第4話 「燃ゆるミッドウェイ」 3

568 : ◆gnI8YzVxOo:2011/07/05(火) 22:38:43
『現巡航速度で60秒後、敵基地への攻撃を開始することを進言します』
「私は軍艦の運用については門外漢だ。ホリゾント、君に一任する」
『ご信頼ありがとうございます』
60秒後、敵基地の防空圏を悠々と乗り越えたホリゾントは光学迷彩を解除。白銀の優美な艦が蒼穹に浮かび上がる。
艦体のそこかしこに配置された機銃やドラム型のランチャーに積載された多目的ミサイルが火を噴いた。
奇襲に浮き足立つ先遣AM隊や敵陣の砲台を砲火が確実に潰してゆくのを確認した上で、クーガー少佐は出撃を命じた。


569 : ◆OLze.DQMEw:2011/07/05(火) 23:09:22
>>601
基地内のサイレンが鳴り響く。
「少佐!敵の奇襲です!」
慌てて兵士が駆け寄ってくる。
「偵察部隊は全滅!基地の砲台もほぼ壊滅的です!」
兵士は相当動揺している。
しかし、アルベルトは一つも表情を変えずに言った。
「…計画通りこの基地を破棄する。ストークは?」
「無事です!」
別の兵士が言う。
「TEX-15をストークへ。その後はアラスカへ向かわせろ。何としてでも守り切れ」
「ハッ!」
話を聞いた兵士がマイクに駆け寄る。
『総員退避!総員退避!総員、キラーホエール又はストークで脱出せよ!
 AM隊はストークを死守せよ!繰り返す…』
アルベルトは再び黒い機体を見上げた。

アートルム、発進準備良し!進路、オールグリーン!」
「ククク…奇襲攻撃とはやってくれんじゃねぇか…」
ガルベスがアートルムのコックピットで不気味な笑みを浮かべる。
「この前のとまとめて借りは返すぜぇ!!」
アートルムが勢いよく無事だったカタパルトから飛び立つ。
それに続いて数機のアートルムも発進した。


570 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/05(火) 23:19:39
>>569
カホル「クソっ……TEXチームめ、後を付けてきたか!?」

カホルは損傷しているTEX-15を指示された通りに移動させていた。

カホル「ブリューナクは戦闘には出られない……俺には待機命令か――」

一方、その頃……TEX-17を載せたキラーホエールは太平洋を横断中であった。ミッドウェイ基地までもう少し――


571 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/07/05(火) 23:32:42
>>569
「やはり、つけられていたか」
予想通りのことであるため、顔色一つ変えない。
名残惜しそうにタバコの火を消すと、肩をくるりと回す
「私も出よう。ミツヤ曹長も出撃だ。出来る限り時間稼ぎをさせてもらおうじゃあないか」
マグナリオンに乗り込むと、力強い音とともにカタパルトから射出される
全長50mに匹敵するその赤いボディは圧倒的威圧感をはなっていた


572 : ◆gnI8YzVxOo:2011/07/05(火) 23:32:57
>>570
アルベルトに優雅に一礼して見せて、レヴァンが言った。
「ここで僕はお暇させていただきます。次は新製品を期待していてください。それでは、御武運を」
ストークに乗り込む列に並ぶレヴァン――鞄には極秘データの束。

予備機のリオンTTに乗ったミツヤは、トウドウからの言葉を反芻している。
『ミツヤ曹長、君はアルベルトを崇拝しすぎている。それでは萎縮してしまい実力の半分も出せない』
尊敬が萎縮につながるのだろうか? ミツヤには分からない。ただアルベルトはその立場故に多忙だ。ミツヤ如きにいちいち構ってはいられない。
では、トウドウは? ミツヤはトウドウのことは殆ど知らない。ジュワユーズに籍を置いているものの役職を持たず、そのために行動はかなりの自由が効くということくらいだ。
不意にカホルのことを思い出す。金色の眼にいつも人を蔑むような色を浮かべた強化人間。
カホルを見返したい。これはそのためのチャンスではないのか。脳裏に閃いた思い付きは実に甘美なものだった。
迷いは吹っ切れた。
ミツヤ・タカシロ曹長、リオンTT、行きます!」


573 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/06(水) 06:27:31
「……よしっ。一番槍は貰った!グングニール、いきますよ!?」
カタパルトから気合い充分に飛び出したツインアイの紫の機体は素人紫亜が操るグングニールだ。
初起動時に破壊された右腕はとっくに新しい物に交換済みである。その腕には念動兵装セトル・リフレクターⅡも健在だ。
「今度はちゃんと戦い方を練習して来たんだから……!」
前回は歩く事もまともに出来なかった紫亜の操縦だが、今回の動きは目に見えて違う。
テスラ・ドライブを難なく扱い、グングニールは空中を翔ているのだ。
「うっわぁあ。……これが空なんだ!」
はじめて翔んだ大空はまるで自分が風にでもなったかの様な気分だった。
テンションは上々。出撃前の迷いはどこかに棄ててきた。
「ここは一つ先輩方のアシスト。しっかりやってみせるよー」
……ただ1つ気に入らないのが彼女のミニマムサイズな体型に合ったパイロットスーツを急遽用意する事が出来なかった為、ブカブカのダボダボのスーツを無理矢理着ている事だ。

【連邦軍:グングニール出撃】


574 : ◆rJzb6vv1uA:2011/07/06(水) 09:06:35
>>573
出撃命令が下され、カタパルトまで機体を持っていくと、紫亜が先にカタパルトに乗っていた。

「おう!新人、調子はどうだ?気楽にイケよ。死ぬんじゃねぇぞ」

先輩風を吹かして、えらそうに紫亜にはなしかける。
緊張を解してやろうと、トウジの気遣いだが、当の紫亜は緊張しているようには感じられない。

「出撃順は譲ってやっても、1番槍までは譲ってやらねぇよ!」

カタパルトから飛び出し、着水。
ホバー機動のテンペスト・ドラグーンが海上を滑るように走る。
誰よりも早く敵のもとへ向かうために駆ける。


575 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/06(水) 11:31:48
>>574
(……あれ?こんな男の人、さっきは居なかった様な)
眼帯をかけたそれは歴戦の勇士の証そのもの。本能的に紫亜はそんな事を感じ取った。
「はい…!気持ちで負けてられませんから」
良い返事だ。実に元気が有り余っている。

――しかし、このTEXというチーム。なんと言えば良いか……一人一人キャラがなんとも濃いのである。
紫亜の主観で一番まともそうに見えるユーリの事ですら、化物じみた加速度の機体で忍者みたいな分身攻撃をリアルにやってしまう“変人”と認識していた。
「私も頑張るよ」


576 : ◆YZUHAnFXK6:2011/07/06(水) 16:38:04
「……俺の機体は!?」

ヘルメットを指の引っ掛けたまま、小走りで格納庫を駆け抜ける。
そして、自らの機体の前に立つと、付近の整備担当へと声を張った。

クリップボードを手に持った小太りの男が、すぐにユーリの元へとやってきた。
―――曰く、機体は動かせる程度に修復はした。
しかし急激な加速……つまりAIMを起動すると関節部が破損する可能性があるということ。

そこいらの量産機と比べれば、AIM……ハイパーモードが使えないとしても性能はその水準を大きく上回る。
だが敵は念動力を持ったパイロットであったり、ジュワユーズでもトップクラスの実力者だろう
となれば最善の状態でない今、戦力として扱えるかは―――――

(いや、基地の襲撃……TEXチームにミサイル搭載機は少なかったはず、となると出るべきだろうか)

「あぁ、もし出るとしたら―――――」
ヘルメットを指で回しながら、整備担当と戦闘可能時間や限界出力と限界速度について尋ね始めた


577 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/07/07(木) 00:37:58
カタパルトにはシグルド改の姿もあった。
イータは重い足取りのまま、乗り込むと言葉を発することなく発進する
グングニルの姿を見るだけで、押さえつけたくなるほどの胸の痛みが彼女を襲う
ぎりぎりと歯ぎしりをしながら、痛みに耐える。
このような状況で──いったいなぜ戦えると彼女は思ってしまったのだろうか


「さあ──今度こそ、みんなを守ってみせるよ!」
ぎらぎらとした野心に満ちた目をしながら、ケイトとアインツェルはカタパルトから射出される
先に出撃した仲間たちを一瞬で追い越すと、たった一人で敵の海に飛び込んでいった


578 : ◆OLze.DQMEw:2011/07/07(木) 18:07:42
>>577
「ヒャッハァ!! 獲物だァ!!」
ガルベスは単機で突っ込んでくるアインツェルを確認すると、さっそくレール・バズーカを撃ち込んだ。
それに続いて後続の6機のアートルムもレール・バズーカをアインツェルに対して発射した。


579 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/07(木) 18:25:23
>>578
レイカ「……そうは問屋が卸しませんわよ! 煌めけ、聖剣カレトヴルッフ!!」
エドガー「強行突破でございます」

バズーカの砲撃に怯むことなく大型特機のカラヴィンカは飛びかかり、先に後続のアートルムを狙うように両手の剣でそれぞれ一機ずつ斬る。エネルギーを纏った刃は切断能力を増している。

【カラヴィンカ残りHP86%】


580 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/07(木) 18:48:01
>>578
「多勢に無勢ってのは見過ごせ無いかな。……照準内に入った。それならレーザーキャノンで…!」
右腕のデバイスを構える。複合兵装セトル・リフレクターⅡの射撃モード。その念動収束レーザーによる射撃で迎撃に出てきた一般兵の操るアートルムを狙っていく。
>>579
「レイカさん!支援は私に任せてくださいや…!」
カラヴィンカが斬り込むのに合わせて、複数居るアートルムに足止めのレーザーキャノンを撃ち、援護する。


581 : ◆OLze.DQMEw:2011/07/07(木) 19:15:18
>>579-580
「んだぁ?もうやられたのか」
その時、グングニールがレーザーキャノンを放った。
ガルベスは即座に回避し、崩したバランスを立て直す。
「TEX-14! こりゃついてるぜぇ!」
アートルムが急速にグングニールに近づいていく。
接近戦で戦闘能力を奪い、グングニールを奪い取ろうという魂胆からの行動であった。
4機のアートルムも体制を立て直すとカラヴィンカから距離をとって射撃を加え始めた。


582 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/07/07(木) 19:22:45
>>578
アインツェルは急停止することで難なくレールバズーカを回避する。
当たりそうなものはツインビームソードにより正面から叩き斬る――高い操縦能力と直感を併せ持つケイトだから、出来る技。
すぐに加速をすると、ガルベスを射抜かんと、ツインビームライフルによる弾幕を作る。
ちょこまかと動きながら、反撃の隙を与えない。

シグルド改はというと、レールバズーカによる攻撃を念動フィールドで防いでいく。
普段ならば、完全に防ぎきれるであろうものだが、念の乱れにより少しずつダメージを積み重ねていた。
【残り耐久85%】

>>579 >>580
「ご協力感謝いたします!」
紫亜とレイカに礼を言いながらも攻撃は緩めない。
攻撃こそが最大の防御、彼女のひととなりがよく現れていた。

「あれは……特機タイプか」
カラヴィンカの姿を見て、トウドウは声を上げる。
「パワー比べ……といこうか」
テスラドライブの駆動音が鳴り響く。
轟音をたてながら、巨体がカラヴィンカへと迫る。
自らの距離に近づくとその拳を叩きつけた。


583 : ◆gnI8YzVxOo:2011/07/07(木) 19:31:14
>>579-581
『カラヴィンカ及びグングニールへの援護射撃を行います』
ホリゾントは四連パルスビームキャノンを以て味方機を援護。
クーガー少佐はレイカに指示を入れる。
「こちらクーガー。特機級が出てきた。コード『レッドサイクロン』。
カラヴィンカはこれを抑えろ。イバ少尉、穴を埋めろ」
高機動形態で突撃する気満々だったタツキは気勢を削がれたような声を出した。
「えー……ち、仕方ねえなぁ!」
果敢にPSYマシンガンをアートルム隊に浴びせかける。


584 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/07(木) 19:36:33
>>581
「!?!?いきなり突撃ですか?」
紫亜は目を見開いてもの凄く驚いた。ミドルレンジでの銃火器の撃ち合いになると思っていたのだが、セオリー通りに行かないのだ。
「シミュレーションとは……ぜんぜん違う…ね?」
だからと言って焦って取り乱す訳にはいかない。
近くのカラヴィンカかアインツェルがきっと近接格闘のカットに入ってくれる事を信じて、紫亜は自分に出来る事をやる。
ぶれの無い射撃モードのレーザーを撃つ事で指揮官仕様と思われるアートルムの突撃を遅らせる。


585 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/07(木) 20:04:54
>>580
レイカ「シア、背中は任せましたわっ!!」

>>582>>583
エドガー「お嬢様! 敵に大型反応が……これは、特機タイプであるかと」
レイカ「面白いですわ!」

カラヴィンカは優雅にくるりと空中で回転し、向かってくる赤い拳に聖剣を思いきりぶつける。が、

レイカ「……ッッ、パワーが段違いですわね!?」

一本の剣では押しきれず、慌てて二本目も加えて敵の攻撃を受け流す。このままでは聖剣を折られかねない。後方へと飛行して距離を置く。
その矢先に――

>>581
レイカ「きゃあぁぁぁ!!?」

注意が赤の特機に注がれたため、アートルムの砲撃に反応出来なかった。姿勢を崩して海面すれすれまで墜落する。

レイカ「くぅぅ……油断いたしましたわ!でも、これから――」

再び、戦場の空へと羽ばたく

【カラヴィンカ残りHP70%】


586 : ◆rJzb6vv1uA:2011/07/07(木) 20:30:38
>>581-585
「くそ!! 空を飛べないってのは不利だな!!」
若干遅れて戦場にあらわれたトウジはアートルムの攻撃をうけたカラヴィンカが目に入る

「お嬢さん! 助けにきたぜ!!」
トウジはアートルム4機に対してミサイルランチャー発射、弾幕で援護する


587 : ◆OLze.DQMEw:2011/07/07(木) 20:47:00
【ストーク ブリッジ】
「まだ、ニューグレンジの部隊は来んのか!?」
ストークの艦長が怒鳴るように聞く。
「まだです!未だにレーダーに反応せず!」
TEX-17はミッドウェイを目指して来ている。撤退してしまえばTEX-17を奪還される可能性は高い。
だから、たった一隻しかないストークは中破したTEX-15を積んだまま待つしかなかった。
「艦長!アルベルト少佐のお姿が見あたりません!」
「少佐のことはよい! 迎撃体制はまだ整わんのか!?」
「今、整いました! バレリオン、シーリオン、キラーホエール配置につきました!」
「よし! 先行している部隊の援護を開始しろ!」
燃え盛るミッドウェイ島からバレリオンの砲撃が開始される。
海中からもTEXチームに対してシーリオンとキラーホエールのミサイル攻撃が開始された。

>>582-584
ガルベスのアートルムに対して大量のビームが襲いかかる。
が、しかし、ガルベスはこれらをすべて避けてみせた。
前回の苦戦は新型機を甘く見ていたからで、ガルベスの操作技術が劣っていたからではなかった。
ガルベスはそのままグングニールに近づき、ビーム・サーベルで切りかかった。


588 : ◆gnI8YzVxOo:2011/07/07(木) 20:51:33
ビームで牽制しながら前進するリオンTT。トウジが放ったミサイルのうち数基が撃ち落とされた。
「この前の借りはッ!」

>>587
しかしグングニールはガルベスが狙っているようだ。このままアートルムの被弾も構わず攻撃を仕掛けてもよかったが、流石にやめておく。
「じゃあお前だ!」
重砲撃機――シグルド改へホーミングミサイルを発射。マシンキャノンもついでにバラ撒きながらシグルド改に接近する。


589 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/07(木) 21:01:46
>>586
レイカ「あら、眼帯さん……やるじゃありませんの! 助かりますわ」

まだ反撃に態勢を持っていけていないため、彼の援護攻撃はありがたいものであった

>>587
【太平洋・キラーホエール】
DC残党兵「准尉、ミッドウェイが……ミッドウェイ基地が!」
ラバン「何っ……攻撃を受けているだと!? 連邦め、つけて来たか!」

恐らく、TEX-15を回収したキラーホエールとこのキラーホエールが向かう先から位置を割り出したのだろう。侮り難し、と言うべきか。

ラバン「――『剣』を出す。試験運転変わりにはなるだろう。少佐のことだ、次はアラスカになる。だからこの艦は私を出したらスグに北上しろ」

艦長「……強化人間とはいえ、無理はするな。カホルのTEX-15がどうなったか知らぬお前ではあるまい」

ラバン「……了解した。クラウソラスを出す!」

そう言い残してブリッジにいた彼女は格納庫に向かった。


590 : ◆YZUHAnFXK6:2011/07/07(木) 21:10:38
「すまない、出撃が遅れた!!」

遠方から迫る白いその姿、前回の戦闘で傷ついたはずのメガリオンであった。
多少抑えているのか、旋回の速度が前回に比べて遅い。やはりダメージによって全開というわけにも行かないのだろう。

「まだ本調子じゃない、援護しか出来ない……すまんな」


591 : ◆4XE5C9HT4s:2011/07/07(木) 21:16:14
その時、ストークのレーダー上で思いもよらぬ事態が観測された。
シーリオンを満載し、海中を移動中だったキラーホエール級一隻の反応が突如として消失。
オペレーターがその報を声として発するのと、戦場の兵達が轟音と大波濤を認識したのはほぼ同時のことだった。

爆発に渦巻く水面超しに見えるのは、エイのような尖鋭・流線型のシルエット。巨体に見会わぬスピードで俊敏に海を駆けるその影からは、莫大な熱源反応が検知されていた。
「マリンザー・ミサイルッ!!」
そして、影から放たれた夥しい量のミサイル――あるいは魚雷が、ジュワユーズの水中戦力へと襲いかかっていく。


592 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/07/07(木) 21:17:22
>>585
「ふむ、パワーはこちらの方が上か」
たった一度拳を交えただけでそう判断を下した。
速度とはそのまま破壊力に転換できる。マグナリオンはテスラドライブをすべてブースター代わりにしたことで、前方への速度だけならいかなる機体にも遅れは取らない。
そして、拳の威力はそのまま重さに比例していく。考えてもみよう、500トン以上の物体が音速で突っ込んできた場合の衝撃を……
この機体はそういうコンセプトの機体だ。
「つまり、こちらの距離にさえ入ってしまえば負けはないということか」
それからのトウドウの動きは速かった。凄まじい数のホーミングミサイルで撹乱しつつ、自らの距離にもっていくために、一気に距離を詰めた。

>>587
「うまい……ですね。純粋な能力なら私より上かも」
ケイトは自らの格上との戦闘経験は数えるほどしかない。もともと有り余る才能を持っていたがゆえに、士官学校で彼女の相手を務まるものはいなかった。卒業間近となってからは教官ですら彼女の相手にはならなかった。それだけにケイトは不利を自覚した。
「でも、負けません!」
距離を置くのがダメなら近距離だ、とばかりに片手をビームソードに持ち替える。そのままビームライフルで狙い撃ちつつ、近接戦闘へと移る。すれ違いざまに、回転するようにビームソードをふるった。


593 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/07/07(木) 21:23:44
>>588
「ひっ……」
マシンキャノンの牽制につられ、本命のホーミングミサイルがシグルド改へと被弾する。
防御の姿勢で念動フィールドを張っていたため完全な直撃というわけではないが、衝撃がシグルド改に響き渡る。
「くるな……」
レンダクルランチャーによる射撃で相手の距離に持ち込まれないようにしていく。
【残り耐久70%】


594 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/07/07(木) 21:36:16
>>591
「何事だ!」
トウドウのレーダーから突如として、キラーホエールの反応が消失する。
状況説明を求めるが、当然キラーホエールからの反応は返ってこない。
「まさか……な」
先ほどアルベルトとレヴァンが話していたスーパーロボット、トランザー。神出鬼没の特機。トウドウの長年の戦歴によって培われた勘が、彼らの登場を感じさせた。


595 : ◆gnI8YzVxOo:2011/07/07(木) 21:40:26
>>593
レクタングルランチャーの弾頭に、ミツヤは当たらない。そもそもがランチャーを撃つには近すぎる距離だ。その上、
「腰が引けてるんだよ!」
そんな砲撃が当たるはずもない。ほぼ目鼻の先にまで近づき、エアロ・クラッパーのMode-Sで斬りかかる。海で何が起こっているかは、全く気付かなかった。

>>591
ホリゾントからクーガー少佐へ質問。
『クーガー少佐、この戦域に応援が来るようなことはありますか?』
「いや、私は知らない。どういうことだ?」
『海中移動中のキラーホエール級が一隻轟沈しました。今も海戦力が次々に撃破されています』
「第三戦力か……? 海上監視は続けておくように」
『諒解しました。H・イミテイト隊への攻撃を再開します』
アートルム隊へミサイルとビームを撃ち込み、隊列の崩壊を狙う。


596 : ◆OLze.DQMEw:2011/07/07(木) 21:40:57
>>591-592
グングニールに攻撃を加えている最中、アインツェルが斬りかかってきた。ガルベスはその攻撃をギリギリのところで回避した。
「テメエ!! ジャマしてじゃねェ!!」
ガルベス機がビーム・ライフルをアインツェルに対して撃ち込もうとしたその瞬間……
「ウォッ!?」
轟音とともにガルベス機が水に飲み込まれた。
「今度はなんだ!?」

【アートルム(ガルベス機) 残りHP80%】

その頃、遅れて配備が完了したミュルメコレオはそんなことには構わず攻撃を開始した。


597 : ◆Y8uKSMR.3I:2011/07/07(木) 21:45:01
戦闘中の面々は果たして気付くだろうか。
戦域上空から熱源が迫っていることに。

その正体は七色に発光する繭であった。
雲を突き破って瞬く間に地上近くに舞い降りると、徐々に速度を落としていく。

???「スニープ、予定通りオーラパックを破棄」
スニープ『了解、了解』

落下が完全に停止し、繭が空に浮かぶ頃、七色のそれは光になって散り散りに消えて行く。
そうしてそこには、昆虫―――蜻蛉を思わせる形状の、モスグリーンの機体が佇んでいた。


果たして気付くものはいるだろうか。
その機体の形状が見るからにこの星の技術から懸け離れていることに。


598 : ◆rJzb6vv1uA:2011/07/07(木) 21:49:24
>>589
「へっ!任せときなって!援護は俺の得意分野だ!」
敵機を近寄らせないようにビームマシンガンで敵機を牽制していく。

>>588
「威勢のいいやつがいやがるぜ!!カモォン!相手してやるぜ!」
ビームマシンガンをリオンTTの進行方向に放つ。


599 : ◆gnI8YzVxOo:2011/07/07(木) 21:52:22
>>596
『地表「アント」出現を確認。シルバーホルンの使用を提案します』
「許可する」
ホリゾントの左右の舷に大型パラボラアンテナが展開する。そこから独特の音色と共にメーザーが発射される。
広範囲に渡り放たれたメーザーがリオン、アートルム、ミュルメコレオの群れを容赦なく薙ぎ払った。

>>597
『少佐、またのようです』
「ああ、またのようだな」
再度の第三勢力――いや、第四勢力か? 細身でモスグリーンのカラーに、透明な翅。少佐はカゲロウのようだと思った。
カゲロウのような機動兵器。


601 : ◆4XE5C9HT4s:2011/07/07(木) 21:58:19
「崩しは上出来だ。マリ、揚陸するぞ!」
「オッケー、シン!」

攻撃の余波で立ち昇った分厚い水の幕を破り、巨大な影が飛び出す。
それは魚類のような尖鋭・流線型の下半身から、武骨な人型の上半身を生やした、巨大なロボット兵器だった。陽光を受けて青い装甲が照り輝く。

着地の瞬間、エイ型の下半身が見せた不可解な変形に気付く者はいただろうか。
ヒレ状のパーツが粘土でもこねるかのように丸まり、一瞬のうちに機体底部にキャタピラを形成していた。

>>599
少し離れた区画を目掛け、連邦の艦が盛大な砲撃を放つ様が目に入った。
凄まじい威力を前に、ジュワユーズの戦力が微塵に砕けていく。
「やっぱり、先客はTEXチーム……」
「なるほど、あれがビアンのオヤジを討ち取った部隊ってわけかよ」
「首級を上げた当人がいるかはわからんがな。見たところデータにない機体が多い。編成が大幅に変わっているらしいな」
「……二人とも。複雑だろうけど、今は……」
「ふん。奴らが何だろうが関係ねぇ。俺達ゃこいつらをブチのめすだけだ。過去にすがりつくしか能のねぇ負け犬どもをな」

彼らは知っていた。このミッドウェイ基地の防衛網が、容易な侵入を許しはしないことを。
案の定地上の戦力の一部が増援用のルートを辿り、特機を迎撃すべく迅速に集結していた。
近年ジュワユーズが主力に組み込んだ多脚機動兵器、ミュルメコレオだ。

「さて、この機構を連邦の目に晒すのは面白くないが……行くか、ジョウ」
「おう! 片っ端からスクラップにしてやるぜ!」
「……」
特機の頭部に位置するコックピットの中、少女は勢いよくレバーを引いた。
「トランス・オフ!」
その瞬間に、特機は3体の戦闘機へと分離した。
そして低空にて、目にも留まらぬ速さで隊列を組み直し、勢いよく激突――否、合体していく!
「チェェェェンジ!! グランザァァァァァァッ!!」
咆哮と共に大地に降り立ったのは、赤銅の鎧に身を固めた新たな特機の姿だった。
肩部ユニットがバサリと吐き出す漆黒の外套。その立ち姿はさながら中世の重装騎士か。
「いくぜぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
いや、誰の目にも、そう映りはしなかっただろう。
轟音を響かせ、盛大に土砂を巻き上げながら大地をかけるその迫力は、獰猛な獣のイメージにこそ限りなく忠実だった。
グランザーは驚異のダッシュ力により、一気に敵部隊との距離を詰めるや跳躍。渾身の右拳を敵機へと叩きつけた。


602 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/07(木) 22:24:17
>>587
「やばいかも。射撃が当たらない…!」
しっかりと照準を合わせたレーザーであっても容易く避けられてしまう。
明らかにシミュレーターのレベルを越えている敵の指揮官機。そんな相手に接近戦を挑むのは余計に無謀である。
「……きょうれつ!」
咄嗟にセトル・リフレクターをシールド形態に変化させる事で、ビームサーベルを何とか防御する。完全に防ぎきったはずだが、衝撃は機体を襲う。

【グングニール:残りHP80%】
「……試しては無いけど、アレをやってみようか」
緊急用に何か策でも用意していたのか、はたまたただのハッタリかはわからないが。

>>592
「あれは確かケイトお姉さんのアインツェルだよね? ありがとうございます!」
アインツェルが横から割り込んで来た隙に、グングニールはガルベス機の接近から離れる事が出来た。
「援護しますよ」
距離を離せばこちらも黙ってはいない。アインツェルの斬撃の合間を狙ってレーザーキャノンで援護する。

>>597>>601
「…えええ…なんなんですかあれらは?」
次々と現れる謎の機体。いったいどれが敵なのやら。


603 : ◆OLze.DQMEw:2011/07/07(木) 22:27:53
>>589,>>599,>>601
「艦長、これ以上は危険です!」
「まだだ! まだ…」
「艦長! TEX-17です! TEX-17が来ました!」
ようやくレーダーにTEX-17の姿が映った。
「よし、発進だ! 急げぃ!」
ストークがついに動き始める。それを見てジュワユーズの機体がストークを守るために集まり始める。
「TEX-17に連絡! すぐに本艦を護衛させろ!」


604 : ◆gnI8YzVxOo:2011/07/07(木) 22:30:02
>>601
ストークの機内で戦況を見ていたレヴァンがぽつりと呟く。
「神出鬼没のスーパーロボット……ただし三機じゃなく変形か……ということはもう一段階残ってる?」
口に笑みが浮かぶ。この展開は流石のアルベルトやトウドウでさえ予想出来なかっただろう。だからこそ人生は面白い。
「虫みたいな機体も出てきたし、これは眼がますます離せないな!」

クーガー少佐はホリゾントに尋ねる。
「あの特機のデータは?」
『詳細のデータは不明です。しかし世界各地で武装勢力と交戦し、これを制圧する三機の特機級ロボットの情報はありました。目撃・撮影されたシルエットと照合して、彼らがそうである確率は87%です』
少佐は広域通信帯で出現したスーパーロボットに呼びかける。
「こちら連邦軍所属艦TEXチームの指揮官、アイノクス・クーガー少佐だ。突然出現したロボットのパイロットに告ぐ。君たちは何者か、そして当戦闘区域内に出現した目的を応えよ」
変形する特機とカゲロウのようなロボットに向けて語りかける。
特機は今こそジュワユーズに攻撃を仕掛けているが、その荒々しさはこちらも巻き込みかねない。一方「カゲロウ」の方は上空に滞空しているだけで何の行動も起こさない。
何をするか分からないが、最低こちらに攻撃を仕掛けて来さえさせなければ問題はないのだ。


605 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/07(木) 22:34:49
>>597>>601
???「――酷い有り様だな。これでは誰が敵なのか……」

高速でミッドウェイ基地に接近する機影が一つあった。その信号が示すのは連邦軍機。
だが――識別信号として表示されたのはTEX-17。

>>602
???「……あれが奪い損ねた方の"槍"か。面白い、試してみるか!」

パイロットはTEX-14の識別信号を放つ機体に急速接近をする。機体の右手に握られた剣から、光線を数発放たれた。

???「見せてもらうぞ……貴様ら連邦のTEXの力を!!」

白く塗られたTEX-17からは好戦的な念を感じるだろう。敵意を読む事が出来れば、回避は容易いかもしれない。

606 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/07(木) 22:40:00
>>603
???「待たせた……」

本来であれば、連邦軍の機体であるTEX-17はジュワユーズに向けて通信を入れた。

ラバン「――ラバン准尉、作戦指示通りに剣を運んで来た。これより、アルベルト少佐の指揮下に入る!」

グングニールの相手をする傍らで、アルベルトに帰還の一報をいれた。


607 : ◆4XE5C9HT4s:2011/07/07(木) 22:57:11
>>597
(一機のみ、識別信号の認められない機体があるようだが……警戒はしておくべきか)
出力調整をこなしつつ、シンは内心で呟く。

>>604
連邦艦から通信が入り、クーガーと名乗る指揮官が問いかける。お前たちは何者か、何を為しに現れたのか、と。
「何者か、か。強いて言えば俺達は、『お前達と同じく』ビアンに未来を託された者だ」
「でもって、あのクソオヤジの理想を都合よく勘違いして捉えてやがる元・お仲間を、一匹残らず根絶やしにするためにここにいるってわけよ」
ジュワユーズの軍勢を睨むグランザー。鋭いツインアイが威圧的に光る。
「ちょっと! あまり誤解を招くような言い方は……!」
「あんた達と事を構える気はない。もっとも、そちらが銃口を向けるのなら、話は別だがな」
男二人の声からは、張り詰めた殺気が漂っているが、相手を欺こうとする様子は見られない。


608 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/07/07(木) 23:14:00
>>595
「ぐぅ!」
斬撃をいなすことが出来ず、シールドを犠牲にすることになってしまう。
焦りを覚えたイータはそのままT-LINLグラインダーにより、リオンTTを砕かんと動いた。

>>597
「すごーい! あれなんだろー!」
声をあげたのはケイトだ。
虹色に光る繭を見て、子供のように目を輝かせていた
「っと、いけない。エレナさんにも言われたんだった、集中集中!」
こうやって余計なことに目を奪われるのは、エレナが彼女に注意したことの一つであった。
ケイトは表情を引き締めると、再び攻撃を再開した。

「反応アンノウンか。何もする気はないようだし、相手にしないのが無難か」
今はいたずらに戦力を消耗させるべきではない、と考えたのかあの機体をいないものとして考えることにした。
連邦を破った後にでも、調べればすむことだ。

>>601
「想像通り……か」
トウドウはトランザーチームを睨みつけるように見る
ちらりと、カラヴィンカの方を一瞥するが、トランザーの方が厄介と考えたトウドウはミサイルを目くらましにして、背を向ける形をとった。
「参る! プロトンキャノン!」
距離をつめながら、腹部から凄まじいエネルギーの奔流がトランザーに向け放たれた。

>>602
「ケイトお姉さん! うわぁ、妹からも言われたことないかも。援護頼むよー」
少しだけ妹のことを思い出して、思わず砕けた口調になってしまう。


609 : ◆OLze.DQMEw:2011/07/07(木) 23:21:35
>>602,>>605
ガルベスが水から脱出すると、今度は再びレーザーキャノンが飛んでくる。
「ああ、クソッ!!」
再びこれを避けると、再びグングニールに接近戦を挑もうとする。
しかし、グングニールに対してビームらしきものが撃ち込まれる。TEX-17が来たのだ。
ガルベスはさらに苛つく。しかし、今度はアインツェルに対して接近戦を挑む。
「こうなりゃ誰でもいい!! ブッ殺す!!」

>>606
【ストーク ブリッジ】

「アルベルト少佐の命で私が指揮を任されている! 敵をストークに近づけるな!」

610 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/07(木) 23:31:01
>>605
「……っ!? なんか変な気分がするけど。……あの機体からなの?」
紫亜は一瞬、頭痛に顔をしかめる。悪意の様な鋭い念動力を感じ取ったのだ。相手はTEX-17 クラウソラス。同じくTEXのナンバーを持った姉妹機である。
「…刺々した“気”みたいなのが伝わって来てる」
相手から発される念に、プレッシャーを感じながらも、シールド形態のセトル・リフレクターでクラウソラスの射撃を遮断し、こちらもお返しとばかりにレーザーキャノンでの射撃を行う。
【グングニール:残りHP75%】
>>608
「はい。任せてください。……よぉし、俄然ヤル気出てきたぞー」
ケイトの好感度が上がった様な感触。いい気分になってくるのに比例して射撃の精度も心なしか上がって来る。

「あのズングリした銀の砲撃機は確か……あのイータちゃんって子だよね」
素人目で見ていてもシグルド改が苦戦しているのが解る。
「……助けなきゃ。助けなきゃ」
しかし、フォローに回ろうにもクラウソラスを前にして、向かえるものだろうか。思考が無理矢理動く事に対してブレーキをかける。


611 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/07(木) 23:42:18
>>609
ラバン「――そういう事か。ならば、不貞寝をしているカホルを出せ。今まで乗っていたDCAM-004TTがこの基地に残っている筈だ」

ラバンは命令通りに護衛をするのではなく、待機命令の出ているカホルを使おうとした。

カホル『……リオンTTで戦えってのか、ラバン?』
ラバン「自分の機体くらい自分で守るのが筋だろう?こんな事態で昼寝をしている方がおかしい」
カホル『……っ分かったよ! リオンでやりゃあいいんだろ……出てやるさ!!』

ストークから青い色のリオン念動力試験型が出撃し、防衛に参加する。


>>610
ラバン「甘いっ!!」

彼女はTEX-14から自分に向かってくる敵意の念を察知し、それに基づいて回避行動を取る。

ラバン「戦場で迷いを見せたら、終わりなんだよ!!」

TEX-17はブースターを噴かして距離を詰める。その間にも剣から光線が3発放たれる。

ラバン「……セトル・リフレクターとは少し違うのさ!」

クラウソラスの持つ剣の刃がスライドし、二つに分かたれていた刃が一つになる。そして周囲にエネルギーの刃を展開する。

ラバン「切り裂け、セトル・ベイオネット!!」

スムーズに射撃から斬撃に流れ込むクラウソラスの挙動を追うのは並大抵では難しいかもしれない。しかし、念に反応することが出来れば、或いは――


612 : ◆4XE5C9HT4s:2011/07/07(木) 23:49:15
地上では、グランザーが悪鬼の如く暴れ回っていた。
殺到するミュルメコレオを次々に叩き潰し、蹴り砕き、引きちぎる。
「グランザァァァ! ハルバァァァァァドッ!!」
更にはどうした理屈か、まるで手品のようにマントの下から身の丈を越える大戦斧が繰り出された。
「おおおおおおおおっ!!」
猛烈な勢いで振り回されるグランザーハルバードが、半径20m以内のミュルメコレオを悉く両断し、粉砕していく。一帯は瞬く間に燃え盛る屑鉄の山と化していった。
「あのストークが奴らの頭ね!」
「逃げようったってそうは行かねぇ! ぶっ潰してやるぜ!!」

>>608
「むっ……!? 後ろだ、ジョウ!!」
「何っ!?」
咄嗟にマントを翻し、プロトンキャノンのエネルギーから身を守る。
閃光が止むと、赤熱したマントの一部に穴が開き、肩部装甲の一部が焼け焦げていた。
【グランザー 損傷率15%】

「あの機体は、もしや……」
シンは目を見張る。特機級のリオンという異質な存在に見覚えがあったからだ。
「突っ込んでくるわ!」
「ちっ! 邪魔しやがるってんなら容赦しねぇ!! 」
マントを翻すと、突撃してくるマグナリオン目掛け、両掌から二枚の巨大な円刃を投擲する。
「ハルバァァドッ! スライサァァッ!!」


613 : ◆gnI8YzVxOo:2011/07/07(木) 23:58:15
>>607
「ビアンに未来を託された者、か」
『ジュワユーズも酷い言われようですね』
「死すべき場所を間違えた無惨な敗残兵、それが彼らに相応の評価だ」
クーガー少佐が冷徹に切り捨てる。
「そちらの意図は諒解した。TEXチーム各位へ。特機へのエネミーマークを解除せよ。極力攻撃に巻き込むな。そして巻き込まれるな」
広域通信で通達。ホリゾントは再びパルスビームで掩護を行なう。

>>608
唸りを上げて迫るグラインダー。危険を感じて身を翻すが、
「――削られた!?」
左マニピュレーターの、グラインダーの掠めた部分がごっそりなくなっていた。相当ヤバい武装であることは間違いない。
グラインダーの二撃目が襲い掛かる前に、その範囲外に退避――上昇。砲口から逃れるように移動しながらエアロ・クラッパーのMode-Gを連射する。


614 : ◆rJzb6vv1uA:2011/07/08(金) 00:14:57
>>609
「出来る奴のようだな!!ぶっ倒して手柄にしてやるぜ!!」
トウジはビームブレードを抜くと急速に近づきガルベスに切り掛かる
テンペストドラグーンの推力は並の機体より群を抜いている
高速で距離をつめられるとガルベスといえど対応に苦労することだろう


615 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/08(金) 00:19:08
>>611
「また近接戦闘!? ……って。文句ばっかりも言ってられないか」
接近戦に自信は無いが、やられる訳には行かない。
レーザーキャノンで弾幕を張り、近寄らせない。
クラウソラスが一気にブーストをかけて突撃してくる。突撃しながら撃たれた射撃は難なく回避する。
が、回避行動を取ってしまった事により弾幕に隙が出来た。
それを好機とばかりにクラウソラスは剣を構え、こちらへやってくる。
「はぅぅ、やっちゃったよ……! でも、まだ!」
グングニールもまた、セトル・リフレクターを接近戦用のスピアーモードに変形させる。
クラウソラスの斬撃を切り払いで止めるつもりのようだ。
「……!?!?」
が、そんなもの格闘が苦手な素人に出来る動きでは無かった。
クラウソラスの撃の軌道に全く合わせられず、スピアーでの切り払いに失敗。
「……シールドだったね、あそこは」
そのまま、返す刀でセトル・リフレクターごと右腕を切断されてしまう。
グングニールは主武装を欠損して丸腰である。このままでは……
「……エルちゃん先輩、今月の給料は口座にちゃんと入れといて下さいね」
こんな時に、冗談を言っている場合では無いが、このまま絶望する訳にはいかないのだ


616 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/07/08(金) 00:20:53
>>609
「おっと」
とっさにビームソードに持ちかえるが、少しだけ抜刀が送れ、かすかに装甲が焼け焦げる
「邪魔をしないでください!」
お返しとばかりにグロウエッジを起動し、叩き斬ろうとする。
対特機用の武装であるため、威力は折紙つき。相手の防御ごと両断出来るはずだ。
【残り耐久90%】

>>611
「まずい、紫亜さんじゃ『あれには』勝てない」
彼女の直感が告げている。
「でも……」
アインツェルはガルベスに釘付けになっており、後ろを見せたらそのまま落ちるのが関の山だ。
「どうしよう」

>>612
「トランザーの情報なら少しは持っているが、相手とるのはこれが初めてか!」
前方にエネルギーフィールドをはって、受け流そうとするが、放たれた円刃はエネルギーフィールドを貫通した。
恐るべき威力、しかしながら、マグナリオンも特機に類する機体である。片手で円刃の衝撃を殺しきった。
「……バーストナックル!」
テスラドライブ起動、前方のエネルギーフィールドが集束し、隔てる壁となった。そのまま壁ごと体当たりを見舞った。

【残り耐久80%】

>>613
「……」
グングニールが苦戦する姿がイータの目に映る。イータの念が乱れていく。
受け止めるはずだったエアロ・クラッパーが、念動フィールドの消失で完全に直撃した。
「ぁ……あぁぁ……!!」
頭部への直撃でセンサー類が一時的に麻痺した。

【残り耐久50%】


617 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/08(金) 00:23:19
>>615
クラウソラスはここぞとばかりに、セトル・ベイオネットでコクピット狙いで刺突をする。

ラバン「これで……!!」

純粋な敵意の念と共に降りかかる刃。グングニールはこのまま敢え無く撃墜されてしまうのだろう――このままでは。

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最終更新:2011年07月10日 20:08
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