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  • sinseienari
  • 本編ログ(一部3)

sinseienari

本編ログ(一部3)

最終更新:2009年02月20日 18:55

sinseienari

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だれでも歓迎! 編集

目次

短編
薔薇乙女と聖闘士/三人が乗る車
無題
ゼロの山賢/死後第一節
無題
無題
無題

  • 短編
板垣恵介の指図で車田正美が集英社の本社に襲撃を掛けて数時間後
とあるビルの薄汚い部屋の資料の山の中で、チビでデブで不細工な男が頭を抱えていた。
「山本に続いて板垣のアホまで先走りおって!このケツどない拭けっちゅうんじゃボケが!」
集英社に手を出せば、資本的に結びつきの深い小学館、白泉社が当然黙ってない。
つい最近小学館に大敗したような勢力に三社連合に対抗する戦力が残ってる訳も無く
軽率な行動は慎むようにと自社並びにゲリラ勢力に通告を出したばかりだったのだ。
彼の名は青山広美。麻雀誌や小学館を渡り歩き今は秋田書店に所属する漫画家である。
彼が頭を抱えていたのは今回の襲撃事件に関する事情聴取の為の小学館への出頭期限が
刻一刻と近づいているにも拘らずマトモな策が何一つ出てこなかったからであった。

「落ち着けよ青山先生。バカと貧乏人は立ち入り禁止とか言っていい気になってるだけの
 小学館のキラキラエリートお星様連中なんてカモの群れだろう?いつも通りやればいい。」
隣に座っている銀髪でブレザーの青年が軽くそう答える。ハーフらしくすっきり整った顔立ちに
オーバルの眼鏡を合わせ耳にはワンポイントのピアス、それにブレザーの上下をすらりと着こなした
彼の外見は青山とは対照的である。何故かシャツの襟を立ててるのはアレだが気にしないでいい。
彼の名は山根和俊。彼も青山同様に秋田書店へ流れ着いてきた漫画家である。

「そりゃ相手が普通の連中ならな。ただ今回はそうもいかん。…差出人見てみぃクソガキ!
 あのクソ野郎が!よりによってアイツが出張ってきよったんじゃ!」
青山が小学館からの書状を投げつける。山根はそれを受け取り差出人を確認する。

 小学館 ビッグコミックスピリッツ支部長 浦沢直樹

「…極上だな。」 青ざめた顔で山根が呟く。
「…ああ、極上だ。」 仏頂面のまま青山も答えた。
                                                    つづく


登場人数 2
退場人数 0
現在の人数 22/60

無題 本編ログ(一部) 薔薇乙女と聖闘士/三人が乗る車
初登場 青山広美 無題
初登場 山根和俊 無題


  • 薔薇乙女と聖闘士/三人が乗る車
車田から放たれるコスモ。聖闘士の一撃は一般人ならば即死だろう。えなりも当然それを本能で理解していた。
ところで、人は死ぬ瞬間に今までの人生が走馬灯の様に思い起こされ、あたかも時間が
ゆっくりと進むような感覚に陥るといわれているが―――
それにしては一向にあの衝撃がやってこない。もう自分の体が吹き飛んでもいいはずだと思いながら目をゆっくりと開けた。
そこにいたのは、意外な人物だった。


「えっ、えばらさんと千道さん!?」


そう、昨晩契約をしたPEACH-PITの二人がそこにいたのだ。えばらは赤い防御壁で、
千道は黒い翼であの衝撃を防いでくれたのだ。
「どうして二人がこんな所に!?」
「窓ガラスの中から覗いていたのだわ。イカサマで惨い目になっていないか見ていたら、
 こんな事になっていたのだわ」
「貴方はもう私たちの下僕――ミーディアムなんだから、死なれちゃ困るでしょ」
「下僕って……」
下僕扱いされたことは悲しかったが、二人の手助けには素直に心の中で感謝するえなりだった。
と、えばらは視線を福本の方に向ける。その目には、明らかな警戒の色が窺えた。
「福本さん、ですね」
「あぁ、誰かは知らないが、護ってくれたのは感謝すr」
福本が言い終わろうとする前に、えばらは彼の首元に何かをつきたてた。よく見れば、美しい細工が施された「庭師の鋏」だ。
「えばらさん何やってるんですか!?」
「彼は講談社の人間、つまりCLAMPと少なからず接点のある者よ。訊きたい事が山程あるのだわ」
彼女の返答はひどく冷静だ。そして福本も動じていない。
「否定はしない。だが、今は言える事はない」
沈黙だけが、その場を支配しているようだった。

だが時間は、車田の言葉で動き始める。
「お前たちが何者かは知らんが、そこを退け。俺は福本という男に用があるんでな」
車田正美――かつてはかの少年ジャンプに君臨した漫画家の一人だ。それが今、
刺客として目の前にいる。
(千道、私たちで真っ向から彼に勝てると思う?)
(無理でしょうね。いくらなんでも、実力の開きは大きすぎるわぁ)
確かにPEACH-PITの二人には、今やえなりというミーディアムがいる。力も十分に
発揮できるだろう。
だが相手が相手だ。元来戦闘が主体ではない二人と違い、車田は一流の戦士だ。
戦って勝てはしない。だから、彼女たちの決断は一つ。

「「逃げるのだわ(よ)!!」」
「えぇっ!?」

驚くえなりと福本の手をとり、PEACH-PITは窓ガラスへ向かう。
「逃すか!」
それを追う車田。板垣に従うのは癪だがやる以外にない。
「スィドリーム! 如雨露を!」
妨害の為、千道は人工精霊に「庭師の如雨露」を召喚させる。
「私の如雨露を満たしておくれ。甘い水で満たしておくれ」
紡がれる言葉に合わせ湧き出る水を空中に撒く。細かい水滴が室内の濃霧を作り出す。
だが車田は、そんなものに怯みはしない。
「愚かな、俺には第六感がある。そんな霧程度で……のわっ!?」
車田の脚に何かが絡み付き、勢いよく転んだのだ。
見れば、それは入り口付近に置かれた観葉植物の根だ。「庭師の如雨露」の力で、急速に
生長させたのだ。
(第六感が鈍ってしまったのか!?)
軽いショックを受けた車田を残し、四人は窓ガラスの中へ溶ける様に消えていった。 



日本某所で、三人を乗せた車が走っている。
一人は中年男性、その隣でハンドルを握る若い男は額に手拭いを巻いている。
後部座席には女性が一人乗っているが、こちらはどういう訳か窮屈そうにしている。
「一体、私をどうする気ですか」
女性は前に座る二人に問いかける。半分は自分で知りつつも。
「とりあえず、君の身柄はスクエ二に引き渡した方がいいな。彼らはこちらより接点が多いし」
「目的の為にも、スクエ二の人たちとは提携を取りたいっスからね」
質問に答えた男に、運転手も話しかける。
「そうだな。「姫」を救い出す為にも、今は少しでも多く仲間がほしい。集英社も襲撃を受けたみたいだしな」
「小学館も秋田書店とのゴタゴタの後始末に追われてるみたいっスから」
運転手と隣の中年――福地翼と冨樫義博は今後の方針を話し合っていた。
そもそもは、もはや休載というレベルではなくなっていた冨樫が妻の武内を救出しようとした折に、打ち切り同然の
福地と知り合ったのが始まりだ。
その後、とあるライブハウスの前を通りかかったとき、講談社のエンジェル部隊、それと何故か部隊長になっていた
東まゆみ――マックガーデンが講談社と手を組んだと前情報があった――を知っている事を問い詰めようと捕虜にしたのだ。
ちなみに、彼女は冨樫の念能力で拘束され、部隊は二人で全滅させた。
東の負け惜しみととれる独り言を無視して、車は目的地へひた走る。

登場人数 3
退場人数 0
現在の人数 25/60

短編 本編ログ(一部) 無題
無題 えなり 無題
無題 福本伸行 無題
薔薇の誓い えばら渋子 無題
薔薇の誓い 千道万里 無題
無題 車田正美 無題
初登場 福地翼 何故に
初登場 冨樫義博 集英社にて
初登場 東まゆみ 何故に



  • 無題

「………なんたる!」
車田は怒りに肩を震わせた。
憤りもあらわに、近くの柱を殴り倒した。
「あんな奴らに不覚を取るとは…!」
「お言葉ですが…」
何者かが車田の言葉に口を挟んだ。
車田は声のした方向の気配のみ察知するが、そちらに振り向こうとはしない。

「『エピソードG』、岡田芽武か…」
車田の背後に一つの影が現れた。獅子の聖衣を着ており、車田に対して跪いている。
「先生は先ほどまで集英社の者達との戦いをしてきたばかりです。
 疲れが出て当然かと…」
「あのような連中相手に疲れるものか。もし疲れたとするなら…」
再び怒りが再燃する。その対象は、まごうことなき自分自身。
「…まあいい。それはともかく、先の事を考えねば。
 岡田、貴様一人ではあるまい?」
「……はい」

もう一人が岡田の隣に姿を現した。
「『風魔』、由利聡。推参しました」
岡田と同じく、由利もその場で跪く。学生服と木刀が印象深い。
「うむ」
車田は返答に満足そうに頷くと、彼らの方へと振り向いた。
「貴様らに命じる。
 今先ほど我がもとから逃れた福本とその一味を探し出して俺に知らせろ。
 可能ならば、その首を持ってこい!」
『はっ!』
岡田と由利の二人は即座に走り出し、えなり達の足取りを追い始めた。


「俺をこけにした礼は、きっちりと返してくれるわ…!」

登場人数 2
退場人数 0
現在の人数 27/60

薔薇乙女と聖闘士/三人が乗る車 本編ログ(一部) ゼロの山賢/死後第一節
薔薇乙女と聖闘士 車田正美 回想
初登場 岡田芽武 無題
初登場 由利聡 無題


  • ゼロの山賢/死後第一節

しんしんと雪の降り積もる人里離れた山中で赤子の様に安らかな表情で眠り続ける山賢。
だが彼の安寧は佐藤健悦の子守唄に混じる十数匹の獣の唸り声により妨げられた。
山賢が晴れ上がった瞼を何とか抉じ開け周囲を見渡すと、果たして爛々と輝く幾つもの目が
こちらを凝視している。この時二人は自らの流した血の匂いに引き寄せられた餓えた獣の群に
完全に取り囲まれていたのである。
半死半生の重傷を負っている上に大木に荒縄で厳重に括りつけられている今の二人には
只の獣の襲撃を防ぐ手段さえ無い。あえなく二人は襤褸雑巾のように食い散らされてしまった。

獣が去った後、瀕死の重傷を負い再び薄れ行く意識の中で山賢は愛弟子の名を呼び続けた
「‥‥健‥悦‥‥健‥悦‥健‥悦‥‥健‥悦‥‥健‥‥悦‥‥」と弟子の名を呼び続けた。
だが彼からの反応は無く先程までのあの子守唄ももう聞こえない。ふと彼はこのまま死んでしまおうと思った。
いかなる状況でもゴキブリ以上の執念と生命力で生き延びてきた彼が今初めて生きる事に絶望したのだ。

その時、彼は強烈な光に包まれた。強烈な光に包まれて‥‥どこかへと消えてしまった。
後には未だ血生臭い大木の下には犬に弄ばれた襤褸布のように横たわる佐藤健悦のみが残された。


「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ!強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ!
 私は心より求め、訴えるわ!我が導きに応えなさい!」
少年少女たちの見守る中、制服の上にマントを羽織った小柄な少女がピンク色の長い髪を靡かせて叫ぶ。
彼女の名はヤマグチ・カナリア・グリーングリーン・ストライクウィッチ・ノボル。通称ゼロのヤマグチ。
大手漫画出版社からするとある意味異世界なMFの「アライブ」における看板作家ながら漫画家としての能力がゼロ
と言う理由で上記の有難くない二つ名を頂戴している。この日は編集部立会いの下で自分の手足となる絵師を
使い魔として召還する儀式を行っていた。そして叫び声と共にいつもの様に巻き起こる大爆発。ただ今回はいつもと
少し様子が違って爆発の中心で何かが蠢いている。儀式は成功だ!そう思って近づいた彼女は酷く後悔する事になる。

身に纏っている衣類らしき物は原形を留めぬ程にボロボロで、身体も満遍なく何らかの獣の爪でズタズタに
引き裂かれている。肉を食い千切られたらしき箇所も複数に及び、右目の眼窩からは目玉が臍の辺りからは
小腸や大腸が盛大にはみ出して大便の臭いを放っている。手足はそれぞれ一本ずつ欠損し、残りの手足も
指は食い千切られ殆ど残っていない。頚動脈からの出血も激しく生きているのが不思議な位だ。

このスプラッタな物体を見たヤマグチは瞬時に気絶したのであった。                         つづく


山賢がファンタジーな世界でグロい事になってる一方で、サトケンもサトケンで奇妙な事になっていた。
それまで雪が降り積もる中で山賢師匠と樹に縛られて放置されて獣共に喰われていたはずなのに
気が付くと電柱が異常に立ち並び空には電線が張り巡らされた路地にいる。おまけに服装はそれまでの
フード付きの黒い上着と黒いズボンからフリルの豊富な上着に膝上20センチのちょっと動いたりするだけで
ぱんつ見えそうなスカート、そして白のニーソックスとセクハラ一歩寸前のメイドちっくな制服に変わっている。
僕は何でこんな格好をしているんだ。僕はオトコなのに。

前方に目を向ければ地面から女の子の足がまるでシンクロの様にゆっくりと逆さまにせり上がって来る。
足から腰、腰から胸、胸から頭そして腕と、弓のように身体を反らしながら黒いセーラー服姿の少女が
せり上がって来る。おまけにその隣からもゆっくりと片目をウエーブの掛かった髪で隠した黒いドレス姿の
年齢不詳の胡散臭い女がせり上がって来る。あり得ない。いよいよ気でも狂ったのか僕は。

「お迎えに来たわ。健悦さん‥‥」年齢不詳の女の方がそう話しかけて来た。こんな変態だらけの所にいられるか!
僕は自分の部屋に帰る!と背を向けて走り出したが何故か回り込まれている。あり得ない。こいつ悪魔か死神か何かか。
「フフフ、最初は皆そう考えるものよ。」人の考え読んだ?あの女何者だ。「あなたと同じ身の上よ‥‥」一緒にするな。

いいから帰らせてくれ。そう言おうとした瞬間に黒いセーラー服少女が無言でネジを1本差し出してきた。
こんな物どうしろっていうんだ。要らないよ。「よしなさい、吉富。」また人の考えを呼んだのかあの熟女。
そう思っていたらいきなり少女がネジをコリコリと食べ始めた。この娘もあの熟女と同類のヘンな人なのか。

「さて‥‥”死神”という言葉が出てきたところを見ると自覚しているみたいね?自分が亡くなったって事を‥‥」
熟女がそう話す。もう死んでようがいまいがどうでも良い。死後の世界がコレでこんな連中と付き合う羽目になるなら
まだ神曲に出てきた地獄に落ちたほうがマシだ。ってか夢だ。これ夢だから。イヤなヘンな夢‥‥

その時少女がネジを噛み砕いた。目の前に逆さまに自分の葬儀の光景が映る。たくさんの人が自分の霊前に花を添え
親しい友人達が涙に暮れている。そうか、僕は本当に死んでいたのか。「俺が‥俺が送ってきゃよかったんだ‥‥
俺が送ってかなかったから‥‥」と松山せいじ師匠も涙に暮れている。イヤ、松山師匠が一緒だとスーパーHなトラブルに
巻き込まれかねないから気持ちは嬉しいけど結構です。

続いて場面が移り変わる。見ると上半身裸の山賢師匠がつるぺたミニスカ幼女とベッドに腰掛けて何か語らっている。
頭の中がグルグルとピンクな想像で染まり始める。「やめてよ‥‥ねぇ‥‥や‥‥やめてェ――――――――ッ!」
サトケンが叫ぶと同時に空間が爆発し始めた。

サトケンの感情の爆発に合わせて路地も眼前の光景も全て弾け飛ぶ。熟女が落ち着きなさいと声を掛けるも
彼の耳には全く届かない。ただ彼はひたすらに師匠が幼女とっつかまえて何かエロい事しようとしていた
‥‥っぽい光景を否定しようとイヤだイヤだと叫び続けている。
少女はバレリーナの如くキレイに開脚しながら逆さまに宙に漂いこの光景を傍観するだけで役に立たない。

師匠が幼女とベッドの傍で腰掛けているって事はその後やる気まんまんって事で師匠のプレイはハードで
多分アレだから相手が幼女だったらどう考えても色々裂けちゃって幼女が死んじゃって師匠の家や仕事場に
家宅捜索が入って仕事場でも色々ヤバイ物が見つかって執行猶予無しの実刑判決食らってクビになって
無職になって貧乏になってプラモが作れなくなって師匠が死んじゃう!
考えれば考えるほどサトケンの思考は混乱してそれにつられ世界も砕けていく。熟女も大弱りである。

と、その時コートの男がサトケンの頭にポンと手を置く。その動作でサトケンは我に帰った。
「お前が落ち着け、光原。」コートの男が熟女へ静かにそう呼びかける。
「よ‥葉介さん‥‥。」熟女も男の言葉で冷静さを取り戻す。この人は一体何者なんだ。
「高橋‥‥高橋葉介‥‥”ツレビト”だ。」男はそう答えた。ツレビトって‥‥?
「死んだ人間の魂を連れて行く者。」男が答える。口数の少ない人だ。
「そう‥‥死の世界に通じる門まで‥‥そういう役目よ。あ‥‥決して死神ではないからね、あしからず。
 人は1人で門に行く事は出来ないの。私たちがいるのはそのためよ。」熟女が説明を加える。
死の世界に通じる門‥‥ってじゃあここは?「ここは‥‥生と死の間だ。」男が答える。

熟女の説明によるとここは隣り合わせの生と死がわずかに交差し、生と死の世界が融合した場所で、
ここには空間や時間の概念が存在しないらしい。電柱が異常に立ち並び電線が空に張り巡らされ
黒いセーラー服の少女が普通に宙に浮かんでいる珍妙な光景はそうした理由で存在しているらしい。

これまでの説明を受けて大体の事情はサトケンにも飲み込めた。なら肝心な事を聞いておくか。
「あなたにとって残念だけど‥‥」by熟女
「ここに居るお前は魂だけの存在だ。」by男
「アンタは死んだ。もう元へは戻れない。」by少女
「イヤ――――――――ッ!」byサトケン

「厄いわね。」by熟女
                                                          つづく

登場人数 4
退場人数 0
現在の人数 31/60

無題 本編ログ(一部) 無題
無題 山本賢治 死後第2節
無題 佐藤健悦 死後第2節
初登場 ヤマグチノボル 死後第2節
初登場 高橋葉介 死後第2節
初登場 光原伸 死後第2節
初登場 吉富昭仁 死後第2節


  • 無題

「ここまで来れば大丈夫なのだわ」
車田の魔の手から逃れた4人は、遠くはなれたデパート内に退避していた。
「そうね、追ってくる様子もないみたいだし…ここらで一息入れましょうか。それに」
千道はキッと福本を睨みつけ、
「そろそろあなたから聞き出さないといけないこともあるからね」
「ククククク…」
余裕を含んだ福本の笑いに苛立ちを覚えた千道は、
背中の黒い翼から羽を一枚福本へ向けて放った。
羽は福本の頬をかすめて後方の壁へと突き刺さり、遅れて福本の頬から一筋の血が垂れる。
「無理矢理聞き出してもよくってよ。
 いくら力に差があるとは言え、こちらは三人がかりなのだから」
(…………え? 僕も入ってる?)
正直、どちらにも加担したくないえなりが心の中で焦る。
「ククク……」
状況を楽しむように何も答えない福本。
PEACH-PITの二人はその様子に不満をあらわにした。
「馬鹿にしてるのだわ」
「少し痛い目にあってもらうのが早そうね」
戦闘態勢に入る二人。
えなりはただ一人とても困っていた。
その時だった。

「後ろ」
福本がつぶやいた。
えばらがそれに釣られて後ろを見る。彼女達の後方はガラス窓であった。
「えばら、そんな安い手に引っかかるんじゃないの」
千道は福本を見据えたまま視線を動かさなかった。
今の言葉が、罠だと予想していたからだ。
だが、えばらの様子は違った。
「伏せて!」
千道に多いかぶさり、その場に押し倒した。
次の瞬間、とてつもない衝撃でガラスが粉砕。破片が彼女達へと降り注いだ。

「先制攻撃、失敗だな」
「うるせェ、倒しゃいいんだ、倒しゃ」

声の主達は破壊した壁穴から入って来た。
片方が学生服を、もう片方が黄金の鎧を着ている。
PEACH-PITの二人はすぐさま立ち上がり、その二人から距離をとった。
「あなた達は…車田の!」
「ククク…そう簡単に逃げられる訳がない、ってことか」
そう、二人は車田の部下、『エピソードG』岡田芽武と、『風魔』由利聡であった。

爆発音が引っかかったのか、音に気づいた誰かがしたのかは不明だが、
デパート内は警報音が響き渡っていた。
客の大半は逃げ出したのか、辺りに彼ら以外の人の気配はない。

(私としたことが…!)
千道は怒りに震えていた。
えばらにかばわれなければ直撃を受けていた。
そうなっていればただでは済まなかったろう。
だがそれ以上に、事前に背後からの攻撃を察知することができなかった自分に憤りを感じていた。
(絶対に…許さない!)
自分への怒りは行き場を変え、目の前にいる二人の男へと向かった。

そして、
有無を言わさずに多数の黒い羽を二人に向けて放った。
「おっと!」
間一髪でかわす二人。
攻撃はかすりもしていないようだった。
「仕返しのつもりか? んなちんけな攻撃、効かねーンだよ」
「だまりなさい!」
千道の怒声が響く。
「おーこわ」
『風魔』由利聡が茶化す。千道はそちらを睨みつけ、再び羽で攻撃をした。
「うお、あぶねえ!」
遠くに飛んでこれをかわす。
「おまえは後回しよ」
そう言って彼女は、『エピソードG』岡田芽武の方に視線を移した。
「まずはあなた。最初に私に屈辱をくれたあなたを……殺してあげる!」

「まずいのだわ……怒りで周りが見えなくなってる」
冷静になるように言いたいえばらだったが、怖くて声をかけられない。
かわりに彼女は、後ろで傍観している二人を見やった。
「あんたたち! ぼーっと見てないで手を貸しなさい!」
「えー…そんなこと言われましても」
「ククク…悪いがもう歳なんでな、そういう荒っぽい事は若いのにまかせるよ」
「何さらっと勝手な事を言ってるのだわ! もともと狙われてるのはあんたでしょうが!」
「おかげで助かってるよ」
「がーーーーーもうこのおっさんはーーーーーー!
 いいから手伝うのだわ! あんた達二人で、そっちの学ランの人をなんとかして。
 こっちはあたし達がやるから!」
そう言ってえばらは、千道の加勢へ向かった。
「まかされちゃったけど、どうしましょうか…」
「しょうがないさ、火の元はこっちだしな。楽をとりすぎるわけにもいかんさ」
(僕はまったく関係ないような…)
納得はいかないが、無視するわけにもいかないので、えなりは渋々手を貸す事にした。
「まあそれに、あっちの金色のやつよりは、こっちの方がずっとマシだからな。その分は、楽をできそうだ」
「へ?」
「俺たちの相手の方が、向こうのより数段弱いってことさ」
「…そうなんですか?」
じっと見てみるが、えなりにはレベルの違いと言うのが見えてこない。
「ククク…じゃあ始めるか」
福本はそう言って、『風魔』由利聡に向かって歩き出した。

登場人数 0
退場人数 0
現在の人数 31/60


ゼロの山賢/死後第一節 本編ログ(一部) 無題
薔薇乙女と聖闘士 えなり 無題
薔薇乙女と聖闘士 福本伸行 無題
薔薇乙女と聖闘士 えばら渋子 無題
薔薇乙女と聖闘士 千道万里 無題
無題 岡田芽武 無題
無題 由利聡 無題



  • 無題

えなり達が、車田の放った刺客達と交戦状態に入ったのと、ほぼ同時刻──

街の上空を、一組の男女が高速で飛行していた。
否、正確には飛行しているのではなく、断続的なテレポートを繰り返す事によって空を移動しているのだ。
故に、その速度は超音速で空を飛ぶ戦闘機並になっている。
「今度は○○デパートで戦闘開始ぃ!?クソッ、あっちこっちでチョコマカと!!」
しかしながら、『nのフィールド』を通じて移動可能なPEACH-PITの位置を捕捉するのは容易ではない。
ましてや彼女達が戦闘中というのであればなおさらだ。
テレポートを行っていたスーツ姿に眼鏡をかけた男──椎名高志が舌打ちする。
「何だったら、私を置いて、椎名君だけで先に行って。貴方一人の方が遥かに速くなるでしょう。私は後から急いで追いかけるから」
椎名の後方の空中に居る女性──高橋留美子が、そう提案する。
彼女には飛行手段はあるものの、テレポート能力は持たない為、今の移動は椎名の能力に頼ったものだ。当然、椎名は余計に力を多く使う事になる為、必然的にその速度は落ちる。それを考えれば、留美子の提案は妥当なものだが──
「いや、それはいけない! 最近は秋田書店残党のテロ活動が頻発している……単独行動は危険だ!」
椎名は断固として、その提案を却下した。それは一見、第三者が見れば仲間の身を案じての発言だと思うだろう。
もちろん、実際にそれも嘘ではないのだが───
「……貴方のイヤラシイ視線が無ければ信じるところなんだけど、ね」
椎名の粘つくような視線が、移動を開始してからずっと己の胸元に集中しているのに気付いている留美子は冷たい目で椎名をジト見する。
実際、テレポートの度に、赤い衣と袴に包まれたプレイメイツ顔負けの極端なほど起伏に富んだ肢体がダイナミックに躍動する様は、椎名ならずとも男の視線をブラックホールのように奪いさるであろう破壊力を秘めていた。主に性的な意味で。
「いいいいいイヤだなあ!ぼ、ボカぁ、そんなヤマしい考えなんてこれっっっっっっっぽちも思ってませんからッ!なーははははっ!!」
真意がバレバレだった事に気付いた椎名が焦りまくって弁解にもならない言葉の羅列を吐き出し始めるのを見て、留美子は呆れたように溜息をつく。
椎名のセクハラは毎度の事であるため、付き合いの長い留美子にとっては、この程度はいちいち怒るに値しない。少なくとも入浴や着替えを覗かれる事に比べれば、まだ可愛いものだ。

「ハァ……もういいから。とりあえず先を急ぎましょう。周囲の警戒は怠らないで」
「は、ハイィィィ!……ってアレ?」
二人が飛んでいる位置から、十数メートル先のビル。その屋上に立つ不審な人影が二人の視界に飛び込んできた。
その人影は、長身で体格の良い男で、その顔は道化のような仮面で覆われた異様な出で立ちだ。そして、両手には長い棒状の何かを持ち、それを大きく振りかぶっている。
それに気付いた二人の表情が変わる。

「 弧  月 」

キシャアアアアア!!
裂帛の気合いと共に、人影は棒状の凶器を振り抜くと、三日月の形をしたエネルギーの塊が、凄まじい速度で大量にこちらに殺到した。
「こっ、こいつ───っ!!」
突然の奇襲に椎名が即座に再度のテレポートを行おうとするが、テレポートの直後のタイミングをつかれた為、回避は間に合わない。
ガ ポ ン!!
咄嗟に椎名がPK(サイコキネシス)による障壁を張り、三日月のエネルギー群を破壊する。だがこの一瞬で全てを防ぎきれるものではなく、威力の余波が、椎名と留美子の体中に細い切り傷を刻む。
「くうっ、こんのおおっ!!」
 ボ  ン!!
不意の襲撃に怒りを覚えた留美子が、口から特大の火炎を吐いた。猛炎が謎の襲撃者に殺到する。だが相手は──
「火は赤、赤は南なり、夏なり羽なり!「己」になる「戌」を方角西南より東北へ!!」
キュアアアア……
その両手に持った棒状の何か──錫杖を前にかざし、呪文のようなものを唱えると、あろうことか炎は自ら軌道をそれたかのように相手を避け、
 ゴ ア !!
「な、何っ!?」
そのまま、炎を放った留美子の元へ返り、その赤い舌で彼女を舐めつくした。
留美子は、火鼠の毛で織った衣を纏っている為、大した火傷は負っていないが、自身の攻撃を完璧に跳ね返された事については怒り心頭だった。
「それなら……雷ィ!!」
ドカカカ!
今度は、留美子から凄まじい雷が、襲撃者めがけて降り注ぐ。しかし――
「木気『雷』、『己』になる『戌』方角西南より東北へ!」
ドカカカカカ!!
「くうううっ!!」
放った雷はあろうことか、全て襲撃者の錫杖によって先ほどの炎と同じく受け流され、そのまま威力を保ったままこちら側に戻ってきた。

「この技は見たことがある……しかし、そんな馬鹿な!!」
一連の攻防を見た椎名が驚きの叫びをあげる。
「散魂鉄爪!!」
その間にも、留美子は再度つっかけ、鋭い爪による連続攻撃を見舞う。
だが、相手は見事な杖さばきと体捌きで、攻撃を全てはじき落としながら、懐から一斉にある物をバラ撒いた。
「これは法力僧が使う独鈷!?それにこの念の力は!!」
仏具であり、明王が武器としても使ったという、独鈷。それのひとつが留美子の肩に突き刺さる。
「乾」
ガ  ン!!
「くあああっ!!この技は……やはりっ!!」
肩が血しぶきをあげて吹っ飛ぶのにも構わず、留美子が疾走する。
「あなたはァア!!」
男は即座に飛びのいたが、地からすくいあげるような爪の一撃が、男の道化の仮面をこそぎ飛ばした。
その下から現れた男の素顔は――――

「 藤 田 和 日 郎 !! 」

週間少年サンデーの中でも、その力はトップクラス。
柔軟な思考と強靭な肉体から繰り出す数々の奥義は、サンデーでも最強の一角とさえ呼ばれた男。
かつて、その実力と人柄で同僚の誰からも一目置かれていた筈のその男は、今はその顔に見る者をゾッとさせずにはおかない、凄まじく『イイ笑顔』を浮かべながら、椎名達を冷たく睥睨していた。

←TO BE CONTINUED

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無題 本編ログ(一部) 無題
初登場 高橋留美子 H@ppy Choice
初登場 椎名高志 H@ppy Choice
初登場 藤田和日郎 H@ppy Choice



  • 無題

「消えなさい!」
千道が先ほどを遥かに上回る数の羽を同時に放った。
対する岡田は、何故か避ける素振りすら見せない。
直撃か――そう思われた瞬間、
「!?」
千道が驚愕の表情を見せた。
放った多数の羽のその全てが叩き落とされたのだ。
それも、ほとんど同時に。
「こんな単純な攻撃が、通用する訳ねーだろ」
余裕の言葉を吐く岡田。彼はその場から一歩も動いていなかった。

(相手の動きが見えなかった…これは…)
千道には一つ思い当たる節があった。
「噂に聞く、光速拳ね」
光の速さで打ち出す高速の拳は、常人の目に映る事すらなく、その威力は星すら砕く。
「車田正美の得意技とは聞いてたけど、まさか部下のあなたまでが使うなんてね」
「フン、伊達にこの聖衣を預かってねーよ」
誇りを持って自らの着た黄金の鎧を親指でさす岡田。
その姿は自信に満ちあふれていた。

(超スピードで殴るだけ。ただこれだけのとても単純な攻撃なのに…ここまでやっかいなんて)
遠距離攻撃は今のように全て叩き落とされてしまう。
逆に近づこうと思えば、その拳の弾幕を抜けていかなければならない。
そして攻撃の見えない千道に、その弾幕を抜ける術はない。
(となれば、動きを止めるしかないわね。けどどうやって…)

「次はこっちの番だな」
そう言って岡田が一歩踏み出した。
千道は一歩下がって防御態勢をとる。自分が下がった事に屈辱を覚えるが、気にしている暇はない。
「くらえ…」
岡田のコスモがふくれあがる。
「雷光電撃(ライトニングボルト)!」

「きゃあ!」
光速の拳が千道を襲う。
彼女はその場から吹き飛ばされ、背後の壁に体ごと突き刺さった。
距離をとって、さらに防御態勢であったにも関わらず、避けるどころか防ぐ事も出来なかった。
いやそれどころか、見る事すら不可能だった。
(車田正美を相手にしてるわけでもないのに…ここまで差があるなんて…!)
「一撃じゃ無理か。だが、次で終わりだ」
再びコスモを高めていく。千道は死も覚悟した。
岡田は右手に拳を作り、今まさに攻撃をしようとし――
その時、鞭のように連なった薔薇の花びらが、岡田の体にまとわりついた。
「なに…?」
「今よ、千道!」
鞭の主は、えばらであった。
今まで攻撃の隙をうかがっていたようだ。
そして千道の動きは素早かった。
えばらが言うよりも一瞬早く、岡田に向けて羽を放つ。
ローズテイルで動きを封じられた岡田になす術はない。
こんどこそ致命傷を与えられる――
はずだった、

「フン!」
岡田は乱暴に鞭をつかむと、強引に自分の方に引き寄せた。
「え? きゃあ!」
予想外の行動に、鞭をつかんだままえばらも一緒に引き寄せられる。
岡田は飛んで来たえばらの首根っこをつかむと、自分の目の前に突き出した。
「受けるのも面倒なんでな。盾になってもらおうか」
(しまった…!)
慌てて身をよじって逃げようとするが、岡田の豪腕はビクともしない。
そして、時間もなかった。
「えばら!」
千道の叫びが、デパートのホールに響き渡った。



「でどうするんですか?」
デパートの屋上に『風魔』由利聡を誘い出したえなり達二人だったが。
えなりは福本の指示にしたがって動いただけで、その後どうするかは聞かされていなかった。
「おいおい分かるさ」
福本は何も答えようとはしない。だがその言葉には余裕を感じられた。
「どこまで逃げる気かしらんが、無駄だって事がまだわかんないのか?」
二人に向けて木刀を突きつける由利。対するこちらの口調には、苛立ちの色が見えた。
「まあ、もうちょっと我慢してくれや」
福本はそう言うと、屋上の隅に向かって駆け出した。えなりもその後に続く。

「こんなに走って、逃げ切れるんですか?」
「逃げる訳じゃないが、走るのはもう少しさ」
「もう少しって…え?」
えなりの視線の先に奇妙な物があった。
巨大な板が、デパートの屋上から隣のビルの屋上に向かって設置されていたのだ。
「もしかして、あれを渡るんですか?」
「そう、急げよ」
慌てて板の上を渡る二人。板は厚さ、幅、安定感とバランスがよく、安心して全力疾走が出来た。
「くそ、待ちやがれ!」
二人が渡りきった頃に、由利もその後を追って板の上に乗ろうとした。
しかし、福本が隣のビルに設置されたボタンを押すと、板が崩れさり、変わりに一本の幅が数十センチ程度の棒がその場に残った。
「なんだこりゃ?」
由利が素っ頓狂な声を上げる。
それもそのはず。ただ逃げるのなら、わざわざこんな棒を残しておく意味はない。これではまるで…
「渡ってこい、そういうことか」
『クク…意図は理解してもらえたかな?』
拡声器で由利に呼びかける福本。
「け、下らん仕掛けをご苦労様だぜ」
とは言うもののこの上を渡るのはなかなか至難の業だ。時間もかかるだろう。
それなら、デパートを出て隣のビルに向かった方が早いかもしれない。
しかし福本はそんな彼の思考を読み取ったかのように言葉を紡ぐ。

『ああ、もしも君がこの橋を渡る以外の方法を考えているんだったら、やめた方が良い。
 このビルには、いろんな移動方法を用意してあってな、
 君が降りている間に、手の届かない場所に行く事も可能だ』
「いつの間にそんな用意してたんですか…」
えなりがあきれたようにつぶやく。
「何言ってやがる。それはこの橋渡るのに時間かけたら一緒じゃねえか」
『その変わり、だ。もし君がこの橋を渡ってこっちに来るのなら、我々は逃げずにこの場で待ってやっても良い』
「なに?」
思いがけない提案に、由利は驚いた。
『ククク…悪い話じゃないだろう?』
確かに悪い話ではないが、保証がない。由利は必死に考えを巡らせたが、
『考えたって無駄だろ? ここで逃がしたら使命を全うできないんじゃないか?』
「……」
気に食わないが、確かに他に選択肢もない。
仕方なく、彼は覚悟を決めて、第一歩を踏み出そうとした。
『おっと、一つ言い忘れた。橋には直接触れないように注意した方が良い。電流が流れてるからな』
「そうかい」
予想はしていたので適当に聞き流して、最初の一歩を踏み出した。
踏み出して、

「!?」
地面の様子がおかしい事に気づく。
橋の上から見える地面にアスファルトが一切存在せず、一面が全て、泥沼になっていた。
「これは……」
驚く由利に福本が答える。
『ククク……あんまり神通力とか超能力とかは好きじゃないんだが、今回は使わせてもらったよ。
 これは抽象の泥沼。落ちたら二度と這い上がれぬ、心理を具現化した泥沼さ』
二度と這い上がれない。
その言葉を聞いて由利はゴクリと唾を飲み込んだ。
『さあ、頑張ってくれたまえ』
福本の言葉が、彼の耳には悪魔の声に聞こえた。

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無題 本編ログ(一部) (fly higher than) the stars
無題 えなり 無題
無題 福本伸行 無題
無題 えばら渋子 無題
無題 千道万里 無題
無題 岡田芽武 無題
無題 由利聡 無題

To Be Continued...

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