「キョン…急に呼び出してすまないね」
「明日じゃ駄目だったのか?」
「明日はSOS団の活動があるんだろう?」
「それは、そうだが」
「僕はね、キョン……もう見ていられないんだ。キミが振り回されて、疲れて、変わっていくのを…」
「佐々木?どういう事だ?」
「明日のSOS団の活動でも、キミは涼宮さんに振り回されるんだろう」
「ん、まぁ、そうなるだろうな。だが、俺は嫌々参加している訳じゃあないぞ」
「キョン…キミがそんな事を言うなんてね……可哀相に……」
「お、おい、佐々木。どうしたんだ?何かいつもと違うぞ」
「僕はいつも通りだよ。変わったのはキョンの方さ。いや、変えられたのかな」
「佐々木……何を言って……」
「今のキョンはSOS団、いや、涼宮ハルヒ無しの生活なんて考えられないだろう?
いつでも、どこでも、ハルヒハルヒハルヒハルヒハルヒ!!……ごめんね、もっとはやく僕が
気づいていれば、キョンもこうはならなかったのに……でも、安心してくれ。僕がこれ以上
キョンを変えさせないよ」
「さ……佐々木…お前……何かおかしいぞ」
「そうなんだ。簡単な事だったんだ……。変わっていくのなら、変えられていくのなら、
それを止めればよかったんだ。そうすればキミは余計な事を考えずに、ずっと僕の
隣にいられたんだ……だから、僕がキミの時間を止めてあげる事にしたよ……」
「お、おい、ナイフなんかしまえ!冗談は止めろ!!!ぐぁっ!」
「くっくっ、痛いのは最初だけさ……キョン、すぐに楽になるよ」
「そ…そんな……なんで、こんな事を……ハ、ハルヒ……」
「まだ、彼女の名前を呼ぶのかい?可哀相なキョン……最後まで彼女の事しか考えられなくされて
しまっていたんだね……でも、もう彼女の事は考えなくていいんだよ。これからは僕がずっと一緒さ……
……大好きだよ、キョン……」
佐々木「という夢を見たんだ。キョン」
キョン「嫌な夢だな……で、なんでお前はナイフを持っているんだ?そして俺は何故、お前の閉鎖空間にいる?」
佐々木「くっくっくっ……大好きだよ……キョン…」
最終更新:2007年10月13日 09:50