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いつか笑い話になるかもしれない話 ◆hqLsjDR84w




 遊園地だというのに、煌びやかでもなければ騒がしくもない。
 深夜だから当然なのだが、こういうところまで忠実に再現する必要があるのだろうか。
 時間が経過したら、そのうち遊具が動き出して、背景にキャラが溢れかえったりするのだろうか。

 そんなロケテ参加者の疑問はさておき、遊園地に一人の少女がいた。
 かけているアンダーリムのメガネが知的な印象を与えるのとは対照的に、纏っている学生服のスカートは短く刺激的だ。
 体系はスレンダーで引き締まっており、髪の毛は鮮やかな水色をしている。

 そして、肌は褐色色だった。

 彼女を知っているものならば、彼女が『彼女ではない』と勘付いただろう。
 彼女の提供元は集英社であり、漫画・PSYRENのキャラクターである。
 名前は雨宮桜子。
 人付き合いが苦手で冷たく思われがちだが、実際は優しくマジメな少女だ。

 しかし『いま』は違う。

 彼女のなかにはもう一つの人格が眠っており、その人格が目覚めるとき――彼女の白い肌は褐色色になる。

 雨宮桜子ではない彼女の名は『アビス』という。
 根幹こそ桜子と変わらないものの、その性格は残忍で攻撃的だ。



 ――――が、このゲームにおいては、あくまで雨宮桜子の別カラーに過ぎない。



 別キャラで用意する予定だったのだが、キャラの枠が足りなかったのだから仕方ない。
 当然ながら、喋るセリフもモーションもすべて雨宮桜子と変わらない。
 見た目がちょっと違うだけだ。

 システムに力を入れすぎたのだからしようがないとは、開発者の談である。
 このゲームが大人気でアーケードが活気づいたら、いずれ笑い話になるだろう。
 そう、大人気になれば。
 なればね、なれば。



【H-2 遊園地/一日目 深夜】

【雨宮桜子@PSYREN】
[状態]:体力ゲージ満タン
[装備]:不明(あるかもしれないし、ないかもしれない)
[道具]:不明(あるかもしれないし、ないかもしれない)
[思考・状況]不明


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最終更新:2013年01月21日 06:07