PP -ピアニッシモ- 操リ人形ノ輪舞(後編) ◆JvezCBil8U
走る。
走る。
走る。
走る。
走る。
走る。
走る。
走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る――。
今のエドワードの感情を形容する事は、お釈迦様でも難しい。
恐怖か、悔しさか、悲しみか、驚愕か。
涙がボロボロ出ているというのに阿呆のように口をあんぐりと開け、目を見開いて。
それでいて頬は引き攣っていて、己を嘲っているようにさえ見えるこの表情を、何と呼べばいいのだろう。
涙がボロボロ出ているというのに阿呆のように口をあんぐりと開け、目を見開いて。
それでいて頬は引き攣っていて、己を嘲っているようにさえ見えるこの表情を、何と呼べばいいのだろう。
息が苦しくなり、何度も転ぶ。
それでもまろびながら、どこかへと走り続ける。
瞳は虚ろで、この世界でないどこかを眺めているかのよう。
あちこち擦り傷だらけで服に穴が開き、頭からいつの間にか血が流れている事にも気付かない。
それでもまろびながら、どこかへと走り続ける。
瞳は虚ろで、この世界でないどこかを眺めているかのよう。
あちこち擦り傷だらけで服に穴が開き、頭からいつの間にか血が流れている事にも気付かない。
――階段から転がり落ちた。
注意力を全く発揮していないから当然だ。
注意力を全く発揮していないから当然だ。
コントのような姿勢でずるずると闇の奥へ下っていく。
がたんがたんと、頭から滑り落ちていく。
走ることができなくなった。
だから、頭の中には自然と思考力が戻ってきてしまう。
がたんがたんと、頭から滑り落ちていく。
走ることができなくなった。
だから、頭の中には自然と思考力が戻ってきてしまう。
口にするにもおぞましい出来事に、ウィンリィが巻き込まれた。
もしかしたら死ぬよりも苦しくて痛くて、快感さえ感じるほどの恐怖を味わわされたのかもしれない。
もしかしたら死ぬよりも苦しくて痛くて、快感さえ感じるほどの恐怖を味わわされたのかもしれない。
……怒りすら、感じなかった。
沸点を通り越すと、人は逆に寒気を感じる事を身を以って知った。
病気の時に感じる不快な悪寒を、地獄の釜で煮詰めて煮詰めて煮詰めて焦げ臭くなってもまだ煮詰めて、
数百倍数千倍までに濃縮された、底にへばりついているどろどろの黒いカスを風呂桶一杯分飲まされた気分だった。
沸点を通り越すと、人は逆に寒気を感じる事を身を以って知った。
病気の時に感じる不快な悪寒を、地獄の釜で煮詰めて煮詰めて煮詰めて焦げ臭くなってもまだ煮詰めて、
数百倍数千倍までに濃縮された、底にへばりついているどろどろの黒いカスを風呂桶一杯分飲まされた気分だった。
糸の切れた人形のように取り留めない思考が勝手に垂れ流される。
そこに一切の感情は付帯していない。
そこに一切の感情は付帯していない。
少なくとも、前の放送の時にはウィンリィは生きていた。
だからここで起こった惨劇は、自分達が辿り着くほんの少し前に起こった可能性が高い。
あと数時間だけ。
たったそれだけここに来るのが早ければ、惨劇に間に合ったかもしれない。
彼女を、助け出せたかもしれない。
だからここで起こった惨劇は、自分達が辿り着くほんの少し前に起こった可能性が高い。
あと数時間だけ。
たったそれだけここに来るのが早ければ、惨劇に間に合ったかもしれない。
彼女を、助け出せたかもしれない。
どうして間に合わなかったのだろう。
……安藤が、もっと早く来なかったからだ。
彼がもっと早く来てくれれば、もっと早く工場に向かえたのに。
……安藤が、もっと早く来なかったからだ。
彼がもっと早く来てくれれば、もっと早く工場に向かえたのに。
いや、彼に責はない。
理不尽で詮無い責任転嫁と、分かっている。
それでも、やりどころのない何かをぶつける先が欲しくて仕方ない。
しかし、安藤は偶然自分達の前に落ちてきただけなのだ、それを忘れてはいけないのだ。
理不尽で詮無い責任転嫁と、分かっている。
それでも、やりどころのない何かをぶつける先が欲しくて仕方ない。
しかし、安藤は偶然自分達の前に落ちてきただけなのだ、それを忘れてはいけないのだ。
……偶然?
本当に、偶然なのか?
安藤が現れたのは、自分達に惨劇後の工場を見せ付けるためではないのか?
思い至ると、あまりにこの流れは作為的に過ぎる。
何もかもが整えられた、美しすぎる絶望の構図。
何もかもが整えられた、美しすぎる絶望の構図。
これが、偶然であってたまるか。
悪意に満ち満ちた予定調和にしか思えない。
悪意に満ち満ちた予定調和にしか思えない。
この流れに自分を巻き込んだのは、間違いなく安藤の存在だ。
彼の行動を読み、機を見計らって自分達の目の前に落としてやれば謀ったように構図は成り立つ。
彼の行動を読み、機を見計らって自分達の目の前に落としてやれば謀ったように構図は成り立つ。
……だが、そんな事が出来るというのか?
惨劇の原因を用意し、それに巻き込まれる人間を呼び寄せ、
痕跡を見つけるメッセンジャーをここに招き、
そして自分達を工場へ向かわせる契機――安藤を、最高の機で動かしていく。
惨劇の原因を用意し、それに巻き込まれる人間を呼び寄せ、
痕跡を見つけるメッセンジャーをここに招き、
そして自分達を工場へ向かわせる契機――安藤を、最高の機で動かしていく。
それら全てを読みきって、人選と初期配置を完璧にこなす。
成し遂げられるとするならば、それは人でなく神か悪魔か。
成し遂げられるとするならば、それは人でなく神か悪魔か。
“神”に畏怖にすら似た絶望を抱いたまま、エドワードは奈落へと。
ごちん。
頭の中で星が煌いた。
「~~~~~~~~~~~ッ!」
闇の底へ辿り着けば、衝突の痛みが僅かばかりの理性を取り戻す。
触ってみれば、デカいこぶが一丁上がり。
痛みに今までとは別種の涙が零れてくるので、目頭を抑えて頼りなげに立ち上がった。
触ってみれば、デカいこぶが一丁上がり。
痛みに今までとは別種の涙が零れてくるので、目頭を抑えて頼りなげに立ち上がった。
ゆっくりと手を離し、目を開ける。
……そこには。
「な……んだ、これ……」
想像さえしていなかった光景が、エドワードを待ち受けていた。
視界に映るのは、無数の羽の生えた女性が絡み――否、根元から癒着し溶け合うオブジェだった。
無数のケーブルが施設の設備から“彼女達”に延びる一方で、床にも淡く光る塗料で何か紋様が書き連ねられている。
紋様はまるで、もっと大きな図匠の一部であるかのように、通路の向こうへと広がりを見せていた。
視界に映るのは、無数の羽の生えた女性が絡み――否、根元から癒着し溶け合うオブジェだった。
無数のケーブルが施設の設備から“彼女達”に延びる一方で、床にも淡く光る塗料で何か紋様が書き連ねられている。
紋様はまるで、もっと大きな図匠の一部であるかのように、通路の向こうへと広がりを見せていた。
ようやく気付いたが、ここは十数メートル四方の部屋らしい。
一本だけの蛍光灯が、幽か過ぎる光源となっている。
紋様の続く方向を見ると、そこには扉があった。
胡乱げにそちらの方へと向かい、手をかけてみるも扉が開く様子はない。
おそらく反対側も同じように鍵がかかっているのだろうと、当たりをつけたその瞬間。
一本だけの蛍光灯が、幽か過ぎる光源となっている。
紋様の続く方向を見ると、そこには扉があった。
胡乱げにそちらの方へと向かい、手をかけてみるも扉が開く様子はない。
おそらく反対側も同じように鍵がかかっているのだろうと、当たりをつけたその瞬間。
――胎動。
オブジェなどではない、ここにあるナニカは生きている。
生きて、見当もつかない役目を果たしている。
生きて、見当もつかない役目を果たしている。
「合成獣と、それを組み込んだ練成陣の一部?
いや、合成獣というよりはホムンクルスに近いような……。
でもそれにしたって、ここまで融合して人型を成していないのは……知らない」
いや、合成獣というよりはホムンクルスに近いような……。
でもそれにしたって、ここまで融合して人型を成していないのは……知らない」
ゆっくりとナニカに近づきながら、ごくりとエドワードが息を飲む。
研究者としての性が、完全に彼の理性を立ち上げた。
取り付けられたプレートを眺めながら、独り言を連ねていく。
研究者としての性が、完全に彼の理性を立ち上げた。
取り付けられたプレートを眺めながら、独り言を連ねていく。
「プラント……ドーム01、か。
配電を見る限り、この工場の動力はこのプラントってのから供給されているみたいだな」
配電を見る限り、この工場の動力はこのプラントってのから供給されているみたいだな」
これこそ、先に紅煉がこの工場に感じた息吹。
そして、妲己が己の新たな体として捜し求める器。
砂漠の星で人々を生かし続ける、人造生命の一つの到達点。
そして、妲己が己の新たな体として捜し求める器。
砂漠の星で人々を生かし続ける、人造生命の一つの到達点。
01という事は他にもこれと同じものがあるのだろうかと推測しながらも、視線は別のものへと向かう。
それは、彼自身が良く知っているかもしれないモノだ。
それは、彼自身が良く知っているかもしれないモノだ。
「……この練成陣みたいな紋様。
曲率からすると、アメストリスの地下みたいにこの島に張り巡らされているのか?
まさか殺し合いの目的さえ、同じ……?」
曲率からすると、アメストリスの地下みたいにこの島に張り巡らされているのか?
まさか殺し合いの目的さえ、同じ……?」
クセルクセスや、アメストリス全土を巻き込んだ練成陣。
それを発動させる代価は――人の命。
各地で勃発する戦乱すら、練成陣の構成要素に過ぎない。
目的は“扉”を開き、命を一点に収束させる事。
それを発動させる代価は――人の命。
各地で勃発する戦乱すら、練成陣の構成要素に過ぎない。
目的は“扉”を開き、命を一点に収束させる事。
「だとすると、その中心部は――!」
――神社。
あるいは、神社の地下まで空間が伸張していそうな施設。
あるいは、神社の地下まで空間が伸張していそうな施設。
そこにおそらく、何かがある。
この殺し合いの根幹に関わる、何かが。
この殺し合いの根幹に関わる、何かが。
行かなければならない。
そして、真実を手にしなければならない。
そして、真実を手にしなければならない。
無論、他の施設も探索する必要があるだろう。
練成陣の構成要素となりうるものは、虱潰しに調査せねば。
練成陣の構成要素となりうるものは、虱潰しに調査せねば。
あとは、この殺し合いで起こってしまった大規模な戦いの配置も必要な情報だ。
それを知れば、次の戦場の予測すら可能になるかもしれない。
それを知れば、次の戦場の予測すら可能になるかもしれない。
――首輪から送られるエネルギーの収束する先。
自分の推論と、人体練成による首輪解除の可能性。
それらがこの島の在り様と、かちりとどこかでかみ合う音がした。
その為にも、九兵衛の首輪を調べよう。
自分の推論と、人体練成による首輪解除の可能性。
それらがこの島の在り様と、かちりとどこかでかみ合う音がした。
その為にも、九兵衛の首輪を調べよう。
次々と浮かんでくる考えが、エドに確かな力を与えてくる。
歩き出す為の、力が。
歩き出す為の、力が。
もちろん、これら全てがダミーという可能性もある。
だけど、そんなもしもは考えるだけ無駄だ。
だけど、そんなもしもは考えるだけ無駄だ。
そう――、まだまだ自分にはやれる事があるのだ。
立ち止まってはいられない。
そんな姿を見せては、それこそ逝った人々に笑われる。
立ち止まってはいられない。
そんな姿を見せては、それこそ逝った人々に笑われる。
「エルリックさん……?」
不意に、背中から声がした。
振り向くと、自分を探しに来たのか一人の少女の姿がそこに。
振り向くと、自分を探しに来たのか一人の少女の姿がそこに。
「イマリ……」
「……これは」
エドの眼前の異形を見つけ、動きを止める少女。
珍しく見た彼女の驚きに、自分もあんな顔をしていたのかと苦笑すると同時。
珍しく見た彼女の驚きに、自分もあんな顔をしていたのかと苦笑すると同時。
「……ってぇーっ!
おいおい何だコリャ、傷だらけじゃねーか!」
おいおい何だコリャ、傷だらけじゃねーか!」
全身の痛みに、ようやく気付く。
額に手を当ててみれば、切り傷から結構な量の血が流れ出ていた。
額に手を当ててみれば、切り傷から結構な量の血が流れ出ていた。
「……はは、痛ぇ……っ。
まだ生きてるんだな、俺」
まだ生きてるんだな、俺」
苦笑いを、更に強める。
だけどそこには、幽鬼然とした先ほどの表情はもう見られない。
だけどそこには、幽鬼然とした先ほどの表情はもう見られない。
「少し、いいでしょうか?」
口元だけで微笑する少女。安堵の証左だろうか。
なにか、懐かしいものを見たかのようだった。
だからだろうか。
暗闇の中でも一人歩き出そうとする少年に、せめて。
そんな想いで、少女は静かに声をかける。
なにか、懐かしいものを見たかのようだった。
だからだろうか。
暗闇の中でも一人歩き出そうとする少年に、せめて。
そんな想いで、少女は静かに声をかける。
「なんだ?」
ぶっきらぼうながらも力のある言葉。
それを確認して、少女は言葉を紡いでいく。
それを確認して、少女は言葉を紡いでいく。
「たとえ死が二人を別とうとも。
記憶の忘却によって、自分を認めてもらえなくなっても。
志を砕かれ、魔道冥府に堕ち背を向けられても。
それでも、在りし日の記憶は、絆は、永遠です。
かつての事実がそこにありさえすれば、人は暗闇の中でも一人立つ事ができるんです。
そして――、」
記憶の忘却によって、自分を認めてもらえなくなっても。
志を砕かれ、魔道冥府に堕ち背を向けられても。
それでも、在りし日の記憶は、絆は、永遠です。
かつての事実がそこにありさえすれば、人は暗闇の中でも一人立つ事ができるんです。
そして――、」
……孤独の中で笑える強さを。
この少年が壊れぬよう、止まらぬよう。
この少年が壊れぬよう、止まらぬよう。
「その記憶や絆でさえ造られたものだとしても、それが本物になってはいけない道理は何処にもないと。
……私はそれを、信じています」
……私はそれを、信じています」
少女の言葉を確かに受け止め、頷く。
エドワードは、もう一度ここにはいない幼馴染を思い浮かべた。
エドワードは、もう一度ここにはいない幼馴染を思い浮かべた。
……ウィンリィは、もしかしたらもう、いないかもしれない。
だけど――ここで立ち止まったら、それこそ合わせる顔がない。
いや、それ以前の話として、だ。
だけど――ここで立ち止まったら、それこそ合わせる顔がない。
いや、それ以前の話として、だ。
「――ハッ、くだらねぇ」
こんな紙切れで、ウィンリィの死を認めてたまるか――。
そうだ、手記の主である九兵衛の首輪は残っていて、だからこそ死んだかもしれない。
だが、ウィンリィのそれは見つかっていない。
ここで見限るのはあまりにも早計だ。
だが、ウィンリィのそれは見つかっていない。
ここで見限るのはあまりにも早計だ。
無事に生きて帰ってきて、彼女が笑って飛び込んでくるその可能性を、自分が信じず誰が信じるというのだろう。
その希望を、夢物語のままで終わらせないために。
その希望を、夢物語のままで終わらせないために。
エドワード・エルリックは力強く、踏み出した。
「……もうすぐ、放送です。
彼女の名が呼ばれないことを、私も祈ります。
だから、集まりましょう。皆さんと一所に」
彼女の名が呼ばれないことを、私も祈ります。
だから、集まりましょう。皆さんと一所に」
「分かってるさ」
少女曰く、放送の直前に給湯室に再集合する事になっているという。
ならば、そこで今後について話し合おう。皆と共に。
手当てをしようと、少女が小走りで駆け寄ってくる。
自分は一人じゃないと、それを心に抱き――エドワードは笑顔を少しだけ取り戻した。
ならば、そこで今後について話し合おう。皆と共に。
手当てをしようと、少女が小走りで駆け寄ってくる。
自分は一人じゃないと、それを心に抱き――エドワードは笑顔を少しだけ取り戻した。
【E-6/工場地下室/1日目/昼】
【エドワード・エルリック@鋼の錬金術師】
[状態]:疲労(中)、全身にダメージ及び擦り傷、デカいたんこぶ、
頭部に裂傷(小・手当て済み)、精神的疲労(中)
[服装]:膝下ずぶ濡れ
[装備]:機械鎧、バロンのナイフ@うえきの法則
[道具]:支給品一式(ニ食消費)、かどまツリー@ひだまりスケッチ、柳生九兵衛の手記
[思考]
基本:皆と共にこの殺し合いを叩き潰す。
0:ひとまず関口伊万里と給湯室に集合。
1:ウィンリィの生存を諦めない。
2:〝計画〟の実現を目指す。そのために神社や付近の施設の調査。
この島で起こった戦いの痕跡の場所も知りたい。
3:鳴海歩と接触するため、自分用の携帯電話を入手したい。
4:出来れば亮子や聞仲たちと合流。
5:キンブリーの動向を警戒。
6:リンの不老不死の手段への執着を警戒。
7:安藤との出会いに軽度の不信感。
8:九兵衛の首輪を調べたい。
[備考]
※原作22巻以降からの参戦です。
※首輪に錬金術を使うことができないことに気付きました。
※亮子と聞仲の世界や人間関係の情報を得ました。
※レガートと秋葉流に強い警戒心を抱いています。
※首輪にエネルギー吸収と送信機能があるかもしれないと疑っています。
※インターネットの使い方をおおよそ把握しました。
※“混線”の仕組みを理解しましたが、考察を深めるつもりは今のところありません。
※九兵衛の手記を把握しました。
※プラントドームと練成陣(?)の存在を知りました。
プラントはホムンクルスに近いものだと推測しています。
また、島の中央に何かがあると推測しています。
[状態]:疲労(中)、全身にダメージ及び擦り傷、デカいたんこぶ、
頭部に裂傷(小・手当て済み)、精神的疲労(中)
[服装]:膝下ずぶ濡れ
[装備]:機械鎧、バロンのナイフ@うえきの法則
[道具]:支給品一式(ニ食消費)、かどまツリー@ひだまりスケッチ、柳生九兵衛の手記
[思考]
基本:皆と共にこの殺し合いを叩き潰す。
0:ひとまず関口伊万里と給湯室に集合。
1:ウィンリィの生存を諦めない。
2:〝計画〟の実現を目指す。そのために神社や付近の施設の調査。
この島で起こった戦いの痕跡の場所も知りたい。
3:鳴海歩と接触するため、自分用の携帯電話を入手したい。
4:出来れば亮子や聞仲たちと合流。
5:キンブリーの動向を警戒。
6:リンの不老不死の手段への執着を警戒。
7:安藤との出会いに軽度の不信感。
8:九兵衛の首輪を調べたい。
[備考]
※原作22巻以降からの参戦です。
※首輪に錬金術を使うことができないことに気付きました。
※亮子と聞仲の世界や人間関係の情報を得ました。
※レガートと秋葉流に強い警戒心を抱いています。
※首輪にエネルギー吸収と送信機能があるかもしれないと疑っています。
※インターネットの使い方をおおよそ把握しました。
※“混線”の仕組みを理解しましたが、考察を深めるつもりは今のところありません。
※九兵衛の手記を把握しました。
※プラントドームと練成陣(?)の存在を知りました。
プラントはホムンクルスに近いものだと推測しています。
また、島の中央に何かがあると推測しています。
*****
動くことなくリン・ヤオは、その場に静かに立っている。
視線を動かさず、ただ珍妙な物体を、怖気さえ感じるほどの真剣さで見つめている。
視線を動かさず、ただ珍妙な物体を、怖気さえ感じるほどの真剣さで見つめている。
彼の手の中にあるそれは、聞けば不死に近い体を得る術だという。
一度は失った、人外の体。
それはこの戦いにおいて生き延びる為の力となるだけでなく――、
一族の悲願を成就する為の、新たなる道筋を照らし上げている。
それはこの戦いにおいて生き延びる為の力となるだけでなく――、
一族の悲願を成就する為の、新たなる道筋を照らし上げている。
不死なんて得ても、そんなものに価値は見出せない?
……戯言を。
憎しみと呼んでも差し支えないほどに黒く燃える衝動が、怒りが、一人の少女の言動に対して込み上げる。
憎しみと呼んでも差し支えないほどに黒く燃える衝動が、怒りが、一人の少女の言動に対して込み上げる。
それを得る為に、どれほどの時間と苦痛と命が費やされてきたと思っている?
どれほどの想いが、努力が、英知が、そこに積み重ねられてきたのか。
想像するだけで身震いがする。
どれほどの想いが、努力が、英知が、そこに積み重ねられてきたのか。
想像するだけで身震いがする。
それを――たったの一言で切り捨てるとは。
人類が誕生して以来全ての年月を重ねてもなお追い求める奇跡、あの小娘に何が分かるというのだ?
人類が誕生して以来全ての年月を重ねてもなお追い求める奇跡、あの小娘に何が分かるというのだ?
例の少女とは似ても似つかぬ、片腕を失くしてまで自分の部下として働き続ける大切な存在を思い出した。
それもこれも全ては悲願の為。
だというのに、彼女の想いさえあの少女は蔑ろにしたのだ。
そして彼女にそう言わせる発端となった、鳴海歩という男にも嫌悪が涌く。
それもこれも全ては悲願の為。
だというのに、彼女の想いさえあの少女は蔑ろにしたのだ。
そして彼女にそう言わせる発端となった、鳴海歩という男にも嫌悪が涌く。
それでいて、連中は何処までもしたたかで陰険だ。
たとえば、先刻。
一度たりとも直接伝えてなどいないのに、あの女は自分の気配察知についていきなりカマをかけてきた。
エドワードのことで一杯一杯だった自分は、ついついそれに返事してしまったのだ。
それを許してしまった自分が情けない。
たとえば、先刻。
一度たりとも直接伝えてなどいないのに、あの女は自分の気配察知についていきなりカマをかけてきた。
エドワードのことで一杯一杯だった自分は、ついついそれに返事してしまったのだ。
それを許してしまった自分が情けない。
鳴海歩に隷属する安藤も同罪だ。
思えば得体の知れない力でこの身の自由を奪ったあの男は、ヘラヘラヘラヘラとこちらに媚びへつらい続けている。
腹の中に何を隠し持っているやら、だ。
思えば得体の知れない力でこの身の自由を奪ったあの男は、ヘラヘラヘラヘラとこちらに媚びへつらい続けている。
腹の中に何を隠し持っているやら、だ。
果ては、少女と鳴海歩と安藤と、彼らの存在自体にさえ苛立ちを隠せない。
思い知らせてやりたい。
自分達の悲願の、求める力のその重みを。
自分達の悲願の、求める力のその重みを。
その一方でリンは、この場で感情任せの争いをする無意味さを知っている。
彼らは現状、敵ではない。少なくとも、殺し合いを止める方向に動いているのは話を聞いて分かる。
その冷静な判断力が、実力行使で排除する選択肢を選ぶのを許さないのだ。
彼は一族の皇子として、政治的に大局的に、物事を運ぶ事ができるのだから。
彼らは現状、敵ではない。少なくとも、殺し合いを止める方向に動いているのは話を聞いて分かる。
その冷静な判断力が、実力行使で排除する選択肢を選ぶのを許さないのだ。
彼は一族の皇子として、政治的に大局的に、物事を運ぶ事ができるのだから。
……だから。
敵対する大義名分を得、協力によるメリットがデメリットを下回りさえすれば、
いつでも奇襲をかける心構えは出来ている。
敵対する大義名分を得、協力によるメリットがデメリットを下回りさえすれば、
いつでも奇襲をかける心構えは出来ている。
掌で包む人外のチカラを、彼はその身に――、
【E-6/工場給湯室/1日目/昼】
【リン・ヤオ@鋼の錬金術師】
[状態]:バラバラ人間(?)、イライラ
[服装]:ずぶ濡れ
[装備]:降魔杵@封神演義、(バラバラの実@ONE PIECE)
[道具]:支給品一式、包丁、浴衣×1、刺身包丁×2、安藤(兄)の日記
食糧3人分程度、固形燃料×10、チャッカマン(燃料1/3)
[思考] :
基本:エドと共にこの殺し合いを叩き潰す。
0:バラバラの実を――?
1:エドとウィンリィが心配。
2:モンタージュの男を仕留め、咲夜、ひいてはグリードの仇を討つ。
3:グリードの部下(咲夜)を狙った由乃と雪輝を無力化したい。
4:安藤(兄)に警戒と嫌悪感。
5:関口伊万里と鳴海歩に強い警戒と敵意。
[備考]
※原作22巻以降からの参戦です。
※雪輝から未来日記ほか、デウスやムルムルに関する情報を得ました。
※異世界の存在を認識しました。
※リンの気配探知にはある程度の距離制限があり、どの気が誰かなのかを明確に判別は出来ません。
※首輪にエネルギー吸収と送信機能があるかもしれないと疑っています。
※ワープ出口の気配を何となく察しています。
※安藤(兄)の日記は、歴代特撮ヒーローについて書いたようにしか見えないようになっています。
※インターネットの使い方をおおよそ把握しました。
※九兵衛の手記を把握しました。
※バラバラの実を食べたかどうかは後の書き手さんにお任せします。
[状態]:バラバラ人間(?)、イライラ
[服装]:ずぶ濡れ
[装備]:降魔杵@封神演義、(バラバラの実@ONE PIECE)
[道具]:支給品一式、包丁、浴衣×1、刺身包丁×2、安藤(兄)の日記
食糧3人分程度、固形燃料×10、チャッカマン(燃料1/3)
[思考] :
基本:エドと共にこの殺し合いを叩き潰す。
0:バラバラの実を――?
1:エドとウィンリィが心配。
2:モンタージュの男を仕留め、咲夜、ひいてはグリードの仇を討つ。
3:グリードの部下(咲夜)を狙った由乃と雪輝を無力化したい。
4:安藤(兄)に警戒と嫌悪感。
5:関口伊万里と鳴海歩に強い警戒と敵意。
[備考]
※原作22巻以降からの参戦です。
※雪輝から未来日記ほか、デウスやムルムルに関する情報を得ました。
※異世界の存在を認識しました。
※リンの気配探知にはある程度の距離制限があり、どの気が誰かなのかを明確に判別は出来ません。
※首輪にエネルギー吸収と送信機能があるかもしれないと疑っています。
※ワープ出口の気配を何となく察しています。
※安藤(兄)の日記は、歴代特撮ヒーローについて書いたようにしか見えないようになっています。
※インターネットの使い方をおおよそ把握しました。
※九兵衛の手記を把握しました。
※バラバラの実を食べたかどうかは後の書き手さんにお任せします。
*****
工場の生産ラインに座り込み、安藤は固まり震えていた。
エドワードを捜索するうちに偶然見つけたそれは、ただ、安藤に一つの選択を強いていた。
――殺人日記。
ひしゃげた十字架の傍に落ちていたデイパックの中身のひとつ。
見た目は何の変哲もない携帯電話だというのに、禍々しい威圧感を彼の手の中の道具は放っている。
見た目は何の変哲もない携帯電話だというのに、禍々しい威圧感を彼の手の中の道具は放っている。
未来日記所有者3rd、火山高夫の持つ未来日記――殺人日記は、“完璧なる殺人計画書”を所有者に与える予知能力を持つ。
つまり、およそ誰かを殺す事を意図した場合、間接的ながらもこの日記以上の攻撃手段は存在しないのだ。
……奇跡でも起こさない限り、絶対不可避の死が被害者には待ち受けている。
それは、どれだけ人の常識から外れた力を持った存在でも同じ事。
妖怪だろうが仙人だろうがプラントだろうがホムンクルスだろうが悪魔の実能力者だろうが使徒だろうが番長だろうが――死は全てに平等だ。
つまり、およそ誰かを殺す事を意図した場合、間接的ながらもこの日記以上の攻撃手段は存在しないのだ。
……奇跡でも起こさない限り、絶対不可避の死が被害者には待ち受けている。
それは、どれだけ人の常識から外れた力を持った存在でも同じ事。
妖怪だろうが仙人だろうがプラントだろうがホムンクルスだろうが悪魔の実能力者だろうが使徒だろうが番長だろうが――死は全てに平等だ。
もちろん、この日記にも弱点はある。
それは所有者本人の周囲の予知は一切出来ない為、防御には殆ど役立たないという事だ。
こちらから攻撃を仕掛けた場合には比類なき力を発揮するが、一度押し込まれては後は崩れ去るだけ。
ひたすら攻撃に特化した、あまりにもアンバランスな――チカラ。
それは所有者本人の周囲の予知は一切出来ない為、防御には殆ど役立たないという事だ。
こちらから攻撃を仕掛けた場合には比類なき力を発揮するが、一度押し込まれては後は崩れ去るだけ。
ひたすら攻撃に特化した、あまりにもアンバランスな――チカラ。
だから、この日記を使うとするならば、純粋な殺意を以って先手先手を打たなければならない。
安藤は考える。
考えろ考えろと考えながら、考える。
考えろ考えろと考えながら、考える。
こんなもの、持っていても意味がない。
だって自分には人殺しをするつもりなんてないし、そんな事をしたら多分“戻れなく”なる 殺人日記 。
自分がこの手で 殺人日記 人を殺すなんて、それこそ恐ろしくて想像できない。
でも、うまく 殺人日記 使えばこれはどんな敵でも排除 殺人日記 できる道具だ。
殺し合いに乗った連中 殺人日記 だけを始末して、みんなを守る事にも使えるんだ。
それが正しい使い方 殺人日記 なんじゃないか?
いや、殺人に正しいも 殺人日記 間違い 殺人日記殺人日記 もない。
だって自分には人殺しをするつもりなんてないし、そんな事をしたら多分“戻れなく”なる 殺人日記 。
自分がこの手で 殺人日記 人を殺すなんて、それこそ恐ろしくて想像できない。
でも、うまく 殺人日記 使えばこれはどんな敵でも排除 殺人日記 できる道具だ。
殺し合いに乗った連中 殺人日記 だけを始末して、みんなを守る事にも使えるんだ。
それが正しい使い方 殺人日記 なんじゃないか?
いや、殺人に正しいも 殺人日記 間違い 殺人日記殺人日記 もない。
ああ、 殺人日記 でも――怖い。
そうだ、これを 殺人日記殺人日記殺人日記 使うのも使わない 殺人日記殺人日記 のも、怖い。
人を殺す怖さも嫌だ 殺人日記 、人に殺される 殺人日記 怖さも嫌だ 殺人日記 。
そうだ、これを 殺人日記殺人日記殺人日記 使うのも使わない 殺人日記殺人日記 のも、怖い。
人を殺す怖さも嫌だ 殺人日記 、人に殺される 殺人日記 怖さも嫌だ 殺人日記 。
未来日記についての知識 殺人日記 なんて、 殺人日記 聞かなければよかった。
殺人日記 利用する為には自分の名前を 殺人日記 入力しなければ 殺人日記 いけなくて、
そうしたらもし携帯電話を 殺人日記 破壊されてしまうと 殺人日記 自分が 殺人日記 死ぬ。
殺人日記 利用する為には自分の名前を 殺人日記 入力しなければ 殺人日記 いけなくて、
そうしたらもし携帯電話を 殺人日記 破壊されてしまうと 殺人日記 自分が 殺人日記 死ぬ。
鳴海を 殺人日記 恨みたい気持ちでいっぱいだ 殺人日記 。
ああ、でもあんな 殺人日記 超然とした奴でも、この道具を 殺人日記 使えば殺せてしまうんだなあ。
そうしてしまえば 殺人日記 気分的には凄い楽に慣れそうな気がする。
殺人日記 俺はアイツに決して置いていかれてなんてない 殺人日記 んだって。
ちゃんと、 殺人日記 俺の力もこの世界に通用するんだって。
ああ、でもあんな 殺人日記 超然とした奴でも、この道具を 殺人日記 使えば殺せてしまうんだなあ。
そうしてしまえば 殺人日記 気分的には凄い楽に慣れそうな気がする。
殺人日記 俺はアイツに決して置いていかれてなんてない 殺人日記 んだって。
ちゃんと、 殺人日記 俺の力もこの世界に通用するんだって。
……何を考えて 殺人日記 いるんだ。
俺は思ったんじゃないか、まだ年下のアイツの弱いところを守って 殺人日記 やるんだって。
守って?
そんな 殺人日記 事、一度も出来ていないじゃないか 殺人日記 。
それどころか、危険に曝され 殺人日記殺人日記 ないようにって別行動 殺人日記 までさせてしまっているじゃないか、たった一人で。
何を兄貴分みたいな面をして 殺人日記 いたんだ、今から思えば痛々しくて滑稽過ぎる。
馬鹿みたいだ。いや、実際に馬鹿なのかもしれない。
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守って?
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それどころか、危険に曝され 殺人日記殺人日記 ないようにって別行動 殺人日記 までさせてしまっているじゃないか、たった一人で。
何を兄貴分みたいな面をして 殺人日記 いたんだ、今から思えば痛々しくて滑稽過ぎる。
馬鹿みたいだ。いや、実際に馬鹿なのかもしれない。
くそ、だからだろ。だからこそ、せめてアイツの彼女の助けになろうと 殺人日記 したんだろ。
折角の案も簡単に突っ返されたけどな 殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記 、アッハハハハハ。
あの 殺人日記 女の子も、俺とは違う次元にいる 殺人日記 。
鳴海が頼るのも納得だ、ああ、自分が 殺人日記 情けない。
あの鳴海が頼る 殺人日記 くらいなんだから、心配なんて 殺人日記 余計すぎるお世話だったんだ。
殺人日記 ああ、自暴自棄になっている自分が分かる。 殺人日記殺人日記 みっともなくて泣きたいくらいだ。
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あの 殺人日記 女の子も、俺とは違う次元にいる 殺人日記 。
鳴海が頼るのも納得だ、ああ、自分が 殺人日記 情けない。
あの鳴海が頼る 殺人日記 くらいなんだから、心配なんて 殺人日記 余計すぎるお世話だったんだ。
殺人日記 ああ、自暴自棄になっている自分が分かる。 殺人日記殺人日記 みっともなくて泣きたいくらいだ。
でも、これを 殺人日記 使えばあの女の子だって 殺人日記 イチコロだ、文字通りの意味で。
あの女の子が追い詰められる 殺人日記 のもいいけど、それ以上に 殺人日記 鳴海の反応が気になって 殺人日記 しょうがない。
自分のものだと思っていたものが横から奪われたら、鳴海はどんな顔をするだろう。
味方だと思ってた俺に 殺人日記 裏切られて、鳴海は 殺人日記 どんな顔をするだろう。
そうなってさえ、平然としているかもしれない 殺人日記殺人日記殺人日記 。
だとしたら悔しいなんてものじゃ 殺人日記 治まらないな、多分鳴海も殺してしまう 殺人日記殺人日記 。
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自分のものだと思っていたものが横から奪われたら、鳴海はどんな顔をするだろう。
味方だと思ってた俺に 殺人日記 裏切られて、鳴海は 殺人日記 どんな顔をするだろう。
そうなってさえ、平然としているかもしれない 殺人日記殺人日記殺人日記 。
だとしたら悔しいなんてものじゃ 殺人日記 治まらないな、多分鳴海も殺してしまう 殺人日記殺人日記 。
それができるチカラが、ここにある。
傍から 殺人日記 声を聞くだけでヤバいって分かるユノって子も、
本物の殺し屋で恐れなんて知らなさそうな東郷も 殺人日記 、
鳴海と 殺人日記 渡り合う事のできる秋瀬或も、
弟や大切な人を 殺人日記 失ってもなお強い 殺人日記 ままのエドワードも、
俺にやたらに辛く 殺人日記 当たってくるリンって奴だって、みんなみんな 殺人日記 殺せてしまう。
本物の殺し屋で恐れなんて知らなさそうな東郷も 殺人日記 、
鳴海と 殺人日記 渡り合う事のできる秋瀬或も、
弟や大切な人を 殺人日記 失ってもなお強い 殺人日記 ままのエドワードも、
俺にやたらに辛く 殺人日記 当たってくるリンって奴だって、みんなみんな 殺人日記 殺せてしまう。
ああ、チカラが欲しい。
誰にも劣る事のない、自分の存在を主張できるチカラが 殺人日記 。
物凄い濁流の 殺人日記 中でもちゃんと立っていられる、理不尽な世界に立ち向かえる 殺人日記 チカラが。
自分を信じて対決していける、その自信を 殺人日記 持たせてくれるチカラが。
そしてそれは、もう 殺人日記 ほんのちょっと指先を動かすだけで手に入る。
誰にも劣る事のない、自分の存在を主張できるチカラが 殺人日記 。
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自分を信じて対決していける、その自信を 殺人日記 持たせてくれるチカラが。
そしてそれは、もう 殺人日記 ほんのちょっと指先を動かすだけで手に入る。
そうすれば、きっと。
誰も彼をも、見返してやれるんだ――。
誰も彼をも、見返してやれるんだ――。
殺人日記
殺人日記殺人日記
殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
殺人日記殺人日記
殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
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殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
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殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記殺人日記
そこまで思考が一つの単語に埋め尽くされたところで、気付く。
自分が見つけたこのデイパック、持ち帰ったなら確実に目をつけられる。
手ぶらで出たはずなのに、どうしてそんなものを持っているのか、と。
自分が見つけたこのデイパック、持ち帰ったなら確実に目をつけられる。
手ぶらで出たはずなのに、どうしてそんなものを持っているのか、と。
……つまり。
選択できるのは一度きり、という事だ。
これを手に入れられる機会は今このときだけ、という事だ。
選択できるのは一度きり、という事だ。
これを手に入れられる機会は今このときだけ、という事だ。
自分を念願の舞台に押し上げてくれる道具は、今この時にしか得られない、という事だ。
殺人日記ごと、荷物全てを彼らに渡してしまうか。
殺人日記をどうにかして隠匿し、それら以外のものだけを彼らに見せるか。
殺人日記とデイパックごと、この場から逃亡してしまう事にするか。
殺人日記をどうにかして隠匿し、それら以外のものだけを彼らに見せるか。
殺人日記とデイパックごと、この場から逃亡してしまう事にするか。
……あるいは、殺人日記を用いて彼らを皆殺しにするか。
考えろ考えろマクガイバー。
制限時間は短いぞ。
その上弟は、今このときにも危険な男の傍にいるのだ。
あいつのところに駆けつけるために、何を躊躇うことがある。
制限時間は短いぞ。
その上弟は、今このときにも危険な男の傍にいるのだ。
あいつのところに駆けつけるために、何を躊躇うことがある。
幸いデイパックには、工具が入っている。
後ろ手ながらも、これを使えば手枷は解ける。
後ろ手ながらも、これを使えば手枷は解ける。
まるで天の思し召しのように、実に都合がいい状況。
あらかじめ、この為だけに“神様が用意してくれていた”かのようだ。
あらかじめ、この為だけに“神様が用意してくれていた”かのようだ。
安藤は、掌の上の殺人日記を軽く握ると――、
【E-6/工場生産ライン/1日目/昼】
【安藤(兄)@魔王 JUVENILE REMIX】
[状態]:全身打ち身(中)、手かせ、精神的重圧(大)
[服装]:泥だらけ
[装備]:殺人日記@未来日記、ひしゃげたパニッシャー(機関銃:50% ロケットランチャー0/2)@トライガン・マキシマム
[道具]:支給品一式×2、工具一式、金属クズ
[思考]
基本:脱出の糸口を探す。主催者と戦うかはまだ保留。
0:殺人日記を――?
1:エドたちの信頼を得て、脱出の手掛かりを探る……?
2:キンブリーに同行しているらしき潤也が心配。何を犠牲にしてでも彼らにアプローチ。
3:重度の無力感。その抑圧から解放されたい。
4:首輪を外す手段を探す。できれば竹内理緒と合流したい。
5:殺し合いに乗っていない仲間を集める。
6:第三回放送頃に神社で歩と合流。だが、歩本人へ強い劣等感。
7:東郷と合流したい。しかし、苦手意識と怯えを自覚。
8:『スズメバチ』の名前が引っかかる。
9:エドの機械鎧に対し、恐怖。本人に対して劣等感。
10:リンからの敵意に不快感と怯え。
11:関口伊万里にやりどころのない苛立ち(逆恨みと自覚済み)。
[備考]
※第12話にて、蝉との戦いで気絶した直後からの参戦です。
※鳴海歩から、スパイラルの世界や人物について彼が確証を持つ情報をかなり細かく聞きました。
※会場内での言語疎通の謎についての知識を得ました。
※錬金術や鋼の錬金術師及びONE PIECEの世界についての概要を聞きましたが、情報源となった人物については情報を得られていません。
※ガサイユノの声とプロファイル、天野雪輝、秋瀬或のプロファイルを確認しました。ユノを警戒しています。
※未来日記の世界と道具「未来日記」の特徴についての情報を聞きました。
※探偵日記のアドレスと、記された情報を得ました。
※【鳴海歩の考察】の、1、3、4について聞いています。
詳細は鳴海歩の状態表を参照。
※ゆのを危険人物として認識しました。
※腹話術・副作用の予兆がありますが、まだまだ使用に問題はありません。
※落下中に上空のドームを見ていますが、思い出すかどうかは後の書き手さんにおまかせします。
※九兵衛の手記を把握しました。
※殺人日記の機能を解放したかどうかは後の書き手さんにお任せします。
[状態]:全身打ち身(中)、手かせ、精神的重圧(大)
[服装]:泥だらけ
[装備]:殺人日記@未来日記、ひしゃげたパニッシャー(機関銃:50% ロケットランチャー0/2)@トライガン・マキシマム
[道具]:支給品一式×2、工具一式、金属クズ
[思考]
基本:脱出の糸口を探す。主催者と戦うかはまだ保留。
0:殺人日記を――?
1:エドたちの信頼を得て、脱出の手掛かりを探る……?
2:キンブリーに同行しているらしき潤也が心配。何を犠牲にしてでも彼らにアプローチ。
3:重度の無力感。その抑圧から解放されたい。
4:首輪を外す手段を探す。できれば竹内理緒と合流したい。
5:殺し合いに乗っていない仲間を集める。
6:第三回放送頃に神社で歩と合流。だが、歩本人へ強い劣等感。
7:東郷と合流したい。しかし、苦手意識と怯えを自覚。
8:『スズメバチ』の名前が引っかかる。
9:エドの機械鎧に対し、恐怖。本人に対して劣等感。
10:リンからの敵意に不快感と怯え。
11:関口伊万里にやりどころのない苛立ち(逆恨みと自覚済み)。
[備考]
※第12話にて、蝉との戦いで気絶した直後からの参戦です。
※鳴海歩から、スパイラルの世界や人物について彼が確証を持つ情報をかなり細かく聞きました。
※会場内での言語疎通の謎についての知識を得ました。
※錬金術や鋼の錬金術師及びONE PIECEの世界についての概要を聞きましたが、情報源となった人物については情報を得られていません。
※ガサイユノの声とプロファイル、天野雪輝、秋瀬或のプロファイルを確認しました。ユノを警戒しています。
※未来日記の世界と道具「未来日記」の特徴についての情報を聞きました。
※探偵日記のアドレスと、記された情報を得ました。
※【鳴海歩の考察】の、1、3、4について聞いています。
詳細は鳴海歩の状態表を参照。
※ゆのを危険人物として認識しました。
※腹話術・副作用の予兆がありますが、まだまだ使用に問題はありません。
※落下中に上空のドームを見ていますが、思い出すかどうかは後の書き手さんにおまかせします。
※九兵衛の手記を把握しました。
※殺人日記の機能を解放したかどうかは後の書き手さんにお任せします。
【殺人日記@未来日記】
未来日記所有者3rd、火山高夫の持つ未来日記。その予知内容は『完璧なる殺害計画書』。
全ての未来日記の中でも、とりわけバトルロワイアルには向いた能力といえる。
反面自身の予知は殆ど出来ないため、使い所を間違えると未来日記本編のようにあっさり返り討ちに遭う公算も高い。
本来の所有者3rdは結構勢いで動く人間だったためスペックを生かしきれなかったが、冷静に考えられる人間が持つとこれほど厄介な道具もない。
機能を解放する為には、プロフィール欄に名前を入力する事が必要。
当然、プロフィールに名前を入力した『現在の所有者』は、殺人日記の破壊で死亡する。
また、一度に表示される殺害計画書は一回分だけという制限がかかっている。一人分でない事に留意。
未来日記所有者3rd、火山高夫の持つ未来日記。その予知内容は『完璧なる殺害計画書』。
全ての未来日記の中でも、とりわけバトルロワイアルには向いた能力といえる。
反面自身の予知は殆ど出来ないため、使い所を間違えると未来日記本編のようにあっさり返り討ちに遭う公算も高い。
本来の所有者3rdは結構勢いで動く人間だったためスペックを生かしきれなかったが、冷静に考えられる人間が持つとこれほど厄介な道具もない。
機能を解放する為には、プロフィール欄に名前を入力する事が必要。
当然、プロフィールに名前を入力した『現在の所有者』は、殺人日記の破壊で死亡する。
また、一度に表示される殺害計画書は一回分だけという制限がかかっている。一人分でない事に留意。
*****
前を歩くエドワードの背を眺めながら、結崎ひよのは考える。
……どうやら、自分の仕事は予想以上に多いらしい。
階段を上りながら、手始めに修復した携帯電話をネットに繋ぐ。
エドワードの懸念であるキンブリー対策を向こうを刺激しすぎない程度に行う他、
書き込んでおくべきと判断した事を逐一掲示板に書き込んでいく。
無論匿名で、口調も変えた伝聞情報という形にする。その為の携帯電話だ。
……IDなども考えるとやはりもう複数台は欲しいとひよのは思う。
エドワードの懸念であるキンブリー対策を向こうを刺激しすぎない程度に行う他、
書き込んでおくべきと判断した事を逐一掲示板に書き込んでいく。
無論匿名で、口調も変えた伝聞情報という形にする。その為の携帯電話だ。
……IDなども考えるとやはりもう複数台は欲しいとひよのは思う。
現状一番の問題のキンブリーに関しては、もうちょっと様子を見てからアク禁処置などを考えよう。
これぞ管理人の醍醐味……もとい特権だ。
これぞ管理人の醍醐味……もとい特権だ。
ついでに新規書き込みを確認していく中で、一つのレスが目に付いた。
時間はつい最近、自分の接続と入れ違いといってもいいくらいだ。
時間はつい最近、自分の接続と入れ違いといってもいいくらいだ。
「この書き込み……、もしや、安藤さん?
携帯電話を隠し持っていた……?」
携帯電話を隠し持っていた……?」
慎重な事だ。
仮にこれが安藤の携帯電話として、それを確かめるのは難しい。
おそらく、森あいか潤也を直接知っていなければ分からない情報を載せたメール以外には反応しないという心積もりか。
自分がメールを送っても、返事は梨の礫に違いない。
おそらく受信音なども切られているため、それを利用したトラップなどもできないだろう。
仮にこれが安藤の携帯電話として、それを確かめるのは難しい。
おそらく、森あいか潤也を直接知っていなければ分からない情報を載せたメール以外には反応しないという心積もりか。
自分がメールを送っても、返事は梨の礫に違いない。
おそらく受信音なども切られているため、それを利用したトラップなどもできないだろう。
もしこのレスの主が安藤ならば、自分を警戒しているからこそこういう形にしたはずだ。
自分がこの掲示板の管理人である事は、誰にも話していないし話すつもりもない。
だが、歩のブログの情報などから推測は容易に出来るはずである。
つまり、下手に多くを書き込んでいれば、間違いなく自分は彼の書き込みを特定できる立場にあるのだ。
自分がこの掲示板の管理人である事は、誰にも話していないし話すつもりもない。
だが、歩のブログの情報などから推測は容易に出来るはずである。
つまり、下手に多くを書き込んでいれば、間違いなく自分は彼の書き込みを特定できる立場にあるのだ。
しかし、書き込まれたのがこれだけならば、森あいの可能性も十分すぎるほどある。
あまり勘ぐりすぎてはかえって疑心暗鬼を招くだけであり、曖昧さに付け込んだ抜け道を確保していると言える。
あまり勘ぐりすぎてはかえって疑心暗鬼を招くだけであり、曖昧さに付け込んだ抜け道を確保していると言える。
……そこまで見越してこの書き込みをしたのだとすれば、安藤への警戒レベルを引き上げなければなるまい。
一見頼りなげなものの、あの鳴海歩が一時でも同行したからには何らかの利用価値があったと見るのが妥当だ。
その辺りを考慮して、なるべくなら再度歩の力となってもらえるよう穏便に済ませたいところである。
一見頼りなげなものの、あの鳴海歩が一時でも同行したからには何らかの利用価値があったと見るのが妥当だ。
その辺りを考慮して、なるべくなら再度歩の力となってもらえるよう穏便に済ませたいところである。
まあ、万一先走った行為の結果だとしても、この程度なら大目に見よう。家族を心配するあまりなら仕方ない。
彼を警戒してるらしきリンと合流したら、ボディチェックを行ってもらうのもいいだろう。
彼を警戒してるらしきリンと合流したら、ボディチェックを行ってもらうのもいいだろう。
……とは言え。
当のリン自身も、おそらく、いや間違いなく自分に好感は持っていない。
最初からこの工場にいた自分を随分と警戒していたようだし、どうやら我流の交渉術もよほど癇に障ったらしい。
先刻のバラバラの実関連では、一時は丸くなった視線が余計に尖って突き刺さったのを感じている。
安藤からの暗く淀んだ警報とはまた違う、まるでヤクザの様な鋭いヤバさが彼にはある。
判断力は低くないようだし、常に自分のいるメリットをアピールしておけば短気には走らないとは思うが……。
当のリン自身も、おそらく、いや間違いなく自分に好感は持っていない。
最初からこの工場にいた自分を随分と警戒していたようだし、どうやら我流の交渉術もよほど癇に障ったらしい。
先刻のバラバラの実関連では、一時は丸くなった視線が余計に尖って突き刺さったのを感じている。
安藤からの暗く淀んだ警報とはまた違う、まるでヤクザの様な鋭いヤバさが彼にはある。
判断力は低くないようだし、常に自分のいるメリットをアピールしておけば短気には走らないとは思うが……。
「……やれやれ、非常に疲れるお仕事です」
正直、エドワードが錬金術を使えなかったら、今すぐにでも彼を見捨てて逃げ出したいところだ。
彼が気付いていないだけで、今の自分達は複数の肉食獣を一つの檻に纏めているにも等しい。
彼が気付いていないだけで、今の自分達は複数の肉食獣を一つの檻に纏めているにも等しい。
しかし、それでも今はこの面子に食らいついて放さないのが自分の役目であるとも理解している。
「……万一に備え、エルリックさんだけを確保して彼らを振り切る手筈を整えなければなりませんね」
そうエドワードに聞こえないように呟きながら、意識をデイパックに集中。
……安藤と同様、彼女もまた工場で見つけられた範囲のアイテムを回収している。
安藤と違うのは、最初から持っていたデイパックにそれらを入れているのと――、
先にここにたどり着いたアドバンテージが故に、安藤よりも多くの道具を確保していた事だ。
いざという時にはそれらの物騒なアイテムに活躍してもらう事になるだろう。
……安藤と同様、彼女もまた工場で見つけられた範囲のアイテムを回収している。
安藤と違うのは、最初から持っていたデイパックにそれらを入れているのと――、
先にここにたどり着いたアドバンテージが故に、安藤よりも多くの道具を確保していた事だ。
いざという時にはそれらの物騒なアイテムに活躍してもらう事になるだろう。
そんな事をおくびにも出さないまま、ひよのは携帯電話を更に操作。
――メールを使った『探偵日記』の主との直接交渉だ。
携帯電話を直してもらいたかったのは、これが最大の理由である。
彼もまた、独自の情報網で何かを得ている可能性が高い。
シンコウヒョウの名を記したメールを送り、向こうからの連絡を待つ。
太公望の遺産、存分に使わせてもらうとしよう。
携帯電話を直してもらいたかったのは、これが最大の理由である。
彼もまた、独自の情報網で何かを得ている可能性が高い。
シンコウヒョウの名を記したメールを送り、向こうからの連絡を待つ。
太公望の遺産、存分に使わせてもらうとしよう。
その他にもまだまだ手を尽くすべきことがある。
大きなところだと、やはりエドワードの口にした“練成陣”らしきものについてか。
どうやらかなり大規模なものが地下にあるらしく、それにあのプラントとか言う謎物体が組み込まれているのだとか。
そのためにこれから神社か、神社の地下まで空間が広がっている施設を調査したいらしい。
どうやらかなり大規模なものが地下にあるらしく、それにあのプラントとか言う謎物体が組み込まれているのだとか。
そのためにこれから神社か、神社の地下まで空間が広がっている施設を調査したいらしい。
その事自体に異論はない、しかし。
プラントとやらをエドワードはホムンクルスにも似ていると言っていたが、自分にも一つ思い当たる記憶があった。
プラントとやらをエドワードはホムンクルスにも似ていると言っていたが、自分にも一つ思い当たる記憶があった。
あのプラントドームは、博物館に展示されていた――魔子宮、とやらの模型に良く似ていたのだ。
説明もよく読まず流し読みだったのでどんなものかは把握していないのだが、そのおぞましさ不気味さゆえに強く印象に残っている。
もしかしたら空似かもしれないが、博物館の再調査の必要性はますます高まったといえるだろう。
あとは、図書館などでも調査ができるかもしれない。
もしかしたら空似かもしれないが、博物館の再調査の必要性はますます高まったといえるだろう。
あとは、図書館などでも調査ができるかもしれない。
ただ、それを実行するには時期尚早だ。
エドワードは間違いなく、まだまだ何かを隠している。
女として、そして記者としての直感が、確実にそれを伝えているのだ。
……鳴海歩の求めるものこそが、エドワードの握る情報であるのだと。
エドワードは間違いなく、まだまだ何かを隠している。
女として、そして記者としての直感が、確実にそれを伝えているのだ。
……鳴海歩の求めるものこそが、エドワードの握る情報であるのだと。
その為にもせいぜい愛想良く振舞って、この手の届く範囲に彼を留め置く事に尽力しよう。
それが、焦りと不安に駆られているであろう鳴海歩を安堵させることに繋がるのだから。
それが、焦りと不安に駆られているであろう鳴海歩を安堵させることに繋がるのだから。
他の誰にも分からなくたって、自分にははっきりと分かる。
あんなブログに書いてまで、遠回しに首輪解除への試行錯誤を要請するなんて。
あんなブログに書いてまで、遠回しに首輪解除への試行錯誤を要請するなんて。
歩は平気なようで――相当切羽詰っているはずだ。手詰まりなのは間違いない。
それでも足掻き続ける彼を、“彼女”は愛おしい、と思う。
不死など要らない。限りある命だからこそ、戦える。
そうは言ったが――、分かっていても、分かっているからこそ救いが欲しい。
彼に生きていてもらいたい、ずっと共に歩みたいと、その心は偽れない。
見返りは“求めて”いなくとも、見返りがあってほしいと“願って”しまうのは人の性。
納得ずくの中に不意に生じてひよのを苦しめる思考のノイズは、彼女の愛ゆえの業なのか。
そうは言ったが――、分かっていても、分かっているからこそ救いが欲しい。
彼に生きていてもらいたい、ずっと共に歩みたいと、その心は偽れない。
見返りは“求めて”いなくとも、見返りがあってほしいと“願って”しまうのは人の性。
納得ずくの中に不意に生じてひよのを苦しめる思考のノイズは、彼女の愛ゆえの業なのか。
だから、少しでも歩本人が生き延びる事に繋がるのなら。
“本人の意思が介在しない範囲”で全力を尽くそうと。
そして、彼を置いて自分だけ特別な力で生き延びようとも思わないと。
“本人の意思が介在しない範囲”で全力を尽くそうと。
そして、彼を置いて自分だけ特別な力で生き延びようとも思わないと。
それが――最大の妥協点だった。
それこそ、汚れ役を引き受けてでも、手段を選ばずに、だ。
それこそ、汚れ役を引き受けてでも、手段を選ばずに、だ。
結崎ひよのは誰よりも揺らがない。
真っ直ぐ、一途に、鳴海歩に寄り添って同じ道を歩き、尽くす。
空間的な距離ではなく、見えなくとも確かにある場所で、だ。
真っ直ぐ、一途に、鳴海歩に寄り添って同じ道を歩き、尽くす。
空間的な距離ではなく、見えなくとも確かにある場所で、だ。
それは我妻由乃にも通じる狂気と同種のもので――、それ故に誰にもどうする事が叶わない。
愛という狂気は、世界で一番頼り甲斐があり、世界で一番恐ろしい。
周りの全てを食らい尽くし、たった一人の贄とすることに他ならないのだから。
愛という狂気は、世界で一番頼り甲斐があり、世界で一番恐ろしい。
周りの全てを食らい尽くし、たった一人の贄とすることに他ならないのだから。
まるで彼女自身が生ける“蝕”であるが如く、結崎ひよのは――、
【E-6/工場地下室への階段/1日目/昼】
【結崎ひよの@スパイラル ~推理の絆~】
[状態]:疲労(小)、喉にごく小さな刺し傷
[服装]:浴衣の下にイルカプリントのTシャツ、ストレートのロングヘア
[装備]:綾崎ハヤテの携帯電話@ハヤテのごとく!
[道具]:支給品一式×3、手作りの人物表、太極符印@封神演義、改造トゲバット@金剛番長
番天印@封神演義、乾坤圏@封神演義、パニッシャー(機関銃:50% ロケットランチャー1/2)@トライガン・マキシマム
若の成長記録@銀魂、ヴァッシュ・ザ・スタンピードの手配書×2@トライガン・マキシマム、
秋葉流のモンタージュ入りファックス、柳生九兵衛の首輪、水族館のパンフレット、自転車
[思考]
基本:『結崎ひよの』として、鳴海歩を信頼しサポートする。蘇生に関する情報を得る。
0:雪に備えてもっとまともな服を調達する。
1:鳴海歩と合流したい。
2:エドワード・エルリックに同行。場合によっては他の人間を撒いてでも確保。
3:博物館を重視。封神計画や魔子宮などについて調べたい。図書館も同様。
4:送ったメールへの返信を待ち、探偵日記の主との直接交渉の機会を作る。
5:あらゆる情報を得る為に多くの人と会う。出来れば危険人物とは関わらない。
6:安全な保障があるならば妲己ほか封神計画関係者に接触。
7:復活の玉ほか、クローン体の治療の可能性について調査。
8:三千院ナギに注意。ヴァッシュ、ナイブズ、レガートに留意。
9:ネット上でのキンブリーの言動を警戒。場合によってはアク禁などを行う。
10:安藤(兄)の内心に不信感。
11:リンの敵意を和らげたい。
12:できる限り多くの携帯電話を確保して、危険人物の意見を封じつつ歩の陣営が有利になるよう
掲示板上の情報操作を行いたい。
[備考]
※清隆にピアスを渡してから、歩に真実を語るまでのどこかから参戦。
※手作りの人物表には、今のところミッドバレイ、太公望、エド、リン、安藤(兄)の外見、会話から読み取れた簡単な性格が記されています。
※太公望の考察と、殷王朝滅亡時点で太公望の知る封神計画や、それに関わる人々の情報を大まかに知っています。
ハヤテが太公望に話した情報も又聞きしています。
※超常現象の存在を認めました。封神計画が今ロワに関係しているのではないかと推測しています。
※モンタージュの男(秋葉流)が高町亮子を殺したと思っています。警戒を更に強めました。
※太極符印にはミッドバレイの攻撃パターン(エンフィールドとイガラッパ)が記録されており、これらを自動迎撃します。
また、太公望が何らかの条件により発動するプログラムを組み込みました。詳細は不明です。
結崎ひよのは太極符印の使用法を知りません。
※探偵日記と螺旋楽譜に書かれた情報を得ました。
※フィールド内のインターネットは、外界から隔絶されたローカルネットワークであると思っています。
※九兵衛の手記を把握しました。
※錬金術についての詳しい情報を知りました。
また、リンの気配探知については会話内容から察していますが、安藤の腹話術については何も知りません。
※プラントドームと練成陣(?)の存在を知りました。魔子宮に関係があると推測しています。
[状態]:疲労(小)、喉にごく小さな刺し傷
[服装]:浴衣の下にイルカプリントのTシャツ、ストレートのロングヘア
[装備]:綾崎ハヤテの携帯電話@ハヤテのごとく!
[道具]:支給品一式×3、手作りの人物表、太極符印@封神演義、改造トゲバット@金剛番長
番天印@封神演義、乾坤圏@封神演義、パニッシャー(機関銃:50% ロケットランチャー1/2)@トライガン・マキシマム
若の成長記録@銀魂、ヴァッシュ・ザ・スタンピードの手配書×2@トライガン・マキシマム、
秋葉流のモンタージュ入りファックス、柳生九兵衛の首輪、水族館のパンフレット、自転車
[思考]
基本:『結崎ひよの』として、鳴海歩を信頼しサポートする。蘇生に関する情報を得る。
0:雪に備えてもっとまともな服を調達する。
1:鳴海歩と合流したい。
2:エドワード・エルリックに同行。場合によっては他の人間を撒いてでも確保。
3:博物館を重視。封神計画や魔子宮などについて調べたい。図書館も同様。
4:送ったメールへの返信を待ち、探偵日記の主との直接交渉の機会を作る。
5:あらゆる情報を得る為に多くの人と会う。出来れば危険人物とは関わらない。
6:安全な保障があるならば妲己ほか封神計画関係者に接触。
7:復活の玉ほか、クローン体の治療の可能性について調査。
8:三千院ナギに注意。ヴァッシュ、ナイブズ、レガートに留意。
9:ネット上でのキンブリーの言動を警戒。場合によってはアク禁などを行う。
10:安藤(兄)の内心に不信感。
11:リンの敵意を和らげたい。
12:できる限り多くの携帯電話を確保して、危険人物の意見を封じつつ歩の陣営が有利になるよう
掲示板上の情報操作を行いたい。
[備考]
※清隆にピアスを渡してから、歩に真実を語るまでのどこかから参戦。
※手作りの人物表には、今のところミッドバレイ、太公望、エド、リン、安藤(兄)の外見、会話から読み取れた簡単な性格が記されています。
※太公望の考察と、殷王朝滅亡時点で太公望の知る封神計画や、それに関わる人々の情報を大まかに知っています。
ハヤテが太公望に話した情報も又聞きしています。
※超常現象の存在を認めました。封神計画が今ロワに関係しているのではないかと推測しています。
※モンタージュの男(秋葉流)が高町亮子を殺したと思っています。警戒を更に強めました。
※太極符印にはミッドバレイの攻撃パターン(エンフィールドとイガラッパ)が記録されており、これらを自動迎撃します。
また、太公望が何らかの条件により発動するプログラムを組み込みました。詳細は不明です。
結崎ひよのは太極符印の使用法を知りません。
※探偵日記と螺旋楽譜に書かれた情報を得ました。
※フィールド内のインターネットは、外界から隔絶されたローカルネットワークであると思っています。
※九兵衛の手記を把握しました。
※錬金術についての詳しい情報を知りました。
また、リンの気配探知については会話内容から察していますが、安藤の腹話術については何も知りません。
※プラントドームと練成陣(?)の存在を知りました。魔子宮に関係があると推測しています。
※工場の動力は地下室に存在する小規模のプラントドームです。
練成陣の様な紋様がプラントドームに接続しています。
また、紋様に沿って地下室を通路が縦断していますが、どちら側にも扉が設置されています。
扉は現状では開きません。
※シルフェの剣@ベルセルクは、工場外壁付近のMr.2 ボン・クレーの死体の左足に突き刺さったままです。
また、デイパック(支給品一式、スズメバチの靴@魔王JUVENILE REMIX、コインケース@トライガン・マキシマム)もその側に転がっています。
※ゾッドの所有物(穿心角@うしおととら、秋水(血塗れで切れ味喪失)@ONE PIECE、支給品一式、手榴弾x2@現実、未確認支給品×1)
は未回収のまま、工場外の東部周辺のどこかに散乱しています。
練成陣の様な紋様がプラントドームに接続しています。
また、紋様に沿って地下室を通路が縦断していますが、どちら側にも扉が設置されています。
扉は現状では開きません。
※シルフェの剣@ベルセルクは、工場外壁付近のMr.2 ボン・クレーの死体の左足に突き刺さったままです。
また、デイパック(支給品一式、スズメバチの靴@魔王JUVENILE REMIX、コインケース@トライガン・マキシマム)もその側に転がっています。
※ゾッドの所有物(穿心角@うしおととら、秋水(血塗れで切れ味喪失)@ONE PIECE、支給品一式、手榴弾x2@現実、未確認支給品×1)
は未回収のまま、工場外の東部周辺のどこかに散乱しています。
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127:PP -ピアニッシモ- 操リ人形ノ輪舞(前編) | 安藤(兄) | 127:PP -ピアニッシモ- 操リ人形ノ輪舞(CONDUCTOR) |
127:PP -ピアニッシモ- 操リ人形ノ輪舞(前編) | エドワード・エルリック | 127:PP -ピアニッシモ- 操リ人形ノ輪舞(CONDUCTOR) |
127:PP -ピアニッシモ- 操リ人形ノ輪舞(前編) | リン・ヤオ | 127:PP -ピアニッシモ- 操リ人形ノ輪舞(CONDUCTOR) |
127:PP -ピアニッシモ- 操リ人形ノ輪舞(前編) | 結崎ひよの | 127:PP -ピアニッシモ- 操リ人形ノ輪舞(CONDUCTOR) |