「熱」



 カルテを打つキミの隣
 あいている隙間に滑り込む

 パソコンの画面を見ながら
 キーボードをたたきながら
 集中する振りして
 気配だけでキミを伺う

 キミのいる側の
 左半身だけ
 ほのかに熱を持ったように熱くて
 アタシは首をかしげる

 それはアタシの熱なのか
 それはキミの熱なのか

 キミの熱ならいい
 アタシを感じて
 その体温があがったならいい

 だって悔しいじゃない
 アタシ一人だけ
 キミを意識するのは

 それともやっぱり
 その熱は
 アタシがキミを
 少しでも感じたいがための
 熱なのかしら


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最終更新:2008年11月03日 15:54