須田 恭也(すだ きょうや) 男/16歳/高校生
本作のメイン主人公。中野坂上高等学校所属の高校2年生。1987年7月26日生まれ。オカルト好きで好奇心旺盛なごく普通の少年。通称SDK。羽生蛇村で起こった“一人の村民による全住民の大虐殺”という衝撃的な事件の噂に惹かれ、夏休みを利用して羽生蛇村を訪れる。羽生蛇村付近の山中でマウンテンバイクがパンクして彷徨っていたところ、村で行われていた怪しげな儀式を偶然目撃、異変に巻き込まれた。
神代 美耶子(かじろ みやこ)女/14歳/神の花嫁
本作のヒロイン。羽生蛇村の旧家・神代家の末娘。村で数十年に一度行われる秘儀の生贄”神の花嫁”として育てられる。そのため役所や警察など公的機関の干渉を一切受けず、戸籍すら持たない特異な存在である。離れに軟禁され、世話係以外との接触を絶たれた環境で育ったせいか、かなりの世間知らずで、初対面の恭也を「お前」と呼ぶなど誰に対してもぞんざいな口調で話す。生まれつき盲目であるためか、神代家の中でも強い幻視の力を持っている。
竹内 多聞(たけうち たもん)男/34歳/民俗学者
城聖大学に勤務する民俗学講師。1969年2月14日生まれ。専門は民俗学だが、考古学から宗教学、果ては神話やオカルトの類にまで興味を示し、その前衛的過ぎる理論から、学会では異端児扱いされている。羽生蛇村の調査中、突如異変に巻き込まれるが、事態を予測していたのか拳銃を用意していた(入手ルートは不明)。強引に付いてきた教え子の安野依子とともに脱出をはかる。
安野 依子(あんの よりこ)女/22歳/大学生
城聖大学の4年生。1981年6月25日生まれ。東京都品川区在住。
竹内多聞を慕っており、半ば強引に竹内の調査に同行して異変に巻き込まれた。
牧野 慶(まきの けい)男/27歳/求導師
羽生蛇村の教会の主。”求導師(きゅうどうし)”と呼ばれる眞魚教(まなきょう)の祭司。立場上、村人から尊敬と信頼を寄せられているが、本人はそのことを重荷に感じており、求導女(きゅうどうめ)の八尾比沙子に縋っている。儀式を執り行っていた最中、異変に巻き込まれた。
宮田 司郎(みやた しろう)男/27歳/医師
羽生蛇村の医者。1976年6月13日生まれ。表向きは医者であるが、村の暗部を担う人間であり、儀式の弊害になる人間を秘密裏に始末する役割を課せられてきたせいか、どこか人間的な感情が欠落している。
恩田 理沙(おんだ りさ)女/21歳/家事手伝い
羽生蛇村出身の女性。東京都中野区在住。中学校卒業後、集団就職で一度上京し、スーパーのレジ係として働くも周囲になじめず、さらにはキャッチセールスの被害に遭って、傷心のまま村に帰る。村の診療所で働く双子の姉・美奈に会おうとして異変に巻き込まれた。
四方田 春海(よもだ はるみ)女/10歳/小学生
羽生蛇村の小学4年生。村人の中で赤い水の影響を受けずに幻視が(わずかだが)使える数少ない人間の一人でそのため周囲からの疎外感を持っている。深夜の学校で行事『星を見る会』の準備を手伝っていた際、異変に巻き込まれる。
高遠 玲子(たかとお れいこ)女/29歳/小学校教師
小学校教師。体育大学教育学部卒。
四方田春海がいるクラスの担任である。学校の行事『星を見る会』の準備をしていた際に、春海とともに異変に遭遇する。
前田 知子(まえだ ともこ)女/14歳/中学生
羽生蛇村に住む中学2年生。1989年5月11日生まれ。些細なことで両親と喧嘩をして家出を決行、異変に巻き込まれる。
志村 晃(しむら あきら)男/70歳/猟師
羽生蛇村の猟師、初期装備として猟銃を持っている。27年前に妻子を土砂流災害で失い、家族が眠るこの土地から離れられずにいる。村人の中で赤い水の影響を受けずに幻視が(わずかだが)使える人間。70歳とは思えない機敏な動きが可能で、口調は渋い。
美浜 奈保子(みはま なおこ)女/28歳/TVレポーター
グラビアアイドル出身のTVレポーター。特技はケーナ演奏。一時は、ドラマ「ハートはドキ土器」に出演するほどの人気があった(しかし処女作から出演経歴の殆どが珍妙なタイトルの作品ばかりである)が、現在ではすっかり下り坂に差し掛かってしまっている。本名は田中奈保子(たなか なおこ)。心霊番組のレポーターとして羽生蛇村の取材に訪れ、異変に巻き込まれる。
神代 亜矢子(かじろ あやこ) 女/16歳/高校生
神代家の長女で神代美耶子の姉。1986年8月24日生まれ。
“神の花嫁”として常世へ旅立つ運命にある妹・美耶子に対し、子を成して神代の血筋を繋いでいくことを運命付けられた存在である。自分よりも、妹の美耶子に畏敬の念が集まっていることに劣等感を持ち、許婚の淳までもが美耶子に執着していることに激しく嫉妬している。
八尾 比沙子(やお ひさこ)女/年齢不明/求導女
“求導女”と呼ばれる、求導師の補佐役。物語の序盤、負傷した
須田恭也を助けた。穏やかな物腰と献身的な態度で、牧野をはじめ多くの村人達の信頼を集めている。
前田 隆信(まえだ たかのぶ)男/45歳/村役場職員
前田 真由美(まえだ まゆみ)女/40歳/主婦
前田知子の両親。異変後、知子の身を案じて、村を探し回る。
神代 淳(かじろ じゅん)男/18歳/神代家養子
神代亜矢子の許婚。1984年11月29日生まれ。入り婿のため、神代の呪とは無縁である。村の権威・神代家の跡取りであることを鼻にかけ、言動は非常に傲慢で執念深く、無抵抗の人間をいきなり銃撃するなど、サディスティックで卑怯な一面を持ち合わせる。
石田 徹雄(いしだ てつお)男/享年24/駐在巡査
羽生蛇村の駐在所に上司と共に駐在している巡査。無類の酒好きで、村の利き酒大会で優勝して広報に載ったり、濡れ衣であるが飲酒運転致死の疑いをかけられたこともある。
恩田 美奈(おんだ みな)女/享年21/看護師
名越 栄治(なごし えいじ)男/享年55/小学校校長
羽生蛇村小学校折部分校の校長。他の同級生と馴染めない四方田春海を思いやり、担任の
高遠玲子が『星を見る会』というイベントを立ち上げようと提案した時、参加者生徒が春海一人であるにも関わらず校庭の深夜使用許可を許した、度量の深い先生でもある。本来の性格は温厚であり、持ち前の優しさから多くの生徒や教諭から慕われている。
竹内 臣人(たけうち おみと)男/享年34/郷土史家
竹内 好子(たけうち よしこ)女/享年31/主婦
竹内多聞の両親。父親の臣人は村の歴史と文化、独特の宗教性などを書き記した「竹内伝書」を遺している。27年前の土砂流災害で行方不明となる。
最終更新:2009年09月02日 15:32