空から舞い落ちる
 無垢な魂たち
 街灯に照らされて
 光を放つ

 ここに来て
 舞い散る雪を見るのは
 二度目になる
 かの地では見ることのない
 それを
 私は静かに見つめる

 いずれかの地を
 離れるであろうことは
 将来の仕事を選んだときに
 ともに選んだことだった
 だから今私はここにいて
 寒さに震えながら
 空からやってきた
 無垢な魂たちを見つめている

 かの地では
 もう桜が散ってしまっているという
 そろそろ
 半そでで過ごせるようになるだろう

 私がいなくても
 かの地では四季が巡り
 家族は日々を過ごし
 私の大事な人たちは
 悩み笑い悲しみ

 ここから私がいなくなっても
 この地に四季はめぐり
 友人たちは
 日々をつむいでいくのだろう

 だから今
 私はここでやるべきことを
 きちんとやらなくてはいけない

 ただ静かに
 舞い落ちることを選んだ
 無垢な魂たちのように
最終更新:2006年07月22日 11:11