電磁鬼

「面白い話をしてくれぇ~~~!」

【名前】 電磁鬼
【読み方】 でんじき
【声】 テット・ワダ
【登場作品】 暴太郎戦隊ドンブラザーズ
【登場話】 ドン22話「じごくマンガみち」
【分類】 ヒトツ鬼
【憑依された人間】 豪田健太郎
【欲望】 「退屈を紛らわせる面白い話を聞きたい」
【素体】 シソツ鬼
【モデル】 電磁モデル
【スキン】 デジタルサーファー
【蟾ィ螟ァ蛹】 電磁鬼ング
【ドロップ】 メガレンジャーギア
【文字化け】 髮サ逎∵姶髫
【むかしむかし…】 豪田は事業を成功させて望むものは全て手に入れたそうな…
【モチーフ】 クラゲ、電子機器、電子頭脳、波、サーフボード、ネジレ獣?、鬼
【名前の由来】 電磁戦隊メガレンジャー+ヒトツ鬼

【詳細】

「退屈を紛らわせる面白い話を聞きたい」という欲望を叶えようとする豪田という大富豪の男性から生まれた電磁モデルのヒトツ鬼

極彩色のクラゲがサーフボードや電子頭脳を飲み込んだような「デジタルサーファー」スキンを纏い実体化したシソツ鬼
退屈とはおさらばするため、人々に面白い話をすることをどんどん強要する人を超えた無茶振りの鬼。
どこからともなくサーフボードを出現させ、それに乗りサーフィンしながら熱闘の波をくぐって頭部にインストールされたメガトン級の技を繰り出す。

このサーフボードは水上はもちろん、砂浜だって何だって華麗に滑って移動することができる。
よく見るとちょっと浮いているらしく、何かしらの推進力でホバー移動しているようだ。
なおサーフィンは宿主の趣味らしいので、恐らくそれが能力に反映されている模様。

このヒトツ鬼になったのは豪田という壮年の男性であり、豪田デジタルホールディングスという電子機器を取り扱う企業の経営者。
豪邸に住まい、「望むものを全て手に入れた」と豪語するだけあり、「美食には飽きた」という発言や、「すべてを手に入れるというのは何も持っていないのと同じことだ」という発言から見られるように一種の悟りめいた境地にたどり着いてしまったようで、日々退屈を持て余していた。

宅配物を届けにやってきた桃井タロウから不躾に「何か困っていることはないか」と言われたことから退屈な日常を壊してくれる予感を抱いたのか、「面白いやつだ」と気に入った様子を見せ家に招き入れる。
そして豪勢な食事を振る舞いながら彼に身の内を語って聞かせ、なにか面白い話をして退屈を紛らわせてくれと頼むも、

「俺は芸人じゃない。だいたい退屈なのは豪田さん、あんたがつまらない人間だからだ」


と一刀両断されてしまう。
気落ちした様子で執事に面白い話をと命じるも彼は話すことが出来なかったため、今まで溜め込んでいた鬱憤が爆発する形で電磁鬼としてモンスター化した。

自分の会社へ乗り込むとそこで働く社員達に対し面白い話をするよう迫り、話せない社員を失格と称して掃除機の能力で吸収してしまい、「天国の話をします。あ、あの世~」という簡単なダジャレを口にした社員は合格として逃げることを許すなど次々に面白い話をせがんでいた。

そこへ、豪田の状況なんか目じゃないくらい面白い境遇に置かれている鬼頭はるかがドンブラスターの導きのままにオニシスターとして転移してくる。
さらにヒトツ鬼の気配を察知したソノザが出現して怪人態となると、オニシスターはるかへと攻撃を仕掛けてくる。

実ははるかは盗作疑惑で発売中止となった自分の作品を読み感動したソノザに監禁されマンガの続きを書くよう迫られていたのだった。
ソノザの正体を知っているはるかだが、彼の方は初恋ヒーローの作者が自分たちの邪魔をしているドンブラザーズのメンバーだと知らない。
そのため激しい攻撃にさらされるはるかだったが、それをよそに女性社員に迫っていた電磁鬼はタロウの銃撃にさらされたためその場を逃走する。

そして趣味の影響か砂浜に出現すると海水浴客に迫っていったが、間をおかずドンブラザーズの面々がその場に転移してやってくる。
ファイブマンギアを使ってアバターチェンジしたドンブラザーズに対し、サーフボードを具現化し機敏な動きで翻弄するも、ボードをタロウに切り裂かれたため転倒。
ソノイも怪人態となって現れるも、ジロウが相対し時間を稼ぐ。

そしてロボタロウにアバターチェンジしたドンブラザーズが発動した前人未桃・打ち上げロボタロウに巻き込まれ爆散した。

その後暴走したパワーが脳人レイヤーに積み重なり、電磁鬼ングとして復活する。

【余談】

モチーフとなったのは「電磁戦隊メガレンジャー」。
全体的なモチーフはクラゲだが、メガレンジャー達は移動手段としてサイバースライダーというメカを持ち、OPの歌詞にもサーフィンに関するフレーズが盛り込まれているため、海にまつわるクラゲがチョイスされた模様。
また「電磁」というワードから電磁波、「波」ということで波の意匠も組み込まれている。
頭はクラゲの浮き袋を思わせるが、その内部にある電子機器、あるいは電子頭脳はメガレンジャー達の額にもそれぞれ司る電子機器が浮かび上がる演出が原典で取られておりそれを意識したものと思われる。
浮き袋の周りを囲むように瞳があるが、面白い話を求めて全方位を観察しているようでもあり、豪田が日々どれだけ退屈に悩んでいたかをうかがい知ることができる。
またクラゲの中に「電気クラゲ」として有名なカツオノエボシという種類がいるが、無数のヒドロ虫が集まった群体であり、電磁鬼の頭部も群体となったクラゲが全周囲を警戒しているイメージなのかもしれない。

電子機器も元々は小さい部品が集まってできているものであるため、クラゲの中でもカツオノエボシをモチーフに選んだのはそういった理由からと思われる。

劇中でソノザにマンガを書かせられていたはるかは高校を舞台とした学園モノを描いていたが、メガレンジャーに変身するのも高校生であり、さらに言えば今回ファイブマンギアを使いファイブマンにアバターチェンジを披露しているもファイブマンは全員が教師という繋がりがある。

クラゲと電子機器が融合したような見た目はメガレンジャーに登場する機械と生物を融合させたネジレ獣に通じるものがある。

最終更新:2022年08月10日 01:55