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雪華綺晶の不在

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rozen-yuri

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だれでも歓迎! 編集

 
「じゃあ夜勤行ってくるわね。明日の昼まで留守番よろしくね」
「…うん…行ってらっしゃい…」
 手を振って雪華綺晶を見送る薔薇水晶。
 今日は雪華綺晶は夜勤。ということは薔薇水晶は今夜は一人で過ごす事になる。
「…明日まで一人…か…」
 ガランとしたリビングに戻ってポツリと呟いた。
 二人でいる時にはそう感じる事も無いが、一人だとやけに広く感じる。
 西日に変わり始めた日が一層寂しさを掻き立てた。

 雪華綺晶が夜勤でいなくなるのは当然初めてではない。
 これまで何度もあったのだが、この寂しさにはどうしても慣れなかった。
 一人このマンションの一室で待つのは辛い。
 今日もまたそんな日が来たのだと、薔薇水晶は溜息を吐いた。


 一人分の夕食を作って食べて風呂に入り、ソファに座ってボーっとテレビを見る。
 普段は面白いバラエティ番組なのに、今日はあんまり面白くない。
 テレビを消してソファにゴロンと横になってぬいぐるみを抱きしめる。
(…寂しいよぉ…お姉ちゃん…)
 時計を見ると九時半。雪華綺晶が帰ってくるまであと半日以上ある。
 気温は寒いわけでもないのに何故か寒く感じてぬいぐるみをギュッと抱きしめた。
 とは言え所詮ぬいぐるみ。いつも温かく抱きしめてくれる雪華綺晶とは感覚が違いすぎる。
 それがまた空しくさせてしまう。
(…お姉ちゃんがお仕事頑張ってるんだから…私も頑張らなきゃダメだよね…)
 そう心の中で言ってみても気持ちは晴れない。

 いつも優しく抱きしめてくれるお姉ちゃん、大好きなお姉ちゃん、世界で一番大切なお姉ちゃん…。
 目の前に幾つもの雪華綺晶の顔が浮かんでいく中、薔薇水晶は知らない間に目を閉じていった。

 …ポー…ポン…ピンポーン…
「…ん…」
 玄関のチャイムの音で目を覚ました。時計は十時前…二十分位うたた寝してたようだ。
 目を擦りながら玄関を開けて、チェーンロックを掛けたまま外を覗き込む。
「はぁいばらしー。遊びに来たわよぉ」
「銀ちゃん?」
 そこにいたのは水銀燈だった。他にも数人見える。
「遊びに来てやったですよぉ、早く開けるですぅ」
「ばらしー、元気なのー?」
「みんな…どうしたの…?」
 いきなり三人が尋ねてきた事に面を喰らいつつも、チェーンロックを外して玄関へ招き入れる。
「どーせ一人でしょ気てると思って、遊びに来てやったんですぅ」
「そう言う訳よぉ」
「でも、みんな旦那さんが…」
「今日、カナ夜勤なのよ」
「蒼星石も同じですぅ」
「うちの真紅もね」
「そうなの…?」
「それでみんな暇だったからばらしーのとこに来たわけよぉ。迷惑だった?」
 聞かれた薔薇水晶は嬉しそうな笑顔になった。
「…ううん、一人で寂しかったから…」
「じゃあ決まりですぅ! 旦那が夜勤者同士、朝まで楽しむですよぉ!」
「お酒とかも買ってきたわぁ。みんな惚気合いましょう」
「楽しそうなのー!」
「…うん。じゃあ上がって…」

 それから四人は夜遅くまで色々語り合った。
 四人でゲームをやったり愚痴や惚気話、話の種は尽きない。
(…みんな、ありがとう…)
 おかげで、寂しい思いをせずに済んだ。みんなの気遣いに薔薇水晶は心から感謝した。

 終わり

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