さてさて、本日のお話のテーマは一言で言うならお友達。
親友、悪友、腐れ縁、友情とは様々な形がございます。
離れていても俺達の友情は永遠だぜ!これも少年漫画では使い古された謳い文句、
…しかし、現実はこの言葉通りには行かないもの。
長き時の流れは時にその絆の形を変えてしまうものでございます。
今回の物語にでてくるゆっくり達も、その絆に翻弄される事と相成ります。
はてさて、一体どのようなお話になるのやら・・・。
おッと、悦にはいって
お約束を言わずに本編に入る所でした。
この小説は銀魂のパロディでございます。
でてくるゆっくりはロクな人格者ではございませんし、
酷い目に合うゆっくりもでてきます。
それらを許容できない方は席をお立ちに、
許容できる方はお座りになって物語をお楽しみください。
てゐ魂 第十二話「あの歌がニコ動画にUPされた時、私は言いようの無い感動を覚えたんだ。…星蓮船、四面クリアできてないけど。」
ゆぶき町の中央を流れる大きな橋。
ゆっくり達の往来に使われる橋のど真ん中で座っている籠を深く被った虚無僧のような出で立ちの胴つきゆっくりが一人。
いや、厳密にはそのゆっくりは胴つきゆっくりではない。
反逆ゆっくりのリーダーであるかぐやが機械の身体を見につけ、虚無僧に扮しているのだ。
そして、その前には小さなお鉢が置かれ托鉢を行っているように見えるがそれは仮の姿。
真の目的はゆっくり達から世間の情報をリサーチするのが目的だ。
「まりさ!明日近くのゆっくりデパートでバーゲンセールをやるそうよ!なんと冬物オール半額!」
「おお!それは凄いぜ!明日の激戦に備えて今から鋭気を養わなくちゃな!!」
「明日バーゲンセールか…そろそろ冬物も仕入れなくちゃ行けなかったわね。」
…仕入れている情報が限りなく庶民レベルのような気もするが、それは気にしないでおこう。
「相変わらず、そんな格好でこそこそ隠れて生きてるのね、かぐや。」
と、そんなかぐやに一人の胴つきゆっくりが話しかけてきた。
「え?」
いきなり呼びかけられたかぐやは驚いて籠に開いた穴から前の様子を見る。
目の前に居るのは、ZUN帽を深く被っていて顔が良く解らない以外は何処にでも居そうな胴つきゆっくりだった。
「…あんたも似たようなものの気がするんだけど。」
しかし、かぐやは既に見抜いていた。
その胴つきゆっくりの体が、自分のものと同じ機械仕掛けの身体――義体であることに。
そして、そんなものをつけて町を歩いているゆっくりには二通りのゆっくりしか居ない。
見栄っ張りで胴体をつけているか、普通の格好では町を出歩けないから変装しているか、だ。
「まぁ、確かにあなたの言う通りね。」
どうやらかぐやの予想は当たっていたようだ。
「…で?あなたはこんな犯罪者に何の用かしら?」
かぐやは不機嫌な顔で目の前の胴つきゆっくりのフリをしているゆっくりに問いかける。
「あら、あなたまだ気づいていないの?」
「?何のことよ?」
かぐやは彼女の言葉に首をかしげる。
「あ、そっか、こんなの付けてちゃ解らないわね。」
そう言ってかぐやの目の前に居るゆっくりはZUN帽に手をかけた。
「…あ!」
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/ ̄ヽ ゝ、_|ヽォ、_ ヽ
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レ' l / / rェzァヽ、\ 〈 リ
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人 ヽ/ '-=-' ∠(ノ‐' ( ハ
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) / ̄ヽ/l8l\/ `(,ノー、》'、/ ヽ`ヽ
ZUN帽の下に隠されたゆっくりの顔を見て、かぐやは懐かしいものを見たような顔になった。
~☆~
公安⑨課本部 会議室
現在、会議室には公安⑨課で働く胴付きゆっくり達が全員集合していた。
固っ苦しいことが苦手なゆっくり達らしく、会議室と行っても畳の上に座布団という実にゆっくりした構成になっている。
座布団の上に座った公安⑨課の視線は、全て上座に居るれてぃ、ゆうぎの方へと向けられていた。
「…あ~これより今年のゆっくり建国祭における警備の配置について説明させてもらう、れてぃ。」
「ええ。」
れてぃはホワイトボードの前に出ると、ボードに一枚の大きな紙を磁石で貼り付けた。
簡単に書かれた見取り図のあちこちに丸が書かれておりその丸の中にはゆっくり達の名前が書き込まれていた。
「これが今年の警備の配置よ、今回は全員で会場中を厳重に警備してもらうわ。」
れてぃはホワイトボードを背にそう説明する。
それを聞いたゆっくり達は明らかに不満げな顔をする。
でも声には出さない、れてぃが怖いから。
「れてぃさん、今年は全員で警備に着くなんて珍しいですね。
ここまで厳重にするのには何か理由があるんですか?」
と、大妖精がそんな質問をする。
毎年、この祭りの警備に公安⑨課は引っ張り出される。
しかし、基本的にはそ警備は全体の半分ずつ、ローテーションで行っている。
ゆっくりは本来、働くより遊ぶことが大好きな生き物、
半分ずつ仕事と遊びをローテーションにしないと、モチベーションが下がってしまうのだ。
「理由は二つあるわ、一つは今年は大統領がこの祭りを見に来るのよ。」
大妖精の問いかけに、れてぃがそう答える。
「…ええ!?大統領!?」
「国民にはめったに顔を出さない大統領が!?」
「そりゃ一大事だぜ!」
れてぃの言葉を受けて、ゆっくり達が騒ぎ出す。
大統領といえば大体予想がつくだろうがゆっくりの中で一番偉いゆっくりは大統領と呼ばれている。
しかし、殆どのゆっくり達はそのことは知っていても、実際どんなゆっくりが大統領に付いているか良く知らない。
「拝んで置こうかな、大統領の顔、拝んでおこうかな?」
「なぁ、大統領の写真って撮っていいのかな?」
「やべぇ、テンション上がってきた!」
ゆっくり達は大統領の話で盛り上がっている。
遊ぶことより何より、面白いことには更に興味を持つ、それがゆっくりである。
「…あなたたち、これは遊びじゃ無いわよ、この国の象徴とも言える大統領は
絶対に守らなくちゃいけない存在!
…もし怪しい奴がいたら、全力でフルボッコにする位の気持ちで行きなさい。
もし間違いがあったとしても、私が責任を取るわ。」
「ゆ、ゆっくり理解したよ!」
大統領の護衛という、なんとも真面目な話を受けて、ゆっくり達も真面目になったようだ。
…と、一番前方で座っていたちるのが突然立ち上がり、こう言った。
「れてぃ、あたいには怪しい奴と普通の奴の見分けが付かないから
目に付いた奴は片っ端から氷付けにするけどいいかな!」
「…ゴメン、訂正、もう少し冷静になってね。」
周りにいるゆっくり全て氷付けにして笑っているちるのの姿が脳裏をよぎったれてぃはそう訂正した。
と、今度はゆうぎが口を開く。
「もう一つ、今年は警備を厳重にする理由がある。」
ゆうぎはそう言って、TE○GAの中から一枚の紙を取り出し、ホワイトボードに貼り付けた。
ローション塗れのその紙はどうやら、手配書のようだった。
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「…こ、このゆっくりって…!」
手配書を見たゆっくり達がざわめき始める。
「一年前に起きたゆっくりホテル爆破事件は皆も知ってるな。」
「し、知ってるよ!とまっていた胴付きゆっくり含む合計五十匹以上のゆっくりが
永遠にゆっくりしてしまった事件だよ!」
「そう、その主犯がこのゆっくり、反逆ゆっくりの中で最も危険とされているゆっくり…
綿月とよひめだ。
この事件以降、姿を現さなかった彼女が最近ゆぶき町で目撃されたという情報を得た…。
…大統領が来る祭りが近づいている時に奴が現れた、これで警備を厳重にしない馬鹿が何処に居る?」
ゆうぎの言葉に、答えを返すゆっくりは誰も居なかった。
~☆~
…橋の上では、かぐやととよひめ、二人の反逆ゆっくりがにらみ合っていた。
「…あなた、去年の爆破事件以来とんと姿を見せなかったじゃ無い、
今まで何処で何をしていたのよ。」
「あの事件で有名になりすぎたからちょっと人間の国でゆっくりしていただけよ、
あ、これお土産だけどお仲間同士で食べてね。」
とよひめはそう言ってかぐやに梱包された箱を取り出した。
箱には絶対許早苗饅頭と書かれている。
(何これ、人間の国って良く解らないもの売ってるわね。)
かぐやはそれを見て怪訝とした表情になった。
まぁ、そんな事気にしている場合ではない、かぐやはとよひめに話しかけた。
「それでとよひめ、、あなたは何で急にこの国に戻ってきたのよ。
そのまま胴つきゆっくりの目が届かない人間の国でジッとしていてもよかったんじゃない?」
「あなたに言われたくないわね…まぁ私が戻ってきた理由は、これよ。」
とよひめが一枚のチラシをかぐやに見せた。
「ゆっくり建国祭」
チラシにはそう書かれている。
「…ああ、もうそんな季節だったのね、冬物に気を取られて忘れてたわ。」
かぐやはチラシを見て、そんな感想を呟く。
「あなたらしいわね…その調子じゃあ大統領がこの祭りを見学に来ることも知らなかったのかしら?」
「…大統領?」
それを聞いたかぐやは考える。
何故、とよひめがゆっくりの国に舞い戻ってきたのか、
…そして、一つの結論に達したとき、かぐやは顔を真っ青にした。
「…とよひめ、アンタまさか…。」
「祭りの日に大統領に何かあったら、それはそれは大騒ぎになるでしょうねぇ。」
とよひめはセンスを口に当てて、表情を読めないようにしながらそういった。
しかし、口元を隠したくらいではどうしようもない位、とよひめの表情には邪悪な感情があふれていた。
「おッと、人を待たせてるのを忘れていたわ、じゃあね。
祭りの日には、一緒に花火でも見に行きましょ。」
とよひめはそういうと、かぐやに背を向けて歩き出した。
かぐやは立ち上がり、とよひめに問いかける。
「とよひめ…あなた何を企んでるの?」
「…決まってるでしょ。」
とよひめは怪しい笑みをうけべて、こう答えた。
「…ぶち壊すのよ、この国を。」
そう言って去って行くとよひめの背中を、かぐやはただ、見守るだけだった。
~☆~
うぃいいいいん!ガガコーン!ガチャガチャ!
これでもかとやかましい音が、周囲に響き渡る、
その音の震源地は、ガラクタの山に囲まれたガレージの中。
そのガレージの中と外を遮断する鉄製のシャッターの前にゆっくり達が集まっていた。
全員、ゆぶき町に住んでいるゆっくり達である。
「こら~!いい加減にしろ!ここ数日でかい音を立てやがって!」
「ゆっくりしていないで早く出てきてね!」
「ここ数日の騒音で全然眠れないよ~!」
シャッターの中のゆっくり達は口々にシャッターの中に居るはずのゆっくりに文句を言い続ける。
…しかし、シャッターの中から何の返事も帰ってこない。
暫くして、ゆっくりの中から一匹、更に前に出る。
彼女こそゆぶき町四天王が一人、スナック封魔録のママさん、みま様である。
「いい加減出て来な!あんたが出している騒音の所為で不眠症になったゆっくりが一杯居るんだよ!
見てみな!このゆっくり達のクマ!」
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みまの言う通り、ゆっくり達の目の下には大きなクマが出来上がっていた。
「とにかく出て来な!今回ばかりは徹底的に話し合おうじゃ無いか!」
大声で年甲斐も無く呼びかけるみま様。
しかし、それでもシャッターは開くことは無かった。
「くう、これだけ言っても出て来ないとは…こうなったらもう、あいつらだけが頼りかねぇ。」
みまはそう言って悔しそうに歯噛みした。
そして、みまは空を見上げる。
太陽の傾きから現在の時刻を測るためだ。
「…に、してもなんか遅すぎやしないかねぇ、あいつら。」
みまは未だにやって来ない彼らに対してため息をつく。
その時だった。
「いやぁ、ゴメン、ゴメン。」
ゆっくりの群の後ろの方から、そんな声が聞こえてきた。
「ハイハイ、ごめんなさいよ~。」
そう言いながらゆっくり達を書き分けて現れたのは、ごそんじ万屋三人組。
「よっ、呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃ~ん。」
てゐはなんとも呑気そうな口調でみまに話しかける。
それに対し、みまの方はイライラした顔つきだ。
「遅いよ!何モタモタしていたんだい!」
「まぁまぁ落ち着いて、ゆっくり何だからゆっくりしなくちゃ
ゆっくりできないゆっくりなんてあれだよ、何だか良く解らない顔だよ。」
「見たまんまだねぇ!それは!」
「…で、要するにあそこのシャッターを閉めた建物に引きこもっているゆっくりを引きずり出せばいいんだよね。」
てゐはそう言って建物の方を見る。
相変わらず、建物からはなんだか化け物みたいな唸り声が聞こえてくる。
「ああ、そうだよ…手はあるのかい?」
「まぁ任せてよ、れみりゃ!」
「了解だど!」
てゐに呼ばれて、れみりゃが一番前に出る。
彼女の頭の上にはラジカセが乗っけてある。
「一番、れみりゃ=スカーレット!歌わせてもらいます。「white Lotus」!」
そのラジカセをおもむろに地面に置くと、れみりゃはそのラジカセのスイッチを入れた。
~~♪~~♪♪~♪
ラジカセから、優しく、暖かい旋律が聞こえてきた。
「ゆゆ?何このきょく。」
「とってもゆっくり出来る旋律だね。」
その旋律を聴いて、先ほどまで怒っていたゆっくり達の表情が穏やかになっていく。
見んな、その局に聞きほれていたその時だった。
…そして。次の瞬間。
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「胸ーに~の~こ~る声~♪手をのば~せば、とど~くと、自分を~いつわ~っている~。」
この世のものとは思えない怪音が当たりに響き渡った。
『ギャアアアアアアアア!』
ゆっくり達は言わずもがな。
れみりゃの歌を聞いてみんな辺りを飛び回っている。
「おいいいいいいいいい!何だいこれは!あたしは騒音を止めてくれっていってるんだよ!
余計に酷くしてどうするのさ!」
みまはてゐに向かって騒音に負けないぐらいの大声で怒鳴りつけた。
「ん~まぁ、毒をもって毒を制すって奴?こういう奴は同じ事をしてやらないと
自分がやってる事が迷惑行為だって自覚を持たないもんだよ。」
そう言いながらちゃっかり自分の長い耳を耳の穴に差し込んで耳栓をするてゐ。
この場にいるゆっくりの殆どが胴なしだから手で耳を防ぐことも出来ずに悶え苦しんでいるというのに
かなりちゃっかりした奴である。
「もうちょっとマシな方法は無かったのかい!?これ以上町の皆を騒音地獄に叩き込んでどうするのさ!」
「辛いのはれみりゃだって同じだよ、公衆の面前で音痴晒してるんだから。」
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「とわ~に~残る~涙~跡♪~誰~も~が花開く、その時まで♪」
「その割にはノリノリじゃないかい!あれ明らかにヘブン状態になってないかい!?
って言うかアレンジ台無しにも程があるよあれは!」
めっちゃ楽しそうにWhiteLotus(アレンジ kaztore 作詞 azuki)を熱唱するれみりゃを見ながらみまが怒鳴りかけて来た。
「あれ?おっかしいなぁ~。」
てゐはめっちゃとぼけた顔でそう言った。
「白々しい顔をするんじゃないよ…!」
みまは血管が切れそうなくらい怒りの表情を露にしていた。
「れみりゃ!一人だけで歌うのはずるい!私にも真紅を歌わせるべきそうすべき。」
と、てんこがカセットを持ってれみりゃにそう言ってくる。
…って言うか、このご時世にカセットってどれだけレトロなのだ?
「こら!歌っている最中に邪魔するんじゃないど!」
いい所だったれみりゃは大声でてんこに向かってそう言った。
そんなれみりゃ達にてゐはこう呼びかける。
「お~い!次はあたしが『しあわせうさぎ』歌うから!」
「あんたも歌う気かぁい!もうやけだ!だったら次はあたしも歌わせてもらうよ!」
「あ!だったられいむも歌うよ!」
「まりさもだぜ!」
てゐとみまのやり取りを聞いて、苦情を良いに来たゆっくり達までカラオケ大会に参加すると言い出した。
「ちょッと!次はあたしだっていってるでしょ!」
「じゃあ皆で大合唱ってのはどうだい!」
いつの間にやら次に歌う曲で言い争いを始めたゆっくり達。
その時!
ドゴァアアアアアアアン!
派手な爆音と共にシャッターが吹っ飛んだ!
「…え!?」
ゆっくり達は驚いてシャッターが吹き飛んだ建物の方を見る。
キュラキュラキュラキュラ…。
独特のキャタピラ音と共に、建物の奥から出て来たもの、それは…。
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ソ (ノ´\ヽ_ `i tァ‐<´!/`∨
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戦車の上にでかいゆっくりが乗っているというかなり変わったデザインの…。
…えーと、何だこれ、
乗り物といって言いのかゆっくりと言っていいのか。
とにかくそんなものが現れた。
その砲口からは煙が上がっていることから、シャッターを吹き飛ばしたのはコイツであることは明らかであった。
ゆっくり達は戦車に驚いて一斉にてゐ達の後ろまで交代する。
そいつはてゐ達の目前まで来て、キキッと止まる。
「…ハァ、こりゃまた妙なのが出て来たねぇ。」
てゐがその物体を見てそうつぶやく。
「あんた達!人の家の前でうるさい音を立てるんじゃないよ!」
と、変な物体からそんな声が聞こえてくる。
「!?コイツ、喋るの!?」
いきなり喋ったので動揺するてゐたち。
「あ!違うど!これの上に誰かのってるど!」
れみりゃがそう言ってゆっくり部分の頭の上を指差した。
そこには確かに一匹のゆっくりが乗っかっていた。
ゆっくりはてゐ達の前に飛び降りてこう叫んだ。
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「あんた達!りかの工房の前でギャーギャー騒がないで!」
飛び降りてきた、三つ編みの胴無しゆっくりの迫力に少し押されてしまったてゐ達であった。
「…ようやく出て来たね、りか。」
みまはそう言ってりかと名乗ったゆっくりの前へと出て来た。
「騒がしいのはアンタの方だよ!毎晩毎晩!ウィ~ガッシャン!ウィ~ガッシャン!
どれだけのゆっくりが不眠症になっているかアンタには解るのかい!?
ゆっくり一のからくり技師だか何だか知らないけど、調子に乗るんじゃないよ!」
そして、怒涛の勢いでりかに怒鳴りかける。
だが、りかの方も負けてはいない。
「寝てないのはこっちも同じよ!こっちも祭りの準備で不眠不休なの!
それにそんな下品な音は出してない!ギュィイイイイイン!ゴゴゴゴ!ガチャッ!よ!」
「音の聞こえ方はどうでもいいんだよ!」
みまとりかの口げんかは平行線であった。
「てゐさん、何か凄いことになってるけど、どうするど?」
れみりゃが不安そうな顔でそう問いかける。
「まぁ、成り行きに任せればいいんじゃ無い?」
それに対するてゐの答えは、実に無責任なものであった。
「ああもう!イライラする!こうなったら全部ゆっくり戦車で吹き飛ばす!」
「ゆ!」
うぃいいいいいいいん!ガッシャン!
りかの号令でゆっくり戦車の砲身部分がゆっくりに向けられる!
「!?」
「ちょ、まさかまりさ達にぶっぱなす気じゃ無いだろうな!」
砲口が自分たちに向けられてゆっくり達は恐怖の声を上げる。
「ちょ!アンタ、堅気に手を出すのはやめておきな!」
みまは慌ててそう忠告する!しかし…。
「発射!」
ドオンッ!
そんな彼女の忠告を無視して、ゆっくり戦車は砲弾を発射した!
砲弾が、ゆっくり達の真上まで飛んでいく!
「うわあっ!」
思わず眼をつむるゆっくり達!
パカっ。
しかし、予想外なことに聞こえてきたのはかなり間抜けな音だった。
「…?」
ゆっくり達が何だと思って顔を上げると、砲弾はゆっくり達の頭上で二つに開いて、地面に落下した。
良く見ると、発射された砲弾は発泡スチロールで出来ている。
仮に当たっても、痛くも痒くもないだろう。
「…何だ、あれだけかよ。」
「見掛け倒しだね!」
あまりのあっけなさに思わず笑い出すゆっくり達。
しかし、異変はその直後に起こった。
「…あれ?何だか鼻がむずむずしてこない?」
「目も痒いよ!しぱしぱするよ!」
「うわああああ!クシュン!クシュン!クシュン!」
ゆっくり達は、鼻がむずがゆいわ、目がシパシパするわでとんでもない事になっている。
「フン、今撃ったのはスギ花粉砲弾よ!」
りかはゆっくり達に向かってそう言いはなった。
しかし、ゆっくり達はりかの言葉なんか耳に入れている余裕は無い!
さっきも言ったけど、ゆっくり達は全員胴無しなので、目を擦る事も鼻を擦る事も出来ない!
ただひたすらに目から涙を流し、鼻水を垂れ流すのみである。
辛い!これは辛い!
「こ、これはマズイいいいい!」
「も、戻って顔を洗ってこなくちゃ~!」
鼻水と涙まみれになったゆっくり達は凄い勢いで逃げ出してしまった。
「フフン、まぁ、こんなもんね。」
逃げ出したゆっくり達を見て、りかは満足げに頷いた。
「中々えぐい兵器を使うねぇ、アンタ。」
今までの様子を見ていたてゐがそう呟く。
スギ花粉砲弾から離れていた為、てゐを初めとした万屋の面々には効果が及ばなかったのだ。
「…何、あんたまだ残ってたの!?」
りかはてゐの姿を見て明らかに不機嫌そうな顔をする。
「ホラホラ、そんなに不機嫌な顔をするんじゃないよ。」
そう言ってなだめるてゐだが、今のりかの耳には入らない。
「あんたもスギ花粉責めにしてやるわ!ゆっくり戦車!」
そう言ってりかがゆっくり戦車の方を振り向いた。
___ _ \ `ヽ! ,ハ
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ハ, `ヽ:::!/ ``ヽ,丶 \__:;:. ''"´ ̄`○)i ノ ハ/ __/
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ト | `ト--ヽ_| --丶 ! |ノ / . / __ ヽ. \:::::::::::::\
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\ | ) 八 \'' ,ィ' ハ 〉 | 八 // ̄  ̄/// , ' !
ソ (ノ´\ヽ_ `i tァ‐<´!/`∨ |'/ \|', 'ー=-' / /| |
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「ほほう、見事な造詣だと感心するが、何処もおかしくは無い。」
「ゆ~ゆ~!」
てんこが、ゆっくり戦車を色々いじくっていた。
ゆっくり戦車は、明らかにいやそうな顔をしている。
「…ちょっとぉ!人の作品に何してるのよ~!」
思わず絶叫しててんこたちの元へと駆け寄るりか。
そして、次の瞬間。
ゴキ。
「あ。」
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「…ゴメン、完全にやってしまった感。」
てんこは折れた砲身を持ってりかに謝った。
「何やってんのぉおおおお!」
りかは血の涙を流しそうな勢いで絶叫した。
そして、てんこから砲身を奪い取ってゆっくり戦車の元へと走り寄る。
「あ~あ!明日の祭りには間に合わせなくちゃいけないのに何て事してくれるのよ~!!」
凄い勢いで絶叫し落ち込むりか。
「よし!アイツが落ち込んでいるうちにガラクタを運び出すよ!」
「ゆーしょ!ゆーしょ!」
みま達はこの隙に建物の中に詰まれていた工具やガラクタを外に運び出す。
ちなみにスタッフであるゆっくり達は近くの公園でスギ花粉を落としてきたゆっくり達です。
早い、戻ってくるのが早すぎる。
「ちょ、あたしの作品を勝手に運び出さないで!」
みま達が勝手に家の中のものを運び出していることに気づいたりかはあわててゆっくり達を止めようとする!
「でぃふぇ~んす!」
「でぃふぇ~んすだど!」
…が、行く手をてゐ達に思いっきり阻まれる。
「ちょ、退きなさいよ、退けっていってるでしょ、聞こえてないのかおらぁ!」
りかの叫びが辺りに響き渡った。
~☆~
最終更新:2011年02月08日 15:19