靖恭坊
長安の坊名。静恭坊とも。長安城の東に位置し、南は
新昌坊があり、西は
安邑坊、北は
常楽坊が位置した。宝応二年(763)靖恭坊の南街の柳樹上に甘露が降り、慶賀の上表があった。十字街の南の西に祆祠(ゾロアスター教寺院)があった。西北の隅に
楊慎交宅、その南の街路を隔てて
韋玢宅があり、他に
寿光公主宅、
王敬従宅、李無慮宅、
符璘宅、
韋建宅、
韋渠牟宅、韋元魯宅、
呉通微宅、
楊汝士宅、論惟賢宅、
史憲誠宅、
崔彦昭宅、
仲子陵宅、
宋申錫宅、
盧攜宅、妓女夜来宅があった。他に金州の進奏院、氈曲(絨毯製造業者の集まる一角)があった。
参考文献
愛宕元 訳注『唐両京城坊攷 長安と洛陽(東洋文庫577)』(平凡社、1994年)
最終更新:2025年08月21日 23:53