悪意の裏には善意が詰まっている ◆VxAX.uhVsM
「あー……もう疲れた…ちょっと休憩ぃ……」
G-8で否定姫は木に寄り添って休憩していた。
かれこれ一時間歩いているが人一人見当たらない。
そして一時間歩いて否定姫は疲れ切っていた。
とがめ程ではないにしても、彼女に体力はない。
「しかし…喉乾いたわね……」
そしてふと、持っていたバックに気がつく。
この中ならきっと水でも入っているのではないか。
そう考えるとバックの中を探し始めた。
色々入っていて、探すのに時間はかかったが水を見つける。
やっと見つけたオアシス(比喩表現である)である水を飲もうとする。
しかし、それは「ペットボトル」である。
あくまで、彼女は尾張時代…簡単に言えば江戸時代のような時に生まれた。
そんな彼女がペットボトルの水の飲み方など知るはずもなく…。
「あーーーーーーーー!!なんなのこれ!?飲めないじゃない!」
ペットボトルをブンブンと振り回す。
そんな事では開くはずもない。
結局否定姫は水を飲むのをあきらめる。
「うー…喉乾いたー……あの男、こんなものをよこすなんていい度胸ね…
七花君を見つけたらこの世に生まれた事を後悔するくらい酷い目にあわせてやるわ…」
そんな事を言うが、未だ七花を見つけられる気がしない。
それどころか人一人見当たらない。
まるでここに自分しかいないかのように。
「近くに何かないのかしら……」
きっと施設に行けば水(人間も)があるだろうと思い、地図を開く。
地図を見ると所々に施設が散らばっているのが分かる。
しかし彼女に分かるのは海や踊山や因幡砂漠程度である。
他の施設は全然知らないようなものである。
「うーん……なんでこうも知らない所ばかり…茶屋くらいないのかしら…」
もし茶屋があったとしても、人はいないであろう。
結局特に収穫もなく地図をしまう。
どうしようか、と考えて立ち上がり歩き始める。
このまま水が飲めないと大変なのは当然である。
なので水が飲める所を探して歩くが、すぐに見当たらない。
「はぁ…もう限界かも……」
今が日中ではないにしても、2時間歩いて水を飲まないというのは辛いものである。
そこで彼女が思いつく。
最低限何かを食べればいいのでは?
例えば果実や水分を大量に含んでいる物が入っていれば凌げるかもしれない。
彼女は再び木によってバックをあける。
結果出てきた物は
乾パン×5、バームクーヘン×3、メロンパン×3
もっさもさです。
もっさりしてます。
これ以上ないくらいもっさりとしております。
彼女もきっとこれは駄目だと分かりバックにしまった。
「うぅー……なんでこうなるの~!」
叫んでも一人である。
彼女はほぼ孤立状態なので、叫んでも気づかれることはないと思われる。
「うぅ…って、あれ?」
とぼとぼと立ち上がって歩き始めると、何か建物があるのに気がついた。
それがなにか彼女には分からないが、何かあると信じて彼女はそこに急いだ。
■ ■
「す、涼しい…何この建物……何か特殊な物でもつかているのかしら…」
見つけたのはレストランである。
水分を欲している彼女には幸運であった。
すぐに水はないかと探し始めると、四角い箱を見つけた。
「この箱…鉄ではないけど、これは何でできているのかしら…」
その何か、冷蔵庫を開ける。
瞬間出てくる例気に彼女は慌てるが、すぐに落ち着く。
「こんな物を作るなんて…あの男は何者なのかしら…」
そう言いながら冷蔵庫を漁る。
ちなみにずっと開けていると怒られるが、人はいないので問題はない。
そして彼女はここで待望の物を見つけた。
「あぁーーーーーーーーーーーーー!!!」
コップに入って冷やされた水だった。
誰が入れたかも不明である。
いつ入れられたのかも不明である。
しかし彼女にもうそんな事を考えている余裕はなかった。
そのコップを急いで取り出して一気に飲む。
途中で気道に入ったのかむせていたが、なんとか喉を潤せて満足そうであった。
「ふぅ……良かったぁ…」
彼女は壁際のソファ上の座席に横になった。
軽い眠気があるため軽く横になっている。
寝るつもりはないが、横になっていた方が気持ちいいのだ。
「…………」
彼女は時間を見ていないから気付いえていないが、既に時間は5時50分である。
あと10分で放送である。
【1日目/早朝/G-8】
【否定姫@刀語】
[状態]健康、軽い眠気、横になっている
[装備]
[道具]支給品一式、ランダム支給品(1~3)
[思考]
基本:殺し合いや主催者を否定する
1:…眠いわね
2:七花くんはどこにいるのかしら
[備考]
※本編終了後からの参戦です。
※支給品の食料は乾パン×5、バームクーヘン×3、メロンパン×3です。
最終更新:2012年10月02日 08:49