇか。」
「「…！」」
「…だからよ、リヴァイクとグリルも仲よくしようぜ。」
「もう、こんな争いはやめようぜ。な…どっちも血を流すだけだ…」
「…そうね」
「そうですね…」
「…これから、よくしていこう。」
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「どうしても行くのね。」
「…ああ。俺は先へ行く。」
「そもそも、僕はこの人に同行する前から旅人です。旅を続けます。」
「はは、それは知ってるわよ、千歩。」
「…ありがとうございました、洲戯菜。また来ますよ。」
「…感動ものだな、クルス。」
「ああ…」
「ねぇ、お姉ちゃん！」
「なんですか？」
「…お姉ちゃんにも、いい友達がいるんだね…」
「そうですね。…あなた達も大切な僕の友達ですよ。」
「…友情ね。」
…いいシーンだ。感動的だな。…無意味じゃない。
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「…さて、ここが不思議の国か。」
…不思議だな。土の色がピンクだ。
「…気を付けてください、ここのモンスターは危険ですよ。」
「なるほど、うわさには聞いていたが…」
「わー、ふしぎだね～。にぃに、これなに？」
「やめろ、やらめったら触るな。」
「…にぎやかね。」
…本当ににぎやかだな。
「ん、あの人は…あのー、そこの人…」
「…」
「…こ、こいつ…勇者候補のプレヤーか！？」
「あんたが…プレヤーか！」
「はい」
「…やはりそうですか。」
「また会いましたね、面白い人。」
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次回予告
「仲間を探してるんですか？」
「はい」
「だったら俺が仲間になってやるぜ！」
「やあやあ！僕の愛する息子よ！その人たちが見つけてきた仲間？いい人そうだねー。」
「はい」
「ちょっと待ってくださいアンリさん、僕と一人称被ってます」
「じゃあカタカナにして区別するよー。」
「お前らメタいわ！やめろ！」
「にぃに、勇者の仲間なんてすごいよ！」
「ああ、ラッキーだったな！」
「果たして、本当にただの幸運かしらね…」
「さー、ボクの息子よ！その仲間と共に旅立つのだ～！」
「何をやっているのだ、勇者よ。我に言わずに…」
「げぇ！魔王！」
「あんたがダガラスか！」
「いかにも！我こそ魔王ダガラスである！」
次回「なぜクルスたちは勇者の仲間になったのか」
次回も、心を熱く燃やして！

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