ここは色々な動物達が暮らす『へっぽこ動物村』。
何でこんな名前かと言うと、そこに住んでる動物達は皆ちょこっとだけ欠点があるから。
それ故に仲間達からハブられた動物達が仲良く暮らしてるのでありました。
今日はそんな中の、鷹の水銀燈と狼の真紅のお話をしましょう。
水銀燈がへっぽこと言われる理由、それは羽根が真っ黒だから。
真紅がへっぽこと言われる理由、それは草食だから。
そんな二人は幼い頃から一緒に暮らしている、いわば親友。そんな二人が仲良く、夜ご飯を食べている時でした。
何でこんな名前かと言うと、そこに住んでる動物達は皆ちょこっとだけ欠点があるから。
それ故に仲間達からハブられた動物達が仲良く暮らしてるのでありました。
今日はそんな中の、鷹の水銀燈と狼の真紅のお話をしましょう。
水銀燈がへっぽこと言われる理由、それは羽根が真っ黒だから。
真紅がへっぽこと言われる理由、それは草食だから。
そんな二人は幼い頃から一緒に暮らしている、いわば親友。そんな二人が仲良く、夜ご飯を食べている時でした。
「水銀燈! 私は鶏肉食べないって言ったでしょう!」
今日のメニューは水銀燈お手製のカレーライス。二人は行儀良く食べていたのですが。
真紅がスプーンを置いて、そう言いました。
真紅がスプーンを置いて、そう言いました。
「あらぁ、ごめんなさぁい。私は食べるものぉ」
水銀燈はくすくすと笑っています。どうやらわざとイタズラしたようです。
「嫌いなのよ、お肉は」
「ふふ、狼がお肉食べないなんて変なのぉ」
「貴女なんて、カラスみたいな真っ黒な羽根してるくせに!」
「ふふ、狼がお肉食べないなんて変なのぉ」
「貴女なんて、カラスみたいな真っ黒な羽根してるくせに!」
その真紅の一言で水銀燈はスプーンをガチャンと置いて、赤い瞳をギラリと光らせました。
「貴女だって、お肉が食べられないハブれ者じゃないのぉ!」
「何よ! やるって言うの!?」
「何よ! やるって言うの!?」
真紅は指先の鋭い爪を構えてそう言いました。
「挑むところよぉ!」
そう言って水銀燈は羽根を広げると、窓から颯爽と飛び立ちました。
「くっ……逃げる気なのね!」
「ふふ、逃げるが勝ち、よぉ」
「ふふ、逃げるが勝ち、よぉ」
真紅も慌てて玄関から飛び出しましたが、水銀燈はふわふわとお空を逃げ回ります。
「降りてきなさい! このカラス!」
「やぁよ」
「やぁよ」
ふふん、と機嫌良さそうに鼻を鳴らして、水銀燈は更に高く飛び上がりました。
二人は仲良しでしたが、喧嘩も多いのでした。
真ん丸お月様が浮かぶ夜の山を追いかけっこ。二人はそれを楽しんでいるようでもありました。
真ん丸お月様が浮かぶ夜の山を追いかけっこ。二人はそれを楽しんでいるようでもありました。
「追い付けるもんなら追っかけてごらんなさぁい」
「待ちなさいっ!」
「待ちなさいっ!」
いくら俊足の狼と言っても空高く飛ぶ鷹に、追いかけっこでは勝てません。
「くっ……」
森の中を真紅は駆け回ります。上空に飛ぶ水銀燈の姿を睨みながら。
しかし、それがこんなことになってしまうなんて。
しかし、それがこんなことになってしまうなんて。
「……っきゃあああ!」
前を見てなかった真紅は足を滑らせて急な崖をまっ逆さまに落ちて行ってしまいました。
「真紅ぅ!?」
水銀燈が慌てて呼び掛けても、真紅は返事することなくその姿だけを消してしまいました。
森の中を目を凝らして見つめますが、いくら鷹の水銀燈でも樹が鬱蒼と茂っていては分かりません。
水銀燈は真紅を探しに森の中へ真っ逆さまに降りました。
森の中を目を凝らして見つめますが、いくら鷹の水銀燈でも樹が鬱蒼と茂っていては分かりません。
水銀燈は真紅を探しに森の中へ真っ逆さまに降りました。
「真紅、真紅っ!」
「す、ぎ……と」
「す、ぎ……と」
その時、小さく水銀燈を呼ぶ声がしました。しかし、水銀燈の目に真紅の姿は映りません。
「どこ、真紅! 大丈夫なのぉ?」
「足を、捻ったみたい……動けないの」
「足を、捻ったみたい……動けないの」
鷹は狼ほど耳が良くありません。声は聞こえてもそれがどちらから聞こえるのかが分かりません。
水銀燈が草をかき分けかき分け進んでる時でした。
水銀燈が草をかき分けかき分け進んでる時でした。
「水銀燈、もう少しまっすぐ進んで左」
「こ、こっちぃ?」
「そう。もうちょっと」
「こ、こっちぃ?」
「そう。もうちょっと」
がさ、と指示された草をかき分けると横たわったぼろぼろの真紅がいるのでした。
「真紅ぅ! 足は、どう?」
「ごめんなさい。歩けないみたいなの」
「ごめんなさい。歩けないみたいなの」
真紅の足首を見ると両足とも真っ赤に腫れ上がっていました。
「仕方ないわねぇ」
「……なっ」
「……なっ」
水銀燈は真紅をお姫様抱っこしようとしますが、真紅はそれをはねつけようと手をばたばたとさせます。
しかし、水銀燈はそれを強引に抑え込んで、再び空高く飛び上がりました。
しかし、水銀燈はそれを強引に抑え込んで、再び空高く飛び上がりました。
「ふふっ、離してあげましょうか?」
「……くっ、」
「……くっ、」
悔しそうに顔を歪めた真紅は、おずおずと水銀燈の胸元の服を掴みました。
「きょ、今日だけだからね」
「はいはい」
「はいはい」
真紅の頭を撫でた水銀燈は真紅をしっかり抱くと、羽を広げて帰路に向かいました。
「それにしてもぉ、よく私を誘導できたわね」
「あら、私は狼よ。貴女より鼻が効くのよ」
「ふぅん」
「あら、私は狼よ。貴女より鼻が効くのよ」
「ふぅん」
それにね、と真紅が少しだけ頬を染めて言いました。
「私が、貴女の匂いを間違えるわけないでしょ」
二人の姿をお月様だけが優しく見ていました。
終わり