扉から出てきたなぞの人物は、フィンの“
バブルガムの髪の毛”、
ジェイクの“
赤ん坊の毛布”、
BMOの“コントローラ”を強引に奪い、喚び出した別の扉へと消えていった。すかさず後を追いかけるフィンたち。その
ドア怪人は扉を使って次々と空間を越え、
キャンディピープルの子供のオモチャと
プリンセス・バブルガムの大切な私物を奪いながら、
マーセリンの家を通過。マーセリンの攻撃をかわして
レッドロックの道へ。仲間と合流しながらフィンはさらに追跡。すると、怪人は一際大きな
ドア怪人の扉へと逃げていった。
どうやらこの扉、「本物のバンドが演奏を奏でることによってのみ開かれる」という特殊な仕様らしい。とりあえずフィンは、今集まっている仲間たちでバンド演奏をやってみることにした。
斧ギター演奏を十八番とするマーセリンが先ずフィンたちにさきがけてバンドを主導、歌を歌い始めた…。
「キライなのはあたし!?」軽蔑と劣等感を歌に込めようとするマーセリン
マーセリンの迫真の演奏と歌唱に呼応するように、緩やかに扉が反応する…だが、躊躇いが生じた瞬間扉の反応が止んでしまった。「足りないものがあるのかも。もっと仲良くならないと」と考察するフィンの傍ら、勝手に離脱する飽きっぽいジェイク。しばらくスパゲティを食べつつ、その場の者たちだけで和気あいあいとしているうちに時間が経過、日没がやってきた。
そして、バブルガムが自分主導による演奏に乗り出した。はみだし者のテンションと姿でふらっと戻ってきたジェイクを確認しつつ、バブルガムはBMOの基盤をいじくりながら音を出して専門用語で指示を出すのだが、それぞれが思い思いのパフォーマンスに走り、調和を乱してしまう…BMOをオーバーヒートさせてしまうバブルガム。うまくいかない苛立ちからマーセリンとバブルガムは口げんか。唾棄される侮辱に怒ったバブルガムはその場を離れ、つられてマーセリン・ジェイクと散り散りになっていった…。
「このままじゃ大切なものを取り戻せない…」困惑するフィンは、ドア怪人の扉の前で自身の本音を漏らし始めた…みんな行かないで、もしも友達なら…。すると、ドアに反応が。フィンは閃いた、「真実の言葉をつづった歌を、大切な友達と共に奏で歌おう」と。フィンの“真実”を追うように、マーセリンのギター、バブルガムとBMOの電子音、ジェイクの
ヴィオラが調べを奏でていく。歌い終えた瞬間、扉は消失。呑気にサンドイッチをかじっている中のドア怪人と対峙することができた。
「本当の宝物は“友情”だ」ということをすでに悟っていた仲間たち。それを教えるために行動したのだということを理解してもらえて喜ぶドア怪人だが、散々迷惑をこうむったフィンたちの怒りは、そのドア怪人に向けられて…。盗まれた大切な私物を仲間に配るジェイク。マーセリンがプレゼントしたという“
ロックTシャツ”は持ち主のバブルガムへ。ということはマーセリンの物は?
……フィンは思わず叫んだ。「マーセリンは僕たちと一緒にいたかっただけなんだ!?」照れを隠すようにモンスター化し、仲間に襲い掛かるマーセリンだった…。
【挿入歌:
I'm Just Your Problem~あたしはどうせ邪魔者さ~・
世界一大切な僕の友達】