フェリ・ロス

【種別】
武芸者念威繰者
学園都市ツェルニ武芸科二年生 第十七小隊隊員

【概要】
 武芸科の第2学年生の女性で、念威繰者。本作のヒロインのひとり。
 流易都市サントブルグ出身。溢れ出る念威で髪が発光するほどの天才的な念威の能力を持って生まれ、都市を守り家名を守るべく幼少の頃から念威繰者となるための教育を受けてきた。そんな自らの人生に疑問を持ち念威繰者ではない自分を見つけるために学園都市への進学を希望したが、その都市の生徒会長が実兄のカリアン・ロスであったことから自らの意思に反して武芸科に在籍させられる。

 小柄で、よく手入れされた長い銀髪と整った美しい容姿を持つが、念威繰者特有の無表情さがその人形然とした容姿を際立たせている。身だしなみには特に気をつけており、早朝であろうと深夜であろうと急な呼び出しであろうと他人に油断している姿を見せることはない。そしてその容易に他人を近づけない雰囲気から友人は少ない。
 上記にあるが常時無表情であり、その顔のとおり基本的に無感動・無気力的な性格をしている。しかしその無表情の奥ではやはり年相応の少女らしい喜び・怒り・戸惑い・羞恥など、様々な感情が渦巻く。また、無表情ではあるが言うほどの無口というわけではなく、喋るときは結構喋る。誰が相手でも丁寧語を使うが、同時に誰であっても毒舌を吐く(特にレイフォンシャーニッド)。
 兄であるカリアンからは実は溺愛されているが、本人は気付いておらず、武芸科に転科させられたことを未だに引き摺り、嫌悪している。

 どこか似通った境遇を持つレイフォンに共感し、しかし疎んでいたはずの武芸者の力を使って必死にツェルニを守ろうとする彼の姿を見、次第に彼に好意を抱き始める。しかし幼馴染のリーリンや、同じく彼に好意を寄せるメイシェンの存在があり、さらにレイフォン自身が異常なほどの鈍感であるため、あまりその気持ちや行動は報われない。
 ただの「先輩と後輩」という関係でいたくないのか、「ふたりきりの時のみ」という条件付きで、レイフォンのことを「フォンフォン」という妙なあだ名で呼び(三人娘が「レイとん」と呼ぶのに影響されている)、レイフォンには「フェリ」と呼び捨てで呼ぶことを強制している。しかし未だに定着しきっておらず、稀に二人きりでもレイフォンは「フェリ先輩」と呼びかけ、その度に無言の圧力で強制される。また、フェリもシリアスな場面では呼び捨てで「レイフォン」と呼ぶことがある。
 レイフォンを巡る女性関係の中でも、特に嫉妬などによる行動が目立つ。しかし、彼の問題に対してフォローや励ましを入れることがとても多い。 

 頭の上からつま先までお嬢様な生活を送っていたため、家事というものに一切触れずに生きてきた。それゆえ全く料理ができず、バンアレン・デイに作ったチョコレートはとんでもないことになっていた。ちなみに、料理スキルの高いメイシェンには警戒心を抱いている。
 基本的に不器用だが、念威繰者の能力の副産物として脳の機能が非常に高く、情報の処理や記憶力は高い。その一端を下記のウェイトレスのバイトでも発揮させており、店長には「接客態度以外は完璧」と言われている。
 自宅は高級マンションの一室にあり、いくつかある部屋を兄と分けて同居している。もちろんカリアンも料理はできないため、部屋にキッチンはあるが大抵の場合マンションの近くにあるレストランなど外食で済ませる。

 武芸者として学生生活を送らざるを得ない現在の状況に不満を抱いるものの、だからといって課外の自由な時間で学園都市に進学した目標であるところの「念威繰者ではない自分探し」をするための努力をしている様子は、少なくとも外側からは見られない。実家が裕福でかなりの額の仕送りがありまた特に趣味もないことからアルバイトもしていない。しかしアルバイト斡旋誌を見ていたり、シャーニッドから勧められたアルバイトをやってみたりと、それなりの危機感は持ち続けている模様である。ちなみにシャーニッドに紹介されたアルバイトは喫茶ミラでのウェイトレスであったため、その仕事内容(特に制服)に納得できるわけもなく、短期間で辞めてしまった。

 念威操者の例に漏れず、武器には重晶錬金鋼の杖を使う。念威端子は花弁のような鱗状で、彼女が錬金鋼を復元し念威端子を展開する様は幻想的で美しい。
 最強クラスの武芸者であるレイフォンから見ても天才の念威繰者。念威の量も膨大であり、そこから集まる情報の処理能力も他の念威繰者とは完全に一線を画している。その実力を示す行動は
  • ランドローラーで一日の距離まで念威を飛ばす
  • 念威端子なしでもある程度念威が使える
  • 他人の念威端子を乗っ取る
  • 他人の念威端子を利用して自分の念威を中継する
  • これらの高等技術を使用しながらさらに複数処理
 など枚挙にはいとまが無い。フェルマウス・フォーラ曰く、足りないのは経験のみで、才能そのものは彼女を遥かに上回っているらしい。さらに、グレンダン接近時の天剣授受者デルボネとの対話でもその実力を認められ、自分が没した後の天剣「キュアンティス」の後継になることを薦められたりした。
 それほどの凄まじい能力を持つが、本人は「念威繰者である自分」を嫌っているため、あまりやる気を出したがらない。しかし、最近はレイフォンやニーナに触発され、やる気の無さは少しずつ改善されていっている模様。また、汚染獣の襲来など、レイフォンや生徒たちの命が危ぶまれる状況では、内心で嫌がりながらも本気で念威の能力を使う。

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最終更新:2018年09月16日 19:07
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