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プロポスレ@Wiki

小町2

最終更新:

orz1414

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■小町2


「ぬぉーりゃー」

ピチューン

奇声を上げて襲い掛かってきた○○をいつものように返り討ちにする。

「命は大事にしろっていつも言ってるだろ?あたいも忙しいんだから程々にしておくれよ。」

そう、アイツが襲い掛かってきたのは今日が初めてではない。
拙い弾幕で、妖精程度の弾幕で何度も何度も挑んでくる。
10を超えてからは数えるのを止めていた。
いつもなら放っておくのだが今日はなんとなく構ってみる事にした。

「なぁ○○、なんでアンタはいつもあたいにつっかかってくるんだい?」

「なんだ、敗者に尋問か?そんな事せずにさくっと殺してくれよ。」

「だから命を大事にって何度も言って」

「理由は幾つかある。」

あたいの言葉を途中で切って○○が急に話し出した。
いつも「殺せ」「やだね」「じゃあまた来る」だったからなんだか新鮮だ。

「一つ目の理由は戦いたいからだ。」

「別にあたいじゃなくてもいいだろう?」

「色々あんだよ、最後まで聞け。」
「二つ目の理由は死にたいからだ。」

「命は大事にしろって何度言わせるのかねこの妖怪は。」

「三つ目の理由は生きたいからだ。」

急に起き上がってこっちを真剣に見てくるから少し驚いた。

「何度もやって知ってると思うが俺は弱い、落ちこぼれだ。
 同属からは種族の面汚しって言われる程にな。故に死にたい。
 けど死にたくない、俺だって強くなりたい。故に戦いたい。
 で、小町なら俺の自殺を止めてくれるだろうと思って挑んでる。」

何とも自分勝手な妖怪だ、あたいを何だと思っているのやら。

「あたいは別に修行場でも何でもないんだけどねぇ」

「けど見捨てられない、見捨てればコイツは死にに行くというのが見えているから。」

嫌な所を突く、自殺者は見捨てられないという性を利用されているらしい。

「ま、もう一つ理由があるけどそっちは秘密だ。」

「どうせ傍迷惑な理由だろ、あたい明日は久々に休暇もらったんだ。
 絶対に邪魔しに来ないでよ?ホラ、帰った帰った。」

アイツは「フン」なんてかっこつけてからヨロヨロと飛び去った。
しかし何十年ぶりの正規の休暇かね、今から楽しみだよ。


少女宴会中


あたいが霊夢達の所から帰ってくると魂喰らいの妖怪とアイツが倒れていた。

「遅かったじゃねぇか、大事な客のピンチだったんだぜ。」

「○○・・・・・・何やってんのさ?」

「別に、何となく来たら魂喰らいが小町の客に手を出そうとしてたから」

「だから戦ったって?」

「そ、だから戦ったんだ。」

「なんで」

○○は答えない、答えられないのかもしれない。
だって○○から妖気がほとんど感じられない。
○○の体がところどころ欠けている様に見える。

「さてね、小町には迷惑かけたし最後くらい恩返ししても
 いいと思ったから。っていうのはどうだい?」

「ふざけ」

「ふざけてない。落ちこぼれの俺に、邪魔者の俺に。
 それでも優しくしてくれた小町に俺は惚れた。
 ○○は小野塚小町に惚れていたのさ。
 けど落ちこぼれ妖怪と死神じゃ釣り合わんだろう?
 故に今まで黙ってた、ソレが最後の理由。
 誰にでも同じ優しさだったとしても
 俺にとっては生まれて初めての優しさだった。
 だから小町は気に病む必要は無いんだぜ。
 疲れてるんだからもう起こすなよ?」

そこまで一気に捲くし立ててアイツは少し咳き込んだ。
最後の最後までカッコつけるつもりだ、きっと。

「冗談じゃないよ」

もう○○は動かない、けれど。

「勝手にやってきて勝手に死んで勝手な事ばかりして」

○○を引っつかんで飛び立つ

「そんな最後認めてやらない。」





何故か俺は和室で目を覚ました。
死んだら閻魔に裁かれるんじゃなかったのか?
おおよそ最高にカッチョイイ死に様で満足して死ねたんじゃ?

「目を覚ましたか大馬鹿○○」

何故か小町が居る。

「まだここは三途の川の上なのか?」

頭をどつかれた。直後に首を締め上げられた。

「アンタはまだ死んでないよ、知り合いの医者に治療してもらったからね。」

「なぜそんなこ」

「五月蝿い。黙って聞け。」

「ハイ。」

怖いです、っていうか苦しいんです。
むしろワケが分かりません。

「勝手に惚れさせて勝手に守って勝手に居なくなるなんて許さない。
 カッコつけたまま死なせやしないよ。○○。
 お前にはカッコ悪くあたいに着いて来て貰う。」

「へ?」

「アンタはあたいのお付きとして働いてもらうって言ってんのさ。
 もちろん死ぬまでね。」

なんてこった、俺に生きろというのか。彼女の傍らで。
足手まといになりながらカッコ悪く。

「は、はは・・・・・・小野塚小町。」

「なんだい、改まって?」

「愛してるぜ。」

「実は最初から知ってたよ。」

そういうと彼女は優しいキスを

スパン!

「あだっ」

「何期待してんだい、ホラ行くよ。」

「ど、どこに?」

「映姫様にバイト雇うことを伝えにね。」

あっさり引き摺られながらこれはこれでいいか、と思ってしまう自分が居た。



あとがき

俺の中でこまっちゃんは姉御肌のカッコイイお姉様。そして嫁。

5スレ目>>240(うpろだ>>53)

───────────────────────────────────────────────────────────

とりあえず妄想投稿。



―――もう、いいや。
 そう思って僕は首に縄をかけ、椅子を蹴った。


 ふと気づくと大きな河の前に立っていた。あちらこちらに彼岸花が咲いている。

―――ここが有名な三途の川か・・・
 そんなことを考えていると目の前に人がいるのに気が付く。
「またか。わざわざ命を捨てる馬鹿もんが・・・」
 赤毛で長身の女性が立っていた。
 なぜかバカでかい鎌を持ってこっちを睨みつけていた。
「何を好き好んで自殺なんか・・・」
 僕はその言葉の意味も判らなかったし、聞いてもいなかった。
 その女性があまりにも綺麗で一目惚れしてしまった。

 その人は軽く頭を振ってこういった。
「いや、まだあんたは息がある。考え直しな。」
 僕は軽く突き飛ばされ、
 気が付くと元の部屋に、首から縄をぶら下げて倒れていた。
 上を見ると、縄の切れ端が残っている。

 自殺には失敗したが、僕はもうそんなこともうどうでも良かった。
 また、あの人に会いたい。それだけが頭の中を支配していた。



 次の日、僕はまた自殺を試みることにした。
 住んでいるマンションの最上階―――五階から飛び降りることにした。

「なんだ、また懲りずに来たのか・・・。」
 飛び降りると、昨日と同じ場所に同じ人がいた。
「反省の色無しか・・・もういい、蹴落としてやる。」
 と言うと、その人は僕の首根っこを捕まえて、三途の河べりまで連れて行く。
―――あ、終わったな。
 そう思ったが、あえて抵抗はしなかった。
 しかし、河に着いたとき、彼女はなぜか急に顔を赤くして、
「・・・もう一度だけチャンスをやる。考え直せ。」
 と、ぶっきらぼうに言うと、地面に蹴倒された。
 同時に場面がマンションに戻り、腰を痛めただけの僕がそこにいた。
「・・・悪運が強いな。」
 自嘲気味にそう呟くと、自分の部屋に戻った。


「・・・馬鹿が、いい加減にしろ。」
 ついに六回目にそういわれた。
 そりゃあ六回も同じ自殺願望の人間を現世に戻していれば、そんな文句が出るのも当たり前だろう。
「何がしたくて死にに来ているんだ?」
 ついに聞かれた。僕はこの世界で始めて口を開いた。
「最初はこの世に嫌気がさして自殺しようとしたんだ。でも、」
 意を決して伝える。
「あなたが・・・好きになって、ここに来てるんだ。」
 簡潔に、彼女に自分の気持ちを伝える。
 彼女の顔がだんだん赤く染まる。
「あんたは馬鹿だ。どうしようもない馬鹿だ。でも、あたいもあんたの事が好きだ。」
 その言葉をきいて、僕は力が抜けて地面にへたり込んだ。
「いいのか?あたいは死神だぞ?三途河の渡し小野塚小町だぞ?」
 そう問いかける死神。
「もちろん、よろこんで。」
 そう、答えた。


「でももう来るな。いつ死んでもおかしくない。」
 そう告げる小町。でも僕もそんなことを素直に聞くような奴じゃない。
「やだ。小町に会えなくなるじゃないか。」
 そういうと、小町は困ったように前髪を掻きあげて言った。
「わかったわかった、毎年二回、こっちから出向いてやるよ。」


 その日から僕にとって毎年二回の彼岸が大切な日になった。

6スレ目>>277

───────────────────────────────────────────────────────────


「……掛からんな」
ここは三途の川。死者が集まる不毛の地だ。
俺は三途の川の畔に来ている。言っておくが決して死んだわけではない。ちゃんと生きている。
とは言っても生者が好きこのんで来る場所ではないので、周りに自分以外の人影は見えない。見えるは霊魂ばかりなり。
だが俺にとっては静かで落ち着ける場所である。客観的に見てかなりやばいとは思うけど仕方がない。
それ以前に生きていながら三途の川に来れるこの幻想郷のほうがアレだと思う。

「ありゃ、お前さんまた来たのかい」
不意に背後からかけられた声に振り返ってみれば、巨大な大鎌を背負った赤髪の少女。
「まったく、自殺志願者かと思って来てみれば、またお前さんとはねえ」
「自殺志願者のほうが良かったかい? 小町」
「うんにゃ、あの連中に比べたらお前さんのほうが百倍以上ましさ」
少女の名前は小野塚小町。この三途の川で死者の霊を相手に船頭をしている。所謂死神というやつだ。
まあ死神だと認識できるのは持っている鎌ぐらいで、それ以外はトンチキな格好をした江戸っ子少女なのだが。
後は……そうだな、その豊かな双丘か。男としては目を向けざるをえない場所である。
「……まーた変なこと考えてるな?」
「馬鹿な。至って普通のことを考えてるだけだ」
「嘘こけ。大方あたいの胸を触りたいとか、そんな感じのことだろ」
「それに関しては常日頃から考えているから対象外だ」
「考えるな馬鹿たれ」
うむ、いつも通りの会話だ。小町の視線が少し冷たく感じるが概ね問題はない。

そのまま小町は俺の背後にある岩に寄りかかった。
「……仕事に戻らないのか? またあの人に怒られるぞ」
あの人というのは小町の上司の閻魔様のことである。非常に説教好きなことで有名で、俺も何度かお世話になった。
「いいのさいいのさ。最近は魂の数も少ないし、マイペースが一番なんだからな」
注意するのは……よそう。この筋金入りのサボり魔を更正させられる存在はこの世にもあの世にも存在しない。
あの閻魔様でさえ達成できないことがどうして他の者にできようか、いやできない(反語)。
「そういうお前さんのほうこそ、何をしてるんだい?」
「見れば判るだろう。釣りだ」
そう、俺は現在三途の川に釣り糸を垂らしている。
この三途の川には外の世界で絶滅したといわれる魚や、まだ見ぬ大物が巣くっているという。
それを釣り上げて丸焼きにしたらさぞ美味いことだろう。楽しみだ。
「そうか……」
ここで会話が途切れる。只でさえ音のない三途の川がより静寂に包まれる。

 少女怠慢中&青年釣り中...

暫く時間が経ったとき、唐突に小町が口を開いた。
「なあ○○。非常に言いにくいんだが……」
「なんだ小町」
今は釣り糸の先に集中しなければならないので話しかけないでほしいのだが。
「この川の魚は幽霊だから釣り上げられないぞ」
「……マジですか」
張り詰めていた緊張が途切れ、一気に脱力してしまった。
確かに死者が渡る川なのだから普通じゃないとは思っていたが、まさか魚まで霊だったとは。
さっきまで胸に抱いていた夢が一瞬で泡となって消えた。元々馬鹿な夢ではあったが。
「この三日間の苦労はなんだったんだ……。つーか、なんで言ってくれなかったんだよ。いつも一緒にサボってただろ」
そうだった。一昨日、昨日と俺が釣りに来たとき、小町はいつも近くでサボっていた。
最近に限らないでも俺がこの場所に来たときは、必ず小町と話したり一緒に昼寝したりしていたのだ。それが閻魔様の説教の種にもなっているのだが。
それを言うと、小町は頭をかきながら、
「いやぁ~……見当違いなことをしてる○○の姿が可笑しかったというか……」
ははは、と困ったような顔で笑った。
「……つまり俺は知らぬうちに小町に笑われていたわけだ」
自嘲気味に呟く。と、小町は慌てた様子で、
「そ、そういう訳じゃないって! 叶いっこない夢を馬鹿みたいに追うのも悪くないと思うぞ!」
あんまりフォローになってない気がするのは俺だけか。叶わぬ夢だと断言してるし。
「それに…そういう馬鹿なとこがあたいは好きなわけだし……」
また馬鹿とか言われた……ん? 好き?
「小町、今なんか言ったか?」
「い、いやいやいや、何も言ってないよっ」
「なんか好きとか聞こえた気がするが……」
「それはほらっ、友人として好きってやつだよ! よくあるだろ?」
「そうだな……よくある話だ」
「そ、そうそう。勘違いしてもらっちゃあ困るね!」
ここで再び会話が途切れ、辺りを沈黙と微妙な空気が包む。
俺は後ろで座ったままの小町のほうに振り返り、

「俺も小町のことは好きだぞ。友人じゃないほうの意味で」
「な…………!!」

小町は呆然とした顔を浮かべる。が、すぐに慌てた様子に戻ると、
「ちょ、ちょっと待て○○。えっと……それって本気?」
「間違いなく本気だ」
力強く断言すると、小町は普段の彼女には似合わないぐらいに縮こまっておろおろし始めた。
ううむ、本当の気持ちとはいえその場のノリで言うべきではなかったか? 狼狽えている小町を見れるのは嬉しいけどな。
驚かれるのは承知の上だったが、何も言われないというのは不安だ。何かしら返事を返して欲しいものだが……
案の定、小町は突然立ち上がると踵を返し、
「ちょ、ちょっと用事を思い出したよ! そろそろ仕事にも戻らなきゃだしね!」
「お前に限ってそれはな……って、本当に戻るのかよ!」
恐らく『距離を操る程度の能力』を使ったのだろう。気付けば小町の姿を遠く離れた所にあった。
小町が完全に見えなくなった後、何気無く頭をかいた。
「まだ返事をもらってないのになぁ……」
仕方がない、残念だが小町からの返事はもうちょっと待とう。もう一つの問題は現状が手持ち無沙汰なことだ。
話し相手の小町が行っちゃったからなぁ……
「……しょうがないか」
無駄だと判りつつも、やることもないので再び釣竿を振った。


避難所>>86

───────────────────────────────────────────────────────────

「おーい、小町。ちょっと」
「ちょっとちょっと。なんだい、あたいは忙しいんだけどね」
「嘘つけ。……突然ですがクイズの時間です。いいか? 制限時間は十秒だ」
「なんだか分からないけど……、わかった」
「じゃあ問題。『それは長いです』」
「ふんふん」
「『毛が生えています。それを出したり入れたりして、
最後には白いものを吐き出します』。…さあ、答えは何だ!?」
「……そそそそれって…!」
「いーち、にーぃ、さぁーん、よぉーん……」
「あううう。セクハラだぁ、映姫さまにチクってやる…」
「ごーぉ、まさか分からないのか? …なーな……」
「ううううう……。チ……チ…………」
「はーち、きゅーう……」
「うわあああ! やっぱりあたいには言えないよ!」
「……じゅーう。…はい、時間切れ。こんな簡単な問題も分からないのかよ」
「うるさいっ! で、答えは何なんだい?」
「『歯ブラシ』」
「……は?」
「だから、『歯ブラシ』。…こう、ブラシがあって、シャコシャコってして、
最後に唾をぺって吐き出すだろ」
「…………○○」
「なんだよ。……って、ちょ、おま、鎌は仕舞え! あぶなっ、振り回すな!」
「うるさいうるさいうるさい! そこになおれ! 五寸刻みにしてやるっ!」
「殺す気か!? 俺は死んだらそれで終わりだぞ!?」
「あたいが三途の川岸でこき使ってやるよっ! …おら逃げんな!」
「願い下げだねっ!」
「待ちやがれ! この変態野郎がっ!」

7スレ目>>798

───────────────────────────────────────────────────────────
 
登場人物

小野塚小町
 死神で三途の川の船頭。何と今回はヒロインになりました。

四季映姫・ヤマザナドゥ
 閻魔様、小町の上司。最近彼氏が出来たらしく、小町の話の種になってる。

○○
 映姫の補佐にして恋人。ようやく一人前に気遣いを覚えたら、今度は激甘男に。

●●
 彼岸の常連。小町の話し相手。生きてます。







 三途の川。
 その先は死者を裁く是非曲直庁が存在する。
 
 生きた身では渡る事も叶わず、
 渡れば引き返す事の出来ない生死を分かつ川。

 その彼岸。
 渡し場に腰掛ける死神は、語れぬ幽霊にもよく話す事で知られている。


「というわけさ」

 口なき幽霊には返す言葉も無く、ただただ聞いているのみ。
 幽霊にしてその話が有意義かどうかは分からぬ事だが、
 語らぬ陰気な死神よりは、好感が持てることだろう。

 死神に好感を持つ事がよいかどうかは分からないが。

「そうなんですか」

 しかして、この時ばかりは死神に答える声あり。
 今は彼岸に腰を下ろす死神、小野塚小町。
 その一言一句を楽しげに聞くのが、今口を開いた男。
 彼、●●は小町の隣に腰を下ろして相槌を打っていた。

「ああ、そうさ。もうてんやわんや」
「でも良かったですね。丸く収まって」
「まあね。映姫さまもアレで乙女なもんだからさ」
「良い事じゃないですか」
「そのおかげで、こじれて大変さ。まあ、アイツの方にも問題はあったんだけどさ」
「不器用な方なんですね」

 小町が話す事は、最近直属の上司の身に起こった事。
 色恋の沙汰は、他人からしてみれば話しの華ともなる。

「しっかし、あんたも暇だね。こんなところまで一人で来るなんて」
「お暇はお互い様ですよ」
「そうでもないんだけどね」
「え?」
「おっと、なんでもないよ」

 サボり、というわけでもない。
 三途の川の橋渡しは、担当するもののペースで行われる。
 そも、渡る幽霊があふれる事も無ければ暇なものである。

 または、その仕事さえ見つけなければ、大義名分的に暇なのだ。

「小町さんは、その上司の映姫さんが好きなんですね」
「なんだいそりゃ?」
「その、映姫さんのお相手の、○○さんと言う方の事も好きなんですか?」
「ちょいと、よしとくれよ」

 恥ずかしそうに、小町はそっぽを向いた。
 
「映姫さんの事を思って、身を引いたんですか?」

 小町と話す彼は尋ねる。
 対する小町は、ぽりぽりと鼻頭をかいた。

「そんなんじゃないさ」

 そういう気持ちが無かったか。
 思うまい。
 そもそも、そういう次元の話じゃなかったのだ。

「あたいはさ……」
「?」
「うん、そうさ。あの二人が好きだったのさ」

 大好きな上司と、大事な仲間。
 その二人が仲良くやる。それならそれ、満足なのだ。

「なんていうか、照れくさい話だね」
「そうですね。でも、とてもいい話を聞かせてもらいました」
「よしておくれ。というか、この話は他にはしないでおくれよ」
「はい。心にとどめておきます」
「ああ、そうしといとくれ。常連さん」
「そういうと、僕が死人の常連みたいですね」
「ここに何度も足を運んでるんだ。似たようなもんだよ」

 すでに幾度と雑談を交わした仲。
 小町が死人と間違えて話しかけたことからの始まりだった。

「さて、今日のところはこれでお暇させてもらいますね」

 ●●が、腰を上げる。

「っと」

 彼は少しふらついた。
 
「おっと、大丈夫かい?」

その体を小町はとっさに助ける。
 
「あ、いつもすみません」
「いいってことさ。まったく、死人に見間違えるくらい病弱ななりしてんだから」

 小町と彼にとってはいつもの事。
 もはや自然な事になっている。

「ありがとうございます。……コホ」
「ほうら、まただ。咳をするような体調なら休んどきなって」
「いえ。大したことじゃないんですよ」

 彼にしてみれば、そういうこと。
 小町にしてみれば、そうでもないこと。

 しかし、

「まあ、あんたの予定はまだまだ先みたいだし。大丈夫さ」
「そう言ってもらえれば安心です」

 死神には人の死の予定が分かる。
 こういうことは、本来部外秘なのだが。

「ではまた来ますね」
「気をつけて帰りな。再三言うけど、ここは生きてるうちに来るところじゃないよ」
「また来ますよ」
「ああ、また来な」

 









 死者に対する者が生者も同様に触れあう。
 小町にしてみれば変わりのない事である。

 しかし、物言わぬ幽霊を相手にする事が多い小町にとって、
 話の出来る相手は、実に楽しいものだった。
 
 その際、若干ながら仕事にルーズになる事もある。

 もとより、自分のペースで出来るのが先導の役得。
 
 多少、上司に起こられる事は合っても、大局的に支障をきたす事も無かった。





「最近楽しそうですね、小町」

 小町の上司たる映姫が言う。

「映姫さまほどじゃありませんよ。今度はどこでイチャついてたんですか?」
「そ、そんなこと言う必要ありません!!」
「イチャついてる事は否定しなくなりましたね、映姫さま」
「こ、小町! あなたは上司に対する立場というものを!」
「あ、○○」
「え、ど、どこですか! あ、別に私は怒ってるわけでは……。って、小町?」
「仕事に行きますねー。映姫さまー」
「こ、小町!!」

 楽しい事のおすそ分けをもらい、少しばかりおすそ分け。




 またも●●と、話したり。

「てわけさ」
「意地悪ですね、小町さん」
「でもまさか、○○の名前一つで反応するなんて思いもし無かったよ」
「それだけ、好きなんですね」
「ああ、そうさ。もう手が付けられないね。式も近いんじゃないかい」
「その時は僕もお祝いに駆けつけたいですね」
「そりゃ喜ぶよ。多分。祝う人間は多い方が良いさ」
「そうですね」

 仲の良い男と楽しく話をして。


「僕は小町さんのこと好きですよ」
「あははは。冗談きついよ」


 笑いながら実はドキドキしてみたり。

 
 
 映姫と一緒で、小町も幸せだった。














 ある時、また、●●がやってきた。

 気付いた小町は、いつものように雑談でもしよう。

 そう思った。



 


 そこにいたのは、幽霊。

 ●●だった。

「あれ?」

 何かの間違いだと、思おうとした。
 けど、死神たる小町に、間違いは。
 残念ながら無かった。

 だから、納得した。

「そうかい……。死んじまったのかい……」

 幽霊も、小町の呟きに頷いたようだった。

 小町の知る予定では、まだ先のことだったはず。
 だが、予定は所詮予定。

 早まる事も、あるのだ。

「乗るんだろ? 乗りな。この小町さんが漕ぐんだ。退屈はさせないよ」

 小町の声に、幽霊は……。

 ●●は、笑ったように思えた。

 



 





「会った時は想像もしてなかったねえ。こういうこと」
「……」
「いやいや、そうでもないか。いつかはこうなることだったんだしね」
「……」
「病弱なわりに、何度も足を運べたもんだよ。結構丈夫だったもんだねえ」
「……」

 返事はない。
 頷きもない。
 幽霊に口はない。

「そういや、映姫さまって、あたいの前じゃイチャつくの隠さなくなってね」
「……」
「○○のやつも、分かってるのか分かってないのか。映姫さまに甘くってね」
「……」
「なんていうか、ああいうのも最近ちょっとばっかし、うらやましくなってねえ」
「……」

 話しながら渡る、三途の川。
 いつもと変わらぬ、橋渡し。

 なのに、ひどく
 静かな小船。

「ところでさ」
「……」
「前に、あんたさ。あたいのこと……好きって、言った事があったねえ」
「……」
「そういえば、そのこと。あたいは何も言わなかったねえ」
「……」

 今更、言う事は無い。
 答える言葉もない。
 ただ、

「あたいも……」
「……」

 ポツリ、と、雨の一雫。
 三途の川に飲み込まれる。



「あたいも、あんたが……好きだったよ」
「……」



 嗚咽をこらえる苦しげな声で、
 過去形が、ひどく悲しく響いた。
 





 小町にとって、生者も死者も変わらない。
 だが、生者と死者は決定的に違う。


 そして、死神として死者と会うことは。
 今生の別れにも等しかった。




 来世は、せめて、幸せに。
 続く雫に想いが流れた。



































「それでは、裁判を始めます」

 是非曲直庁。幽霊を裁く裁判が始まる。
 裁判長を務めるのは四季映姫・ヤマザナドゥ。
 その横には補佐である○○が控えていた。

 小町は、この裁判を影で見守っていた。

「さて●●。あなたの罪状を述べましょう」

 生者は何かしらの罪を犯している。
 生きるために何がしかの命を糧にしてするもの。
 様々。

 しかし、病に倒れたであろう彼に、何の重い罪があろうか。
 隠れる小町は思う。

 だが、

「あなたの罪は重い」

 映姫は、そう言った。
 小町は聞き間違いを信じる。しかし、覆りはしなかった。

「あなたは晩年、病床に伏せる身でありながら不摂生に動き回り、周囲に迷惑をかけた」

 小町の知らぬ事だった。
 いや、分かりそうな事ではある。
 体の弱いの彼のことだ。有り得なくはない。


「その罪は重く。容易く償えるものでは有りません」

 そも、裁判は閻魔の独断でその罪が決まる。
 これを罪とそう呼ぶなら、罪だ。

 しかしそれが、万人に納得できるか。
 別の話だ。

「ちょ、ちょっと待ってくださいよ、映姫さま!」

 それは小町にも同様の話だ。

「小町、裁判の途中だ」
「○○! あんたは黙っときな! あたいは映姫さまに言ってるんだ!」
「小町! 言われたとおりです。これは裁判ですよ!?」

 一介の死神が口を出すような自体では、全くない。
 だが、小町は納得できなかった。

「だって映姫さま! そんなことで罪が大きいだなんて!」
「小町! 裁判を冒涜するんですか!」

 裁判は、閻魔の公正な裁きよってなされるもの。
 閻魔は常に公正な判断をもつ故、これは映姫自身が侮辱されたも同然だ。

「それに小町! あなたは仕事をサボりすぎる!」
「今それは関係ないです! ですから!」
「関係あります! 私が知らないとは思っていないでしょう!」
「……!」

 知らぬはずがない。
 浄玻璃の鏡と人の過去を見通す道具がある。
 これをもって、閻魔は公正な裁きを行えるのだ。

「あなたは、このものと懇意にしている事はしっています!」
「でも!」
「でも! ではありません! この者は、あなたの、死神としての仕事を妨害したに当たります!」
「そ、そんな! 違います! これはあたいが!」
「控えなさい小町!」

 言葉と同時に、補佐の○○が動く。
 小町を後ろから羽交い絞めにした。

「ちょっと! 離しな!」
「じっとしていろ」
「ふざけないどくれ!」
「これは、仕事だ」


 何故だろう。とは思う。
 分かってはいる。


 この二人は、ただ、公正に仕事をしているだけなんだ。
 
 大好きだと思っていた二人に、
 自分を好きだと言ってくれた人を裁かれる。

 なんて悪夢なんだろう。


 そう思うと、小町の体から力が抜けた。




「最後まで聞け」

 ○○が小町の耳元で呟いた。



「……それでは、裁きを言い渡します」

 小町がおとなしくなったのを見計らって映姫が言う。

「自身のみを省みずに迷惑をかけ、当死神を怠惰にせしめた罪」

 浪々とした声が、裁きを行う。

「当死神の職務は幽霊の橋渡し。自己都合で融通の利く職務にありながら更なる怠惰を招かせた」

 自身の事が返る。
 小町は自分が憎らしくなった。
 そして……、

「元よりサボり癖のあった死神に雑談をしたり、是非曲直庁な部の話を漏洩させたり!」

 話は、

「そもそも、上司に悪戯や嘘の報告をする罰当たりな死神であったり!」

 どんどん、

「個人のプライベートを面白おかしく話して楽しんだり!」

 小町の悪口になっていた。

「人のことばかりで自分のことはどうなのかと!」
「え、映姫さま?」
「よって!!!!」

 一段と大きな声が鳴る。

「●●。あなたは自身の過ちを正すべく、この死神つきの補佐に任じます!」


 それが、裁判の声だった。






「え?」

 小町には、意味がよく分からなかった。
 
「最後まで聞けと言ったはずだ」

 と、すでに小町を解放した○○は言う。
 そうは言うが、そんなことを言ったのは小町が激昂した後だ。

 しかし、そんなことはどうでもいい。

「え、映姫、さま?」
「どうです小町。不満がありますか?」

 是非曲直庁。
 幽霊を裁く裁判長。閻魔。
 四季映姫・ヤマザナドゥが言う。

 むっつりとした顔。
 でも、満足げな顔で。

「ありま、せん……」


 半ば自失したように、小町は答えた。

「では、早速仕事に戻りなさい」
「え、あ、はい」
「待て」

 よくも分からずに頷く小町を○○は止める。

「その男を連れて行け」

 指をさす。
 その方向。

 そこには一人の男。



 優しげに微笑む。
 
 好きだと言ってくれた人が。



「えっと、その……」

 恥ずかしげに笑う彼。

「これから、よろしくお願いします」


 その言葉に、小町は、


「あ、ああ。うん! よろしく頼むよ。●●!」


 涙目で笑った。



 










「ふう、なんとか無事裁判も終わりましたね」
「ご苦労だったな、映姫」
「ええ、あなたもご苦労様です。○○」
「今回の事は骨が折れたな」
「そうですね。裁きも、なんと言いますか……」
「ふむ。日ごろの鬱憤を晴らすような物の言い様だったな」
「うぅ。ですけど……」
「間違ってはいないな」
「……まあ、そうですね。それも、あるんですけど……」
「どうした?」
「……私情を挟んだ気がします」
「そうか」
「ひどいものですね。貴方は嫌いますか?」
「いや」
「そう、ですか」
「俺はお前が好きだぞ」
「あ、あの! そういうことを聞いたんじゃないですし、ここでそういうことは言うものじゃないです」
「そうか。なら二度と言わん」
「あ、いえ、その。……別に言うのはかまわないんですよ?」
「そうか」
「そ、それと……」
「なんだ?」
「もうちょっと、言ってくれませんか?」














「それで小町さん」
「なんだい?」
「やっぱりサボってたんですね」
「う……。そういうこと言うかい?」
「言いますよ。僕は小町さんの補佐になりましたから。そのあたり厳しくいきますよ」
「うわ。勘弁しとくれよ」
「でないと、僕、クビになっちゃいますよ」
「そいつは、……イヤだねえ……」
「小町さん……」
「いや、そんなんで感動しないどくれ」
「ところで小町さん」
「またなんだい?」
「あのときの言葉、本気で受け取って良いですか?」
「……………………そういうことは確認しないどくれ」



 幻想郷の彼岸、三途の川に死神が二人。
 
 二人の死神による夫婦漫才は見ものとのこと。
 しかし、聞くのは幽霊のみ。ウワサは信憑性に欠ける。

 ただ、彼岸に行けば話好きの死神と会えるのは昔と変わらない。

 上司の愚痴と惚気と馬鹿話は尽きる事も無いとのこと。




>>うpろだ583

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     死神反省日誌
    ◯月人日

    業務日誌は生前書いていたが、死神になってまで
    日記のようなものを書くことになろうとは思わなかった。
    それもこれも同僚がすべて悪い。
    俺が同僚と、
    「映姫様って可愛いよな。」
    「同感だ。あの幼女臭がたまらんヒャッホーイ!」
    「いや、幼女はないだろ…。」
    なんて馬鹿話していたら、すべて映姫様に聞かれていたらしく
    罰として俺は反省日誌、同僚はラストジャッジメントくらってた。
    映姫様は幼女といわれるのは嫌いらしい。気をつけよう。

    そういえば今日はめずらしい客が来ていた。
    怪しげな森に住む人形使いの人形だ。
    同僚の小町に、
    「◯◯は死神のくせにお節介過ぎるね。いや、悪いって訳じゃないよ。」
    なんて言われている俺は、よく悩んでいる魂の話を聞いたり
    困っている妖怪の厄介ごとに首をつっこんだりする癖がある。
    今回も例に漏れず傍目悩んでいる人形達の話を聞いてしまった。
    なんでも、人形達のマスターが好きな人間に告白しようとしたら緊張のあまり
    勝負をしろ、と言ってしまったらしい。

    人形達としては二人には早くくっついて欲しいらしく
    どうすればいいかと悩んでいたとのこと。
    聞けばずいぶんベタな二人なので王道で攻めてみてはどうだろうか?
    とアドバイスしておいた。
    そうしたら人形の一人が良い案を思いついたらしくきいてみた。
    どこのソードマスター最終回ですか?
    ていうか君らどこでそんなネタを仕入れたんだ?

    ◯月貧日

    今日はあまり仕事のない日だった。
    小町と徒然なるままに話し込んでいたらいきなり
    頭の中に声が響いた。
    神社の巫女と紅魔館の主が一人の人間をめぐる
    痴情のもつれが生中継されていた。
    どうやらスキマ妖怪の仕業らしく本人が嬉々として解説していた。
    俺は小町との会話を邪魔されたので機嫌悪く聞いていた。
    そんな俺を見て小町はケラケラ笑っていた。
    ………あとでいぢめてやると決意。

    そんなことをしていると頭に生中継されている
    三角関係がついにクライマックスを迎えていた。

    どうやら男がどっちかを選ぶ展開になったらしい。
    もはや気分は野次馬、おらおらさっさと決めんかいボケェとか思っていたら
    「俺は、俺は胸が大きい方がすきなんだ!!胸の小さな奴は女性と認めていないんだ!!」
    なんてかなりの女性を敵に回す発言をしてやがりました。
    そしたら地響きのような音を立てて
    かなりの人数が神社に向かっていた。
    どうやら先程の発言が気に入らない貧ぬー&貧ぬースキーの方々だ。
    我等が上司たる映姫様も鬼の形相で飛んでった。
    『イチャスレ住人』と書かれたTシャツを着た人間もちらほら。
    俺はというと、そんな光景をぼんやり眺めていた。
    だって俺は小町みたいな大きい方が好きだし。
    そう思いつつ、先程の発言で飛んでった上司を苦笑しながら眺めていた小町の
    肩を組みつつその大きく実ったモノを揉んだらフッ飛ばされた。
    顔を赤くしてプンプン怒っている小町を見ているといつも思う。
    お前今度東方プロレスで女帝永琳に挑戦してこいや。

8スレ目 >>147・148・149

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「月見酒ってのもいいね~」
「ああ、そうだな。ところで小町。訊きたいんだが、何でそんなに薄着なんだ」
「①暑いから
 ②クールビズ
 ③この後○○と××する予定だから
 オススメは3番。いいじゃん、大事な所は隠してるんだし」
「無難に1でいい…。際どい発言は控えろ」
「ははは。ほら、○○も一杯どうだい」
「おお、サンキュ。って、おいちょっと待て。何でそんなに近づく」
「口移しで飲ませようと思って。ほれ、もっと顔近づけな」
「さてはお前酔っているなっ!?」
「酔った勢いであたいと○○はナニしてしまいましたとさっ!」
「うわっ……!」
「……○○ぅ~?(ニヤニヤ) 何してるのかなぁ?」
「お前…冗談きついぞ」
「あははは、あたいだって嫌がってる相手にそんな事する気は無いさね。ほら湯呑みだしな」
「おう」
何故だろう。試合に勝って勝負に負けたような気がする…。

8スレ目 >>745

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