偶然の出会いは真っ黒
こんな穏やかじゃない場所でも美しいお嬢さんは優しくする。
俺だからこそ出来る。彼女がどう思ってるか知らないが……。
おそらくきっと俺に惚れて頬でも染め………そんなことはさすがにない。
わかっている。そんな気分に浸れる様な場所ではないことも。
お嬢さんと俺の間は沈黙、さすがに気に触れる様なことはしたくない。
俺は紳士だからそのあたりの配慮もバッチリなのだ。
そんな空気を打ち破るのは勿論、俺からではなく彼女から。
「もうちょっとみたいですぅ」
下を指さしてそう言う。
暗くて分かり辛いが見える。光が見える。
おそらくあの場所にさえ行けば一安心だ。
静かに歩いていた時間は何分ぐらいだったのか?
下山とはいえ時間は要したみたい。この時間は少し寂しかった。
もう少し、彼女からお話が貰いたかった。
そういえば下山開始前に少し情報交換というお話をしたんだっけな。
彼女の言うアリスゲームとかよく分からなかったが気にする必要は無いんだろうか?
それを理解しておくべきな気もしなくもないが………。
「あの光のある場所は何か気になるですぅ」
「まあ行けば分かるし、多分あそこで休めるよ」
当たり前の事を言ってみた。
別に何も無い。確かにそうですぅと言われるだけ。
やっぱり案外単純なんだろうか?そこも特徴のようなもの。
ふむ……胸はまだまだで少し単純………何を考えてるのやら。
今はお嬢さんこと翠星石と行動しつつふひきー達を探すのが先だというのに。
ふと、手中にある銃器を見る。
アルファーガン。チャージマン研が使用する光線銃。
こんな玩具みたいな物が役に立つとでも言うのだろうか……。
だからって冗談混じりに翠星石に試し撃ちする気は無い。
本当にヤバイ銃だった時はどうしようもない事態になるからだ。
そう、くわさんは案外用心深いのだった………。
「(やれやれ……先が思いやられるぜ……)」
この銃があれば大丈夫、なんて気は一切起きない。
だがくわさんは知らない。アルファーガンがキチガイ威力なことを。
あのジュラル星人を一発で撃破可能という威力があることを。
そして実は麻酔切替機能がある事も知らない。
アルファーガンはくわさんが思う以上にキチガイな支給品なのだ。
だから支給されたのは共通の支給品とこのアルファーガンだけだった。
本人が試せばそのキチガイ威力を理解するであろうが………。
そんなことを思ってる内に、出来事は起きた。
視界に人影が映った。よく見えないが確かに人影。
その影の大きさは段々と近付いているのが分かる。
接触するのはどうなのか?何かから逃げてるのだろうか?
はたまた狂ってただ走り続けるだけになってしまったのか?
じっくり考える時間は無い。速やかな判断が求められる。
「翠星石っ!」
「なんですぅ?」
これで理解。翠星石はまだ前の人物を捉えていない。
直ぐにくわさんは指示をした。
「こっちこい」
そう言って、くわさんは草むらの中へと入る。
翠星石は理解出来ないが、嫌々それに従った。
当然のように入った後、一体何なのか聞かれたが、それは小声で単刀直入に伝えた。
前から人影が見えた。危ないかもしれないからやり過ごす。それだけを伝える。
それに翠星石は反論しなかった。分かってくれたらしい。
さっきの人影の姿に色が宿り初める。
水色のショートカット。服装は突っ込まない。
その姿から、どう見てもこれは女の子である。
翠星石よりは少し大きい……いや、人形より大きいのは当然か。
あれだけ取り乱していれば横を見る事は回らない筈。
その通り、その少女は草むらに隠れるくわさん達に気付かず通り過ぎる。
「気付かれなかったな~。いや~危ない危ない」
草むらからくわさんが出る。続いて翠星石も出る。
結局遭遇しない事には危険かどうか分からないが………。
だが取り乱してる者の相手は面倒だ。どうあれ正解の判断ということにする。
「確かに様子がおかしかったですぅ。言う通り危なかったですぅ」
翠星石は少女の様子とか表情とかも観ていた。
それから感じ取ったのは相手してはいけない空気。
接触していたら戦闘になった可能性は結構高い。
あまり戦闘は得意ではない。そうならなくて良かったと息を一つ。
「んじゃ、先へ行こうか」
さあ再開。それぞれの探し人を求める作業へと戻る。
【H-6 - 妖怪の山】
【くわさん@ゲーム実況・ゲームプレイ】
【状態】健康
【服装】普段の服
【装備】アルファーガン@チャージマン研
【道具】基本支給品 不明支給品1~3
【思考】基本思考:ふひきーとぞのの探索。殺し合いはする気ない。
1、翠星石と行動。
2、とにかく穏やかじゃない
※翠星石と情報交換しました。
※さやかの姿だけ確認しました。警戒対象と認知
【H-6 - 妖怪の山】
【翠星石@ローゼンメイデン】
【状態】健康
【服装】翠星石のドレス
【装備】なし
【道具】基本支給品 不明支給品1~3
【思考】基本思考:ジュンの探索?
1、くわさんと行動。
2、戦闘は控えたいですぅ
※くわさんと情報交換しました。
※さやかの姿だけ確認しました。警戒対象と認知
【アルファーガン@チャージマン研】
ジュラル星人め、今日という今日は許さないぞ!
キチガイ威力のキチガイ銃。
麻痺効果も付属できたりするらしい
◆◇
―――――銃声が鳴り響いた。
「かぁ……ぁぁっ……」
激痛。でも倒れない身体。
これ程の痛みで倒れる訳にはいかない。
倒す……倒す……殺す……殺す……。
それだけを考えて、行動する。
どこから撃たれた?そんなの分からないよ。
だから考えずに走り回る。とにかく走り回る。
もう味方なんていない。夢も希望も無い。魔法少女は孤独。
やめておけばよかったんだ。こうなった今じゃとっても遅いけど。
だからせめて、この殺し合い。さっさと終わらせないと………。
全員を殺してさっさと魔女を倒さないと……私が全部やらないと……。
視界に映った。人影、人……人……。
今まで魔女ばっかり倒してきた。でもここではもう違う。
人を殺さないといけない世界。だから、ここでは人殺しをする。
ちらりと手に持つ剣を見る。何度も魔女を倒してきた剣……。
その剣は新品のように綺麗だった。まるでさやかの心とは真逆のような……。
心が黒ならその剣は白。まんまで見れば銀色。
「嘘でしょ!?狙いは的確だった筈……なのに、どうしてっ……」
その言葉を聞いて確信した。銃声の犯人はコイツ。撃ったのはコイツ、と。
でもそんなのどうだっていい。結局は殺すのだから。
さっさと終わらせよう。逃げられる前に終わらせよう。
自分の為にもなるし相手の為にもなる。………完璧。
「っ……化物めっ!」
血相を変えてただひたすら銃を撃ち続ける前の人間。
全部当たってる。人間でいう心臓の部分を中心とした色んな場所に。
でも、魔法少女になればこんな身体は人形のようなものなんだよ?
そう、私はもう人間じゃない。ニンゲンジャ、ナイ。
だから当たってる。私は化物。もう人間のような生活は出来ない生物。
………いや、生きてるとは言えない。魂だけ残った存在。
それがただ身体に宿ってるだけ。自分はそんなんだから銃も喰らわない。
「あ、あはは………」
前の人間の慌てように笑えてくる。
「何で……っ、弾がもうないっ?!」
弾切れ。リロードの時間も無かった。
焦れば焦るだけ、無様である。
本当におかしい。前の存在に対してそう思うしかできなかった。
「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
もう目の前、これからこの人間は死ぬ。
私の剣によって、細かく刻まれて死ぬ。
絶望しきった顔を見せてくれたまま死ぬ。
「く、来るなっ……来るな化物っ!!」
そう言いながら人間は後ずさって行く。
足がすくんで動けないかもとは思ったけど結構やるじゃん。
……でも、もうすぐ死ぬんだけどね。
もう剣が届く距離まで近づいた。
「っ―――――」
もう何の言葉も発しない。それじゃ………
「―――さよなら」
剣を振るより早く、その姿は消えた。
「……………」
落下。手を下す前に、あの人間は自殺した。
残念、でもいい。取り敢えずこれで一人は死んだ。
無様な最期だった。いい気味だ。
「さ……次に行こっか」
目の前で人が死んで、少しさやかは機嫌を良くした。
ほんの僅かだが、殺し合い終結の距離が近付いたからだ。
次の標的はいつ見つかるか?楽しみにしつつ、山を歩く。
【H-7 - 妖怪の山】
【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】健康 変身後 黒さやか
【服装】変身後の姿
【装備】さやかの剣
【道具】基本支給品 不明支給品1~3 ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ
【思考】基本思考:皆、殺してやる……直ぐ殺し合いを終わらせる為に。
1、殺す………。
2、さ、次の標的はいつかなっと
※おそらくほぼ魔女化寸前ですが魔女化はしないらしいです。
※鷹野は死んだと思っています。
―――落ちる。………まさか、こんな形で命尽きるとでもいうのか?
冗談じゃない。こんな所で死ねる筈が無い。
身体が地面に辿り着いた。瞬時、身体に激痛が走る。
………そんな事は無かった。
幸いにも、落ちた距離は僅かしかなかった。
人が死ぬような距離ではない。軽傷で済む距離だった。
後ろも見ずに、ただ足を踏み外して落下した為に終わりだと思った。
でも現実はこれだ。生きていた。軽く頭を打った程度だった。
「……安心したわぁ」
そう言う鷹野。あれはかなりのピンチだった。
もしもこの距離が絶壁だったら?
もしも落ちずにあの剣で斬られていれば?
間違い無くあの場面は最悪。その最悪から生きて抜ける事が出来た。
今、誰もこの近くにいない。あの剣を持った奴も離れた様子だ。
だから安心するしかない。あんな危険な場面から生きて出れたのだから。
(……でも、大分弾を消費しちゃったわねぇ………。
それにあれだけ撃ったのに死なないなんて本当に化物ね……)
その変わりに二つの問題が鷹野に生じる。
大幅な弾の消費とあんな化物のような存在。
一応弾はまだ残っている。後を考えるとキツイだけ。
化物の存在はどうも出来ない。勝手に死んでくれるのは願うあるのみ。
銃がヘボかったのかもしれないが……でも痛くない訳が無い。
少年を殺害出来る程度には強い。少なくともそんなに弱い訳は無い。
だからあれだけ喰らっても痛みを感じていない様子を見せたのはおかしい。
現状、あれをどうにかする方法はなかった。
―――ならば。
(出会わない事を願うのみ……ね)
【H-7 - 妖怪の山】
【鷹野三四@ひぐらしのなく頃に】
【状態】疲労(中) 頭を軽く打った
【服装】普段の服
【装備】何かの銃器(弾×0 予備弾:有)
【道具】基本支給品×2 不明支給品1~3 スネ夫の支給品
【思考】基本思考:殺し合いには乗っている模様。
1、安心したわぁ……。
2、化物(さやか)とは出会いたくない。出来れば勝手に死んで欲しい。
※さやかの姿だけ確認しました。警戒対象と認知
◆◇
そして、不幸な事にさやかの行き先には人が存在した。
土田直純―――幼稚園の先生。そんな事も知らず彼は歩くあるのみ。
人と出会わない事、生き残る事を第一に考える彼だが……。
さやかの出会いは間違い無くDEAD。
彼はどうなってしまうのだろうか?
【I-7 - 妖怪の山】
【土田直純@はなまる幼稚園】
【状態】健康 恐怖心
【服装】私服
【装備】万能包丁@包丁さんのうわさ
【道具】基本支給品 チューインボム@スマブラX
【思考】基本思考:とにかく生き残る為に参加者と出会わないようにする。
1、とにかく生き残る。
2、杏達や山本先生は別人に保護されることを期待しておく。
最終更新:2011年10月06日 00:30