◆タイバニオケコンについて
※ここでは、2015年に開催された「The Sound of TIGER&BUNNY(以下、便宜上「タイバニオケコン」と称す)」について記すものとする。
「タイバニオケコン」は、「タイバニ」4周年を記念して2015年9月19・20日にパシフィコ横浜国立大ホール(以下、パシフィコ横浜)で開催されたイベントである。
2015年4月3日、正式に公式から「タイバニオケコン」開催の発表があり、それから約3ヶ月後の2015年7月19日には、エグゼクティブプロデューサーの尾崎雅之氏から「T&Bファンの前向きに楽しむ力を信じて」と9月20日のタイバニオケコンのライブビューイング(以下LV)を行う旨も発表された。
※オケコンとは?
「オーケストラコンサート」の略称で、これまでにも「タイバニ」をはじめ様々なアニメ・ゲーム等のオケコンが各地で開催されている。
【近年首都圏で開催された主なアニメ・ゲーム等のオケコン】
◆2014年
日付 |
コンサート名 |
会場(最大席数) |
7月5日 |
「GUNDAM LIVE ENTERTAINMENT 機動戦士ガンダムUC FILM&LIVE the FINAL “A mon seul desir”」 |
パシフィコ横浜(5,002) |
12月27日 |
「宇宙兄弟オーケストラコンサート」 |
日比谷公会堂(2,085)※現在改修の為休業中 |
◆2015年
日付 |
コンサート名 |
会場(最大席数) |
2月28日・3月1日 |
「宇宙戦艦ヤマト2199 コンサート2015」 |
舞浜アンフィシアター(2,190) |
5月5日・6日 |
「神撃のバハムートGENESISコンサート」 |
東京オペラシティ・タケミツメモリアルホール(1,632) |
8月23日 |
「モンスターハンター狩猟音楽祭2015オーケストラコンサート」(東京会場) |
東京国際フォーラムホールA(5,012) |
9月23日・10月26日 |
「魔法少女まどか☆マギカ・新編オーケストラコンサート」(東京会場) |
東京芸術劇場(1,999) |
11月3日 |
「ガールズ&パンツァーオーケストラ・コンサート」 |
よこすか芸術劇場(2,000) |
◆2016年
日付 |
コンサート名 |
会場(最大席数) |
5月6日 |
「名探偵コナン コンサート2016」(東京会場) |
東京国際フォーラムホールA(5,012) |
5月7日 |
「艦これ」三周年記念「艦これ」クラシックスタイルオーケストラ with 東京フィルハーモニー交響楽団 |
東京オペラシティ・タケミツメモリアルホール(1,632) |
◆「タイバニオケコン」は「オケコン」?「オケ付きアニメイベント」?
当日はTV版及び劇場版「タイバニ」の楽曲を担当した池頼広氏自ら指揮を取り、今回の為に池氏が編成したシュテルンビルトオーケストラ&バンドによる演奏と、作中で挿入歌も歌っていたブルーローズ役の寿美菜子氏による生歌なども披露された。
池氏をはじめ「タイバニ」の公式スタッフやキャスト、ファンの間では「タイバニオケコン」の通称で呼ばれる事が多いが、いわゆる一般的な「オケコン」とは異なる点も見られる。
過去に同じくサンライズ作品である「ガンダムUC」のコンサートを開催した繋がりで、「タイバニオケコン」の会場も同じホールに決めたのかどうかは定かではないが、それ以外の他作品のオケコン会場がいずれも音楽専門のコンサートホール又はオケコンも可能な設備の多目的ホールで行われたのに対して、「タイバニオケコン」が開催されたパシフィコ横浜は、大人数を収容できる反面、音楽イベント特にオーケストラコンサートを行う会場としては音響面から向いていない。
※余談だが、パシフィコ横浜と同じみなとみらい地区には、オケコンに適した音楽専門の「みなとみらいホール(客席数:最大2,020)」も存在する。
- 打楽器部分が別途演奏、録音したものをアンプに通したものである
オーケストラに使用される打楽器類は、その多くが各オーケストラ団体の所有物や専門店からのレンタルであり、コンサートホールが備品として打楽器を所有しているケースは少ない。
又、コンサート当日に向けて複数の打楽器を専門の業者に運搬して貰う必要があると同時に、奏者もマレット(バチ)等の用具を曲目や楽器に合わせて複数携帯しなければならないので、演目によっては相当な数量になる。
「タイバニオケコン」前のイベントでプロデューサーの田村一彦氏が「オケコンは金がかかる」「予算が足りない」という発言をしていたが(詳細は後述)、「タイバニオケコン」で打楽器が生演奏でなかったのは、これらの理由が含まれていたからだろうか?
- 突如登場した4人の『歌い手』が観客と「オリオンをなぞる」
TV版主題歌「オリオンをなぞる(以下「オリオン」)」の観客と一緒の全体合唱(この「オリオン」合唱は過去にも「THE LIVE」やその他イベントでも行われているが、タイバニイベントの恒例行事とでも化しているのだろうか?)の際、ステージ上に何故か「タイバニ」とは無関係な『歌い手』4人がコーラス隊として登場。
彼らが公式から連絡を受け集結したのは、当時参加した『歌い手』のツイッター(現在は削除済)によれば「タイバニオケコン」の開催2日前だったという声もある(なお、彼ら『歌い手』の参加に指揮者の池氏も関与していたかどうかは不明)。
更にその「オリオン」合唱中、ステージ上の歌詞の表示に誤字があった。(コーラス隊も該当箇所を間違えていたので、渡された歌詞カードも同じ物だと思われる)
※『歌い手』とは?
主に投稿動画サイトなどで自身の歌った歌を投稿している人達の総称。まったくの一般人からプロまで様々な『歌い手』がいるが、当日参加した『歌い手』達がどのような立場なのか詳細は不明。
「昨日今日と2日間3公演、シュテルンビルトコーラス隊として歌ってきました! タイバニの主題歌「オリオンをなぞる」をこの4人で、メインで歌わせていただきました♪」
「1晩で覚えて5,000人の前で歌うって、無茶苦茶な状況もこなしてしまえばイイ想い出(笑) いやー、ホントに楽しかった!」 (コーラス隊として参加していた歌い手の当時のブログより一部抜粋)http://ameblo.jp/tommy-voice/entry-12075392133.html
xxxxxx@xxxxxxxxxxx xxxxxxxxx@コーラス隊の方たちのお話から察すると二日前みたいですね。 リーダーの方(国家斉唱までされる方)からのご紹介で集まったのかなーというイメージでした。 今後のご活躍を期待したいです
(当時「タイバニオケコン」のコーラス隊に関するツイートより抜粋) |
- イベント開催&会場選択とLV決定の一番の理由は、【オーケストラ】よりも【ショートアニメ】?
過去に開催された他作品の「オケコン」では、会場もオーケストラ演奏に適したホールで行い、コンサート中アニメを上映する場合もあまり長時間でなく、該当シーンを上映する際のBGMをオケの生演奏で行うなど、「オケコン」の名の通りあくまでオーケストラによるコンサートが主体なのだが、今回の「タイバニオケコン」では、演奏とは別に脚本家西田征史氏の新規書き下ろしによる「ショートアニメ(オケコン当日分は13分)」が上映され、後日発売された「タイバニオケコン」のBDでは更に未公開の追加エピローグが収録された。(「ショートアニメ」の詳細については別項目にて)
この為か、「タイバニオケコン」のBDが発売された当時のTV番組で、同時期に発売された「ガールズ&パンツァーオーケストラ・コンサート」のBDが「人気アニメの本格的オーケストラコンサート」と紹介されたのに対して、「タイバニオケコン」は「大ヒットアニメのオーケストラ音楽イベント公演」と紹介されていた。
◆公式の不手際も、ファンは「前向きに楽しむ力」で乗り越えるべし?
また、演奏以外にもこれまで開催されてきたイベント時と変わらぬ公式の不手際さが散見される。
- プロデューサーが、公の場で「オーケストラは金がかかる」発言
「タイバニオケコン」前に行われた『サンライズフェスティバル TIGER & BUNNY ALL NIGHT(2015年8月22日開催。以下サンフェス)』に登場したプロデューサーの田村一彦氏が、一緒に登壇していたキャラクター原案/ヒーローデザインの桂正和氏(桂氏)とのやりとりの上で「今までと環境が変わった」「予算がない」「オーケストラのイベントは、こんなにお金がかかるとは」等の発言をしていた。
xxxxxx@xxxxxxxx@xxxxxxxxxxx サンフェスで田村Pの「オーケストラって本当にたくさんの演奏者さんを呼ばなくちゃいけないんだなって」 「お金が足りないんです…」と切なく訴える声を聴いていたので、これだけのステージを整えてシュテルン市民を 迎えてくださったことに頭が下がりまする。大人の本気が、ここに。2015.09.22 21:08 (当時サンフェスを観に行ったファンのツイッターより)
でもね、たむPを攻められないと思ったのは…「今までと環境が変わってきてしまったんです;」 という説明です。確かに、分社とか色々ありましたし…。 「あと、オーケストラのイベントってこんなにお金がかかるのか、とか…」 そうですよね。オケには50人以上もの出演者が関わりますしね…。 (当時サンフェスを観に行ったファンの感想ブログより一部抜粋)http://www.archaic-garden.com/tbtalk19.html |
池氏は時折名前の表記を間違えられる事があるようだが、それでも池氏に対して失礼であると同時に、オーケストラにとって絶対的存在である指揮者の名前を間違える事は最大の侮辱行為にも当たるので、それを防止する為にも公式は会場に確認等する必要がある。
- 入場者に配布されたポストカードのヒーローの並びが不自然
ポストカードには「ショートアニメ」にも名前が登場する池氏をモデル?にしたと思われるポンド交響楽団の指揮者と別枠にヒーローズが掲載されているのだが、その中でバーナビーが前面センターを飾っており、アポロンメディアがヒーローコンビとして売り出していて、特に劇場版「ライジング」終盤で再々結成したにも関わらず、バーナビーのバディである筈のワイルドタイガー(WT)は、後ろに引き離されている。
同様に「ショートアニメ」でのふたりは、殆どと言っていいほど一緒の位置に並ぶ事はなく、それどころかTV版初期の頃より関係が悪化しているようにも見える(詳細は別項目で)
配布されたポストカード |
名前の誤字。正しくはLopezwiki以外への転載禁止 |
後日発売された「タイバニオケコン」のBDに同梱された縮小版のパンフでは修正されているが、公式は過去にも劇場版のパンフレット等で度々誤植を繰り返している。
歴代クリエイターのコメント(「タイバニオケコン」パンフレットより)wiki以外への転載禁止 |
パンフレット内に、「歴代クリエイターからのコメント」と称してTV版監督のさとうけいいち氏(さとう氏)・劇場版監督の米たにヨシトモ氏(米たに氏)・桂氏によるコメントが掲載されていたが、他の2人とは異なり何故かさとう氏のコメントページのみ、不可解な構成となっている。
最終更新:2016年07月24日 16:40