私にとって彼女たちは絶望でした。
炎の絶望は至上の美貌と己さえも焼き尽くすかのような、鮮烈な走りで観客を魅了しました。私たちは近づこうとして焼き尽くされるか、遠くで見つめながら凍えるしかなかった。
炎の絶望は至上の美貌と己さえも焼き尽くすかのような、鮮烈な走りで観客を魅了しました。私たちは近づこうとして焼き尽くされるか、遠くで見つめながら凍えるしかなかった。
黒の絶望は大鎌を携えて、ひとりずつ丹念に私たちを刈り取りました。轢き潰すように、とも言えるかもしれません。私の大切な友達は、抗った。抗ったけれど、終わってしまった。私はただひたすらに、悔しかった。
自由なる絶望は思いもよらぬところからやってきました。多くの誇りを貶めて。私の友達を貶めて。事情なんて知りません。身体が出来ていないなら、レースになんて出てくるな。
本当に、どこまでも綺麗なあの顔が憎たらしかった。
本当に、どこまでも綺麗なあの顔が憎たらしかった。
みんなみんな、ターフの上から居なくなってしまいました。残ったのは私だけ。残されたのは私だけ。
だから、私が雪辱を果たします。絶望を覆します。見ていてね、みんな。