仮面が与える真実と疑惑 ◆c92qFeyVpE
「そういえばエックスさん」
「え?」
「え?」
TV局への道を歩きながら、ソルティは唐突にエックスへと問いかける。
「私たち、どこを目指してるんです?」
……そういえばその辺りのことを話してなかった。
済し崩しで同行することになったが、今思うと少々不用心だったかも知れない。
少女の姿をしているとはいえ、シグマの話しを信じるなら彼女もまたレプリロイド、もしくはそれに似たロボットのはずだ。
だとしたら一見では分からない特殊兵装があってもおかしくはない、幸い彼女は銃を渡しても攻撃を仕掛けてくる様子はなかったが、少し気を引き締め直すべきだろう。
済し崩しで同行することになったが、今思うと少々不用心だったかも知れない。
少女の姿をしているとはいえ、シグマの話しを信じるなら彼女もまたレプリロイド、もしくはそれに似たロボットのはずだ。
だとしたら一見では分からない特殊兵装があってもおかしくはない、幸い彼女は銃を渡しても攻撃を仕掛けてくる様子はなかったが、少し気を引き締め直すべきだろう。
「TV局なら各地と連絡が取れるような機器があるかもしれない、うまくいけば周辺の情報を一気に手に入れられる」
「なるほどー」
「なるほどー」
この壊し合いに乗った者が何人いるのかわからない状態で不用意に放送をする気にはなれないが、それでもそういった機能がどれほどなのかを確かめておくことは重要だろう。
もしかしたら、似た様な事を考えて来る壊し合いに乗っていない者もいるかもしれない。
……だとしたら、やはりこの仮面は外した方がいいだろう、顔を隠しては得られる信用も得られない。
もしかしたら、似た様な事を考えて来る壊し合いに乗っていない者もいるかもしれない。
……だとしたら、やはりこの仮面は外した方がいいだろう、顔を隠しては得られる信用も得られない。
「ソルティ、やっぱりこの仮面は外した方がいいかもしれ――」
「ええー! 嫌ですよ、こんな素敵な仮面なのに、これを外すなんてとんでもない! ですよ」
「ええー! 嫌ですよ、こんな素敵な仮面なのに、これを外すなんてとんでもない! ですよ」
最後まで言わせずに反対するソルティにエックスは肩を落とす。
せっかく仮面を外すチャンスだと思ったのだが、まさかそこまで気に入っているとは予想外だった。
何か特殊な効果があるならばともかく、こんな怪しさ満点の仮面をつけていたって何も――いや、待てよ。
せっかく仮面を外すチャンスだと思ったのだが、まさかそこまで気に入っているとは予想外だった。
何か特殊な効果があるならばともかく、こんな怪しさ満点の仮面をつけていたって何も――いや、待てよ。
「ソルティ、仮面をはずしてくれ」
「だから嫌ですってばー」
「頼む、重要な事なんだ」
「だから嫌ですってばー」
「頼む、重要な事なんだ」
真剣な表情で言うエックスに、ソルティは首を傾げながら渋々と仮面をはずす。
「わかりました……けど、何でです?」
――だって恥ずかしいし。
危うく本音が漏れるところだったが、それは辛うじて堪える。
危うく本音が漏れるところだったが、それは辛うじて堪える。
「念のためでしかないけど、もしも俺とはぐれたらすぐにこれをつけてくれ」
「???」
「???」
ソルティは訳が分からかったが、エックスはそれ以上説明する気はないようだった。
彼が考えているのはシグマが言っていた『協力者』である。
シグマと瓜二つの姿を取っていたが、まるで水のように溶けていったあの液体金属、
もしもあれがシグマだけでなく、他のものにも姿を変えられるとしたら? そしてそいつがこの壊し合いを促進するためにこの会場に潜入していたら?
そう考えると、この仮面は有効になるかもしれない、
誰が何を支給されたか程度は把握されてるだろうが、それを誰に譲渡されるかまではわからないはずだ。
特に、こんななんの変哲もない仮面を着ける者がいるなどとは想像もしないはず――なら初めから渡すなと言いたいが。
もしもこちらのデータのみを頼りに姿を変え騙し打ちをしようとしても、仮面をつけているかどうかの有無で本物かどうかを判別できる。
普段はつけないように言ったのは、自分と一緒にいる時を見られ仮面ごとコピーされては無駄に終わってしまうからだ。
逆に、もしも一人の時に仮面をつけていたところでさして重要な物とは思わず、仮面まではコピーされないだろう。
彼が考えているのはシグマが言っていた『協力者』である。
シグマと瓜二つの姿を取っていたが、まるで水のように溶けていったあの液体金属、
もしもあれがシグマだけでなく、他のものにも姿を変えられるとしたら? そしてそいつがこの壊し合いを促進するためにこの会場に潜入していたら?
そう考えると、この仮面は有効になるかもしれない、
誰が何を支給されたか程度は把握されてるだろうが、それを誰に譲渡されるかまではわからないはずだ。
特に、こんななんの変哲もない仮面を着ける者がいるなどとは想像もしないはず――なら初めから渡すなと言いたいが。
もしもこちらのデータのみを頼りに姿を変え騙し打ちをしようとしても、仮面をつけているかどうかの有無で本物かどうかを判別できる。
普段はつけないように言ったのは、自分と一緒にいる時を見られ仮面ごとコピーされては無駄に終わってしまうからだ。
逆に、もしも一人の時に仮面をつけていたところでさして重要な物とは思わず、仮面まではコピーされないだろう。
「えーと、エックスさんもはぐれたらこの仮面を付けるんですか?」
「うっ!?」
「うっ!?」
その発想はなかった……!
とはいえ当然の事だ、こっちが真偽を見極められても、向こうもそれができなければ意味がない。
だが正直、あの仮面を付けるのは勘弁願いたい。色んな意味で。
とはいえ当然の事だ、こっちが真偽を見極められても、向こうもそれができなければ意味がない。
だが正直、あの仮面を付けるのは勘弁願いたい。色んな意味で。
「……もしはぐれて、俺に会ったら『紫の仮面を見せてください』と聞いてくれ」
「え? でも紫のは私が」
「ああ、それで俺がこっちの赤い仮面を見せたら本物だって判断してくれ、それ以外のアクションを取ったら迷わず逃げろ」
「はい……?」
「え? でも紫のは私が」
「ああ、それで俺がこっちの赤い仮面を見せたら本物だって判断してくれ、それ以外のアクションを取ったら迷わず逃げろ」
「はい……?」
とりあえずは、これで良いだろう。
あの『協力者』の実力が分からない以上安心はできないが、ソルティに対しては疑心暗鬼が生まれることはない。
他の参加者ともこうやって合言葉か何かを決めていければいいのだけれど……けど、すでにあの『協力者』が化けている可能性もあるのか……?
あの『協力者』の実力が分からない以上安心はできないが、ソルティに対しては疑心暗鬼が生まれることはない。
他の参加者ともこうやって合言葉か何かを決めていければいいのだけれど……けど、すでにあの『協力者』が化けている可能性もあるのか……?
エックスは気づいていない。
すでに自分は疑心暗鬼に捕らわれていることを。
「姿を似せる相手がいる」ことに気づいた事が、始めて会う者を信じないと宣言したのと同義だということを。
彼がその事に気づくのは――まだ、先の事。
すでに自分は疑心暗鬼に捕らわれていることを。
「姿を似せる相手がいる」ことに気づいた事が、始めて会う者を信じないと宣言したのと同義だということを。
彼がその事に気づくのは――まだ、先の事。
【C-6 道路 一日目 深夜】
【エックス@ロックマンXシリーズ】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:支給品一式、クロマティ高校の制服@魁!!クロマティ高校 赤い仮面@現実
[思考・状況]
1:ソルティとTV局の方へ向かう
2:弱き人を守る
3:姿を似せる者に対する疑心
4:ゼロと合流(ゼロは簡単には死なないと思ってるので優先順位は低い)
5:シグマを完全に破壊する。
【エックス@ロックマンXシリーズ】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:支給品一式、クロマティ高校の制服@魁!!クロマティ高校 赤い仮面@現実
[思考・状況]
1:ソルティとTV局の方へ向かう
2:弱き人を守る
3:姿を似せる者に対する疑心
4:ゼロと合流(ゼロは簡単には死なないと思ってるので優先順位は低い)
5:シグマを完全に破壊する。
【ソルティ・レヴァント@SoltyRei】
[状態]:健康
[装備]:ミラクルショット@クロノトリガー マッハキャリバー(待機状態)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
[道具]:支給品一式、ToHeartの制服@ToHeart スラッシュクローの武器チップ@ロックマン 紫の仮面@現実
[思考・状況]
1:エックスとTV局の方へ向かう
2:エックスとはぐれたら仮面を付ける
3:シグマをやっつける
4:ロイさんやローズさんの元に帰りたい
5:ミラクルショットはエックスがOKというまで出来る限り撃たない。
備考
スラッシュクローの武器チップの事をエックスに言い忘れています。
マッハキャリバーをただの首飾りと思っています。仮に詳細を知った場合、操れるかどうかは不明です。
[状態]:健康
[装備]:ミラクルショット@クロノトリガー マッハキャリバー(待機状態)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
[道具]:支給品一式、ToHeartの制服@ToHeart スラッシュクローの武器チップ@ロックマン 紫の仮面@現実
[思考・状況]
1:エックスとTV局の方へ向かう
2:エックスとはぐれたら仮面を付ける
3:シグマをやっつける
4:ロイさんやローズさんの元に帰りたい
5:ミラクルショットはエックスがOKというまで出来る限り撃たない。
備考
スラッシュクローの武器チップの事をエックスに言い忘れています。
マッハキャリバーをただの首飾りと思っています。仮に詳細を知った場合、操れるかどうかは不明です。
時系列順で読む
Back:闇の中のX Next:怒れ鋼のサイボーグ!勇気と魂をその胸に
投下順で読む
Back:Take me higher!(後編) Next:人間でない者たち/されど、人間だった者たち
014:仮面にかくした正義の心。シグマ達をぶっとばせ | エックス | 061:未知数の邂逅 |
014:仮面にかくした正義の心。シグマ達をぶっとばせ | ソルティ・レヴァント | 061:未知数の邂逅 |