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邪推SS/ジュリア(SC82~SC154)

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邪推SS/ジュリア(SC82~SC154)


ジュリアはSC82年、地球覇王アグデッパと后キャサリンの第2子、
初めての長女として生まれた。
地球の姫として恥ずかしくないよう、様々な教養を身につけ、
特に艦隊戦術、格闘術に豊かな才能を見せ、特に交渉術は周囲の大人が
舌を巻くほどの才能を見せた。

また、その美貌(美人と言うよりは可愛いと言った方が正確かもしれない。
特に、起こった時に頬を膨らませる癖があり、その時が一番可愛いと評判であった)
から国民の人気も高く、何不自由無い生活を送っていた。

だが、彼女を有名にしたのは地球の姫としてではなく、銀河統一のために奔走し、
争わずに勢力を広げた凄腕の外交官としてであった。
実は、名外交官ジュリアの誕生には、彼女が幼少期に起こった辛い思い出があった。
それは、ジュリアが王立幼稚園に通っていた6歳の時だった。

当時のジュリアは今と違い、大変内気で友人も少なかった様である。
そのジュリアと仲が良かった一人の少女が居た。
だが、内気なジュリアは彼女を拒否し続けていた。自分のヘアピンを
少女に渡し、あしらった事もある。
だが、少女はめげずにジュリアの友人になろうと努力した。

ある日、少女から一緒に遊ばないかと誘われる。彼女を内心鬱陶しく思っていたジュリアは、
彼女を待ちぼうけにする悪戯を思いつき、明日王宮前広場で待っている様伝えた。

翌日、王宮前広場に現れた少女は、待ち合わせポイントの広場の噴水前で
ジュリアを待っていた。休日で人通りも多く、人ごみに揉みくちゃにされる様を眺めていたジュリアだが、
何故か気持ちが晴れ晴れしなかった。
丁度お昼だったので、お腹が空いたのだろうと考え、食堂に下りようとしたとたん
眩しい閃光と轟音と共にジュリアは気を失った。

王宮の医務室にで、幸い軽症だったジュリアは医師から「広場で、抵抗軍による
テロが起こった」と知らされる。嫌な予感が脳裏を横切り、外へ駆け出したジュリアが見たものは、
青いシートに包まれた多くの死体だった。

その並べられた死体をジュリアは祈るように探していた。居ないでくれと…
だが、神は彼女に現実を突きつけた。彼女が見たのは腕がちぎれ、
誰かも解らないほど焼け爛れた少女の死体だった。
だが、ジュリアには一目でこの死体が少女だとわかった。それは、ジュリアが「友達の証」として
軽くあしらった時に渡したヘアピンを身に着けていのである。
間違えるはずが無い。何故なら、そのヘアピンにはア族宗家の家紋が入っていたのだから。
持っているのは、地球の皇族とジュリアが渡した彼女のみであるから…

私が殺した…? 彼女を呼び出していなければ… 意地悪しないで仲良くしていれば…
幼稚園児には重過ぎる現実にジュリアは声を荒げた。

異変に築いた憲兵が彼女を王宮へ連れ戻すが、泣き止む事は無く3日3晩泣き続けたと言う。
それ以来、彼女は変わった。以前と意外明るくなり、嫌いだった勉学にも励むようになった・
そして、ジュリアは少女に誓った「争いを無くし、皆が仲良くできる世界を作る」と…

ジュリア6歳の夏であった…

成人後、地球の王立大学を卒業したジュリアだが、王族と言う立場上、
戦争に出る事も無く外交に出る事も無かったが、彼女の転機となる出来事が起こる。
それは、ブラウンによるクーデターである。
これによって、弟ララウィンは殺害されブラウンが即位。
いずれ、危害はジュリアにも及ぶと思われた。だが彼女は持ち前の雄弁さで、
ブラウン派幹部やブラウン本人を丸め込み、処刑を免れたばかりか、
ブラウン政権を承認したのである。国民の人気の高いジュリアの支持を取り付けた
ブラウンの体制は揺ぎ無いものとなった…

だが、これはブラウンを欺く方便であり、最愛の弟ララウィンを殺したブラウンへの復讐、
そして少女との約束を果たす一歩となった。

反地球同盟が結成され、ブラウンが孤立するとジュリアの支持を取り付けているとは言え、
各地で不穏な空気が流れた。
やがて、ドーラ討伐の為デクレアに居たブラウンの元に思いもしなかった事件が起こる。
「王子、プロベット様謀反!!」この報が齎されると、地球軍は混乱に陥り各地で暴動が頻発した。

ブラウン派幹部が焦りを見せる中で、これを気と見たジュリアは掌を返してブラウンを断罪。
自らはブラウンに脅され止む無く承認したとしてプロベットの逆クーデターを支持。
自ら任されていた艦隊と共にプロベットの元へ亡命した。
「裏切ったジュリアを抹殺せよ!!」とブラウンは命令するも、ジュリア討伐の命を受けた艦隊が
そのまま離反、逆にジュリアと合流し、プロベット軍への亡命の護衛をする事態となった。

プロベット軍の拠点、土星衛星に到着したジュリアにプロベットは「兄と慕った我が従兄弟ララウィンの
姉上となれば我が姉も同然」とジュリアを温かく迎えた。
ジュリアの支持を失ったブラウンは瞬く間に勢力を失いソース恒星系を失い、
イーズの維持もおぼつかなくなった。
そしてプロベットは独立間もない土星帝国と他国の調整役としてジュリアを抜擢した。
ここに、名外交官ジュリアが誕生した。

後に「銀河中の名将・猛将が集う事、それは正しく銀河(そら)に輝く事キラ星の如し」と
言われたプロベット軍だが、当時は士官の数、質共に明らかに不足していた。
その窮地を救い、最強の軍隊を作り上げた人物こそジュリアである。

プロベットがイーズ平定に動き出すと、彼女は先ずコスタルのドーラに
恭順を要求。当初は、地球帝国のお家騒動と冷たい目で見ていたドーラだが、
ジュリアの「同じ志を持つもの同志が戦うのは不幸以外の何者でもない」と言う説得に
恭順を受諾。ソース、イーズからブラウンを挟撃。デクレアは制圧され、ブラウンも捕らえられ
息子の情に訴えんとばかりに命乞いをするがプロベットは応じず即座に処刑された。

この功績によって、プロベットから兄アズマと共に王族待遇を進められるが、
2人ともこれを辞退している。

イーズを平定したプロベットはセントラル進出を決めるが、その障害となったのが、
最強の兵法家と名高いザクソンの覇王ラーである。
そのまま、武力平定するべきとの声も大きかったが、ジュリアはここでも
ラーを恭順させるべしと進言した。
ドーラのときとは訳が違うと反対する者も多かったが、ジュリアは覇王同士による首脳会談を提案。
暗殺の危険性を指摘する声に「絶対に無い(ジュリア曰く「和平の使者で訪れた覇王を殺す。
その危険性ぐらい、最強と名高い兵法家なら理解できよう」)」と断言し、これを面白く思ったプロベットの一存で
首脳会談は実現へと動き出した。

ジュリアは交渉の調整の為、先遣隊としてザクソンに訪れる。
かつての敵国の姫と周囲の目線は冷たかったが、交渉の成功の為、
彼女は奔走した。

やがてプロベットが訪れ、3日間の日程で行われた会談だが、ジュリアも理解できない出来事が起こった。
俗に言う『プロベット酔っ払い事件』である。
会談初日、ラーは相手を試す為に尊大な態度に出ると予想したジュリアはプロベットに
「挑発には応じないよう」アドバイスをする。返事をしたプロベットだが、会談開始時刻になっても現れない。
ラーを散々待たせた挙句、何とプロベットは酒によって現れたのである。
尊大な態度に出るラー以上に尊大な態度に出て罵倒するプロベットの姿に周囲は凍りつき、
ジュリアも会談の失敗を確信したと言う。

だが、2日目プロベットは正装して表れると何故か和気藹々と話が進み、
最終日にはラーがプロベットに臣下の義を執り行い話はまとまってしまう。
ジュリアは理解に苦しみプロベットに尋ねるとプロベットはこう一言。
「酒は飲んでも飲まれるな」

ラーを恭順させたプロベット軍はホスエンを攻略。続くルアンシア進撃とコルバト出現で、
戦火が激しくなると、西方から2人の使者がプロベットの方に訪れる。
一人はアカフリの使者で、もう一人はバニアウの使者であった。
両者共に同盟の締結と援助を求めてきており、どう応じるかで会議が行われた。
ジュリアは「バニアウは同盟、アカフリは援助で十分。アカフリは疲弊しているが、
バニアウ軍にはラー殿やショーン殿のような要塞の専門家が居ないので、援助しておけば
そう簡単には落ちないし、恩を売っておくことが出来る。仮に潰れても、まだトットンがいるから安心」
そうして西方の憂いを取り除くとジュリア自身も艦隊指令に従事。ショーンの部隊と協力し
バルゴを制圧するなどの功績を挙げた。

テンオウ軍が壊滅し、ウェズへ進出すると再び外交官として活躍。
同盟破棄で心象の良くないバニアウを説得し、これの恭順にも成功した。

そして、残るはノーズのトットンのみとなり、ジュリアはトットンに「情勢はおおむね定まった。
ここは無益な争いは避けるべきではないか?」と恭順を進めるがトットンはこれを拒否。
この後も度々トットンの元へ説得に訪れたジュリアだが、最後には捕獲されそうになり、
命からがら逃げてくる事態となった。
トットンが頑なにも恭順を拒否したのは、ジュリアの歳による交渉術の衰えと
トットンも老いて先を見通せなかったと言うのもあるだろうが、ア族=権力者と言う偏見から、
ア族の血を引くプロベットを嫌ったとも、何よりジュリアがア族出身の為
信用しなかったとも言われている。

最強の軍隊と言われるプロベット大艦隊は瞬く間にエイヤンガを制圧し、
セタ攻略に向け進撃を開始した。ジュリアもプロベット率いる第1艦隊の副司令官として従軍する。
常勝と名高いトットンだが、プロベット軍の圧倒的な物力と、最強の司令官たちの指揮の前に
やがて押され始め、その病死に伴いプロベットの銀河制覇は間近に思われた。

トットンの跡を継いだ王子ノムは、プロベット艦隊の指揮をそぐ為に、プロベット率いる第1艦隊を急襲。
孤立した第1艦隊は敵に包囲され集中砲火を浴びる。
次々に艦が撃沈される中、ジュリアはプロベットを逃がす為に殿として残り、
プロベット旗艦が先頭宙域からの離脱を確認するとノム艦隊に特攻。航行不能になると自爆装置を起動させ
艦と運命を共にした。享年72歳。
燃える艦から脱出を進めるクルーに彼女は一言「私の役目は終わった。ねぇ今から逝くからね…」

第1艦隊壊滅のほうにプロベット軍は騒然となるが、プロベット生存を確認すると士気は大いに高まった。
ジュリアの弔い合戦と士気は最高潮にまで高まり、直撃艦が火を噴き、ヘビーウォーカーがセタを闊歩した。
そしてセタは陥落し、銀河に平和が齎された。ジュリアの死から丁度半年後の事だった。

土星衛星に凱旋したプロベットは戦死者の国葬を執り行った。
特にジュリアの献花台の前には沢山の花が掲げられた。自分たちを引き合わせ、共に戦う仲間となった
兄アズマ(まもなく病死)、バイアグラ、ドーラ、ラー、ショーン、バニアウ、レナジ等同志たちや
主君プロベット、后リヨンヒも彼女の死を悲しんだ。

彼女の墓は戦前に書かれた遺言によって歴代ア族の眠る王立墓地ではなく、
名も無い戦死者の眠る廃兵院に作られ、まもなく死亡した兄アズマと共に
眠っている。
きっと天国で彼女はあの少女と友達になっているだろう。そこには死んでいった同志たちも一緒に…

艦と共に散った彼女の遺体の変わりに、墓には彼女のヘアピンと黒焦げに焼けたヘアピンが
代わりに埋葬されたと言う…