儀坤廟
長安、
親仁坊の西南隅に位置した廟。
睿宗の皇后である
粛明劉皇后および
昭成竇皇后の廟。もとは睿宗の即位以前の邸宅があり、睿宗が即位すると先天元年(712)建立された。開元四年(714)十一月に昭成竇皇后を
玄宗の母であるため太廟に遷し、粛明劉皇后も太廟に移そうとしたが、
陳貞節の議により粛明劉皇后は儀坤廟に留め置かれた。開元二十一年(733)粛明劉皇后の神主(位牌)も太廟に遷された。そのため儀坤廟は粛明観に改められた。宝応元年(762)
咸宜公主が出家して女道士となると、咸宜女冠観となった。
史料
『唐会要』巻十九 廟隸名額 儀坤廟
参考文献
徐松 撰、愛宕元 訳注『唐両京城坊攷 長安と洛陽(東洋文庫577)』(平凡社、1994年)
最終更新:2025年10月23日 20:51