アットウィキロゴ
 黄金騎士ガロと銀牙騎士ゼロが触手の上を駆ける。
 襲い掛かる別の触手を次々と斬っていく。
 だが鎧の召還の限界時間・99.9秒で本体に辿り着くのは流石に無理がある。
 ガロとゼロはそれぞれ魔導馬を召還した。
 ガロには轟天、ゼロには銀牙が召還され、それを使って二人は走る。
「無理だ! コイツ、デカすぎる」
 残り10秒──。
 道の残りはその時間では足りないだろう。
 残り9秒。8秒。7秒……。
 3秒。2秒。1秒……。
 鎧は同時に返還される。
 二人は完全に疲れきり、呼吸も乱れていた。
 そこへ容赦なく触手が振り下ろされる。
「鋼牙、後ろだ!」
 その声のお陰で鋼牙はそれを除ける。が、さらに後ろからの触手攻撃で鋼牙は転がり落ちた。
「鋼牙! クソッ!」
 零も汗にまみれ、疲れが見えてきている。
「うおおおおおお!!!」
 零は我武者羅に触手を斬っていく。
 だがそれで勝てるわけもなく、零は振り落とされた。
 二人の魔戒騎士が力尽き、倒れている。
 意識も失われているだろう。
 そこにたくさんの陰がゆっくりと忍び寄る。
 アングレイ、イシュターブ、パズズ、ルナーケン、ウトック、モロク、ハンプティ、アスモディ、ダンタリアン……過去に鋼牙たちに倒されたホラーたちだ。
 そしてその先頭に立っているのは暗黒魔戒騎士キバだ。
 ホラーたちは倒れている魔戒騎士を殺そうと忍び寄る。
「待て!」
 穴の中から白いコートの男が現れた。
 冴島大河。鋼牙の父で同じく牙狼の称号を持つ者だ。
 ホラーから鋼牙を庇って死んだはずだが、それは確かに冴島大河その人だ。
「またしても予期せぬ客人が現れたか……」
 ここに現れたホラーたちは穴からはみ出した邪心が邪神に吸収され分離した姿だが、大河は違う。
 穴から現れた、光の心だ。
「鋼牙、ザルバ。お前たちには先代の牙狼の力がついているはずだ。いつでもお前は先輩たちと戦ってきたんだ。こんなところで倒れるお前ではないはずだ」
 その声は鋼牙の胸の中に聞こえた。


「父さん……」
「鋼牙。お前が闇の力に負ける事はない。信じるんだ。牙狼の力を、仲間を、自分を」
 大河はゆっくりと光の粒子の中に消えていく。
「行くぞ、鋼牙!」


 二人の騎士が立ち上がる。
「父さん……行くぞ!!」
 召還のポーズをとっていないにも関わらずガロの鎧が鋼牙の体を纏った。
「鋼牙。俺も戦うぞ、牙狼の鎧で」
 零もゼロではなくガロの姿になる。
 大河の光の力だろう。
 復活したホラーも二人のガロに次々と斬られていく。
「このホラーたちは邪心が生み出した幻想だ!」
 キバ以外のホラーは全て消滅する。
「残りはお前だけか……だが、お前はバラゴじゃないな」
「ああ。アレはバラゴじゃない。……ホラーと同じ、あの巨大な怪物の生み出した幻想だ!」
 キバに二人のガロの剣が突き刺さる。
 しかし、キバはホラーの邪心の集大成だ。
 簡単には消滅しない。
「うわああああ!」
 苦戦する二人のガロの後ろに誰かが落ちてきた。
「いてててててて」
 その男は剣を交える三人の騎士を見て口をぽかーんとあけた。
 もっとも、剣を交えている騎士はそんなこと、気にも留めていないようだが。
「なんだか知らねえけどな、やらなきゃいけない気がするぜ……燦然!!」
 その男の名は涼村暁。
 又の名を、超光戦士シャンゼリオン。
 その姿の名がいま蘇った。
 シャンゼリオンが運動するように肩を回す。
「おい、鋼牙。あっちにも敵だか味方だかわからない魔戒騎士が現れたぜ……」
「新しいタイプみたいだな」
「いや、どうやら魔戒騎士じゃないみたいだぜ」
 ザルバが鋼牙の指でこっそりとにやけた。
 二人のガロはまた戦闘に集中する。
「待て……シャンゼリオン」
 シャンゼリオンの後ろで誰かが言った。
 邪神が生み出した、暗黒騎士ガウザーだ。
 さらにマニヤー、バシーザ、バクリナー、ドゴッチ、デスター、アイスラー、ゴハット、神官モードス、闇将軍ザンダー、博士ヴィンスー、ザファイアなどのダークザイドたちが現れる。
「なんだよ、ゾロゾロ出てきやがって……」
 流石に勝ち目はないと見る。
 シャンゼリオンは敵に背を向けて逃げていく。
「おい、助けてくれ~!!」
 シャンゼリオンは戦闘中の二人のガロに泣きついてくる。
「確かに魔戒騎士じゃなさそうだ」
「ああ。ヘタレ騎士め」
「何とでも言え! とにかく助けてくれよ!」
 ガロたちの敵は大幅に増えた。
「待て暁! 他のヒーローになきつくなんて、貴様それでも戦士か!?」
 暁のよき相棒……なのかはわからないが、とにかく速水克彦がシャンゼリオンをハリセンで叩いた。
「痛ってえな……じゃあ速水。お前が戦えよ」
 シャンゼリオンは大量の敵の前に速水を突き飛ばす。
「待て暁! バナナパフェ20杯おごってやるから!!」
「50杯」
「え~い、仕方がない! おごってやる!」
 速水はシャンゼリオンに泣きつく。
「よっしゃあ、正義の味方・シャンゼリオンがお前たちを地獄に送り戻してやるぜ!」
「何が正義の味方だ!」
 鋼牙がつっこんだ。
 ちなみに、このガロの鎧は召還されたものではなく魂がつくりだしたものであるため、限界時間などは関係なくいつまでも存在することができる。
「正義の味方が見返りを求めるな!」
 全くだ。
 何はともあれ、大量のダークザイドと三人の騎士の戦いが始まった。

第5話「黄金の騎士」 R編 第6話「宇宙の刑事」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2008年11月27日 17:30