並んで座ったソファの上、隣で翠星石が震えてる。
『いやああぁぁ!!』
液晶画面の中の女性が叫ぶ。
少し遅れて、
「……ひっ………。」
という声を翠星石は呟く。
あー、……だからやめとけって言ったのに。
心の中で呟いても聞こえるわけは無いんだけどね。
「ビデオを見つけたですぅ!」
「………ビデオ?」
「しっ!声が大きいですぅ!」
何処で拾った?とかなんて、聞く気も起きなかったから聞いてはいないんだけど。
……翠星石の考えはこうだった。
ジュン君や真紅達が寝てる真夜中に二人でバレないようにこっそり見るという話だった。
…………本当は怖いから付き合って欲しいだけなんだろうと思って、
「やめときなよ」
って言ったんだけど、………まぁ、聞く訳がないとも思ったんだけどね……。
「……す、翠星石は蒼星石と見たいから誘ってるんです!」
………って、当たり前みたいに言われて……。
……
…
「きゃあぁぁですぅ!!」
「だ、大丈夫だから翠星石、お、落ち着いて……。」
「落ち着けるもんかですぅ!!恐すぎですぅ~!!」
「ぼ、僕がいるから!ね!」
……今はこの状況。
翠星石は、まさかホラービデオとは思っていなかったみたいでかなり怖がってる。
………っていうか僕の後ろに隠れてて、見ている内に入るのかな……。
…………。
「……翠星石、痛い。」
「しょ、しょうがないですぅ!!」
「……もー。」
肩から指を引き剥がして、ぎゅうぅ……と握ってやる。
そんな事をしてやると翠星石は、さも安心したかのようにぱあぁ……と笑顔になる。
……こういう所は凄い可愛いんだけどな……。
……………そんなこんなで見終わるまでもの間、こんなやり取りが4回ぐらい続いた。
「………うぅぅ、怖かったですぅ………。」
「……はいはい。あっ、翠星石の後ろに!」
「うひゃあぁ!!!」
「……なーんてね。」
「そ、蒼星石のばかぁ!」
やっと見終わったのに。
……なんて翠星石はぼそぼそと呟いている。
………ふあぁ……。これでやっと寝れるや。
「……い、一緒に寝るです。」
「……へ?」
今、何て?
一緒に寝る?
…………………。
「な、何言って……、だって鞄は二つも!」
「ぎゅうぎゅう詰めれば平気ですぅ♪翠星石をからかった罰ですぅ♪」
「………。」
ちゅっ
唇同士が触れ合った。
「………へ??い、今……。」
「じゃ、これは翠星石への罰、僕も見るの怖かったし。」
「………ばか、ですぅ。」
結局その日は二人で寝た。
………次の日、真紅達が驚いたのは言うまでもない。