本稿はPBW企画「見習い君主の混沌戦線」に新規参加する方々に向けた紹介記事です。2021年度に入会されたラガドーン会員の方々が読むことを前提に書かれていますが、それ以前から入会していた方でも、サークル外の方でも、本企画への参加は可能ですので、興味のある方はお気軽に読んでみて下さい。

ソフィアちゃん
みなこんに登場するNPC。
カルタキアの領主を務める年齢不詳の謎の少女。
本編とは微妙にキャラや口調が違う気がするが、
たぶん混沌のせい。
新人くん
ラガドーン・タバーンの新入会員。
この記事を読んでいるあなた自身かもしれないし、
あなたの隣にいる誰かかもしれない。
(出典: モノクロな子を生み出しませんか?

● 目次 ●

PBW(Play By Web)とは?

そこのおぬし、
この春からラガドーン・タバーンに入会した者じゃな?
そうですけど、あなたは?
我が名はソフィア。
おぬし、Play By Webをやらぬか?
なんですか、それ?
一人のGMと数十人のプレイヤーの間で、
Web上での文章のやりとりを通じて物語を紡ぐゲームじゃ。
はぁ……、
それってつまり、オンラインのTRPGみたいなものですか?
それとも、ソシャゲ的な何か?
どちらかと言えば前者に近いな。
まず、各プレイヤーは自分のキャラクター(PC)の設定を決めて、
Web上に登録する。
なるほど。確かにTRPGっぽいですね。
そして、GMはプレイヤー達に対して、
様々な物語のシチュエーションを提示する。
「街に怪物が攻めてきた」とか
「古代都市の遺跡が発見された」とか。
まぁ、いかにもTRPGでありそうな展開ですね。
これに対して、それぞれのプレイヤーは
「自分のPCがその状況下でどう行動するか」という行動指針を書いて、
GMに送るのじゃ。
「前線で戦う」とか「罠を仕掛ける」とか「偵察に向かう」とか、
そういったカンジでな。
ほうほう。
GMはそれらを読んだ上で、PC達の行動の結果がどうなったのか、
ということを「小説形式の文章」でまとめて発表するのじゃ。
え……?
その「行動の結果」ってのは、どうやって決まるんですか?
ダイスとか振るんですか?
うむ。少し興味が湧いてきたようじゃの。
その辺りはPBWの中でもシステムごとに色々違うから、
ここから先は「ラガドーン・タバーン内PBW」の話に特化して
説明していくことにしよう。

みなこんとグランクレスト


現在、ラガドーン・タバーン内で開催されているPBWは
「見習い君主(ロード)混沌戦線(カオスフロント)」。
略称は「みなこん」じゃ。
「混沌戦線」は「かおすふろんと」と読むのに、
略称は「みなこん」?
そこは気にするでない。
「みなこん」は、オフラインでの活動制限が難しい昨今において、
自宅で気楽に遊べる「TRPGっぽい遊び」として考案された、
ラガドーン・タバーンのオリジナル企画じゃ。
オリジナルってことは、
全部ラガドーンの人達が作ってるんですか?
厳密に言えば、全てではない。
物語の舞台は「グランクレストRPG」の世界設定を借用しておるからな。
判定方法なども「グランクレストRPG」の基本システムを踏襲しておる。
つまり、本来はTRPGだった作品をPBWに置き換えた企画、ということじゃ。
なるほど。
じゃあ、まずはその「グランクレストRPG」を買わないと、
みなこんにも参加出来ないんですか?
その必要はない。
なぜなら「グランクレストRPG」は、 富士見書房の公式サイト
コアルールが全て無料で公開されておる。
TRPGとして遊ぶにはこれだけだと物足りないが、
PBWとして遊ぶだけなら、無料公開分だけで十分じゃ。
それは学生にも優しいですね。
まぁ、基本ルールブックは文庫なので安いし、電子版も出ておるので、
いずれは買ってTRPG版もプレイしてもらえると嬉しいのじゃが、
それは実際に「みなこん」を遊び終えた後でもかまわぬ。
で、グランクレストって、どんなTRPGなんですか?
簡単に言えば、剣と魔法のファンタジー世界で、
人々を導く君主(ロード)や、その補佐官としての魔法師(メイジ)などを演じて、
戦争したり、魔物と戦ったりするTRPGじゃ。
ファンタジー世界で戦争ってことは……、
ファイアーエムブレムみたいなカンジですか?
まぁ、近いと言えば近いな。
ただ、みなこんに関して言えば、
どちらかと言えば戦争よりも魔物退治の方が中心じゃ。
ほう?
グランクレストRPGのPCは既に領主や将軍などの地位に就いている者が多いが、
みなこんのPCはその前段階としての「見習い君主(ロード)」、すなわち
「いずれは君主(ロード)として人々を導く立場となる可能性を秘めた者達」にすぎぬ。
みなこんは、そんな彼等が辺境の地での魔物退治を経て、
一人前の君主(ロード)として成長していく物語、ということになる。
ということは、みなこんを通じて成長させたPCを、
グランクレストRPGに登場させることも出来る、ってことですか?
それが可能かどうかは各卓のGMの裁定によるが、少なくとも、
似たようなコンセプトの前作( 見習い魔法師の学園日誌 )の終了後には、
実際にPBW版のPCのコンバートを前提としたTRPG卓はいくつも立っておる。
おそらく、今回もそのような機会は作られる可能性が高いであろうし、
おぬし自身がそのような卓を立てても構わぬぞ。

参加方法について


で、まず最初に何をすればいいんですか?
自分のキャラクターを登録するのじゃ。
みなこんのトップページ の説明を上から順番に読んで、
最終的には こちらの登録フォーム から投稿してもらうことになる。
うーん……、
なんか色々ゴチャゴチャしてて、
分かりにくい……。
すまぬ。もともと原作がゴチャゴチャした世界観なので、
きちんと理解してもらうには、面倒でも一通り読んでもらうしかないのじゃ。
とりあえず、 現時点での登録済みのPC達の一覧 を見れば、
各項目の記入方法なども、少しはイメージしやすくなるかもしれん。
それぞれの名前をクリックすれば、詳細が確認出来るぞ
え?
ここに載ってるのって、
全部みなこんのPCなんですか?
そうじゃ。
2021年4月時点で、総計54名がPC登録されておる。
ということは、
ラガドーン会員の半分以上が参加してるってことですか?
OB/OGや外部の参加者もおるから、必ずしもそうとは言えぬ。
ただ、ラガドーン関連企画の中では、参加者数はおそらく最多じゃ。
定例卓の同卓者以外の会員と絡める貴重な機会とも言えるじゃろう。
人数制限とかは無いんですか?
無い。
ただし、GMの処理能力の都合上、一人で複数のPCを登録するのは禁止じゃ。
基本的には一度登録したPCでそのまま最後まで遊んでもらう前提じゃから、
よく考えた上で登録するようにな。
なるほど……。
いつまでに登録すればいいんですか?
いつでも良い。
今すぐ登録するならそれが一番じゃが、
忙しいなら、数ヶ月後でも良い。
え? でも、それだと企画開始に間に合わないんじゃ……?
実は、この企画はもう始まっておる。
えぇ!?
企画としては全12サイクルを予定しておるが、
そのうち4サイクル目までは終了済みじゃ。
つまり、今は全体の3分の1が終わったところじゃの。
じゃあ、僕達新入生は「途中参加」という形になるんですか?
そういうことになる。
それで、話についていけるんですか?
基本的には各回ごとにエピソードはバラバラじゃから、気にする必要はない。
過去の話を知りたければ記録は ここ を読めば内容は確認出来るが、
別に読まなくても参加する上で支障はないぞ。
まぁ、読んでおいた方が他のPC達のことも深く知れる分、
より楽しくはなるじゃろうがな。
うーん……、
でも、途中から入って、ノリについていけるのかな……?
そもそも、「みなこん全体のノリ」なるものは存在しない。
各人が好き勝手に自分のノリで自分のPCを演出しておるだけじゃ。
余計なことは気にせず、おぬしはおぬしの作りたいPCを作り、
自分のPC視点で物語を紡ぎ上げていけば良い。
楽しめるんですかね? それで?
実際、第2回以降から参加したプレイヤーも沢山いるが、
普通に楽しんでくれておるようじゃぞ。
その辺りは、感覚的にはソシャゲに近いのかもしれん。
データ的には初回登録者の方がどうしても有利じゃろうが、
自分のペースで楽しめばいいと割り切れば、途中参加でも楽しめるじゃろ?
なるほど……、
そういうものかもしれませんね。
とはいえ、なるべく早く始めた方が長く楽しめるのは事実じゃから、
余裕があるなら、今から始めるのがオススメじゃな。


キャラクター作成時の注意


PCを作成する時に、データ面で気をつけた方がいいことはありますか?
基本的には好きに作ってくれればいい。
能力値に関しては初期作成時は全員同じじゃからな。
ただ、自分のPCの目指す方向性が最初から決まっている場合は
「得意技能」を二つ選ぶところだけは、少し注意した方が良いかもしれん。
方向性というのは、どういう意味ですか?
グランクレストRPGの君主には8種類の「スタイル」がある。
詳細は ここ の「聖印覚醒」の項目を読めば分かるが、
みなこんPCは全員、まだそのスタイルが未確定の状態から始まり、
条件を満たすことによって、
いずれかのスタイルへと覚醒することが出来る。
覚醒すると、どうなるんですか?
端的に言えば、強くなる。
具体的にどれくらい強くなるかは先程のリンク先を読めば分かるが、
とりあえず、それぞれの覚醒判定の際には以下の技能が必要になるので、
二つの得意技能のうちの一つは、
自分の目指すスタイルに合わせて取得しておいた方が有利じゃろう。
キャラメイクの時点から、
成長計画を考えておく必要があるんですね。
まぁ、方向性が不確定なまま始めるのもアリじゃし、
あえて苦手な方向性のスタイルを目指すというのも面白いかもしれん。
「効率的に成長させたいなら」という前提の上での助言じゃから、
事前に成長計画を考えることは、別に必須条件ではないぞ。
あと、所属する部隊は、何を基準に決めればいいんでしょう?
世界設定を読んでもよく分からないんですが……。
それについては、なんとなく雰囲気で決めれば良い。
一応、指揮官と同じスタイルの方が覚醒の成功率が若干上がるが、
誤差と言えば誤差じゃ。
どうしても思いつかなければ、 この診断表 を使ってみるがいい。


クエストへの参加


で、PC登録が終わったら、
次はどうすればいいんですか?
その時点で、 ここ に掲載されておる最新の「クエスト一覧」を見て、
その中から参加したいクエストを選ぶのじゃ。
タイミングによっては、既に募集期間が終わっておるかもしれぬが、
その場合は、次のクエスト一覧が発表されるまで待っておれ。
クエストは、何を基準に選べばいいんですか?
素直に「自分のPCを参加させたら面白そう」と思ったところに行けば良い。
現在募集中の第5回に関して言えば、「AI」「CD」「DD」あたりは
過去の話と一切無関係のクエストじゃから、新規参加組にはお勧めじゃな。
その上で、そのクエストを達成するために、
自分のPCがどのような「手段」と「技能」を用いるのかを選ぶのじゃ。
これって、自分の得意技能を使った方が成功率は高くなるんですよね?
その通り。
みなこんの判定は原則として「2D6+能力値÷3(切り捨て)」でおこなわれるが、
得意技能を使った場合は、この判定値に+1D6が加算される。
そして、「聖印覚醒」以外のクエストは
参加したPCの判定値の合計値が目標値に達していたかどうかで決まるのじゃ。
目標値って、いくつなんですか?
「聖印覚醒」以外のクエストの目標値は、挑戦時には秘匿されておるが、
これまでのクエストは全て初期だと「100」で、
一回目で達成出来ずに次回に持ち越しになった場合は「120」になっておった。
ただ、今後も同じ数値かどうかは分からん。
100って、かなり高くないですか?
そうじゃの。
ただ、PCが成長すれば色々とボーナスポイントが加算されるようになるし、
「天運」を使えば更に+1D6することも出来る。
そして、6の目が二つ以上あればクリティカルとなり、達成値に+10される。
まぁ、この辺りの細かい要素は、やりながら覚えていけば良い。
なるほど。
ところで、その判定のダイスって、プレイヤーが振るんですか?
いや、GMじゃ。
厳密に言えば、Discordの「みなこん」サーバーにて、
GMがダイスボットを使って判定しておる。
次は、このDiscordについて説明しようかの。


Discordの使い方


今年のラガドーンの新入会員なら、
Discordは知っておるな?
新歓卓や定例卓で使ってる、
音声通話ツールですよね?
そうじゃ。
基本的には音声通話のために使われることが多いが、
みなこんの場合は文字チャット主体で使われておる。
PC登録が終わった時点で、みなこんサーバーへの招待状が来るから、
まずはそこにアクセスするのじゃ。
なんかチャンネルが沢山ありますね……。
確かに、ちょっとゴチャゴチャして分かりにくいとは思うが、
その中の一番上に載っている「運命の遊技場」にて、
GMの打ち込みによってダイス判定がおこなわれる。
最新のクエストの分は、当初はGM以外には見えない設定にされておるが、
結果報告と同時に開示されるのじゃ。
なるほど。
他のチャンネルは何のためにあるんですか?
詳しくはプレイヤー用チャンネルの「はじめての方へ」に書いてあるが、
基本的にはプレイヤー同士の交流の場じゃな。
プレイヤー視点で雑談・相談することも、
PC視点で「PC同士の日常会話」を演出することも出来る。
TRPG感覚で自分のPCを動かして遊びたい者は、
ここを活用すれば良いじゃろう。
ここでやったことが、
本編に反映されたりもするんですか?
たとえば、行動指針の中に
「◯◯とDiscord上で話し合って決めた作戦に基づいて行動する」と書けば、
演出として採用される可能性はある。
ただ、ログが多すぎてGMも全然把握出来ておらぬので、
その場合は「日付」と「チャンネル名」を明記しておくのじゃぞ。


まとめ


ということで、
みなこんのことは大体分かってもらえたかの?
まぁ、なんとなくは……。
でも、聖印とか混沌とか魔境とか、
色々とよく分からない言葉も多くて……。
その辺りについては、
公式サイトに掲載されているルールブックの
第四章 の278-286頁を読むといい。
あと、国の名前とか陣営とかも
よく分からなくて……。
その辺りも、第四章の後半部分に書いてある。
それ以上詳しく知りたいなら、小説や漫画やアニメを見るのも良いが、
まぁ、別にこの世界のことを詳しく知っている必要はない。
「田舎から出てきたばかりの若者」という設定にでもしておけば、
別に世間知らずでも問題はないからな。
なるほど、確かにそうかも……。
ところで、行動指針の自由記載欄って、
どれくらい書けばいいんですか?
上限500文字って書いてありますけど。
下限は無い。
別に白紙でもかまわんし、
実際に白紙で出している者もおるぞ。
そうなんですか!?
ただし、その場合はGMに演出をお任せ、という扱いになるからな。
他のPCと比べて描写が薄かったり、解釈違いが起きたりする可能性は高まる。
それでも良ければ、という話じゃ。
逆に、どうしても500字で収まらぬのであれば、
メールでの追加説明も受け付けてはおる。
かなり自由度が高いんですね。
そうじゃ。設定も演出も戦略も、
凝りたい者は好きなだけ凝れば良いが、
ライトに遊びたい者はライトに遊べば良い。
それが、みなこんじゃ。
おぬしもおぬしの遊びやすいペースで、自由に遊ぶが良い。
分かりました。
まだ色々とよく分からないことも多いけど、
とりあえず、やってみます!
うむ。
おぬしがカルタキアに新たな風を吹き込んでくれることを、
期待しておるぞ。

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最終更新:2021年04月26日 19:07