四ヶ月住んだ
 部屋に帰りついたとき
 涙が出た

 帰りたい
 帰りたい
 あの人のいる島へ

 ここにいたくない
 あの人から
 遠く離れてしまった
 ここには

 いっそのこと
 狂えればいいのに
 愛しい人から
 遠く離れてしまったら
 死んでしまうような
 そんな病気だったらいいのに

 そしたら誰も
 私をとがめないだろう
 私自身も
 私を責めないだろう

 帰りたい
 帰りたい
 ここにいたくない

 最後に交わした握手
 あの人の
 手のぬくもり
 香水の柔らかな香り
 「頑張ってね」
 「次は12月だね」
 そういった柔らかな声
 私の名前を呼ぶあの声

 それすらも
 もうまるで遠い

 ほんの
 十数時間前の
 出来事なのに

 泣いて
 眠って
 起きて
 泣いて
 眠って
 起きて
 泣いて

 いつかはまた
 慣れる
 忙しさにまぎれて
 この胸を突き刺す痛みにも

 わかってる
 わかっているけど

 でも今は…
 ただひたすらに
 あの人に会いたい




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最終更新:2006年07月25日 19:28