ストラトシャウト単発セッション「東山高校軽音部」

GM:Y武
開催日時:2020年1月14日(火) 18時15分〜21時
会場:学生会館・談話室

今回予告
 名古屋市千種区の公立高校である東山高校に、軽音部が設立された。所属部員(PC)は5人。顧問を務めるのは、生物教師にしてアマチュアのバンド奏者でもある暁慧(あかつき・けい)。暁は「生物部」の顧問も兼任しており、現在の軽音部の活動場所は生物部の部室(校舎の裏山に存在する古小屋)を間借りしている状態である。周囲から様々な動物達の鳴き声が聞こえる中、部員達は練習を重ねつつ、週末のデビュー公演に向けての準備を進めていた。
 そんな中、新たに軽音部への入部を希望する少女が現れた。彼女の名は、小林翠(こばやし・みどり)。ギャル風の容貌で、これまで特に楽器経験もないが、最近になって急にバンド活動に興味を持ち始めたらしい。顧問の暁はひとまず彼女を「仮入部」扱いで部室へと案内することにしたが、最終的に彼女をどうするかの判断は、部員(PC)達に委ねる方針である。果たして彼女は六人目の部員として受け入れられることになるのであろうか?

+ ターゲット/小林翠
+ 顧問/暁慧
+ 生物部部長/半田純一郎

+ PC一覧
今堂恋巫(こんどう・れみ) 高2 女子 キーボード
青柳一(あおやぎ・はじめ) 高1 男子 ボーカル
菊池澪菜(きくち・みおな) 高1 女子 ドラム
大森鈴女(おおもり・すずめ) 高1 女子 ギター
黒川灰(くろかわ・はい) 高1 男子 ベース
各自の詳しいプロフィールは こちら を参照

+ セッション概要
 東山高校に軽音部が設立されたのは、今から数ヶ月前。当初は吹奏楽部の設立を目指していた2年生の今堂恋巫が、生物教師の暁慧に顧問就任を依頼に行った際、たまたまその場に居合わせた1年生の青柳一が話に乱入してきたことが発端である。は両親の影響で「軽音部で彼女を作りたい」と考えていたため、恋巫の計画を乗っ取る形で、近くにいた( 芸能人の妹 を持つ)菊池澪菜も巻き込んで軽音部を成立させ、やがてそこに中学時代からのバンド経験者である大森鈴女黒川灰も加わったことで、現在は5人編成のバンドとして活動することになった。
 そんな彼等の前に「6人目の部員候補」として現れた小林翠に対して、部員達は歓迎の意を示すが、当の小林自身は彼等に対してどこか申し訳なさそうな表情を浮かべており、部室に入ってきた時点から、彼女の表情は若干引きつっているようにも見えた。また、彼女は同じ部室を共用する生物部の部長である半田純一郎とも面識があるようだが、二人の間にはどこか気まずそうな空気も流れており、色々な意味で「訳アリ」な新入部員候補であるように見えた。
 そんな小林に対して、部室の近くにいる動物達の飼育場を案内する過程で鈴女が話を聞いてみたところ、どうやら彼女が軽音楽に興味を持つようになったのは、バンギャの友人に連れられて行ったライブハウスで、ギターを弾いていた暁に魅せられたことが契機らしい。そんな不純な動機で入部する自分を部員達が受け入れてくれるかどうか心配していた彼女であったが、そもそも部活の設立経緯が「の不純な動機」にあることを聞かされた彼女は、少し安堵したような表情を浮かべる。
 やがて雨が降り出したため、彼女達は早足で部室へと帰還した(この時点で、小林の「ひきつった表情」はなぜか微妙に改善されていた)。そして、今度はが小林に「半田との関係」について尋ねてみると、彼女は言いにくそうな表情を浮かべながらも、自分の過去について語り始める。彼女と半田は同じ中学の出身で、昔、彼女は「半田の兄」と付き合っていたことがあったものの、短期間で別れてしまったため、その弟と顔を合わせることに少々バツの悪さを感じていたらしい。だが、半田曰く、二人が別れた原因は兄の変人性が原因であり(彼の兄は昔から役者志望で、演技力向上のための奇行に彼女は散々付き合わされていた)、小林は何も悪くないというのが半田の見解である。つまり、彼女は「ちょっと惚れやすいだけの常識人」ということらしい。
 その後、の提案により、 近所のファミレス で小林の歓迎会を開くことになるが、この時点で小林の「ひきつった表情」は完全に解消されていた。実は彼女は動物アレルギーで、部室に入った時点で目と鼻に違和感があり、それを堪らえようと必死で表情をこわばらせていたらしい(雨が降った時点で少しそれが治まっていたのも、湿度の影響であった)。小林は苦笑しながら「明日からはマスクとゴーグルを付けて参加する」と言ったが、彼女の体調のためにも、明日は部室を綺麗に掃除しようと恋巫は決意を固める。
 翌日、軽音部の面々は「マスク&ゴーグルを装着した小林」と共に部室の掃除を敢行する。その過程で、部室内のケージから脱走していたヤマネを恋巫が捕獲するなどのファインプレーを見せつつ、どうにか部室内に溜まっていた動物の体毛や埃を一掃したことで、小林の目と鼻の症状も大幅に改善された。その上で、改めて練習を始めた部員達(特に鈴女)の演奏を聞いた小林は、ここまでの技術を積み上げてきた彼等の努力に感銘を受けつつ、今まで自分が色々なことに興味を示しすぎて、結果的に何事に対しても中途半端な取り組みしか出来ず、明確な「居場所」を作れなかった、ということを澪菜に伝える(なお、前日の時点でも澪菜との間でこの話題は上がっていたが、その時は小林が語りきれずに終わっていた)。
 こうして少しずつ部員達に溶け込みつつある小林を連れて、彼等が部室の外にあるヤギの飼育場へと向かうと、恋巫は、が自分のテストの答案用紙をヤギに食べさせようとするのを防ぎつつ、自分の楽譜をヤギが勝手に食べようとするのを阻止しながら、どうにか餌やりを完了する(その間に、小林は「どこまでの距離なら自分の目と鼻が耐えられるか」を確認していた)。だが、そこから彼等が部室に戻ってくると、そこでは事件が発生していた。どうやら生物部員の一人が部室に置いていたiTunesカードが紛失してしまったらしい。彼は軽音部の誰かが盗んだのではないかと言い出し、険悪な雰囲気が流れるが、実際にはそれは先刻のヤマネが掴んでケージの中に持ち込んでいたことに鈴女が気付き、一触即発の事態は免れる。
 だが、その後で自主練を始めたは今ひとつ調子が上がらず、小林に実際のライブでの演奏のタイミングの取り方などを説明しようとしたもまた、どこか空回りしてうまく伝えられない。そんな嫌な流れを吹き飛ばすには、やはり実際に皆で演奏してみるのが一番だと考えた彼等は、小林を前にした状態での「歓迎ライブ」を開催することにした。楽曲は、暁から提案されていた課題曲の「覚醒ヒロイズム」である。
 ライブ開始前の時点ではまだ心のどこかで「自分がここにいて良いのか?」という迷いが残っていた小林であったが、イントロで鈴女が奏でる激しいギターリフと恋巫の流麗なキーボードの旋律によって心を揺さぶられ、更にが刻む正確なベースのリズムによって気分が高調して来たところへ、の情熱的な歌声を叩きつけられたことで、それまで彼女の心を覆っていたモヤモヤとした霧のようのな感情が吹き飛ばされるような感覚を実感する。そして、最後の澪菜のドラムロールが鳴り響く頃には、小林は「軽音部」の一員として新たな一歩を踏み出す決意を固め、ここに東山高校軽音部は「六人目の部員(二人目のギタリスト)」を獲得することになるのであった。
+ シナリオシート
+ シガラミ(⑤は条件付き発動シガラミだったが、実際には発動せず)
+ 課題曲

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最終更新:2020年01月15日 17:08