オペレーション・スピットブレイク
「『オペレーション・スピットブレイク』発動だ。頭を潰したほうが戦いは早く終わるのでね。」(ラウ)
開戦当初よりザフト軍は地球連合軍が保有していたマスドライバーのほとんどを制圧しており唯一残っていたのがパナマ基地のモノであった。地球連合軍の兵力を完全に地上に封じ込め、さらには宇宙拠点(月面、アルテミス)への補給も断つことで連合軍側に大打撃を与えるべく、オペレーション・スピットブレイクは立案・可決された。
しかしパナマ基地の攻略という計画は表向きのもので、実際には地球連合軍最高司令部が存在するアラスカを強襲することが真の目的であった。こうした「スピットブレイクの真の目標」については作戦に参加するザフト軍人はおろか作戦を可決した評議会議員の多くも知らず、パトリック・ザラら評議会議員の一握りの者が知るのみだった。
オペレーション・スピットブレイクがC.E.71年5月5日に発動されると、同時に全軍に対し攻撃目標の変更が通達され、パナマ攻撃のために集結していた部隊はその進路をアラスカへと変更した。ザフト軍はこの作戦に降下部隊及び地上部隊の大半を注ぎ込み、アラスカ基地の防衛線を次々と突破して中心部へと迫った。
しかしスピットブレイクの真の目標はラウにより事前に地球連合軍上層部に漏れており、地球連合軍側はアラスカ基地の地下に大量破壊兵器「サイクロプス」を設置し侵攻してきたザフト軍が基地中枢に迫ったところで起動させザフトの攻撃部隊の大半を消滅させた。
このとき地球連合軍上層部は密かにアラスカを脱出しており、基地に残っていたユーラシア連邦を主力とする防衛部隊(アークエンジェルの様に不必要ないし邪魔者として切り捨てられた部隊)には事情は知らされていなかった。このサイクロプスによって地球連合軍の防衛部隊ともどもザフト軍は地上における戦力の大半を失った。
このとき地球連合軍上層部は密かにアラスカを脱出しており、基地に残っていたユーラシア連邦を主力とする防衛部隊(アークエンジェルの様に不必要ないし邪魔者として切り捨てられた部隊)には事情は知らされていなかった。このサイクロプスによって地球連合軍の防衛部隊ともどもザフト軍は地上における戦力の大半を失った。
この戦力喪失により、ザフトは地上で戦線を維持することが難しくなり、以後は地球連合軍によるプラント本国攻撃にそなえ宇宙戦力の増強に力を入れることになる。またユーラシア連邦のアラスカ防衛部隊も壊滅したことから、ユーラシア連邦は地球連合内での発言力を喪失。以後地球連合軍は大西洋連邦の思うままに運用されることとなる。