「Vanish!」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

Vanish! - (2010/09/26 (日) 10:27:54) の編集履歴(バックアップ)


Vanish!

川'v')<べ、別にあんたたちの為に編集してるんじゃないんだからね

本項目では2ちゃんねるの娘(狼)板に立てられた「リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ」で連載されていた小説「Vanish!」について説明しています。
  • FFの攻撃魔法“バニッシュ”について知りたい方はちゃんとしたウィキペディアに移動を。
  • 「レイトン教授と悪魔の箱」の謎、“バニッシュ”について知りたい方は、そっち系の攻略サイトへ移動の程宜しくお願いします。


目次

1.概要

連載期間

「リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ」上への投稿が開始されたのは、2010年2月12日であり、およそ半年間の時間を経て完結した。 全8話であるが第8話は6部に分かれている為に、実質13話分相当のボリュームになる。 全8話を以って第1章とし、第2章「Vanish! Ⅱ~independent girl ~(仮)」及び過去編にあたる「Vanish! 0.7」(バニッシュ!レイナ)の構想があることを作者motorの人が明らかにしている。

プロローグ

モーニング娘。ではないハロプロメンバー夏焼雅が主要登場人物となることを考慮してか、スレ住人の意向を確かめる為に本編がスタートする以前に1レスのプロローグが上げられている。(まとめサイト未収録)
雅のれいなに対する心情が綴られたプロローグに対して、やや懐疑的な意見もあったものの、概ねは新機軸の作品に関する期待の声が寄せられた。

タイトルへのこだわり

“Vanish!(消失する)”というタイトルは作中で雅が獲得した能力『Vanishing Point―消失点―』から来ているが、それだけではなかった。
同じ音の“banish(追放する)”の意味も重ねたダブルミーニングだった。
モーニング娘。の田中れいながグループ内で孤立しているように見える状況から考え出された“はぶられいな”という設定を織り込んでいることを暗示したタイトルである。 こうしたこだわりはサブタイトルにも見受けられる。
8話を6部構成にしてまで、全話数を8に留めた理由は、サブタイトルの頭文字に“なつやきみやび独占”という言葉を隠したいというモーニング娘。以上にBuono!のミヤ推しという作者の遊び心の発露だった。

ミステリーとしてのVanish!

Vanish!の作者motorの人は作品のタイトルにメッセージを隠すだけに飽き足らず、自らの存在をも隠そうとした。
リゾスレに作品を落としていく作家は(読者へのバレ度はさておき)名無しを貫く者と、作家としてのコテハンを晒す者の二つにタイプが分けられるが、motorの人はかなり早い段階から自らの作家名を積極的に明かすタイプだった。
投下のたびに何かをやらかしてくれるキャラと相まって、スレの住人に認知されていたmotorの人がVanish!に関しては、完結まで正体を隠す努力をした。
努力の成果は疑問だが、Vanish!という自身初めての長編への思い入れの強さが窺い知れる。

motorの人はVanish!シリーズの投下と並行して、いくつかの作品を上げているがその一つに『GW、首都圏のホゼナンターが千秋楽だ!お台場だ!と騒ぎたてている間に生まれた事件』がある。
喫茶リゾナントで起こった密室殺人の謎にリゾナンターが挑むというミステリー仕立ての同作は、現実世界における科学の壁を突破してしまった能力者が登場人物では、フーダニットやハウダニットのミステリーが成立し難いことを逆手に取ったコメディだった。 Vanish!は随所に読み手の笑いを誘う描写こそあるものの、基調はシリアス路線である。 巧みに計算された伏線とミスディレクションを配置した作風は、読み手に一杯食わせようという覇気に満ちている。
何気ない日常の風景に紛れこませるように呈示された物語の核心。
表面だけを辿っていては説明し得ない謎。
自然科学の法則を凌駕した能力者たちを描いても、ミステリーは成立しえるという一つの結論がVanish!である。

現実とのリンク

2010年5月1日から同年10月までの間、、中華人民共和国上海市で開催されている上海万博を盛り上げる為のハロプロスペシャルユニットが結成され、そのメンバーに元モーニング娘。の久住小春、現モーニング娘。のジュンジュン、リンリン、Berryz工房の夏焼雅が選ばれた。
6月22・23日には現地に渡りライブ&トークショーを行った彼女達の画像がリゾスレにも貼られたが、Vanish!のストーリーと関連付けて、小春たちの記憶を心配する書き込みが為された。

続編の始動}

「Vanish!」完結後、1ヶ月のインターバルを経て久しぶりにmotorの名を冠した単発作品「motor oil」を投下したmotorの人だったが、投下後の作者を待っていたのは、作中の登場人物の名前を伏字にしたことや、てにをはの用法への苦言だった。
各々のレスを見てみれば、作品の内容そのものは高く評価されており、作者への期待値の高さゆえの忠言だったのだが、感想を書き込んだ住人の殆どが何らかの注文をつけるという状況は流石のmotorの人にも応えたようで、暫くの間はスレに顔を見せなかった。(作者名を明らかにしてという意味であり、名無しでの保全や作品投下は行っていた可能性はある)。
そんなmotorの人が新シリーズのプロローグ「(48) 629 名無し募集中(無邪気&無意識」)を投下したのは、2010年9月23日のことだったが、作者名やシリーズ名やは伏せられており住人の反応如何では本編を書き進めないという弱気な態度だった。
そんな作者を励ますかのように相次いだ本編への期待の声に背中を押されたのか、更に1本の短編が投下された。
「Vanish!」におけるラストバトル集結後のリゾナンターと雅の姿をコミカルに描いたサイドストーリー「バ、バニッシュ?」投下後の締めレスにおいて、名無しで投下した「(48) 629 名無し募集中(無邪気&無意識)」が「Vanish!Ⅱ」のプロローグであることが明かされた。

2.ストーリー

季節は冬、インフルエンザの流行はピークを過ぎたが、街を歩くには肌寒い。 喫茶リゾナントのウェイトレス田中れいなは、マスターの高橋愛に請われて店の什器の買出しに駆り出されていた。
折角の休日を荷物持ちに費やした為に、ふくれっ面のれいなを宥めようと外食を提案する愛。
たちまちの内に機嫌を直したれいなは、かねてから目をつけていた店に向かおうと、愛の手を引き街の中を駆けて行く。
れいなが急ぎすぎた為に、持っていた荷物を一人の女性に当ててしまった愛は、女性に謝りながら足を緩めるようれいなに促がして、その場を去っていく。
二人の後姿を見送った女性,夏焼雅が呟く「田中さん…」。
リゾナンターがその絆の強さを試される6日間が始まった。

3.登場人物

夏焼雅
自称“田中れいなの弟子”
「Vanish!」第一章はリゾナンターの「共鳴」という絆の強さを描く為、また雅の能力『Vanishing Point―消失点―』の効果を多角的に描く為、視点が目まぐるしく入れ替わる群像劇の体を為しているが、作品の冒頭や末尾に雅が登場している点やストーリー全体で果した役割の重要性に鑑みて間違いなく主人公格の一人。(完結後のあとがきで、作者自身はれいなが主役だと明言している)
セミロングの栗色の髪、目付きは少し鋭い大人びた風貌の現役女子高生。 
数年前、町で不良にからまれているところをれいなに救ってもらってから、暫くの間れいなと行動を共にしていた。
その間に格闘技術もれいなから教わっており、そのポテンシャルはれいなも舌を巻くほどである。
れいながリゾナンターに加入したのを機に、交流は絶たれていたが、町に買出しに出かけていたれいなと愛に遭遇し、二人の後を尾行する。
その後偶然を装って喫茶リゾナントを訪れ、れいなと数年ぶりに言葉を交わす。
『Vanishing Point―消失点―』
知り合った頃の尖っていたれいなに対して崇拝に近い気持ちを抱いており、喫茶リゾナントで愛という保護者と暮らし、危険な空気を失ったかに見える現在のれいなに軽く幻滅する。
その後もれいなの動向を観察していたが、リゾナンターとして戦っているれいなが、依然として戦いの女神としての魅力を失っていないことに安堵する。 その反面、正義の味方として誰かの為に戦っている姿に釈然としない思いを抱く。
その際にダークネスの矢口真里の襲撃を受け、手も無く捻られてしまう。 襲撃は雅の殺害が目的ではなく、能力を調査することが目的だったが、れいなを愚弄する矢口の口ぶりに激昂した雅は、逆に矢口の逆鱗に触れてしまい命を奪われそうになる。
自分の死はれいなの名誉も傷つけてしまうという必死の思いが、雅の中に封じ込められていた力を解放し矢口を撃退する。
そうして手に入れた力、『Vanishing Point―消失点―』でれいなをいるべき場所に戻そうとする雅の歪んだ愛情が、「Vanish!」第一章を貫く根幹である。
クールビューティ
性格はクールそのもので悪と戦う正義の集団という構造は、雅にとって侮蔑の対象でしかない。
ダークネスというセンスの無い名称に失笑してしまい、そのことが矢口の怒りを買う一因となってしまう。
リゾナンターのメンバーの殆どを『Vanishing Point―消失点―』の毒牙にかけるほど、頭脳は明晰で、行動力、観察力に優れている。
しかし最後の最後で「プロ」でない「アマチュア」故の詰めの甘さが出てしまい、その目的―リゾナンターの絆を断ち切り、れいなをいるべき場所に戻す―を果せずに終わってしまう。
自分の思いがどこか常軌を逸しているという自覚は有しているが、それを止める自制心は持ち合わせていない。
といって、性格が邪悪というわけでもない。
『Vanishing Point―消失点―』を悪用して、れいなを奪っていった元凶である愛に危害を加えることも、喫茶リゾナントを無くしてしまうこともしなかった。
れいなへの純粋すぎる思い、そして『Vanishing Point―消失点―』という力を手にしたことが、雅を闇に誘うことになった。
最終決戦でれいなの真情を理解し得たことで、善良な人間性を行動で証明する。
「Vanish!」第一章の終幕は雅の成長した姿で幕を閉じる。
その姿は敬愛する師匠、田中れいなに一歩近づいたかのようだった。

リゾナンター

本作におけるリゾナンターにはボスや後方支援の機関も登場しない。 高橋愛が中心になって集まった9人の能力者の集団の総称であり、その目的は人の心に闇をもたらすダークネスと戦うことである。
力を合わせて戦うことで絆が強くなり、絆が強くなることで能力も進化する。
田中れいな
ダーク・ホワイトキャット
作者曰く「Vanish!」第一章の主人公。
リゾナンターの一員で、喫茶リゾナントに住み込み、ウェイトレスとして働いている。
愛にリゾナンターに誘われる以前は孤独であり、誰も信じず誰の力も借りず生きてきた。
誰からも教わることなく物事の善悪の判断はついていたが、町の不良たちとの衝突を繰り返し、「100人を相手に勝った」という伝説を持つ。
悪に染まらないが、昼の世界でも生きられないれいなに警察が名付けた異名が『夜の白猫(ダーク・ホワイトキャット)』 。
その時期に町で不良に絡まれている雅を救い交友関係を結び、格闘技術等を仕込んだ。
明確に描かれてはいないが、相前後して亀井絵里や道重さゆみとも知り合った模様。
が、リゾナンターに誘われた時点で雅とは接触を絶ったようで、その際に裏切られたという思いを抱いたことが、雅の凶行の一因となった。(但し交流を絶った理由は、れいなが薄情だからというよりも、戦う相手が町の不良から能力者集団へと格段にランクアップしたために、雅を巻き込まないようにする為だった可能性がある。 その辺の事情は「Vanish! 0.7」(バニッシュ!レイナ)で語られるのかもしれない)

看板猫
愛という保護者との同居生活はれいなを『夜の白猫』から、リゾナントの看板猫へと変えた。
手洗いの際に爪の間まで洗う、客のいる前で携帯電話を使用する愛に注意するなど、リゾナントの従業員としてのプロ意識に満ち満ちている。 また止むを得ない理由で営業中に外出する際には、さゆみにバックアップを依頼する配慮も忘れない。
そんなれいなでも、愛に対しては子供っぽい一面を見せることもあり、そのことが愛に複雑な感情を抱かせることもある。

仲間
喫茶リゾナントという安住の地を得たれいなであるが、強くなる為のトレーニングの一環として、朝のロードワークは冬の小雨混じりの日でも欠かさない。 但し、以前は自分のために強くなりたかったが、現在は仲間を守るために強くなりたいと考えている。
敵を攻撃する能力を持っていないれいなであるが、敵との戦闘では愛と二人で最前線で戦うことが多い。
古い付き合いの道重さゆみはそんなれいなを愛とは違う形でリゾナンターをまとめている存在だと認めている。
行動パターンは直情径行のきらいがあり、理屈よりも感情を優先し、物事の優先順位もつけられない。
またマルシェからは「人の話を聞くのが苦手」だと呆れられている。
仲間思いのれいなにとって、雅の『Vanishing Point―消失点―』によって引き起こされた事態―仲間から自分の記憶が失われてしまう―は辛いものだったが、それでも雅のことを最後まで信じようとした。
事の元凶が雅であることを知ってからも、雅の危機を救おうとした。
そんなれいなの姿が雅を闇から引き戻した。


高橋愛
保護者
リゾナンターのリーダーで、喫茶リゾナントのマスター。 精神感応と瞬間移動の能力を持っている。
警察にダーク・ホワイトキャットと呼ばれていた頃のれいなと知り合いリゾナンターに導いた。身寄りの無かったれいなを喫茶リゾナントに住まわせ、以降同居している。
人を寄せ付けないオーラを発していたれいなに親のような愛情を注ぐ一方で、働くことの責任を教え、大人としての自覚を芽生えさせた。
朝のトレーニングから帰ってきたれいなに朝食を用意するのが日課になっているが、店の定休日だけは朝寝坊するので、れいなはコンビニで朝食を買ってくる。そんなれいなに料理をするように勧めるものも、あまり強くは言わない。
愛自身が過去を話さないタイプなので、れいなの過去についても詮索することは無い。
だからリゾナントを訪れた雅がれいなの旧友だと知った時には、少し不思議に思っている。 その時雅には、“いい人っぽい”という印象を抱かれた。
水色のマグカップ
『Vanishing Point―消失点―』によって、リゾナンターの面々かられいなに関する記憶が消去されていく中、精神感応の能力を駆使して真相に迫ろうとするものの叶わなかった。
臨時休業にした店内で事態の打開を図っているところを訪れた人物に対応する為に急いで入り口に向かう際に、れいなのお気に入りの水色のマグカップを割ってしまう。
れいなにとって残り少ない希望であった愛との絆が危うい状態に陥ったことを暗示する場面である。

注)この時店を訪れた人物は明示はされていない。 ストーリーの流れからいけば雅が愛かられいなの記憶を消し去り、れいな城かられいなの私物を回収する為にやってきたと考えるのが妥当であるが、その場合『Vanishing Point―消失点―』の効力について、それまでの描写と矛盾が生じてしまう。(部外者である雅がリゾナントの2階に向かうのを、5人のリゾナンターは座して見ていたのか。 )


新垣里沙
精神干渉のスペシャリスト
リゾナンターのサブリーダー。
元はリゾナンターと対立する悪の組織ダークネスの一員でリゾナンターにスパイとして潜入していたが、ダークネスとは訣別してリゾナンターとして戦う決意をして現在に至る。
ダークネスと手を切った現在では、生計の為に「ピンチャンポー」というブティックで働いている。 リゾナンターとダークネスの部隊との戦闘が終結した際には、秘密保持の為に周囲の住民の記憶の修正を行う。
不吉な予知夢を視た愛佳の相談に乗ったり、さゆみとメールでのやりとりが出来なくなったれいなからは代行を依頼されるなど、何かと頼りにされている。
れいなからさゆみへの連絡を頼まれたのは、体調不良の為に「ピンチャンポー」を早退して帰宅する途中だった。
ダークネスのスパイ時代にリゾナンターから自分に関する記憶を失わせようと試みながら、リゾナンターの絆の強さの前に失敗に終わったことがある里沙には、特定の人物に関する記憶だけを消去するという行為の難しさが判っていた。
だからこそ事態の重要性に気づき、リゾナントに急行しようとしたところを雅に襲撃される。

チェーン使い
精神干渉という能力とピアノ線という武器を行使して敵と戦う里沙であるが、ダークネスと訣別したことで殺傷能力の高いピアノ線以外の武器を手に取る道を選んだ。(ピアノ線を捨てたわけではなく、状況によって幾つかの武器を使い分ける) その一つが金属製のチェーンだった。
雅の『Vanishing Point―消失点―』の実態は把握していなかったものの接近させることの危険を察知した里沙は、高い身体能力と精神面の駆け引きを駆使して優位に立とうとする雅を軽く捌いてチェーンで拘束した。 そして雅の秘密を探らんとその精神に潜航した。
雅の精神世界の中で雅がれいなを心の支えにしていたことを知る。そして…

雅との接触後、リゾナントに向かった里沙からもれいなの記憶は消えていた。
『Vanishing Point―消失点―』の発動条件が対象者との接触であるのに、チェーンで拘束されている筈の雅がどうして、それを為しえたのか。
一応は精神世界における接触で発動したという描写が為されてはいるが、もう一つの真相が物語の終盤で描かれている。
体調不良が里沙から持ち前の慎重さを奪っていなければ、物語は違った展開を迎えていたのかもしれない。

亀井絵里道重さゆみ
共鳴トライアングル
共にリゾナンターのメンバーで、普段から一緒に行動することが多い。 さゆみは現役の女子大生で絵里は?。
戦闘において絵里は風使いの力を駆使して遠距離攻撃を行い、さゆみは治癒能力で仲間のサポートに回ることが多い。
二人ともれいなとの共鳴の相性が良いという描写があること。 絵里が(動)のれいな、(静)のさゆみとの繋がりを特別視していること。 れいなの「百人殺し」の伝説が引用されていること等から、motorの人は 『共鳴トライアングル』の設定を念頭において、Vanish!を執筆したと思われる。

支えあう二人
絵里にはケーキ作りの才能があり、リゾナントで販売しているケーキにも絵里のアイデアが生かされている。 さゆみが大学を卒業した暁には二人でケーキ屋を開くという夢があり、時間があれば色んな店を巡っている。(但し絵里が備忘の為に書き込んだメモは、親友のさゆみでも殆ど読み取れない)
誰にでも開放的な態度を見せる絵里に対して、さゆみは注意深い態度を取る。 絵里の性格が生来のままあまり変わっていないのに対して、さゆみの性格は本人が意識して作り出している部分がある。
オープンでともすれば無防備な絵里を守るためという意識があるようで、二人で行動する時はその傾向が強く出る。
その為自分が素っ気ない態度を取った人に対して絵里が懇切な態度を見せたとき、さゆみは絵里のことを羨ましく思うと共に、素っ気ない態度を取った相手に対しても申し訳なく思う。 癒しの力を持つさゆみは本来、誰よりも優しい人間であるからだ。

甦る絆
れいなに関する記憶を消去するという目的を秘めて雅が接近してきた時、さゆみは警戒したが絵里は屈託の無い態度で接した。
結果的に二人のれいなに関する記憶は消去された。古い付き合いの二人の変化はれいなを強く打ちのめす結果となった。
最終決戦の場で消し去られていた記憶が戻った時、二人は各々自分らしいやり方でれいなを助けて絆は完全に甦った。

久住小春
記憶力抜群☆
リゾナンターのメンバーで電撃使いの能力を持つ。
月島きらりの芸名で芸能活動をしている。 写真集を発売したり、本格的な舞台に出演するなど活動範囲は幅広い。
記憶力は抜群で(笑)、一度経験したことは忘れにくく、何気なく見た雑誌の内容もかなりの期間覚えている。
その理由について、本作では電撃使いとして身体内の電気的な刺激が活発になることで、電気に変換された形で脳に伝えられる記憶の形成が速くなるからという解釈が為されている。
その解釈が雅の能力『Vanishing Point―消失点―』を支えているともいえる。

写真集
motorの人が本作を構想しだした時点では、久住小春はモーニング娘。を卒業しているが、作中内の小春はリゾナンターの一員であり続けている。 但し芸能活動の為か、喫茶リゾナントに顔を出す頻度は少ない。それでもダークネスとの戦闘の際には駆けつけている。 写真集を発売した時もリゾナントに持参する時間はなく郵送で送っている。 その際に写真集を見たれいなが「勝った」と優越感に浸るシーンは涙なくしては読めない。
作中への登場シーンは少ないが、重要な役割を与えられている感がある。

光井愛佳
予知能力者
リゾナンターの一員で現役の女子高生。 予知能力者。
愛佳が予知能力で未来を視る場合、大別して2つのパターンがある。 1つは愛佳自身の意思に関係無く、かなり長いスパンでの未来を予知夢として視てしまうパターン。 もう1つは比較的短いスパンの未来を自分の意思で視るパターンである。
本作の序盤で愛佳は夢の中で不穏な未来を視てしまう。
予知夢を視た場合、以前なら先輩メンバーに相談することもあったが、リゾナンターとして過ごした日々は愛佳を成長させ、不穏な未来に心を揺るがせることも少なくなっていた。 しかし今回視た夢は、愛と争ったれいなが喫茶リゾナントを飛び出し、ビルから身を躍らすという不穏すぎる内容だっただけに、誰かに相談せずにはいられなかった。 しかし誰彼構わずというわけでなく、予知夢の当事者でない里沙を相談相手に選ぶという配慮は忘れない。

最初の犠牲者
『Vanishing Point―消失点―』の初めての犠牲者は、雅を追いつめた矢口真里であるが、リゾナンターの中で最初に犠牲になったのは、愛佳だった。
通う学校こそ違うが、同じ女子校生である愛佳の行動パターンが雅には把握しやすかったのだろう。 ただしその光景はごくさりげない日常に埋没する形で描かれた。 その際に雅の制服を見た愛佳はかわいい制服だという印象を持った。
モーニング娘。の光井愛佳は田中れいなの公式ブログへの登場する頻度が高く、私生活でも一緒に行動することが多いことが知られているが、Vanish!においてれいなに関する記憶を消された愛佳にとって、れいなはただの不良っぽい女でしかなかった。
雅との約束の場所に急ぐれいなはその道中で喫茶リゾナントに向かう愛佳とすれ違う。
既に『Vanishing Point―消失点―』を喰らっていた愛佳は、れいなを見かけると少し嫌な顔をしてそそくさと道のわきの方へと避けてしまった。
そんな愛佳の態度はれいなをより一層不安に駆り立ててしまう。

将の器
折角予知夢を見たもののリゾナンターの危機を回避する何の役にも立たなかった愛佳だったが、最終決戦では重要な役割を果たした。
極短いスパンで視た未来の光景を元にリゾナンターに伝えた指示が、(本作における)ラスボスを倒す決定打へと繋がった。 リーダーの愛が敵の攻撃かられいなを守る為に能力を酷使して消耗してしまったことを考慮しても、愛佳の存在は大きかった。 他作者の作品でリゾナンターの未来を託される存在として描かれたことのある愛佳と繋がる姿だった。

ジュンジュン
パンダの姿に獣化するリゾナンター。 中国人。
平素は中華料理屋で働いている。 作家によってはリンリンと同じ店でバイトしているという設定も存在するが、本作においては二人は別々の店で働いている。 理由は特に明示されていない。 バイト先の需要の面もあるだろうし、リゾナンターとしてダークネスと戦う為に、イレギュラーな形で店を休む場合にかける迷惑を分散させる為に、別れているのかもしれない。
二人のバイト先が別々だったことが雅の計画に齟齬を来たす一因となる。
「田中サンノ部屋ニ入レテクダサイ」
ハロープロジェクトのライブのMCでれいなの部屋に入りたいと発言したり、リゾスレと一部住人が重複していると思われるさゆリンスレではれいなが大好物だという設定のジュンジュンでも、『Vanishing Point―消失点―』の猛威から逃れることは叶わなかった。
雅によってれいなの記憶を消されてから初めてリゾナントに顔を出した際には、絵里やさゆみ共々(自分たちの認識上はいる筈の無い女である)れいなが当たり前のように働いている姿を見て、不審に思った。
それでも絵里たちが(認識上は)初対面の女性に対する礼儀を以って接したのに対して、ジュンジュンの態度は以下のように失礼極まりないものであった。
「デモ、ジュンジュン、オマエ知らない。嘘言ってるダ」
「……でも、その女は知らナイ」

娘(狼)の住人ならば笑いを抑えることが出来ない事態に陥ったジュンジュンとれいなだったが、最終決戦の場においてその絆は甦った。
体力を消耗してしまったれいなを助ける為に獣化したジュンジュン。 獣化してしまった為に言葉で思いを伝えることは出来ないが、共鳴という絆で思いは伝わった。
強大な敵の牙城を打ち崩すためにジュンジュンにあることを命じたれいな。 それは両者の信頼が無ければ成り立たない連係プレーだったが、絆を取り戻した二人にとってはさしたることではなかった。
仲間を守る為に爪を剥き出しにした白猫を、大熊猫が助ける場面はVanish!のクライマックスであった。

リンリン
手紙
発炎能力を持つリゾナンターで、ジュンジュンと同じく中国人。
ジュンジュン同様に中華料理屋でバイトをしているが、働いているのは別々の店である。
ジュンジュンとは違って料理は全く出来ない。 バイト先で賄い料理にありつけない場合、オリジン弁当を買うかリゾナントで愛の好意に甘えるか、いずれかの方法で空腹を満たす。
中国でご神体=パンダを保護する刃千吏に所属していたが、守りたいものを見つけたとい理由で3年前に渡日し、今日に至る。 現在も刃千吏に所属しているかどうかは定かではないが、刃千吏の友人との交流は今なお手紙を通して続いている。 メールではなく手紙のやりとりをしている理由は、手紙の方が手元に残せるし、温かい感じがするからである。 

唯一残された絆
雅がれいなと再会を果した時期に、リンリンのバイト先では店長が風邪を引いていたために店は休業だった。
この為に雅はリンリンの行動を把握しきれず、結果的に『Vanishing Point―消失点―』の難を逃れることができた。

れいなの記憶を失った愛たちが侵入者としてれいなにリゾナントからの退去を求めた日には、リンリンは(店長が回復したので)バイトが入っていた。
したがってリンリンはリゾナントにも行かなかったが、事件の全容を知らないれいなはリンリンも自分のことを忘れてしまったと思い込んでいた。
雅がリゾナンターから自分の記憶を消し去っていたことを知ったれいなは、消し去った記憶を回復するように雅に詰め寄ったが、雅の『Vanishing Point―消失点―』は文字通り記憶を消し去ることしか出来ない能力だった。
手詰まりになったれいなの胸に響いたのはリンリンの声だった。
唯一残された絆は、れいなを最終決戦の地に導いた。

結果的にリンリンが美味しい役どころをゲットしたのは、motorの人が“れいなが好きです。でも亀ちゃんがもっと好きです。でもそれよりもずっとリンリンが好きです”という理由からである。

ダークネス

中澤裕子をボスに頂く悪の組織。幹部クラスは高レベルの能力者。 ボスのカリスマ性はかなり高いが、命令系統は統一されているとは言い難い。
本部の食堂にはコロッケ定食や中華丼のような庶民的なメニューが並んでいるが、転送装置のような高度の科学技術の産物も有する。
その目的の全容は定かではないが、能力者をその支配下に治めようと策動している。

矢口真里
キャハハ・・・
ダークネスの一員。 能力阻害念動力のチカラを持っている。 ボスからの命令で雅を調査する任務に当たる。 
本来、吉澤ひとみの任務である能力者の調査を命じられたことを疑問に感じるが、マルシェにまんまと丸め込められてしまう。
ボスへの忠誠心は厚いが、それがボス個人への親愛の念から来るものか、ボスの権力に迎合しているからなのかは不明。
自分をダークネスきっての実力者と言い切るなど自惚れ屋。調子はいいが愚痴っぽく、マルシェにコロッケをたかる癖に、自分はカレーパンをわけわけしないセコい性格。

能力阻害
矢口の能力阻害はその対象の能力の発動・行使を阻害することができるだけでなく、その力が行使される前から、その力がどのようなものかを把握することができる。 マルシェには内心軽んじられているものの今回の任務は適役だった。 事実ダークネスの部隊を撃退する為に出撃したれいなを離れた場所で見つめていた雅と接触し、能力者としてマイナス判定を下す。 雅がダークネスや自分を笑ったことに激昂して、任務を忘れその時点で能力が発動していない雅を散々に痛めつける。 しかしれいなのことを侮辱したことで心に火がつき、 『Vanishing Point―消失点―』を発動した雅によって調査任務に関する記憶を消されてしまう。 この描写から判断すると矢口の阻害は、相手の能力を把握した上で自らの意思によって阻害する精神干渉の一種である可能性が高い。
因みに『Vanishing Point―消失点―』によって記憶の一部を消失させられた矢口は、何気に良い人ぶりを見せている。

ドクターマルシェ(紺野あさ美)
キーパーソン
食欲旺盛なダークネスの天才科学者。 
上司である矢口であろうと敵であるれいな、愛に対してであろうと屈託の無い態度で接するマイペースな性格。
彼女の部下が雅を発見したことがきっかけとなって、矢口による雅の調査が行われることになった。
その為か調査の結果にも関心を持っていた。 帰還した矢口が雅に関する記憶を失っていることを知り、事態の解明に乗り出す。
雅の能力が脳内電流への干渉だという結論に辿り着くと独自行動で事態の渦中に乗り込む。
小春の電撃対策として開発した『抗電気手袋』を利用して、『Vanishing Point―消失点―』の効果を防ぎ、雅を信用していたれいなに事態の真相を知らせる役目を果す。
最終決戦の終結後、一連の事件で解き明かされていなかった謎をも解き明かす。

グラヴィティーカーテン
科学者である、リゾナンターと敵対するダークネスの一員であるマルシェがれいなと直に接触するのは、それなりの危険を伴う。
それをカバーする為にマルシェが使用したのが『グラヴィティーカーテン』という装置だった。
一定範囲の重力を自由に制御できる装置を用いて通常以上の重力を作用させて、れいなの自由を奪った上で事態の究明に当たった。(実際にはれいなの“人の話を聞くのが苦手な”性格の為にかなり苦労した)。 
作中でも触れられているがれいなは以前にも『グラヴィティーカーテン』の効果を体験している。(当のれいなは忘れていたが)
それは刃千吏の人の書いた『眼流転青』の中でのことだった。 『Vanish!』と『眼流転青』を書いたのは別の作者であるが、『Vanish!』内の描写から考えて『眼流転青』とは一つの時系列で繋がっている作品であることは明らかである。

利敵行為
結果的にマルシェはリゾナンターの崩壊を防ぐのに一役買ったことになるが、それはダークネスの一員としては利敵行為を働いたことになる。
その理由は『眼流転青』やその前章ともいうべき『覆る偶然と繋がりゆく必然』で描かれているマルシェが内に秘めた目的(能力者から能力を消去して、能力者の存在しない世界を作る)の為にはれいなはリゾナンターであることが必要だからと自身では思っている。 しかし最終決戦で苦戦するれいなの姿を通じて、雅にれいなの今の『らしさ』を説くマルシェの姿からはそんな思惑は感じられない。 まるで純粋にリゾナンターの存続を願っているかのようである。 とはいえ自らがダークネスの一員であるという自覚はあるようだ。


吉澤ひとみ
インテリジェント・モンスター
ダークネスの幹部級能力者。 
組織では主として能力者の調査を担当していたが、別の任務に当たっていたために、雅を調査する任務も矢口が担当することになったのだが…。
精神系能力のスペシャリストだが、光弾で敵を攻撃することも出来る。(光弾は同時に複数放てる上に、軌道の操作も可能)
身体能力も優れていて、敵の攻撃からの耐久力の強靭さは、戦った相手をして「化け物」と言わせしめる。
それだけの実力を持ちながら、(矢口の口ぶりでは決して花形ではない)調査担当に甘んじているのは、人がどこまで強くなるのか、闇に抗うことが出来るのかを見極めたいという知的好奇心が、彼女の強さの根源だからなのだろう。
したがって弱い者の命を奪うことには何の躊躇も無いが、強くなる可能性を秘めているなら決着を先延ばしにしてしまう一面を持っている。



その他の登場人物

女子高生たち
リゾナントの近くの女子高の生徒達で、リゾナントの常連客。
息つく暇も無いほどにお喋りに興じる彼女達を見て、数年前の自分の境遇と引き比べたれいなは、嫉妬とも郷愁ともつかない複雑な感情に襲われる。
ちなみに彼女達の中に“サキ”という名前の少女がいるが、キャプテンかどうかは定かではない。

愛佳の同級生
試験勉強の為に図書館に向かおうとする愛佳をカラオケに誘う。 このことから判断するに愛佳の学校での交友関係は良好のようである。
愛佳と共通の友人に“ユリナ”という名前の少女がいるが、雲をつくような巨漢であるかどうかは、定かではない。

菅井店長
里沙が務めるブティック「ピンチャンポー」の店長。情に厚く店員を家族同然に扱う。
立地条件の良い場所にある「ピンチャンポー」を少数精鋭主義で切り盛りしてきただけに、店員の体調の変化にも敏感。 発熱を隠して働いていた里沙の容態に気づき独特の口調でプロの心得を説くと、早退させた上で翌日も欠勤することを許した。

中華料理屋の店長
リンリンのバイト先の店長。 彼が風邪に罹り店を休業にしたことで雅はリンリンを補足しそこなった。 ある意味この物語のMVP的存在。 店を休んでいる間のリンリンの食事の心配をする優しいオジサン。

男たちにからまれていた少女
エピローグに登場してきた。 男達に囲まれていたところを雅らしき少女に救われる。 助けてくれた少女に名乗ったが、助けた側の少女は耳が悪いらしく「…り…」しか聞き取れなかった。


4.作品内の時系列

<数年前のある日>れいなと雅が出会う。



<現在>

<一日目> ●月×日(火) 

AM 7:00  朝のトレーニングから戻ったれいなに、愛は体調に気をつけるよう注意。

AM 11:00 さゆみは大学で絵里から恒例の洋菓子屋巡りへの誘いのメールを受信。

<二日目> ●月□日(水) 

AM 6:00 愛佳は愛と争ったれいながリゾナントを飛び出していく夢を視る。

AM 8:00  リゾナントの定休日、愛はれいなを買出しに誘う。

PM 0:00  リンリンは中国の友人からの手紙を受け取る。

PM 1:00  雅が買出し中の愛とれいなを目撃、尾行する。

PM 9:00  愛佳は里沙に不吉な夢の相談をする。


<3日目> ●月◆日(木) 

PM 1:00 マルシェが矢口に、雅を調査せよというボスからの指令書を手渡す。

PM 1:30  雅がリゾナントを訪れる。

PM 3:00 小春が出演する舞台についての取材を受ける。

PM 9:00  出現したダークネスの小隊を撃退する為にリゾナンター出動。

PM 10:00  雅が矢口の襲撃を受ける。  『Vanishing Point―消失点―』発動。

(4日目) ●月★日(金)   

雅かられいなにメール発信。

PM 5:30  学校帰りの愛佳に雅が接触、れいなに関する記憶を消去する。

PM 7:00  れいなは雅からのメールを愛に見せて、日曜日に休みを貰う。その際にメルアドを変更し、通知メールを一斉送信。
        リンリンがリゾナントに来店、バイト先が休みであることを告げる。

        ダークネス本部に帰還した矢口と話したマルシェは、矢口の異常に気づく。

        ケーキ屋巡りをしていた絵里とさゆみに雅が接触し、れいなに関する記憶を消去する。

PM 8:00  愛佳は図書館で、絵里とさゆみは食事の席でれいなからのメールを受信するも削除。

(5日目) ●月◎日(土) 
AM 10:00  リゾナントに小春から写真集が送られてくる。

PM 1:00   ジュンジュンのバイト先に雅が来店して接触、れいなに関する記憶を消去。

PM 2:00   矢口を検査したマルシェが謎の究明に動き出す。

(この間に雅は写真集発売記念の握手会で小春に接触して、れいなに関する記憶を消去。) 

PM 7:00  勤務先のブティックを早退した里沙はれいなから、さゆみへの言伝を依頼するメールを受信。
        そのやりとりで何者かがさゆみの記憶を改竄している可能性に気づきリゾナントに向かうが…


そして、運命の(6日目)へ・・・・

、      


5.作品収録先

『「Vanish!」(1)鳴り始める終焉のベル』           
『『Vanish!』(2)繋がっていたい思い』             
『Vanish!(3) 病むときにも愛する故に』             
「Vanish!(4) 『狂気に移りうる愛情』」            
「Vanish!(5) 『未完成のキズナ』」              
「Vanish!(6)『安らぎを奪いし刻』」               
『Vanish!(7)微々たる計画の狂い』              
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第1部」独占 
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第2部」
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第3部」
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第4部」
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第5部」
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第6部」


… … … … … … … … … … … … … … … …

「バ、バニッシュ?」



記事メニュー
目安箱バナー