てゐ魂第十一話2


「…呼び出しがあって来たけど、ここであってるのかしら?」

そう言ってかぐやは診察室の扉の前に立っていた。
かぐやは扉に向かって呼びかける。
「失礼しまーす、呼び出しがあってきた、かぐやなんですけど~。」

「…ああ、ハイ入って来てくださ~い。」
返事が帰ってくると同時に、自動ドアがスーッと横にスライドした。
診察室の椅子の上には、一匹のゆっくりが座っていた。


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         |    うーぱっく      |   |
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「蓬莱山かぐやさんですね、こちらに座ってください。」

「…なんでダンボール被っているんですか?」

思わずつっこんでしまったかぐやでした。
「ああこれ?気にしないで気にしないで。」

「気にしないでといわれてもねぇ。」

かぐやは疑いの眼差しをダンボールゆっくりに向けていた。
…後ろにいたらんがこっそりダンボールに耳打ちする。

「てゐさん、何だか怪しまれてるけど、大丈夫なのかてんこ!?」

「大丈夫だって、こいつ結構抜けているから私の正体に気づかないって。」

「…それより、本当にこの作戦うまく行くのかてんこ?
 アイツになんやかんやでいちゃもんつけてこの病院に入院させるって…。
 確かに入院すれば、白蓮さんも話す機会が増えてチャンスが生まれるかも知れないけど…。」

「任せてよ、う詐欺は私の得意技~。」


「…あの、さっきから何ヒソヒソ話し合ってるんですか?」


かぐやにそう言われて、てゐはかぐやと対面しなおす。
「あぁ、気にしないで、とりあえずあんたに話しておかなくちゃいけない事があるから
 呼び出したんだよ。」

「話して置かなくちゃいけない事…まさか…テルヨフのことですか?」

「いいや、あんたの事だよ、とりあえずこのレントゲンを見てもらいたいんだけど…。」

「え?レントゲンなんていつ撮ったんですか?」

「ああ、ついさっきパシャって。」

「そんなスナップ感覚で取れるものなんですか?レントゲンって。」

「気にしない気にしない、キミ、レントゲンを持ってきて。」

てゐは部屋の奥に向かって呼びかける。

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  ::  :::   /へ_ `ヽ!/i  ̄ く7/´ ̄ヽ/ヽ,_/_ゝ
   ::  :::  l/⌒ヽ-」 ハ   r/⌒ヽ、_/、  Y
「先生に言われて急きょカカッとレントゲンを取って来た俺に隙は無かった。」

「…この病院ではダンボールを被るのがはやってるんですか?」

現れたてんこの被っているダンボールを見てかぐやは突っ込みを入れた。

「ああ、あれは抗菌マスクみたいなもんですよ。」

「イヤイヤいや、それってもしかしてやばい菌がこの辺りに漂ってるってことですか!?」

てゐの答えを聞いて、かぐやは不安そうな顔でそう問いかけてくる。

「別にそういう事じゃ無いですよ、ほら、最近はインフルエンザとか色々物騒ですからね。」

「そ、そうなんですか…。」

「まぁ、それよりこれを見てください。」

てゐはそう言うと、てんこがレントゲンを光る板に貼り付けた。

「この辺を見てください、ホラ、黒い黒点のようなものが見えるでしょ?」

てゐはそう言って、ダンボールから突き出た棒でレントゲン写真を指差す。
…しかし、かぐやは、レントゲンを見て難しい顔をしていた。

「…え~と先生。」

「?どうしたの?」

「黒点というか、全部真っ黒なんですけど。」


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かぐやの言う通り、レントゲン写真は見事に真っ黒だった。
…まぁ、中身が餡子なんだから、レントゲンを取ればこうなるのは自然の理である。

「…き、キミちょっと待ってね。」

てゐはそう言うと、てんこを連れて部屋の奥へともぐりこんだ。

「てんこ!あんなレントゲン写真使えないよ!」

「おいぃ、何迫ってきてるんですか?周りの人に誤解されるのは確定的に明らか、
 私たちが出来ているって噂があることを知らないのかよ。」

「何なりきっているの!とにかく、真っ黒じゃ無いレントゲン写真は無いの!?」

「ああ、それならそこに…。」

「よし!今度こそしくじるんじゃ無いよ!!」

「hai!!」

てゐとてんこは、再びかぐやの前に戻ってきた。
てんこの手には、新たなレントゲン写真が握られている。

「ゴメンゴメン、さっきは間違って他の患者のものを持ってきちゃったよ、
 今度はちゃんとキミのものだから、間違いないから。」

「そ、そう…。」

かぐやは疑いの目を向けているが、そんな視線は気にせずにてんこは新しくレントゲンを貼る。

「さて、改めてここの黒点に注目して欲しいんだけど…。」

「……。」

かぐやはレントゲン写真を見て、何だか怪訝な表情をしている。

「…キミ、どうしたの?」

「…え~と、これ、本当に私のレントゲン写真なんですか?
 って言うか、レントゲン?」

「え?」

かぐやの言葉が気になっててゐは写真の方を振り向いてみた。



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        ,.i 賢賢賢賢賢賢`ヽ,. /
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  '.、  .;'色欲欲欲欲欲欲欲欲欲色,.ヽ.
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  ∠._   ノ色色色色色色色色色ノ!i レ
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「何じゃこりゃ!?何処の脳内メーカー!?」

「先生、教えてください、私の身に何が起こってるんですか!?」

「え!?え、え~とぉ…。」

かぐやに問い詰められて言葉に詰まるてゐ。
それを見て、らんがとっさにフォローに回る!

「あ、か、かぐやさんは「エロス病」に犯されてるてんこ!」

「え!?」

「なんですかその聞いたこと無い病気!」

確かに、レントゲンの文字の殆どは色と欲だが…。
らんはもうどうにでもなれと考えながら、勢い任せに説明を始める!

「これに冒されたゆっくりはドンドンエロイことばかりしか考えられなくなり
 しまいにははるか彼方にあるエロマンガ島からの使者に連れて行かれ
 エロスの僕として働かねばならなくなるてんこ!
 新型インフルエンザの影に隠れてあまり知られて無い病気だけど、一度罹ると治療が困難な病気だてんこ!」

「ちょ、ちょっとらん!いくら何でもそんなでたらめ、よほどの馬鹿じゃ無いと、信じてくれないって!」

何か、半ば暴走しているらんの口を慌てて止めるてゐ。
一方、かぐやはその全身を震わせていた。

「何よ、そのふざけた病気…。」

「ヤバ、バレタ!?」

てゐが冷や汗混じりにかぐやを見た次の瞬間だった。

「この大事なときにそんな病気にかかってられないわ!お医者さん!早い所治してくれる!?」

全力でそう叫んだかぐやの瞳は真剣そのものだった。
その真剣な瞳を見ててゐ達は悟る。

『…あ、コイツ本物の馬鹿だ。』

「…何ですかその目は、まさか治す見込みが無いという事なんですか?」

「あ、いえ、そういう訳じゃ無いですよ。」

てゐ達は気を取り直して話を続けることにした。

「この病気はちょっと治療が難しいからねぇ…出来れば入院してもらった方が良いんだけど…。」

「悪いけど、それは出来ないわ、私には重要な使命があるもの。」

「でも、無茶は病気を悪化させるから…。」

「オレンジジュースとかで何とかなりませんか!?」

「…ハァ、最近の若者はどんな病気もオレンジジュースをぶっ掛ければ治ると思ってるの?
 そんなお手軽な方法で治るなら我々医者はいらないんだよ…。」

「あ、じゃあ砂糖水とか…。」

「そんなので治らないって…すぐ治したいって言うんなら特効薬があるにはあるんだけど。」

「あるなら出してください!」

「…じゃあ持ってこさせるよ、助手!」


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「う~持ってきましたど~。」

そう言ってダンボールを被ったれみりゃが小さな箱を持ってきた。
もはやかぐやはダンボールを被ってることにはつっこむ気が無かった。
って言うか、うーぱっくの所為か、意外と違和感無く見えるし。

「この中に、エロエロ病の特効薬が入っていますよ。」

「先生、エロエロ病ではなく、エロス病です。」

「そうだっけ…、まぁいいや!これを呑めばたちどころに治りますからね!」

てゐはそう言って、小さな箱の中身を取り出した!


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かぐやは、中身を見て冷や汗を流す。
「…あの、先生、これが特効薬なんですか?」

「そうだよ、さ、ググッと!」

「え、えーと、これ本当に飲まなくちゃいけないんですか?」

みかん星人はさっきからじっとかぐやを見つめている。
その瞳を見ていると、何だか吸い込まれそうだ。
みかん星人を見て、明らかに躊躇しているかぐやを見て、てゐは痺れを切らした。

「良いから!そいつをくって食中毒を起こしてとっとと入院しろ~!」

てゐはみかん星人を頭に載せてかぐやに飛び掛った!
そのままかぐやの身体に圧し掛かり、椅子から転がり落ちる!

「せ、先生!?何するんですか!」

「みんな!こいつの口に無理やりこれを押し込むんだ!」

『了解!』

てゐ達は四人がかりでかぐやを床に押さえ込む!
てんこがみかん星人を手で掴み、無理矢理かぐやの口にみかん星人を押し込もうとする!

「ちょ、やめなさい!何をしようとするの!」

「早い所みかん星人を飲み込むべきそうすべき!」

「うう、かぐやさん意外と力が強いど…。」

「諦めるな、あと一息だてんこ!」



ゴオッ!



しかし、次の瞬間診察室の入り口から飛び込んでくる影が一つ!


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   i::::::::/::::::ハ_ニ;ヽ::::::::::::::::l:::ー-‐<__フ     /   i.      |  |  ノ/ 
   ハ:::::::レヘ::i' __.ノ ヽ、::::::: ̄ ー‐-‐::::::::<!、    l_,,..-< _   /,..-‐''" 
   |::::::::ノ:::l:|" _}  `丶.:::::::、;;;;__:::::::::::::::::`_、_l:::::;;::l    ヽ/_
   ノ:::::::::::::ハヽ、 ノ`           ̄ ̄ ̄ ̄ ' ー ―――-┘
  イ:::/::::::/:::イヽ>, -r=i':´イ:::ハノ
  〈rヘ:::::!::レ´   `y二」ヽレ':::〈  

「ぐはあっ!?」

てゐは顔面でテルヨフの体当たりをもろに受けてしまった!
その衝撃でダンボールがハズレ、てゐの素顔がかぐやの目に映る。
「…!て、てゐ!?アンタ何してるのよ!」

「ちっ、ばれちゃったか…こうなったらあたしも本気で行くしかないね!」

「そうは行かないわ!一般ゆっくり相手には使わないって決めてたけど、
 相手があなたなら話は別よ!クロックアップ!」

シュンっ!

次の瞬間かぐやとテルヨフの姿が消える!

「あ、あれ!?消えた!?」

「テルヨフも居ないんですが!?」

かぐやを押さえつけていたれみりゃ達はかぐやとテルヨフの姿が消えたので動揺する。

「みんな落ち着け!クロックアップはあまり長時間使えるものじゃ無い!
 まだ遠くには逃げて…。」

ドガアッ!バキッ!

と、その時通路の方から派手な殴打音が聞こえてきた。

「…え?」

「今のは何の音だど?」

嫌な予感を覚えるてゐたち。
と、診察室に誰かが入ってきた。



_人人人人人人人人人人人人人人人_
>                      <`' 、_ \    /|
>   そこまでよ!!     <-‐',`丶 ` ̄  /|
>                      <: ̄:ヽ_`、__,/_,l-‐┐
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄: : !.: : : |.`r七´    |
  |::::|/\. l : |::|: : !: : : :|:| |: : : : |: : |: : : |: : |.: : :|: : :! :∨\::::.   |7
  `7,.. -,'´: : |::|: : |: : :,.レ\: : :|: :|.|: :l: :/|: : |: : :|: : `ー-|`"'ー´/
  .〈 /|: : : :|::|: :,.|: : :l\ \: : |: :|.|:/ .|::/: : :|`.: :|:: :|: |ン\./
   `|: |: : : :|: |: : :|\:| \_ \|: :|::/ /._,._ .|: :/|: : :|: : |: : |__.く
    |:::|ヘ: : :ト, |: : :レ( !:::::‘1  |: :/ !::::::::‘1 )|: : :|: : |::!: :| _.)
    |::| |:|: : |:|: |: : ト. ` ̄   |/   ` ̄  ノ: : ::|: : :|:|: : |´  、′     、 ’、  ′     ’      ;
    |::| |::\:|:| :|: : |.            ノ(  /: : :イ: : : |ハ: :|     . ’      ’、   ′ ’   . ・
    レ |: : :!: | : |:. :l、  ノ( 'ー=ヨ ,,  ⌒ /: : /: |: : : ト |: :|    、′・. ’   ;   ’、 ’、′‘ .・”
      |: : |: :|: : |: : |\⌒        /: : /: : |: : : |:| |/        ’、′・  ’、>>350-352  ’、
      |: : |: :.|: : |: : |: : :`:T ー-‐   r.´: : :/!: : :|: : : :|.:|ノ      ’、′  ’、  (;;ノ;; (′‘ ・. ’、′”;
     /: : |: : |: : |\|-=ニ´l__ ┌- 上ニ>イ: :|: : :|: : : :|: :|   ’、′・  ( (´;^`⌒)∴⌒`.・   ” ;  ’、′・
     .イ: : :|: : /: : |.-┤  _/ |/入    ): : |: : :|: : : :|: : |     、 ’、 ’・ 、´⌒,;y'⌒((´;;;;;ノ、"'人      ヽ
  /:/: : : |: / : : : |_,,..-‐''  | .| ./  イ: : : |: :/: : : : |: : ヽ          、(⌒ ;;;:;´'从 ;'   ;:;;) ;⌒ ;; :) )、   ヽ

「あんた達…勝手に診察室で何を騒いでいるのよ…。」

入ってきたのは、怒りに満ちた表情をしたナースぱちゅりーだった。
傍にはぱちゅりーに殴られて気絶しているかぐやとテルヨフの姿がある。

「え、あの、これはその…ちょっと色々ありまして…。」

ズンズン迫ってくるナースぱちゅりーにどう言い訳しようか考えるてゐ達。
しかし、今のナースぱちゅりーにはどんな言い訳も通用しないだろう。

ゴオッ!

瞬間、ぱちゅりーはてゐ達の懐に飛び込む!


   _人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
   >  あんたたち!そこまでよ!そこまでよ!!! <
    ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
              _,,,, --──-- ,,,__
            , '´     __     `ヽ、,ヘ
          .くヽ_r'_ヽ 、 ,、_) ヽ ,______r'´イ´
          ['、イ_,-イ、ゝ,_, ,イ_,-,_ゝヽ、__〉, r、
      r 、    ,! 、!-|ーi、λ_L!」/_-i、|〉',ヽイ  / L
      > ヽ  i_ノL.イ (ヒ_]     ヒ_ン ).!_イ  | | /つ  )
     (  と ト、 ヽ! |.i""  ,___,   "" | ! |  |/ "'''ーく ミ
      〈 ⌒  \.| ! ',.   ヽ _ン   .,! ! .|  |     〉
    (⌒ヽ彡ノノ   |  |ヽ、       イノi .|   .|   ミ ミ ̄フ⌒つ
    (と |  彡 | | .| ` ー--─ ´/ /入、  | ミ    / ノ


そしててゐ達に強烈な突きを連発した!

『うわぁあああああああああああ!』

「き、効く…これは効く…。」

「これ…シャレにならんど…。」

「お、黄金の鉄の塊のナイトでもこれは耐えられねぇ…。」

「ちくしょー殺せぇ…いっそらんを殺せぇ…。」


こうして、てゐ達はぱちゅりー神拳必殺奥義、“そこまでよ百裂拳”の前に敗れ去ったのであった…。


~☆~


2週間後

包帯でグルグル巻きにされた状態のてゐ達が屋上でのんびりゆっくりしていた。

「…ハァ、結局結果は散々だったね、あの騒ぎの所為で入院期間は延びちゃうし…。」

てゐはそう言って深いため息をつく。
2週間も入院生活を続けていると、退屈で退屈で仕方ないようだ。

「でもかぐやさんも入院したし、当初の目的は無事に果たせたど!」

「後は白蓮のやる気しだいというわけですな。」

「ふっふっふ、それについては今日良い知らせがあるてんこ!」

その言葉を受けてにてゐたちの視線が一気にらんに集まる。

「なんと、白蓮さん、意中のゆっくりに告白したらしいてんこ!
 そして見事に相手もOKの返事をくれたそうだてんこ!」

「ええ!?マジでてるよと白蓮さん、付き合う事になった訳!?」

らんの報告を聞いて、驚きの声を上げるてゐ。

「告白現場を直接見たわけじゃ無いけど、どうやら、入院が延びたことを知った白蓮さんが思い切って思いのたけを打ち上げたらしいてんこ!
 白蓮さんが人の手に渡ってしまったって入院患者たちの間では話題になってるてんこ!」

「へぇ、おとなしそうな白蓮さんにしては、思い切った事をするもんだねぇ。
 …案外、どっかの駄目ゆっくりの言葉が心に響いたのかな?」

てゐはニヤニヤ顔でらんの方を見る。

「…そ、そんな訳無いてんこ!」

らんは恥ずかしげな顔でそう答えた。

「…あ、てゐさんあっち見るど!」

と、れみりゃが屋上から庭を見下ろしながらそう言った。
「?庭に何かあるの?」
てゐ達が屋上から庭を見下ろしてみると…なんとそこには白蓮さんの姿があった。
その表情は何だか晴れやかで、正に恋する乙女だ。

「そういえばこれから白蓮さんがそのお相手とデートするって話が聞いたてんこ。」

「ほう、ならこれからかぐやと白蓮さんのラブラブイベントが起こるわけですか。」

「それは見ものだねぇ、てるよの色恋沙汰なんてめったに見れるもんじゃ無いし…。」

てゐ達全員の視線が、白蓮に集中する。
その白蓮に連れられるように、相手のゆっくりも姿を現した。


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            人:.:.ノ::::( ,__,    ,__,/:.:.ノ/ *
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  ヽ、 i   i |::ヽ:\/''::::T'i::->.., ______ ._イノ::(,--.:.\,-.
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       ┼)人 .:.:.::/::ヽ.::::::::|\ノ\ノ|:::::/Y/:ゝ、__,ハ(
  __人__      )/V/ .:.:.:.〉::::::::|ノ\ノヽ|::::| ヽ/::/::::/   +
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…テルヨフも初めてのデートだって事もあってか、なんだか恥ずかしげな表情をしていた。
白蓮はそんなテルヨフを、両手でおひめ様抱っこして持ち上げる。
初々しいカップルはそのままデートへと向かうのであった。
そして、てゐ達はその様子を見て眼を点にしていた。
…勿論、目が点になっていた理由は言うまでも無いだろう。


「…え~と、何あれ?」

てゐがらんにそう問いかける。

「…白蓮さんが言ってた、自分とは住む世界が違うゆっくり、じゃ無いかてんこ?」

「ああ、なるほど、そういうオチですか…。」

「あまりのベタ過ぎるオチに悲しみが鬼になった。」

「…こういう時、れみりゃ達はどうすれば良いんだど?」

「あれに決まってるでしょ、それは。」

「ああ、あれね。」

「それじゃあ皆さんご一緒に。」


ズッコケ!


てゐ達は屋上で並んで一斉にズっこけた。




てゐ魂十一話終わり


  • 開幕AAの三連コンボから一気に読んでしまった. -- 名無しさん (2009-10-27 23:05:38)
  • 途中送信しちゃった……。こういう今まで出てきたキャラが病院とかで集まって騒動引き起こすのは元ネタでもある光景だけど、やっぱ楽しいなwらんはマダオポジションだったのかwしかし作者の人は何故テルレンの境地に至ったのだろう? -- 名無しさん (2009-10-27 23:06:34)
  • 今回も面白かったw 聖さんにしろ、この前のムラサにしろ、星の面々を早くも上手く料理してますね。 かぐやどころかテルヨフとこの組み合わせとか、こういう無茶な所がこのシリーズの一番の醍醐味ね -- 名無しさん (2009-10-27 23:43:34)
  • ケロちゃんの脳内メーカーで吹き出してしまった。適度に混ざった賢の字が笑える。そしてさり気なく肉いれんなw -- 名無しさん (2009-10-28 01:08:23)
  • 誤字チェックお疲れさまです。 -- かに (2009-10-28 20:28:54)
  • 修正完了!報告の方もいつもお疲れ様です。 -- 名無しさん (2009-10-29 16:34:42)
  • ぱちゅりーが爆破した>>350-352って誰だw -- 名無しさん (2009-10-29 19:01:06)
  • お姫様抱っこというよりはマッスルインフェルノに見えるw -- 名無しさん (2011-02-08 15:09:33)
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最終更新:2011年02月08日 15:09