ブリタニア王国


 王国は、ヨーロッパ大陸、グレート・ブリテン島の南東に位置する、大きな城を中心として、周囲を囲うように城下町が形成された城砦の国である。

 ほぼ四方は海であり、先の戦争によって勝利したことにより、現在は島の大部分を占めている君主制国家となっている。仮想敵国となる程の国は隣国の範囲にはなく、海域を隔てた南にはフランシス王国があり、更にその東にゲルマン帝国があるが、どちらも先述した通り陸続きでは無いため戦争の心配はない。

 戦勝国であるため、実質、島を支配している。が、やはり急激な拡張に人員が追い付いていないのか、引っ切り無しに軍隊や憲兵が往来していて、予てより問題視されていた地域の揉め事や、魔物の対処を結果的にではあるが一緒くたに担うことになったため、余計にそれを加速させ、国に認可されていない闇ギルドや正規のギルドの乱立の切っ掛けにもなっている。

 国自身で全て解決する見込みはついていないため、それらに頼っている節もあり、正規のギルドには給付金や物資を配給している所から、悪く思っている訳でも無い様子である。

 また、北方軍の生き残りの捕虜や、他元々合併した傀儡国の兵士達を吸収しているため、現在は他国と比べて陸、海軍共に強力。また、元々王や神等の信仰崇拝による屈強な精神力及び卓越した統率力を発揮し、日々鍛錬によって武芸を研磨している親衛隊を保持しており、旗に描かれた十字架のマークが特徴的な「十字軍」。『同じ神を崇拝する存在は、等しく神の子であり良き隣人である』という信条に基いて結成された「亜人部隊」の二つは非常に有名。本土以外にも南大陸に植民地を保有しており、しばしば植民地遠征や十字軍への派兵など がある。

 特徴的な国民意識として、「神」に対しての多少の信仰心を持つモノが殆どで、「悪行を働けば、形は違えど必ず報いを受ける」という認識があり、全体的に治安は安定している。が、誰が言い出したのか「亜人の信仰する神は本当に同じ神であるのか」という出来事で一悶着あり、そもそものヒトの性なのか姿形が違うものに対し差別や排他的意識が芽生え始めており、種族間の中が険悪になりつつある。

支配した地域には半ば強制的に信仰心を押し付ける為、それに関して反感を持つモノも多い。人口の7割は人間で構成され、残りは亜人となっている。これは大国の人口分布としては珍しく、亜人部隊の名残だと思われる。


ゲルマニア帝国


 ブリタニア王国が所在する、グレート・ブリテン島の南方に位置する、海を隔てた大陸に存在する国で、代々伝わる『カイザー家』の血を引く王が崇拝されている、典型的な帝国国家。王は神であり、神は王以外存在しないため、基本的に神を信じる他方面との関係は劣悪で、貿易すら行わない。

 唯一の同盟国の一つである『ジパング』との交友から「ゲルマン・スタイル・ニンポー」と呼ばれる特殊な術を使うらしく、その戦果は各地で報告されている。そうでなくとも、王であるカイザーから、個々に名前を授かった「親衛隊(スペシャルガード)」と呼ばれる部隊があり、それだけで小国の軍隊に相当する強さを誇るとも言われている。


フランシス共和国


 ゲルマニア帝国の隣に位置する国で、帝国とは「マジノ山脈」と呼ばれている山々を挟んで居るため交流自体はないが、その帝国の動向から山脈を要塞化して来るべき時に備えている。

ジパング


 東洋の遙彼方に存在すると言われている小さな島国で形成された国。そこには溢れんばかりの黄金が眠っているとされている。

 数々の列強国が目をつけ船で攻め込んだ過去があるが、「サコク」と呼ばれる謎の障壁や「カミカゼ」と呼ばれる強風を超えられた国は存在せず、一切の情報がない。故に秘境の地ではあるが、時稀に海を越えやってくる「カタナ」や、「ケンジツ/ソードスタイル」を流派とする「サムライ」、『ニンジツ/ニンポウ』を駆使する「シノビ」の伝説等は
非常に人気は高い。

 噂によればその戦闘能力を重宝して、ゲルマニア帝国は積極的に交流を行い、強者を引き抜いたり、またその過程でジパング出身の難破した船の乗務員が、グレート・ブリテン島に流れ着いたりもしているようだ。
最終更新:2022年06月28日 00:19