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守りたい人は・・・




「バカな……!?」
城茂は、参加者名簿に目を通し、愕然とした。
倒したはずの、ジェネラルシャドウやマシーン大元帥の復活。
もちろん、それも驚くべきことだが……彼の注目は、ある一人の女性の名前に注がれていた。
「何故だ……何故あいつの名が……!!」
死んだはずの、かけがえのないパートナーの名。
岬ユリ子。またの名を、電波人間タックル。
ブラックサタン、デルザー軍団を相手に共に戦い……そしてその命を散らせた少女。
死んだ者が生き返るはずはない……そのはずだ。
だが、彼女もまた改造人間。壊れた個所を直せば、活動を再開できる。
そう、再生怪人として――
(冗談じゃない……!!)
脳裏を過ぎった、吐き気を催すような可能性を振り払うように否定する。
生き返った理由――茂はそれを考えることを止めた。このままでは、よくないことばかりを考えてしまうから。
(ユリ子に会ってみればわかることだ……そうだ、あいつを捜さないと……!
 もしユリ子が、俺の知っている岬ユリ子であったなら……
 その時は、今度こそ死なせたりは――)

その時。
『……げる……茂!聞こえるか!?』
不意に声が頭に響き渡り、茂は我に返った。
聞き覚えのある声が、茂の脳裏に直接流れ込んでくる。
「この声……風見さん!?」
『茂!今どこ…いる!?』
それは先輩ライダーである仮面ライダーV3・風見志郎の声であった。
改造人間である仮面ライダー達は、電子頭脳で常に通信が可能だ。
ただ、雑音が混じりあってひどく聞き取りづらい。
『どこかの遺跡のようです。そちらは?』
『遺跡?ああ…こっちも似たよ…なもんだ。と…かく合流しよう……』

それから僅か十分足らず。
通信で情報交換を行いながら、二人はあっさりと合流することに成功した。


「風見さん、無事でしたか!」
「ああ。俺達の場所が離れてなかったのは幸いだったな」
互いに無事を喜び合う。
「もっとも、のん気に喜んでいられる状況でもないようだがな。
 こいつをどうにかしなければ、俺達としても身動きが取れん」
嵌められた首輪を触りながら、風見が忌々しげに言った。
「他のみんなは?」
「わからん。結城とは連絡が繋がらなかった。この近くにはいないのかもしれん」
「どうやらこの会場全域に、強力なジャミングがかけられてるみたいですからね……」
雑音がやたら多かった二人の通信。それは電波障害によるものだと思われる。
連絡が取り合えるのは、せいぜい同一エリア内が限度だろう。
「ああ。とにかくこの状況の中だ、何が起こるかわかったもんじゃない。
 戦う力を持たない立花のおやっさんや、純子さん達が危険だ。
 まずはみんなを捜そう。茂、お前も他に参加させられている知り合いはいないのか?」
「え……はい、それが……」
そういえば、こうして先輩に話すのは初めてだったかもしれない……
そう思いながら、茂は話した。岬ユリ子、電波人間タックルのことを。
「そうだったのか……お前の相棒として、共に戦っていた女戦士がいたとは……」
「へへ……そんな頼れるもんじゃなかったですけどね」
「何故彼女が生き返ったかは後で考えるとして、なんとかして彼女も捜そう。
 君の知っているユリ子君ならば、俺達の力になってくれるはずだ」
「力に……」

この殺人ゲームに抗うには、自分達の力だけでは難しい。他にも仲間が必要だ。
首輪を外せるだけの技術。二人ともそれなりの知識は持っているが、二人だけでは心許ない。専門の技術を持った者が欲しい。
そして、倒すべき主催者。その力は未知数。そんな敵に立ち向かうだけの力を持つ戦士も必要だ。
(ストロンガーと共に戦ったという戦士なら、今の俺達には心強い力になるはずだ……)
風見は、ユリ子を戦士として数えていた。
だが、茂は違った。
タックルの力が、正直あまりアテにならないというのも少しある。だが、何より――
(俺は……もう、これ以上あいつを戦いに巻き込みたくはない……
 あいつは十分すぎるほど戦ったんだ。戦士として生きる必要も、仮面ライダーを名乗る必要もないはずだ。
 ……甘いことはわかってるが……またあいつを、凄惨な戦いの中に引き込みたくはない……
 あいつは――)

――岬ユリ子はもう、ただの女だ。

「どうした茂。急ぐぞ、取り返しのつかん事態になる前に!」
「は、はい!」
V3とストロンガー。二人のライダーは悪に立ち向かうべく、正義のために走り出した。
互いの心に、僅かなズレがあることに気付かぬままに。
それがこの先、どう作用するかはわからない。
今、確かに言えることはひとつだけ。
岬ユリ子の件に関しては、彼らがどう考えようと無意味であることだ。
何故なら、既に彼女の命は、取り返しがつかないことになってしまっているのだから――



【城茂@仮面ライダーストロンガー】
【1日目 現時刻:深夜】
【現在地:遺跡2-E】
【時間軸】デルザー軍団壊滅後
【状態】健康
【装備】未確認
【道具】未確認
【思考・状況】
1.ユリ子を探し、守る
2.仲間を探す
3.殺し合いを阻止し、主催者を倒す
【備考】できるならユリ子を戦わせたくはないと思っています

【風見志郎@仮面ライダーV3】
【1日目 現時刻:深夜】
【現在地:遺跡2-E】
【時間軸】デルザー軍団壊滅後
【状態】健康
【装備】未確認
【道具】未確認
【思考・状況】
1.仲間を探す
2.殺し合いを阻止し、主催者を倒す
【備考】ユリ子を戦士として数に入れるつもりのようです
※風見志郎、城茂、結城丈二南光太郎の4人は改造人間であるため、電子頭脳で通信が可能。
 通信可能な範囲は一エリア分の広さに限ります。
 ただし、時間軸の都合上、風見と茂←→光太郎は互いの存在を知らないため、現状では通信は不可能です。

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最終更新:2018年03月22日 23:26