・SS投下する前に一つお願い・
ゆっくりが消えたり、餡子になったりするけど勘違いせず最後まで見て下さい。
では、はじめます…
川原の土手、ここに最近すみついたあるゆっくりの家族がいました。
「ゆー♪ゆ♪ゆー♪」「「ゅ~♪ゅ♪ゅ~♪」」「ゅ♪ゅ♪ゅ♪」
ぽかぽか陽気の中ゆっくりと楽しそうに歌うお母さんれいむと赤ちゃんれいむたち
「ほら、まりさのあかちゃん♪たかいたかい!」
「ゅ~!まりゅでおそりゃをとんでりゅみたい!!」「きゃっ♪きゃ♪」
近くでは赤ちゃんまりさたちもお父さんまりさにたかいたかいをして遊んでもらってます。
みんなすごくたのしくしあわせにゆっくりしてます
※
あぁ…いつみてもゆっくりが幸せな光景は良い!
まだ見てたいけど、暗くなったらまずいし…そろそろかな
・
・
・
「やぁ、ゆっくりしてる?」
「ゆ!れいむたちはいまとってもゆっくりしてるよ!!」
「「おにーしゃんもゆっくりちちぇいってにぇ!」」」
みんなちゃんと『ゆっくりしていってね!』ができる子達だ…ゆっくりしてる!
「ありがとう、ゆっくりさせてもらうよ」
※
「ゆっくりさせてくれるお礼にみんなに『面白いもの』を見せてあげようかな」
「ゆ?おもしろいもの?それってゆっくりできるの?」
「ああ、きっとゆっくりできるよ」
ゆっくりできると言う「面白いもの」にみんなたちまち興味津々です。
『みちゃい♪みちゃーい♪』
「ゆゆ!れいむたちのおちびちゃんたちさっそくゆっくりしてるよ!!
おにいさんはすごく
ゆっくりできるね!!」
「ふふっ…さぁみんなお兄さんの前にゆっくり集合!」
『ゆーん♪』
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・
・
「よし集まったね
じゃあ、これからみんなに『手品』を見せてあげよう!」
『てっじにゃ♪てっじにゃ♪』
「あかちゃんたち、おにいさんにゆっくりぱちぱちしようね!!」
ぱちぱちぱちぱちぱち
「じゃあ、手始めにまずこの手を見てて」
「ゅ?なんにもにゃいよ?」
「何もない所から…」
とお兄さんはパチンと指を鳴らし、グッと手を握り込みました
「はい、出ました」
すると、何もなかった手の中に飴玉が一つコロンと現れました
「しゅごいよ!!あまあましゃんがでてきちゃー!!」
「すごいねおにいさん!もっとあまあまさんをだしてね!!」
みんなはあまあまさんが大好き
しかもこのおにいさんは何もない所からあまあまさんを出しました
きっとこのおにいさんは好きなだけあまあまさんを出せるに違いない
そして自分達をいっぱいいっぱいしあわせー♪にしてくれるはずだ
みんなはさらにご機嫌です。
「慌てないで、次からはみんなでやれる楽しい手品をするんだ
誰か手伝ってくれない?
お手伝いをしてくれたらこの飴をあげるよ」『ゅっ!ゅぅ!!』
「まりしゃ!まりしゃがやりゅんだじぇ!」「ゅー!れぃみゅもやりちゃいよ!!」
あまあまさんがもらえるお手伝い!
そんなゆっくりできる提案に赤ちゃん達は
「自分がやる」「自分もやりたい」とぴょんぴょん飛び跳ねて精一杯のアピールをする
そんな楽しそうな子供達の姿にお父さんまりさもお母さんれいむもゆっくりしています
※
もっとって言った時どうなるかと思ったけど、大丈夫そうだ
可愛いなぁ…
どんな手伝いかわからないのにからこんなはしゃいで
でも楽しませるだけじゃダメなんだよなぁ…
※
「じゃあ最初は、一番ちっちゃな君だ!」
「やっちゃ!りぇぃみゅぎゃ、ゆっきゅりおちぇちゅゃいしゅゅね!」
「じゃあ報酬は先払いでいこう」
「ゅぅ♪ぁみゃぁみゃしゃん♪こりょこりょ…ちゃーわちぇー♪♪」
「いぃなー!」
「まりしゃはおねーしゃんだからこんかいはれぃみゅにゆずりゅじぇ!」
『おちびちゃんゆっくりがんばってね!!』
家族のみんなでちっちゃなれいむを応援します。
「じゃあまずお兄さんの手にゆっくり乗ってね」
「ゅっ‥ゅっ…ゅ!」
お兄さんの手にれいむが乗ると、お兄さんはみんなが見えるギリギリの高さまでれいむを持ち上げました
「ゅゅゅ…ゅぅー!まりゅでおしょりゃをちょんじぇるみちゃい!!」
お父さんのたかいたかいよりも高い眺めにれいむはドキドキです。
「じゃあ今からこのれいむをパッ、と消しちゃいます!」
「ゆゆっ!いりゅーじょんだね!」
「どきどき!」
お兄さんをお手伝いするだけでみんなこんなにゆっくりしてる。
れいむも嬉しくなって成功の瞬間を待ちます。
「じゃあ始めるよ」
お兄さんの指がれいむを覆っていき、小さなれいむはお兄さんのすっぽり収まります。
「さて、まだいますね?」「ゅー…まっきゅゃー…」
「じゃあ、いいかい?1・2・3でまたパチン、ってやったられいむが消えるよ、一緒に数えてね、せーの」
『1!』
『2!』
『3!!』パチン!
お兄さんの指が鳴って、ゆっくり達もいりゅーじょんの結果を静かに見守ります。
「さぁ、見てみよう…」パチン
「消えたれいむが…」
お兄さんの手がゆっくり開くとれいむの姿はありません
代わりに手の中には…
「なんと甘い餡子に変わりました!」
「すぎょーい!だいしぇいこうだね!」「あまあまさんになっちゃっちゃー!」
「おにいさんはすごいね!!」
お兄さんのいりゅーじょんは大成功、みんなから歓声があがりました。
「さあ、まだまだお手伝いしてもらうよ。次は…」
・
・
・
次々に赤ちゃん達はあまあまの餡子をもらってお兄さんのお手伝いをしていきました。
ひとり、またひとりと成功して
とうとう赤ちゃんは最後のひとりになりました。
※
まりしゃのいもうとたちはちゃんとおてつだいできてえりゃいんだじぇ!
「おにいさん!つぎはまりしゃのばんだよ!
おとうさんたち!ゆっくりみててね!…ゅ?」
おとうさん?おかあさん?どうしちゃの?
なんでおぼうしひっぱるの?
「おにいさん!!まりさたちのあかちゃんはどうしたの?」
「おちびちゃんたちだいじょうぶだよね?」
「ゅゅ!だいじょうぶだよ!
だっちぇみんにゃとっちぇもゆっくりしちぇたよ!」
「大丈夫、ちゃんと会わせてあげるよ」
「ほりゃ!やっぱりおにーしゃんはゆっくりできりゅおにーしゃんだよ!」
ぴょん‥ぴょん‥ぽふっ
「あかちゃん!!だめだよ!!ゆっくりしないでもどってね!!」
「おちびちゃん!!」
もう!まりさこどもじゃないもん!
「まりしゃはちゃんとおにーしゃんのおてちゅだいだってできりゅよ!
ぷんぷん!」
スゥー…
「ゆぅん♪おしょらをとんでるみちゃい♪」
『おにいさん!!あかちゃんをゆっくりおろしてね!!!』
なんでないちぇるの?ゆっくりしちぇよ…
・
ゅゆ!まっくらー…
・
・
「……!!……!!!」
・
いち!にぃ!さぁん♪
・
・
…パチン
※
「はい成功!」
その声にお父さんまりさとお母さんれいむは反応しません。
「…おにいさんあかちゃんたちだいじょうぶだよね?」
「おにいさん!!」
二匹の目には焦りの色が浮かんで、交互にお兄さんに呼びかけます。
「赤ちゃん達はみんな…消えちゃいました
あ、あまあまさんは食べる?」
そう言って手のひらの餡子を差し出したお兄さんの顔は笑っていません。
「あまあまさんはいいよ!!あかちゃんどうしたの?!」
「ぶじだったらゆっくりしないであかちゃんにあわせてね!!
あかちゃんかえしてね!!!」
まりさは必死にお兄さんのズボンを引っ張ります。
「じゃあ最後の手品」
「てじなはもうい「最後の、これが終わったら…会えるよ。」
そう言ってれいむの頭に指を添えると
またカウントがゆっくりと始まりました。
『1…』
れいむはぎゅっと目を閉じて、また赤ちゃん達に会えるのを待ちます。
『2…』
まりさも怖くて仕方ありません。
カウントが終わったられいむまで消えてしまうかもしれない。
けど失敗したら二度とみんなでゆっくりできないと思うと動きたいのを必死に抑えます。
『3!!』ぽて
カウントの終わる瞬間、まりさもこわくなって目を閉じました
「はい、おしまい」
お兄さんは優しい声で言いました。
二匹が恐る恐る目を開けると…何もおこっていません
、赤ちゃん達もいません
「おにいさん…あかちゃんは?」
「あぁ~…失敗、まだ『パチン』をやってないよ?」
[失敗]、その言葉にふたりは青ざめました。
焦って手品を失敗させてしまった、もう赤ちゃんたちと二度とゆっくりできない…
「あかちゃん…あかちゃ゙ぁ゙ん!!」
「ごめんね゙ぇ…ごめんねぇぇぇ!!…まりざのせい゙で…!」
・
・
・
・
その時
…ゅ
「!!」
確かにふたりは聞きました、それはふたりののかわいい赤ちゃんの声でした
「あかちゃん!!まりさのあかちゃん!!どこ?!」
しかしどこにも姿は見当たりません。
(ゅ…ゅ)(ゅぅ)(ゅー)
でも確かに声が聞こえます。絶対に間違えるはずがありません
※
『パチン』
※
「れいむ」
名前を呼ばれて恐々お兄さんの言葉に耳を傾けるれいむ
「口を開けてごらん?ゆっくり、とね」
…ゅ
‥ゅー!
・ゅっ!…ゆ!
れいむが口を開くと赤ちゃん達の声が大きくなっていきます。
「じゃ、みんな!お母さんのお口からゆっくり出てきてね!」
まりさがお兄さんの顔を見ると、最初に会った時のゆっくりした笑顔に戻っていました。
「ゅ!おしょとだ!」「ゅん!ゆっくりでりゅんだじぇ!」…ゅ♪ゅ♪ゅ♪
れいむの口から次々にふたりの赤ちゃん達が元気な姿で出てきました。
「でもまりさたちしっぱいしちゃったのになんで…」
「失敗したらダメなんて一言も言ってないよ?
だってお兄さんは最初から今までずっと手品をしてただけだからな!」
やっぱりお兄さんはゆっくりできるお兄さんだったんだ!
と、安心したらまた涙が溢れてきます
「あ…あがちゃぁぁぁぁぁぁぁあ゙ん!!よかったね!よかったね!!」
「あがちゃん!あ゙かちゃぁぁぁあん!!」
二匹は子供達に駆け寄り、ほっぺにすーりすーりしてあげます
『ゅゅゆ!くすぐっちゃいよ!』
無事ゆっくり達はまたゆっくりした家族に戻ることができました。
・
・
・
「恐がらせてごめんなぁ」
『ゆっくりあやまってね!』
「でもここは、気をつけないと本当に危ないんだぞ」
それからお兄さんはみんなに
ここは雨が降ったら水が来て危ない事、
お昼頃になると前の道は車の通りが増えて危ない事をみんなに説明しました。
「ゆぅ…ざんねんだけどおひっこしするしかないね!」
せっかく見つけたおうちだけど赤ちゃん達の安全には変えられません
「気をつけてな。あ、あとちび達」
「にゃーに?」
「お父さんとお母さんの言う事をちゃんと守って
大きくなるまで一緒に良いゆっくりをするんだぞ、でないと
…ゆっくりできない人がみんなをゆっくりできない所につれてっちゃうかもしれないよ…」
『ゆゆー!!!ゆっきゅりわかっちゃよ!!』
「よろしい!」
※
「じゃーなー!これからも仲良くゆっくりしていくんだぞー!」
『おにーさんもゆっくりしていってねー!!』『いっちぇちぇねー!!』
お兄さんはゆっくり達が無事に見えなくなるまで手を振り続けました…
全力で
そして見えなくなってもしばらくその先を見つめていました…
細心の注意をはらって
「まぁ大成功、だったかな?」
一仕事終えて安心したお兄さんは
ドッ…、と息をはきました。
「胃が…胃が痛い…」
おしまい。
あとがき
とゆうわけで…胃が痛くなりました。
これでもだいぶブラックな部分は削ってるんです。
後、今まで名無しでしたがコテを思いついたので
「とりあえずパフェ」とでもお呼びください。
今までの書き物
『新番組・仮面ゆっくりでぃけいど』(予告)
『別に愛でる訳でもない』
『愛でるこいつと、愛でない俺と』
『
春だけど最近暑いよね?』
では。
- 成功してよかった・よかった・・・
ブラックな部分もあるが、ほのぼのともしているところが良かったです。 -- 名無しさん (2009-05-27 21:23:31)
- 自分のカロリーを使ってお菓子作ってたんですね 〇一さん! -- (2009-05-27 23:24:17)
- お兄さんは某国家錬金術師 -- 名無しさん (2010-11-28 21:23:12)
最終更新:2010年11月28日 21:23