アットウィキロゴ

第2話 「剣乱拳舞」 1

249 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/22(水) 11:47:20
ファンブー・ジェンは回想する。

『これだけで制圧は可能か?』
『可能です。ミュルメコレオは一機では心もとないでしょうが、5機ならばゲシュペンストMK-Ⅱやリオンには確実に勝てます』
『5機セットでゲシュペンスト1機の価格、か。あつらえたようだな』
『企業努力は当然の義務ですよ。ましてや我らのような新興勢力など、ここまでしないと顧客を集められません』

ファンブー・ジェンはDCの中佐である。自分の出世に不足があろうとは思わない。むしろ平凡な軍人だった。軍人としてなすべきことを為してきたが故に、中佐としての自分があるのだと思っていた。
そしてそんな彼だからこそ、南米での特殊任務への従事を余儀なくされたことも、とっくに感づいていた。
任務の内容は南米地区の風紀紊乱だった。旧時代の麻薬戦争と呼ばれたシンジケート同士の争乱を、新西暦に再現させようとする目論見だった。
南米各国は政治的に安定していない。DC戦争後に地下に潜った同胞たちから手を借り、数年がかりで麻薬を蔓延させれば十分可能だろうと思われた。
汚れ仕事である。しかし誰かがやらねばならぬ任務である。上官はファンブー中佐にそう諭した。
粛々と任務に従事しながら、ファンブー中佐は苦悩した――こんなことが果たしてDCの復興につながるのか。どう考えても人道的に許されることではない。
苦悩にまみれつつも、中佐の率いる部隊は徐々に成果を挙げつつあった。
やがて破綻した。予想外に連邦の動きが静粛かつ迅速だったからだ。
連邦より送り込まれた部隊は旧DCの連絡網を寸断し、孤立させ、各個に撃滅して行った。
ファンブー中佐の部隊は追い詰められた。


250 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/22(水) 11:49:58
そんな彼らに救いの手が差し伸べられた。
その組織は自らを「カルテル」とのみ名乗った。あらゆる武装勢力に対し思想やイデオロギーを問わず武装を供給する非合法組織。
ファンブー中佐の前に現れたカルテルのエージェントは若く、そして美しい青年だった。彼はレヴァン・メトロファネスと名乗り、ファンブー部隊の生存を全力で保障してくれた。
脱出行は厳しいものであったが、欠員が三名で済んだことはレヴァンに感謝せねばなるまい(部下の一人がファンブー中佐をかばった傷が元で死んだとき、さしもの中佐も男泣きに泣いたものだ)。
ロシアへ辿り着いたとき、中佐の心にある思いが生まれた。
思えば大きな失敗はなかったが、大きな成功もなかった。だが男に生まれたからには、ひとつきりの星を掴みたいものだ――そんな折にレヴァンが情報を持って来た。
上海で竣工中の大型ビルが間もなく落成式を迎え、連邦政府の議員が招かれる、と。
中佐はレヴァンに戦力をかき集めるよう依頼した。
一世一代の大勝負。敗残の憂き目にある同胞たちにDCはここに在りと叫びたかった。ファンブー・ジェンはここに在り、と。
三ヵ月後、計画は決行された。

かくして一人の男の足元には地獄が作り上げられた。男は地獄の存在を全く知らなかったが。


251 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/22(水) 11:53:22
伊豆基地に速報がもたらされた。

「上海で新型ビルの落成式が行なわれた。そのビルは50以上のテナントが入り、1000人近い一般市民も訪れ、連邦の政治家数名も招かれていた。
DCの残党を名乗るテロリストによる襲撃はその最中だ。彼らは警備兵を制圧し、市民を人質にして立て篭もった。
彼らの目的はDC系の政治犯22名の釈放である。その中には君たち若年層にも知られた名前があるはずだ」
クーガー少佐はプロジェクタに上海の地図を投影した。示されたユニットが点で規則正しい位置に配置されてゆく。
「テロリストは更にリオンやバレリオンを中心にした機動兵器部隊を展開し、上海市街を盾にした。到底許される行為ではない」
断固たる口調で少佐が告げる。
「連邦軍は地元部隊と極東部隊による挟撃を実行に移すことになった。我らはポイント5より攻撃を仕掛け、機動兵器の撃破に専念することになる。TEXチーム、出撃だ」


252 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/06/22(水) 12:15:41
>>251
???「――厄介ね、赴任そうそう出撃だなんて」
伊豆基地のブリーフィングルームに見慣れない女性が一人、その場の空気もお構いなしに入室早々言い放つ。
アッシュのショートヘアでスタイルの良いクールビューティーな風貌を持つ彼女は邪険に言葉を続ける。
エレナ「私はエレナ――エレナ・キサラギ。本日付けでこのTEXチームに配属することになった。……宜しく」
エレナは余計な事は話さずに、さっと座席に座る。傍から観れば、近寄り難い雰囲気を持っているように見えてしまうだろう。
前大戦に参加している者ならば彼女を知っているかもしれない。
『グラウ・カッツェ(灰色の猫)』という通り名のエースパイロットを。

253 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/22(水) 14:04:58
>>252
「君の着任は今日だったか。最近はごたごたが続いていたためろくな歓迎はできないが」
エレナの経歴を思い返しながらクーガー少佐が応える。
「キサラギ大尉、TEXチームの実動部隊では君が最先任だ。よろしく頼む」
エレナがリーダーシップを発揮してくれればサクラの負担も軽くなるだろう。

254 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/06/22(水) 14:28:26
>>251
「出撃?」
ふいにかかる号令に、ケイトは若干顔をしかめる。
「せっかくいいところだったのにー」
ばっとトランプを投げ捨てる。どうやらTEXチームの仲間数人とカードゲームで遊んでいたようだ。
「あそこからこれで逆転出来たのになぁ」
頭が弱い分、彼女はこういったゲームなども弱い。反射神経などを問われるゲームならともかく、普通のカードゲームではそれこそ小学生レベルだ。
しかし馬鹿でも何度も負ければ学習はする。彼女は敗北から戦術を少しずつ学んでいった。
「……甘い。それじゃ勝てないよ?」
イータはその逆転手をさらに上回る手の内を見せた。
「…………えぇー」
ケイトは目が点になると同時に、年下の女の子に良いようにやられてしまう自分を少しだけ恥じた。

>>252
「エレナさんってあの有名な!?はじめましてー、私ケイト・ラインハルト少尉であります!」
敬礼をしながら、挨拶をする。
悪名の高さならエレナすら上回るケイトがこのようなことを言うのは皮肉というより無礼に感じるかもしれない。
「わたしは……イータ・ラングレン、よろしく」
背の高いケイトの後ろに隠れながら、挨拶をする。
人見知りであるがゆえに、一度も会ったことのないエレナに警戒心を抱いているのかもしれない。
「きっと緊張しちゃってるのかな? エレナさんは有名人ですからねー」
……そんなイータの考えを知ってか知らずか、能天気なことを言う。


255 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/06/22(水) 14:54:20
>>253
エレナ「・・・・・必要ない。私のような"忌み子"になんて・・・」

彼女は俯きながら聞こえないくらいの小さな声で呟いた。
それから調子を取り戻して、

エレナ「・・・階級的に大尉である私が部隊の指揮を取るということか。
事前のデータは貰っているけど、実験部隊である以上・・・"例外"が罷り通るだろうから暫くは上手くはやれないかもしれない。それでも責務は果たす所存で当たらせてもらう。」

エレナは自身を含め念動力にあまりいい印象を持っていないようだ。特に若い人員で構成されているTEXチームなら、なおのこと常識が通用しないと踏んでいるのである。


>>254
エレナ「・・・ケイト・ラインハルトにイータ・ラングレンか。噂は本当だったんだなーー」

メンバーに若い人間が多いと事前に聞かされていたが、こうも美少女達が実験部隊のパイロットをやっていると目の当たりにすると呆れてしまうものである。

エレナ(――全く。スクールか、ここは・・・)

怯えるイータとエレナを有名人扱いするケイトに若干困ってしまう。

エレナ「・・・そうね。戦後、意識不明のまま入院し続けて、二階級特進を軍が決めた直接に眼を覚ましたんじゃ"アンデッド"と思ってしまうかもしれない・・・か。」

イータが怯える理由がそこにあるのだと思っていたので、彼女はその様に言い捨てる。


256 : ◆rJzb6vv1uA:2011/06/22(水) 21:06:14
>>251
TEXチームに召集がかかる。
トウジは一目散に駆け出し、ブリーフィングルームの1番前に陣取り、真剣にクーガー少佐の作戦概要に聴き入っていた。
遠足前の小学生みたいな表情からどういった類いの真剣さかはすぐにわかるだろう。
一通りの説明のあと、トウジは挙手のあと自分の提案を話始めた。
「この面子だと俺とイータがバックスで問題ないよな。
さらに言うとだ。敵が浸透してきた場合は俺がイータの直援に回る。これも大丈夫だな?
フォワードはケイトの突撃病に期待するあとはタツキに……っと、フォワードが少ねぇな。サクラの防御だけで大丈夫か?」
そんなときちょうどエレナがブリーフィングルームにやってきた。
「こいつにフォワードをやらすか?」
残念なことに、彼女がどんな機体に乗っているかはトウジはまったく知らない。
あとクーガー少佐に最終決定権があるからこそトウジは好き勝手に言っているということは補足しておく。

257 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/06/22(水) 21:13:11
>>255
「噂?また私なんかしたかなあ」
自分に対する悪評だと思い、そわそわする。
「ケイト…大丈夫……ケイトの評判がこれ以上落ちること…ない。だって、良い評判なんて全くない…から」
「イータさん…それフォローになってないよ!」
うなだれるケイトをよしよしと慰めるイータ。
一回り以上背が違うケイトとイータの様子はひどくアンバランスに見えた。これではどっちが年上か分かったものではない 。


258 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/06/22(水) 21:27:44
>>256
エレナ「……渡された資料にはなかった顔だな。あなたもTEXチームなのか?」
彼女はトウジロウがまさか先日TEXチームに急遽参加した人員であると知らないようだ。
エレナ「私にフォワードをやらせるとは面白い発想だな……いいだろう、今回はそこの生意気な小僧のプランでいく」
彼女の機体は機動性はあるものの、格闘武装はロシュセイバーしかないためどちらかといえば近接戦闘は向いていないといえる。
しかし、エレナはトウジロウの提案を自分への難題当て付けと捉えていた。売られた喧嘩は買う気の強さを感じさせる。

>>257
エレナ「やれやれ……退屈はしないようだ。」
呆れつつも、寧ろ笑ってしまうくらい滑稽な二人のやり取り。
エレナ「……大丈夫だ。私が来たからにはもう"ボマーガール"とは呼ばせないように、みっちり指導してやろう。」

259 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/22(水) 21:56:24
>>256
「私も概ね同じ意見だ」
トウジに答えながらもクーガー少佐は意外に思った。トウジという男は猪突猛進に見えて、案外視野は広い。
彼が戦い抜いたという世界は一体どのような乱世だったのだろう、とふと考えた。

>>258
エレナの機体であるTEX-15やその兵装の特性を思い出す前に、エレナがトウジへ返答している。
「ではキサラギ大尉、イバ・ラインハルト両少尉と並行し、敵支援機を突き崩せ」
どうやらエレナは見かけよりは冷静ではないらしい。それでもケイトとタツキの二人だけよりは遥かにマシだろう、と判断した。

260 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/06/22(水) 22:02:01
>>259
エレナ「……了解。我々フォワード三機はVフォーメーションを取る。両翼はタツキとケイトに任せる……いいかしら?」
彼女は少佐の指示を少しだけアレンジしてみる。これはブリューナクが遠距離射撃性に優れた機体だからである。

262 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/22(水) 22:11:49
>>260
少佐はうなずいた。
「それで構わない」
何とはなしに一抹の不安を感じながら、結局アドバイスはやめておくことにした。


263 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/06/22(水) 23:03:18
>>258
「ぼっ、ボマーガール・・・分かりました!」
歩く爆弾よりは可愛いなー、などとどうでもいいことを考えながらケイトは返答する。

>>259
「私がフォワードですか!お任せください!アインツェルと私ならどんな距離だろうと対応してみます!」
彼女の言うとおり、アインツェルはバランス型の機体、さらに彼女もやや近接戦闘寄りではあるが、どの距離にも対応できる能力を持っている。
……尤もセオリー通りに彼女が動けば、の話ではあるが。

266 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/06/22(水) 23:46:55
>>263
エレナ「アナタの"お尻"はしっかりと守ってあげるから、自由にやりなさい。」
彼女はケイトの暴走壁を知りながら、敢えてそれを助長させるような言葉を放つ。勿論、クーガー少佐には聞こえないように。
エレナ(……極限状態になれば能力が働きやすい、だったかしら。あまりオカルトは好きじゃないけれど、これのためには……)
彼女はポケットに入れてある小瓶を指先で触る。中身の安定剤のため、研究機関に協力を強いられているのだった。

267 : ◆rJzb6vv1uA:2011/06/22(水) 23:56:28
>>259
「意外そうな顔をしてるな!俺だって場数は踏んでるんだぜ!」
ドヤ顔とはたぶん今のトウジの顔のことを言うのだろう。

>>258
「誰が小僧だよ!俺を小僧呼ばわれしたかったら腕をみしてくれよ。おばさん」
噛み付かれたら噛み突き返さないときがすまない。

>>263
「好き放題に暴れろよ!俺が合わせてやる!」
自分がミスることは考えない。ケイトがどんな動きをしようとあわせる自信がある。

「ここでぼやぼやしてたってはじまらねぇぜ!善は急げだ!」
そういって勝手に飛び出していった。
一番暴走癖があるのはトウジかもしれない。

269 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/06/23(木) 00:27:01
>>266 >>267
「ええ、分かりましたエレナさん、トウジさん。自由にやらせてもらいますよ!」
そういって意気込むケイトに、イータはため息をつくだけだった。
彼女が意気込めば意気込むほど、ろくな結果が待っていないのは目に見えていたからだ。

264 : ◆o4yQ/QC5tg:2011/06/22(水) 23:04:19
TEXチームがテロと戦う為、上海へ出撃する頃。
ソムニオの、コクピットと言うには広い半球状の空間。
光は無く、内壁はソムニオの外に広がる闇をそのまま映している。
そこにポツンと浮かぶシートの上で、少年は目を覚ました。


アルムは強い眠気に、再び目を閉じる。
それでもコクピットの中で徐々に広がる光に、眠気も消え失せてきて、シートに預けていた体を起こした。
残った眠気を追い払う様に何度も首を振る。
曖昧な意識の中で、遥か上に数多の気配を感じた。

――自分の知らない世界が広がっている。

どんな世界なのだろう。
途端、好奇心に胸が躍った。

『行ってみたい。会ってみたい。見てみたい』

アルムはソムニオを動かし始めた。
地上を目指して。

265 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/06/22(水) 23:18:43
その頃、上海では。

???「……黒龍先生ぇ~」
????「――狼狽えるでない、アスケラよ」

上海ビルのテナントの一角に豪勢中華食堂・武王家というチャイナレストランがあった。そこの従業員も人質となっていたのであった。
アスケラ「こんな縄、少し踏ん張れば破れますよ! それに、あんな弱そうなのが相手なら、アタシと黒龍先生で……」
サウザンド「馬鹿者がぁ‼ ワシら二人だけが人質ならよいものの、敵の規模から考えて、制圧前に他の者に危害が加わってしまうであろう!」
アスケラ「……すみませんでした、黒龍先生」
白いチャイナドレス姿の少女と調理服の老人がなにやら耳打ちし合っていた。
サウザンド「……このままで終わるとは思えぬ。今は好機を待つのだ、アスケラ」

270 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/23(木) 01:08:29
翌日未明に現地入りしたTEXチームは、しかし待機を命じられた。
どこの部隊も同様だった。敵もバレリオンの威嚇砲撃が続くのみだが、味方も動けなかった。
テロリストの兵力は充実しているが、それは状況から鑑みてのことであり、長期戦に足る数ではない。
一方連邦も人質を取られている以上迂闊な攻撃は出来ず、かといってテロには屈しない政治方針故に要求を呑むことは出来ない。
敵も味方も共に決め手を欠いたまま、戦況は膠着していた。


271 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/23(木) 01:11:07
「上層部からの返答は?」
「依然、返答なしです」
「黙殺する気か、アルベルトめ……」
こんなはずではなかった。古来より篭城は援軍を必要とする。
ファンブー中佐は最初に事実上の最高責任者を呪い、次に日和見主義の上層部を罵り、最後に自身の不運を恨んだ。
真に恨むべきは、と中佐は思う。援軍が来ないことまでは見通せなかった自身の眼だ。多忙にかまけてアルベルトに直接具申出来なかったのが響いたのか。
いや、そうではないのだ。
地球圏に混乱をもたらした元凶ではあるが、ビアン博士やマイヤー司令に対する民衆の崇敬は馬鹿に出来ない。彼らは英雄だからだ。
民衆だけではない。アルベルトを初め上層部の多くは彼ら二人を崇拝している。表向きのDCの行動は、ビアン的であり、マイヤー的でなくてはならない。
少なくとも市民を人質にとっての篭城は、ちっともビアン的ではないし、マイヤー的でもない。
「ふん」
中佐は嗤う。ジーベル、アードラー、アギラ、そしてファンブー。このような連中に幅を利かせておいて、何がビアン的か。何がマイヤー的か。
覚悟は決まった。中佐は命令を下した。
「見せしめだ」

チャイナレストラン「武王家」に押し込められた人質のうち、十人がメインフロアへ連行された。その中には新入りのコックとアルバイトの少女も含まれていた。

273 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/23(木) 01:35:14
メインフロア。
中年の軍人の姿をテロリストのカメラが撮影している。どんなに汚れ仕事をこなそうとも、立ち姿だけは完全に軍人のそれだった。
「地球連邦の諸君。私はディバイン・クルセイダーズ所属のファンブー・ジェン中佐である。残念ながら交渉は未だ合意に達していない」
暗記した原稿を淀みない口調で告げる、淀んだ眼のファンブー中佐。カメラが縄に絡められた人々へ向けられた。
「故に、私は断固としてこれを行なう。無辜の市民を傷つけるのは心苦しいが致し方ない。変革は相応の代償を必要とする。恨むならば、連邦の無能を恨むがいい」
兵士が人質の一人に小銃を向けた。若い女性だ。彼女は訳も分からず、必死に泣き叫んだ。

274 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/06/23(木) 08:57:26
真っ暗な宇宙から地球へ向かって流れ星の様な光が二つ。巧妙に隕石に偽装されたそれらは、機動兵器を乗せた大気圏突入用ポッドである。
ポッドの降下予想地点は中国シャンハイ。故意か偶然か丁度、連邦軍の部隊とDCの残党が睨みあっている地点に設定されている。
「……いまだに信じられないがよもや別の次元に飛ばされたとはな」
二つのポッドの内の一つには黒い甲冑騎士の様な機体が隠されている。
(……戦いの駒としての死に場所さえ与えられず……私はこんなところまで来てしまったのか?)
その機体のコクピットには、ゴシックロリータ風ドレスを纏った少女が乗っている。美少女と呼ぶに何ら問題の無い彼女なのだが……。その紅い眼からは精気と言うような物は感じられ無い。死んだ魚の目と言うやつだろう。まるで只の人形の様である。
(……私は機能不全に陥った様だ。ただ命令を忠実に実行する。手際よく敵を殺す。……そんな当たり前の事が……わからなくなっている)

彼女もトウジロウと同じ様に別の平行世界から転移させられて来た。
彼女はその世界のとある異星人が造ったアルカナシリーズと呼ばれる戦闘用の人工生命体であり、その18種目の個体。
『セレネ』と名付けられた彼女はどんな命令にも忠実で、自分の命を省みない。顔色一つ変えず敵を殺す正に完璧な戦闘マシンであった。
だが、とある組織への潜入工作任務をきっかけにセレネは次第に壊れて行く。
(アリス様に献上する為のサンプルにしか見ていなかった筈が。……愚かにも私を想っていたあの子達を罠に掛けて裏切った時には胸が苦しくて堪らなかった。……それから。ずっと私はその靄を抱えたままだ)
ツーサイドアップの美しいプラチナ色の髪が常時より軽い重力の中で、ふわふわと揺れる。彼女の心も揺れているのだろうか?

275 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/06/23(木) 10:34:15
>>273
アスケラ(――黒龍先生!!)
サウザンド(……致し方あるまい。アスケラよ、先ずは敵注意を引き付けぇい!)
アスケラ(はい、黒龍先生!)
見るに耐えられなくなり、二人はついに決起をするべく行動を起こす。縄で縛られたまま、アスケラは立ち上がる。
アスケラ「……その必要はないわ」
フンッ、と少し気合いを入れただけで彼女を縛り付けていた縄は千切れてしまった。
そしてアスケラは手を伸ばす。あっという間に、斜め前にいた兵士の構えていた銃を片手で折り曲げてしまう。

276 :◆o4yQ/QC5tg:2011/06/23(木) 10:57:38
>>273>>275
アスケラたちの決起にテロリストが気付く直前、突如地鳴りは始まった。
音と共に大きくなる揺れで、立つのも困難になる。不意の地震に、皆が浮き足だった。
最大の揺れから間髪を入れず、巨大な質量が上海ビル付近の地面を衝き破って、出て来た。
白い巨大ロボット。
連邦軍とテロリスト、互いの意識が、地震からその得体の知れない巨大ロボットへと移った。

278 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/23(木) 12:22:30
>>275>>276
引鉄が引かれんとするまさにその時、地鳴りがビルを揺るがした。
テロリストの意識の間隙を衝き、一人のウェイトレスが動いた。
「なん……だと……?」
その場にいた誰もが絶句した。小銃が飴細工のように折り曲げられたのだから。
テロリストは使い物になりそうにない銃を捨て、腰のナイフを逆手に抜き払い、怪力のウェイトレスへ振り下ろす。
ウェイトレスは極めて落ち着き払いながら左手を上げ、手首のスナップでその一撃を捌きつつ、右の手刀を首筋に撃ち込み意識を刈り取る。
その間に初老のコックも動いている。緩やかとも見える動作の裏拳で自分の近くのテロリストの鼻を潰し、アーマージャケットを貫き内臓へ浸透する掌力で昏倒させる。
なんとも鮮やかな手際。謎の二人組に謎の地震の二つが、テロリストの誰もに迂闊な挙動を禁じさせた。
「御老体、お嬢さん、何者かね」
内心の恐怖と焦燥を押し殺して、ファンブー中佐が尋ねた。部下たちが二人組に銃口を向けているが、今ほどその威力に疑念を抱いたことはない。野生の獣と向かい合っている気分だった。
揺れが更に高まる。大地震に慣れていない兵と人質たちの口から悲鳴が垂れ流された。
「騒ぐな、騒ぐなッ!」
その中で単身恐怖と格闘するファンブー中佐の姿は、傍から見れば滑稽だったろう。やがて揺れは収まった。
誰にも悟られぬように中佐は深く息を吐いた。今は目の前の二人に集中したい。
しかしその願いは叶わなかった。部下の一人が「隊長! 窓を、窓を!」とわめいた。
「何だ!」
中佐は部下に一喝した。この期に及んで何が来ると言うのだ。
「窓の外を見てください!」
中佐は仕方なくそうした。そしてまた絶句した。
上海市街に佇立する巨大ロボットの姿があったからだ。
左耳の骨伝導イヤホンテープから外の部隊の混乱が流れ込む。
『連邦か!?』『攻撃指示を!』『くそッ、やろうってのかよ!』
やがてバレリオンから発射されたヘッドセット・レールガンが巨大ロボットに直撃した。

完全に陣形の外に向けられていた戦意が内側に向けられた時、混乱は必定だった。
混乱に乗じて連邦の特殊部隊が人質解放とテロ制圧のためにビル内に突入した。

そしてTEXチームもまた動き出す。

279 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/06/23(木) 12:42:23
>>278
サウザンド「今だ!!」

アスケラ「はい、黒龍先生!!」

二人は下部での連邦軍突入を察し、全力で窓に向かって走る。途中、邪魔な兵士を吹き飛ばしながら。
そしてーーー

サウザンド「来いっ・・・我が闘神機ぃぃ!!」

老人の叫びに呼応するように天空から黒い巨人が降ってきて、彼等のいるフロアの辺りで窓をブチ破るように拳を突き出した。

サウザンド「乗れぃ、アスケラ!!」

アスケラ「あっ!?」

窓際を掴んでいる右腕からサウザンドがさと乗り込み、アスケラは左腕を伝って行くが思わず足を滑らせてしまった。

サウザンド「アスケラ!?」

チャイナドレス姿の娘が高層ビルから落下してしまった。
このままでは墜落も時間の問題だろう。


280 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/06/23(木) 14:38:27
>>278
ケイトの反応は早かった。
突如として出現する巨大ロボット、騒然とする一体を尻目にフルスピードでアインツェルはかけめぐる。
──未来視、彼女にはこうなることが始めから分かっていたのかもしれない。
「あれは・・・AM07エレリオン・・・」
DC残党の人間は、アインツェルという名を知らぬ。
それゆえにコードネームであったエレリオンの名を語る。
「参ります!」
加速加速加速、さらに加速。
まるで発射された弾丸・・・最も、彼女の場合は弾丸よりも質の悪い、爆弾なのだが
反応についてこれず、棒立ちのリオンをツインビームソードが両断する。
「民間人を人質にとったあなた方を私は許しません!覚悟してください!」
ツインビームソードの切っ先をDC残党に向けながら通信を行う。
アインツェルの黒いフレームを月明かりが照らす。さながら、死神のように


281 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/06/23(木) 14:49:55
>>279
落下するアスケラは焦る表情を見せるところか、何か確信をもったように笑い

「お願い・・・、兄さんの・・・アタシのアンドロマリウス!!!」

精一杯の声で叫ぶと、またしても空から巨人が降ってきた。蒼い巨人は胸部を開いており、アスケラをそこへ飲み込むように回収。地面に触れる直前に眼光に火が灯り、衝撃波を放って落下の勢いを相殺させた。

サウザンド「ほぅ・・・やるではないか!」

サウザンドを乗せた黒い巨人もビルを離れて蒼い巨人の隣に着地する。
二体の巨人は拳法の構えてをとり、

サウザンド「我等が武王拳、」

アスケラ「悪を砕く正義の拳なり!!」

二体の闘神機までもが、この戦闘に介入するようである。


282 : ◆rJzb6vv1uA:2011/06/23(木) 17:25:03
ケイトが飛び出す。すかさずトウジはビームキャノンで隣のリオンを撃破され、混乱するリオンに向けて放つ

「やるじゃねぇか!」
ケイトの早過ぎる反応に舌をまくが、その動きには問題なく合わせている

直後、目に飛び込んできたのはトウジがよく知る蒼い巨人

「あいつはアンドロマリウス!アスケラか!」

オープン回線で呼び掛ける
しかし、出現した巨人は2機・・・・・・トウジが知らない巨人はまだ動きをみせない
連邦も手を出しにくく、攻撃することはない
どの指揮官も触りたがらず、クーガー少佐にその任が回る


283 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/23(木) 19:44:43
突如出現した三体の巨大ロボット――同型機らしき黒と青の機体に、特機級の白い機体。いずれも連邦のデータベースには存在しないマシンである。
未だ動かない白い特機はともかく、黒と青の機体の動きは目覚ましいものだった。しかもその攻撃は四肢によって行われている。四肢による格闘のみでリオンの残骸が累々と並ぶ。
敵に回せば恐ろしい相手だろう。しかし幸いなことに、彼らはテロリスト側のみに攻撃を仕掛けていた。
連邦軍各指揮官の結論にして総意――触らぬ神に祟りなし。
クーガー少佐はチームに通達する。
「こちらクーガー少佐。アンノウン三機は明確な敵対行動に出ない限り手出し無用だ」


284 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/23(木) 20:21:18
上海ビルでは特殊部隊とテロリストによる銃撃戦が繰り広げられていた。
断腸の思いで部下を銃火の盾にしながら、ファンブー中佐はビル内を駆けずり回った。
「戦況はどうなっている?」
「早くも損耗率20%を超えています」
中佐は思わずうめいた。この時点でこの損害は甚大と言っていい。
「やむを得ん、ミュルメコレオを出す」
本当はもう少し後で出したかった。もう少し敵を引き付けておき、不意打ちの形で蟻地獄に引きずり込む。それが狙いだったが、こうなっては致し方ない。
何もかも予想外だ。軍事に限らずあらゆる行動には予想外の事態が起きる可能性はあるが、それにしても今回は……。
未だ自身の不幸を認められない中佐は、事前に手渡されていた端末に10桁の番号を打ち込んだ。


285 : ◆o4yQ/QC5tg:2011/06/23(木) 20:22:34
>>278>>279>>281
バレリオンの砲撃が着弾する。
堅牢な装甲を焦がす程度で、貫くことはなかったものの、フィールドも張らずその衝撃を受けたソムニオはよろめいた。
問答なくぶつけられた敵意にアルムは怯み、そして混乱した。
「やめてください!」
叫んでみるも、聞こえていないのか、それとも聞く気がないのか、彼等の敵意に変化は無いようだった。

アルムの心に沸々と怒りが沸いてくる。
ソムニオは、執拗に攻撃を続けてくる手足付きの憎たらしい大砲に、まるで拳を投げるように突き出した。
突き出された拳は腕ごと肘を離れ加速していき、バレリオンに正面から直撃して吹き飛ばす。
その光景はテロリストたちの恐怖を煽って、彼等はまたそれに追われるようにして攻撃の手を強めた。

更にアルムがそれに応じようとした時、上海ビルを前に二体の闘神機が出現した。
到底ロボットとは思えない動きで、リオンが蚊にでも錯覚する程の勢いで撃ち倒し始める。
大きさも、動きもソムニオとはまるでかけ離れていたが、しかしその場にいたどんな機体よりもソムニオに近しい存在をその二体に感じたアルムは、孤立から助けを求めて縋るような視線を向けた。


286 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/23(木) 20:32:26
上海市街に点在する無数のコンテナのシャッターが開いた。
そこから出現したのは多脚戦車だ。銀色で塗装され、六本の足を持つ蟻のような多脚戦車が、コンテナから這い出てきた。
ミュルメコレオ。聖典の誤訳が生んだ獅子と蟻との合いの子の名を持つ多脚戦車。
AIのみが可能とする完全に統制された意思――その悪意を、連邦軍のパイロットたちは紛うことなく感じ取った。
ゲシュペンストMk-Ⅱのアサルトマシンガンが多脚戦車を四機まとめて撃ち倒す。その屍を乗り越えるように、一機がその砲塔からスパイダー・ネットを射出する。
絡め取られたゲシュペンスト目掛けて粘着榴弾と徹甲弾の雨霰が浴び去られる。その爆発にミュルメコレオの数機が巻き込まれるが、意に介さず多脚戦車は前進する。

287 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/06/23(木) 22:02:00
>>282
アスケラ「うーん、どこかで見たような……見てないような……??」
彼女は前にいた世界の記憶があやふやなので、アスケラは返事をしようか悩んでいるようだ

>>285
アスケラ「あの白い子……こっちを見てる?」
サウザンド「あの機神、先の登場といい我等と敵を同じくするようだ。よし、ここはワシが征こう……」
黒い闘神機・フラウロスは地を蹴り、高く舞い上がる。
サウザンド「武王雷冥脚! でやぁぁぁ!!!」
そして脚に闘気を集中させ、遮る敵を稲妻を纏ったキックで吹き飛ばす。
サウザンド「ワシが来たからには安心せい!」
フラウロスはソムニオに助太刀を申し込む。

288 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/06/23(木) 22:26:24
>>282
イータはというと、トウジの後を黙って付いていく。
今までの反応などからトウジは、タツキやケイトのようにすぐに熱くなってしまうタイプと考えている。
そのため、自分が歯止め役にならなくては……と思考する。

>>283
「あいつらは無視ってことですか」
ちらりとアンドロマリウスの方を見る。
「かっこいいなぁ」
思わずそう呟いてしまう。見るからに兵器といった感じのアインツェルよりも巨人のようなロボットに、彼女は魅力を感じた。
──見入ってしまう。そんな中ライフルが飛んできて、アインツェルの足を掠める。
「……はっ」
思わず、我に帰ると、臨戦態勢に戻る。何が出てきても、ねじふせる。
操縦桿にこもる力も上がっていく。


289 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/06/23(木) 22:48:07
>>288
エレナ「――戦闘中に余所見は厳禁よ」
アインツェルの後方からブリューナクが援護にやってくる。ケイトを狙った敵にAECPカノンを的確に狙い撃つ。
>>286
エレナ「あの機体、味方次々と破っている。各機、注意しつつ多脚を殲滅!」
味方に通信を入れ、指示を送る。

291 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/06/23(木) 23:18:27
>>289
「……はっ! はい! すいませんでした!」
直後爆発する敵機を見ながらエレナに謝罪の言葉を述べる。

>>286
「あの機体……やばそう」
火力重視と言わんばかりにツインビームライフルを連結し、高エネルギーライフルで狙撃する。

292 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/24(金) 00:05:04
>>291
高濃度のエネルギーがミュルメコレオの群れを薙ぎ払う。そこだけ空白が生まれた。
しかしミュルメコレオの機械の頭脳は恐怖も打算もなく前進し応射し続ける。
更にリオンやバレリオンの砲撃もある。戦端の開かれた当初から既に2割が残骸と化していたが、DC兵の士気が高いことはよく知られている。
ミュルメコレオという増援が現れた今、彼らは意気軒昂になってゲシュペンストを撃ち落としていった。
彼我の戦力は拮抗していた。……今のところは。


293 :名無しになりきれ:2011/06/24(金) 00:20:11
>>287>>292
ソムニオを攻め立てる敵を鮮やかに吹き飛ばすフラウロス、その姿にアルムは憧憬と安心の混じった感情を覚える。
「あ、ありがとうございます!」
手を差し伸べてくれた老練の戦士に、孤立から解放されたのだと、安堵と喜びに瞳を輝かせて感謝した。
「ボクも…」
この戦場の暗闇の中、二体の闘神機が自分を導いてくれると確信したアルムは、共に戦おうと、彼女たちが対峙する敵へ、同じく向き合う。
「貴方たちを助けます」
ソムニオはその体から念動力の淡い光を放つと、テロリストたちへとその力を発揮し始めた。

295 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/06/24(金) 00:38:42
>>292
「こんなの避けられないよー」
盾で攻撃を防ぎながら、どうするか考えていく。
敵が多少いようが、普段なら突撃していくだけなのだが、今回は少し数が多すぎる。
そうこうしているうちにシールドのエネルギーもつき、ついに破られる。
【損傷率10%】
「いちかばちか!」
回転しながらツインビームライフルを乱射する。数には数、彼女に思いつくのはこれが限界だった。
「援護する……」
イータはレンタグルランチャーで敵機を狙撃していく。まるで、害虫をスプレーで駆除していくように。

296 : ◆gnI8YzVxOo:2011/06/24(金) 00:57:52
>>293
クーガー少佐は瞠目する。白い特機もどうやら敵ではなさそうだが、あの光には心当たりがあった。すぐさま通信を入れる。
「TEXチーム各位へ、白い特機に念動力を感じないか? コンタクトを試みてくれるか」
一番早く反応したのはサクラだった。
「ちょっとだけ、気配を感じます……タツキ君はリオンにかかりきりだから……イータちゃんはどう?」


297 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/06/24(金) 02:08:03
>>293
サウザンド「やるではないか、小僧!ワシも負けてはおれぬなぁぁ!!」
ソムニオの奮闘に活気つけられるように、フラウロスも敵機へと突撃してゆく。
サウザンド「一気に押すのだ!!」

>>296
エレナ「……感じるわ。これが念動力……」
慣れない感覚に辟易するも、エレナも白い巨人から自分と同じ様な素質を感じ取る。


298 : ◆rJzb6vv1uA:2011/06/24(金) 07:17:38
>>287
「おいアスケラ! 俺だよ、トウジだ! お前の友達トウジロウ・サナダだ」
反応の薄いアスケラに対して、トウジは違和感を覚える。
どことなく雰囲気が彼女のようで彼女ではない感じがする。
まさか、別人? いや、あれは確実にアンドロマリウスだ
はっとあることを思いだしたトウジは再び問う。
「あんたもしかして、アスケラの兄貴か?」
アンドロマリウスが兄のものだという話を思いだしたのだ。
「隣の黒いのはなにもんだ?」
トウジがアスケラに語りかけたあと、戦場には多脚戦車が大量に現れる。
それを確認したときに、同時にエレナから注意を促す言葉が耳に飛び込んでくる。
「オーライ、任せな! 殲滅は俺のテリトリーだ!」
ディスプレイに映し出されたミュルメコレオに視線を向ける。
赤円が次々と多脚戦車を捉える。
「派手にいくぜ!ロックンロールだ!」
ミサイルランチャーを次々とミュルメコレオに向ける。ミサイルは暴力的に殺到させてゆく。

>>288
「イータ!混戦になってきた。敵は長距離射撃はねえと勝手に夢想してるはずだ!お前の力を見せてやれ!」
後ろにつくイータに対して狙撃をしてみろと言う。
「露払いは俺に任せろ!」
近づいてくるリオンにアサルトライフルで牽制。


299 :名無しになりきれ:2011/06/24(金) 12:15:37
>>298
アスケラ「……兄? もしかして、兄さんの事を何か知っているの??」
トウジロウの読み通り、彼女は兄という言葉に反応する。
アスケラ「あなたの事は……う~、よくわかんないけど、あの黒い闘神機は私の師匠の黒龍先生のフラウロスだよ。
私の……ううん、兄さんのアンドロマリウスのお父さんに当たる闘神機かな……」


300 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/06/24(金) 23:53:46
>>297
「……感じるよ。強い力」
優しいようで力強い念動力……イータはソムニオから放たれる念をそう感じた。
「私は全然感じないよ!」
……一応TEXチームの一員であるケイトはそう答える。
「コンタクト…してみる」
イータはケイトを無視して、念を意志にして、伝える。
私達はあなたの敵ではない、と。

>>298
「待って……今集中してるから」
イータの動きは、念を意志として伝えるために、動きが止まってしまっている。
念動フィールドの維持すら保てないほどだ。狙撃する余裕はない。
飛んできた弾をケイトが叩き斬る。
「すいませんが、イータさんはご覧の通りです!」
意外にも、守りながらの戦いをこなしていく。
突撃馬鹿であるが故に、守るという行為を背にした方が性にあっているのかもしれない。


301 : ◆o4yQ/QC5tg:2011/06/25(土) 17:22:21
コンテナから現れた機械虫によって、戦場は勢いを増していく。
その中を雄々しく戦う闘神機は、アルムの心に更に勇気を与える。
ソムニオは飛ばした巨腕を念で器用に操作して、リオンを叩き落とし、バレリオンを吹き飛ばして、ミュルメコレオに対抗した。

ふと、アルムに暖かいものが寄り添い、語りかけてきた。
遠くの、銀色の機体からだと直感する。
アルムにとって初めての念によるコンタクトだったが、不思議と戸惑いはなかった。
『私達はあなたの敵ではない』
念から伝わる言葉だったが、優しい声だとアルムは思った。
『敵じゃない…』
銀色の機体へ、返事を念にのせて運ばせる。
『ボクも…、ボクもあなたたちの敵じゃないです』

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2011年06月28日 21:06
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。