序盤の「国は貴方の玩具ではない」発言で、カガリの公私混同を端的に指摘したように、彼の政治センスは卓越している。セイラン家で帝王学を叩き込まれた成果であろう。
しかし、悲しいかな、過去の彼に欠けていたのは実践的な経験。
地中海戦での問題行動は、それが顕著に現れた例。自分には戦術的な指揮もできると調子に乗ったのが大きな失敗。また現実の戦闘を目の当たりにすることでパニックに陥り、純粋培養の弱さを露呈した。
しかし、悲しいかな、過去の彼に欠けていたのは実践的な経験。
地中海戦での問題行動は、それが顕著に現れた例。自分には戦術的な指揮もできると調子に乗ったのが大きな失敗。また現実の戦闘を目の当たりにすることでパニックに陥り、純粋培養の弱さを露呈した。
また、すでに大衆の支持を失っていたジブリールとの連携にこだわり、デュランダルを敵に回したことからも当時の彼が、優秀な故の落とし穴、すなわち自分の選択ミスを素直に認め軌道修正を図ることができない状況に陥っていたことがわかる。
カガリの行動は独断専行で、一国の長としては許容できることではなかったにもかかわらず、部下たちがすべて自分から離反し、彼女の側についたことは、彼にとって大きなショックを与えただろう。
さらには、撃墜されたMSの爆発に巻き込まれて重症を負い、生死の境を彷徨ったうえ、両眼の視力に大きなハンディを持つに至る。
今の彼は、特製のゴーグルなしでは満足に字を読むことすらできない。
さらには、撃墜されたMSの爆発に巻き込まれて重症を負い、生死の境を彷徨ったうえ、両眼の視力に大きなハンディを持つに至る。
今の彼は、特製のゴーグルなしでは満足に字を読むことすらできない。
しかし、彼は失った視力の代わりに大きな力を身に付けた。
この五年、彼は己に足りないものと己が優れている部分を客観的に認識し、また人の心をつかむためには何をするべきかを悟り、それを実践するための方法論を構築した。
ユウナが手に入れたもの、それは真のリーダーシップである。
この五年、彼は己に足りないものと己が優れている部分を客観的に認識し、また人の心をつかむためには何をするべきかを悟り、それを実践するための方法論を構築した。
ユウナが手に入れたもの、それは真のリーダーシップである。
そして、無視できないのは彼の人の好さである。彼が本気になれば、レジスタンスを手駒のように駆使して、より効率的にラクスやカガリの支配にダメージを与えることも可能であろう。しかし彼はそれを潔しとしない。彼にとってレジスタンスのメンバーは、挫折を経てようやく手に入れた仲間である。それを道具のように扱うことはできないのだ。
また、それをやってしまった瞬間に、今のユウナはかつての愚かなユウナに戻り、ラクスやカガリを糾弾する資格を失うと本気で信じてもいる。
その彼を甘いと言うこともできようが、その甘さが、彼の視野の広さと合わさって、リヴァイブの結束をより強固にし、他のレジスタンス組織すら一目置く存在に昇華させている理由でもあることもあわせて言っておこう。
また、それをやってしまった瞬間に、今のユウナはかつての愚かなユウナに戻り、ラクスやカガリを糾弾する資格を失うと本気で信じてもいる。
その彼を甘いと言うこともできようが、その甘さが、彼の視野の広さと合わさって、リヴァイブの結束をより強固にし、他のレジスタンス組織すら一目置く存在に昇華させている理由でもあることもあわせて言っておこう。
なお、蛇足ながら、相変わらず軽口を叩く癖と船酔いだけは克服できていないのであしからず。
Q:カガリへの想いは?
A:ユウナはカガリとは『昔からの婚約者』だった。
最初は、幼馴染兼守らなきゃいけない存在、として認識していた。
自身の立場もそうだが『アスハの娘である彼女を支える』ということが勉強のモチベーションに繋がった。もしかすると、はじめは政略結婚の相手でも、接している途中でカガリに惹かれる出来事があったのかもしれない。
A:ユウナはカガリとは『昔からの婚約者』だった。
最初は、幼馴染兼守らなきゃいけない存在、として認識していた。
自身の立場もそうだが『アスハの娘である彼女を支える』ということが勉強のモチベーションに繋がった。もしかすると、はじめは政略結婚の相手でも、接している途中でカガリに惹かれる出来事があったのかもしれない。
何にしても、ユウナはカガリに誠意をもって接するつもりだった。
介在するものが親愛だろうと、兄弟愛に近い感情だろうと、恋愛感情だろうと。
介在するものが親愛だろうと、兄弟愛に近い感情だろうと、恋愛感情だろうと。
それを、カガリは一方的に裏切った。
アスランの存在は少なからず、カガリの夫としての責務をきちんと見据えていたユウナの自尊心を傷つけた。
それ以来、ユウナは公人としての顔を、公人としてのカガリにしか向けなくなった。
アスランの存在は少なからず、カガリの夫としての責務をきちんと見据えていたユウナの自尊心を傷つけた。
それ以来、ユウナは公人としての顔を、公人としてのカガリにしか向けなくなった。
ユウナはできればカガリに目を覚ましてほしいと思っている。しかし、それはあくまで旧知の友人として、その行く末を案じる気持ち以上でも以下でもない。
Q:シンとユウナとの関係は?
A:当然、シンはユウナに対してよい感情を持っていない。カガリ(=アスハ家)もユウナ(=セイラン家)もオーブを戦いに巻き込んだ責任があると思っている。
しかし今のユウナは信頼に足る相手と判断してもいる。シンの気持ちを台詞にすれば、
「俺はユウナのした事を許しはしない。ユウナも許して貰えるなんて思っていないだろう。
ただ、俺は『今の』ユウナなら信じることは出来る」
A:当然、シンはユウナに対してよい感情を持っていない。カガリ(=アスハ家)もユウナ(=セイラン家)もオーブを戦いに巻き込んだ責任があると思っている。
しかし今のユウナは信頼に足る相手と判断してもいる。シンの気持ちを台詞にすれば、
「俺はユウナのした事を許しはしない。ユウナも許して貰えるなんて思っていないだろう。
ただ、俺は『今の』ユウナなら信じることは出来る」