××年度 ぜんこく生命科学研究会 研究論文概要
「生物進化、および世界の歴史に関する新発見」(共同研究)
タマムシ大学大学院生命科学研究科教授 ショー=イシ
ヤマブキ大学大学院考古学研究科准教授 ツツム=ニシベ
これまでの生命科学研究の中で最大の謎とされてきたのがポケモンと他の生物の違いであった。
なぜ、ポケモンだけがネットワークを利用した通信・電送が可能であったりそもそも
モンスターボールにおける電子情報・縮小化が可能なのか。我々ヒトや、あるいは
一般の植物などでは、ただひとつとしてこうした生命体のデジタルデータへの変換は
きわめて困難だといわざるをえない。無論、はるかに科学が進んだ未来では分からないが、
現時点では不可能である。しかし、ポケモンに対する技術適用という点では、あきらかに
オーバーテクノロジーであるというのが主流の見解であろう。これまでは、
こうした疑問に対し、科学が挑戦することはなかった。技術として利用できる以上、科学的に
解明してこなくてもよい、という技術と科学の関係の逆転性が存在した。事実、誰も
解明しなくても、誰も困らなかった。むしろ、すべての人々にとってそれはタブーだったのか?
しかし我々は科学の徒であり、真実への接近の足を止めるのもまた困難である。
今回の研究では、私、イシは考古学研究者のニシベからの研究成果を受け、これまでの
生命科学に欠けていた史学の視点からのアプローチをおこなった。その結果として
我々のこれまでの生物学の概念をまったく覆すような発見ができたことをここに告げたい。
無論、この研究の信頼性について批判の声も多くあがろう。しかし、まずは見ていただきたい。
結論から言えば、「すべてのポケモンはつくられた生物種」、ということだ。
我々ヒトや、植物などとは生命の起源がそもそも異なるのである。
ヒトや植物は、この星に最初の原始生命が生まれたところから徐々に複雑な進化をとげた
ひとつの到達の地点として存在する。しかし、ポケモンの発生を研究すればするほど、
他の生物との違いのみが浮き彫りになるのだ。どうやっても、進化を遡る
ことができない。遺伝子を調べることでヒトの起源を10億年以上遡ることができるのに対し、
ポケモンで同じことをやっても、どう頑張っても1万年程度を遡るのが限界なのだ。
このギャップは異常だという以外ない。生命科学ではこのギャップを埋めることがついに
できないでいた。しかし、考古学が全く新たなるアプローチに成功した。それはつまり、
現行人類の文明を超越した、なにか別の文明の歴史的介在という史実である。
ニシベの研究によると、世界の伝説ポケモンの伝承の起源はあきらかに現行の文明よりも
古いという。これから何が推測されるかといえば、別の文明があり、その文明が伝説のポケモンを
生み出すことで、それが我々ヒトの文明に関与する中で数々の伝承は生まれた。
しかしその古代文明は滅び去ったのかこの星を去ったのかして消失し、ポケモンと遺跡、遺物の
類のみが残された。その後に、我々ヒトの文明の大幅な発展はやっと始まった、ということである。
つまりこれはどういうことかといえば、現在のポケモンにまつわるテクノロジーの発祥は、
その古代文明にある、ということだ。そして、その技術のレベルは我々をはるかに
凌駕していたといえるだろう。モンスターボールや通信の技術はそうした古代の遺産から
技術を引き出し、アレンジして利用しているに過ぎない。オリジナリティは我々にはない。
そしてさらに言えることは、ポケモンは造られた、ということだ。すべてのポケモンは
見た目も大きさも能力も違うが、デジタルデータとの融和性という極めて異様な共通性を持つ。
また、すべてのポケモンは同じようなタマゴから生まれる。これはヒトや植物、微生物などの
増殖のプロセスが様々であるのに対し、特殊すぎる共通性である。これが、ポケモンが
造られた、という根拠である。
ここまでの内容を整理するため、歴史のストーリー的に語ってみよう。まず、この星では
10億年ほど前に原始生命が生まれ、それらはゆっくりした進化を遂げ、ヒトや植物になった。
一方で、1万年以上前のあるときに超高度技術をもった文明がこの星にできた。彼らはその技術で
生物たちの遺伝子操作やナノマシンと生命の融合のような超技術利用を行い、
デジタル化、共通化された全く新種の生物群を作り出した。それがポケモンである。
伝説のポケモンはさらに高度な技術を用いて造られ、その能力はまさしく「神々」というに
ふさわしいものであった。気象や海流に干渉し、あるいは時間や空間をも支配しうる力を
持っていたとも考えられる。
しかしあるとき、その文明は姿を消した。なぜ、どうやって…?
それはまだ分からないが。そして、ポケモンは残された。あるポケモンは自然との共生を選び、
また別のポケモンはまだ技術もほとんどなく細々と暮らしていた我々ヒトと仲良く暮らすことを
選んだ。そして伝説のポケモンたちも世界各地に散っていった。そして様々な現象を
引き起こすたびにヒトはそれを「神々」と信じて、記録・伝承したのである。
そして月日は流れ、ヒトの文明も進み、ある程度の技術を手に入れた。ポケモンという生物と
共生することも当たり前となった。そして古代文明のデジタル技術の遺産を入手し、
それらを利用してモンスターボールなどを作り出した。
近年ではポリゴンなど、ヒトが作り出したポケモンがついに誕生したが、これも"ポケモン"と
しての中核技術を開発したわけではなく、あくまで超デジタル技術の模倣に成功したに
すぎない、というべきである。
さて、この説の最大の利点は、これまでのポケモンに関する謎全てに説明がつく点である。
我々を遥かにしのぐ技術で造られたからこそ、ポケモンはヒト並みの(あるいはそれ以上の)
高い知性をもち、また火炎や吹雪を発生させる超能力を持つのだ。すべてタマゴで生まれる、
というのもプログラミングされたものなら実に合理的である。生存率が高く、また技術的に
管理しやすい。
残された疑問は、その超古代文明は果たして我々ヒトの作ったものなのか?というものだ。
- 「宇宙人」という言葉は我々にSFロマンをもたらすが、しかし、古代文明は宇宙人が
この星に降り立ち、造り出した・・・、というのがひょっとすると一番真実に近いのではないか。
あまりにも技術が高度すぎるのだ。現行のヒトの文明史で調査されている範囲では、
これほどの技術が生まれたとはとても考えられない。宇宙から突如もたらされた、というほうが
ずっと辻褄が合うのだ。
とはいえ、この宇宙文明降下説を裏付けるものはまだ何も出てきてはいない。
我々ヒトの技術レベルは、まだ宇宙に飛び立つことを可能にしてから数十年しか経っておらず、
宇宙に行って、この謎を解き明かすのは難しいだろう。よって、この星に残された
遺跡や技術などを調べることで、宇宙文明のかかわりを立証していくより他にない。
そして、またこの古代文明がなぜ突如姿を消したか、というもの重要な謎である。
これらの研究が、今後の課題である。
最終更新:2007年09月23日 11:08