忠告、
これは銀魂のパロディです。
でてくるゆっくりにロクな奴はいませんし、
酷い目に合うゆっくりもいます。
それでも見たいと言う方はどうぞ。
てゐ魂 第十三話「学園祭の準備って想像以上に盛り上がるよね。」
河川敷の遙か向こうから、祭りの喧騒が聞こえてくる。
そう、今日はゆっくり建国祭、ゆっくり達がゆっくりの国を祝うお祭りである。
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ダダダッ
今頃祭りの会場では、スィーに乗ったゆっくり達のパレードが開催されている事だろう。
そんな祭りを河川敷から見つめているゆっくりが一匹。
「…そういえば建国祭ではお祭り限定のどんべぇがでるって話だったな…
今から行ったほうが良いかな~早く行かないと売り切れそうだもんなぁ…。」
てゐはそう良いながらフラフラと祭りをやっている方へと進んでいく。
「こら!何してるの!」
スッカーン!
そんなてゐの後頭部に、レンチが思いっ切り直撃する。
「…あだぁ~!?」
思わず悶絶するてゐ。
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「まだ戦車が組みあがっていないでしょ!後一台何だから早くくみ上げる!」
悶絶するてゐに向かって、りかが激しく怒鳴りかけた。
ちなみに言うまでも無い事だが、レンチを投げたのは彼女である。
「え~でも、もう祭りが始まってるし…。」
てゐは不満を思いっきり漏らしている。
「…てゐさん、ここまで来たんだから…最後まで付き合うど…ウヘヘヘヘへへへへ。」
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♪ rー-、,.'" `ヽ、.
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く::::::::::`i / ゝ-'‐' ̄ ̄`ヽ、_ト-、__rイ、 }^ヽ、
.r'´ノ\::::::::ゝイ,.イノヽ! レ ヽ,_`ヽ7ヽ___>、_ ノ ハ } \
/ヽ/ r'´ ィ"レ (ヒ_] 》 《ヒ_ン ) `! i ハ / }! i ヽ
/ / ハ ハ/ ! ━ ━// i ハ 〈〈{_ ノ } _」
⌒Y⌒Y´ノ /l ,___, ハノ i ヽ⌒Y⌒Y´
〈,.ヘ ヽ、 ヽ_ ノ 〈 i ハ i 〉
ノ レ^ゝi>.、.,_____,,...ィ´//レ'ヽハヘノ
れみりゃが酷いクマを作りながらそうてゐに話しかけてきた。
三日間寝てないからか、かなりハイな状態になっているらしい。
「…ハァ、わかったよ、手伝うよ、手伝えば良いんでしょ。」
てゐはため息をつくと、レンチを右耳で持ってゆっくり戦車の組み立てに戻った。
「うぉおおおおおおおおおおおお!」
「ゆぅううううううううううううう!」
一方、てんこの方もゆっくり戦車と戯れていた。
こっちも三日間寝ていないというのに、ありえないほど元気だった。
って言うか最初はおままごとだったのに、いつの間にやらプロレスごっこへと変わっている。
「必殺ぅううううコブラツイストぉおおおお!」
「うるさい!黙れバカてんこ!」
寝不足の脳みそにてんこの絶叫はかなり答えたようだ。
~三十分後~
「お、終わった…。」
組みあがったゆっくり戦車を見て、てゐはそう呟いた。
河川敷に一列に並ぶゆっくり戦車五十台、
三日間の徹夜で完成したそれを見て、てゐ達はなんと無しに感動を覚えたのであった。
「…こうして組み立てたものが並んでいるのをみると、何か、感動さえ覚えるねぇ…。」
「…てゐさん、れみりゃは猛烈に感動してるど…ウヘヘヘヘ。」
れみりゃは寝不足によりナチュラルハイ状態に突入していた。
「…涙を流すか笑うか、どっちかにしなさいよ。」
てゐは半ば呆れながらそう呟いた。
「よかったわ…大統領のお披露目に間に合って…。」
りかの方は完成したゆっくり戦車を見てほっと一息ついていた。
そして、てゐ達の方を向いてお礼を言う。
「今回はわざわざ手伝ってくれて本当にありがとうね。」
「イヤイヤ、あたしはみまさんに頼まれてやっただけだから。」
「これ、少ないけどお駄賃よ。」
りかはそう言っててゐに一枚の封筒を渡した。
開けてみたら諭吉がなんと三枚、お駄賃というには少々高額であった。
「うひょッ!これマジで貰って良いの!?」
「手伝ってくれた人にお礼を出すのは礼儀みたいなもんでしょ、それだけあれば、祭りで遊ぶには十分でしょ。」
「よし!れみりゃ!てんこ!今すぐまつりに行くよ!」
てゐは髪の毛の中に封筒をしまいこむと、てんことれみりゃにそう呼びかけた。
「マジですか、すぐに行くべきそうすべき!」
「え~てゐさん、せめて少し眠らせて…。」
祭りと聞いていく気満々のてんこに対し、れみりゃは睡魔を訴えてくる。
「何言ってるの!祭りと限定版どんべぇは待ってくれないよ!」
てゐはそう言ってれみりゃを持ち上げる。
「て、てゐさん!?」
「よ~し、祭りに出発~!」
そして、れみりゃを持ち上げたままてゐは祭りのある方へと走り出す。
「祭りに即座に向かう万屋に隙はなかった。」
てんこもすぐに後をついて行く。
「て、てゐさん、れみりゃと同じく三徹してるはずなのにその元気は何処から来るんだどぉおお!?」
れみりゃのツッコミがドップラー効果のように辺りに響き渡った。
そんな万屋三羽カラスをりかはジーッと見つめていた。
「…全く、無駄に元気だけは有り余ってるわね、あいつら。」
りかはそういうと、再びゆっくり戦車の方に向かう、
最後の点検をするためだ。
こればっかりは、あの万屋にも任せられない、自分の仕事なのだ。
「…どうやら準備は万全のようね。」
と、りかの背後からそんな声がした。
りかはその声に反応して足を止める。
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/ ̄ヽ ゝ、_|ヽォ、_ ヽ
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. \/ ゝ、__,..-、'´.`´\ ,ノ
/ イ /ヽ、 ヽ.\ ` `ヽ
| /レ'ヽレ' ヽ、二ヽノ  ̄ヽ、_ソ
レ' l / / rェzァヽ、\ 〈 リ
`Y i/ / ""(/`7 〉'ハ
人 ヽ/ '-=-' ∠(ノ‐' ( ハ
( ルノ >.、_,. < (〈 《 ,ノメ 〉
) / ̄ヽ/l8l\/ `(,ノー、》'、/ ヽ`ヽ
振り向くとそこには、一匹のゆっくりがいた。
「さすがゆっくり一のからくり職人ね、これだけ立派なゆっくり戦車、戦場でもめったにお目にかからなかったわ。」
そう言いながらゆっくり戦車に近づくとよひめ。
「…あなたこそ、注文のあれは持ってきたの?」
「…ご心配なく。」
とよひめがそういうと、空から巨大な羽ばたき音が聞こえてくる。
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空から飛んできたのはとても巨大なうーぱっくだった。
「う~お届けものだど~。」
そういうと、巨大うーぱっくの蓋が開く。
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中から現れたのは何十台もの小さなうーぱっくだった。
りかはその中の一人に近寄ると、その中を見る。
「ワザワザ人間の国から取り寄せたものよ、大事に使いなさい。」
ただ何も言わずに箱の中のものを確認するりかにとよひめはそういうと、とよひめはその場を去ろうとする。
と、その前に振り返って一言。
「…フフ、とれると良いわね、盟友の敵。」
それだけ言うと、とよひめは再びりかに背中を向け、どこかへと去っていった。
りかは箱の中を確認した後、うーぱっくに中身をその辺において置くように言うと、工具箱の方へと向かった。
工具箱の中の工具を整理していると、工具箱から一枚の写真が零れ落ちた。
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i.: .ト ヽ _ン /.: .: / |__|,.イ(ヒ_] ヒ_ン ) ト、_ハ、 \
ノ\:\ /.: .: rヽ /`|/"" ,___, "" | | \ ヽ ヽ
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その写真には、楽しそうに笑う二匹のゆっくりの姿があった。
「…見ていて、敵はとってあげる。」
りかはその写真を工具箱の中にまたしまい込むと、ゆっくり戦車の方に向かおうとする。
…そこで気づいた。
「…あれ?アイツは?」
アイツ―にとりフェイスのゆっくり戦車の事である。
あのゆっくり戦車がいつの間にかいなくなっていることに気づき、りかは戸惑いを覚えた。
一体何処に?りかは何処に消えたか考える。
…そして、思い出した。
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 ̄フ...人____( ) )''''''''' '''''ヽ_..,,-" !
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___ _ ノ ヽ ヽ ゝヽ人人、/_ノノ i ',
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ハ, `ヽ:::!/ ``ヽ, ( 、.._ __ ,.イ ヽ ヽ(_,i !,,.-''" ノ
| O' i ハ !ヽ ナト、ヽ f' /ヽ二ン ヽ \ \.! ヽ -=ニ__
ト | `ト--ヽ_| --丶 ! | /:::::{::}::::ヽ i !, ヽ,! ! ‐--,'
/ ,.ハ_.,イ ( ヒ_] ヒ_ン) | |__|''ヽ:::::::人::::;::ヽ r/ ヽ ー,--'
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(. !/´`!、 ヽハ ヽ _ン ノ\! \ ヽ||・||) !`ー,ヽ-' ∧ \
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ソ (ノ´\ヽ_ `i tァ‐<´!/`∨ ( ( (||・||) > 人 \) )/
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ii ゝソ ノ ヽi_i_i_/. ヽi i_i/ ヽ i i / 匚i ii`"''´
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なんか、あのてんこがゆっくり戦車に乗っていたことに。
「…っておいいいい!人の戦車に勝手に乗っていくなぁあああああ!」
慌ててりかはてんこの後を追おうとする。
「お、お客さん!領収書にはんこかサインをお願いしま~す!」
そのりかの後を更にじゃんぼうーぱっくが追いかけるのであった。
~☆~
ゆっくり建国祭
名前から容易に想像が付くだろうが
この日はゆっくり達がこの地に自分達の国を作ったことを高らかに宣言した日である。
にぎやかなことが大好きなゆっくり達がこんなめでたい日に何もしない筈がない。
国中に焼きソバたこ焼きなどの屋台が並び、
ゆっくり神輿が町中を練り歩く。
ゆっくり達は全身全霊をかけて今日の祭りを楽しむのだ!
そんな国を挙げてのお祭りがおこなれている中心に、一際高い物見櫓が立てられている。
今日のために特別に作られた、櫓だ。
その櫓を影からこっそりと見つめている胴付きゆっくりが二人いた。
二人はこそこそと何か相談し始める。
「…見張りは入り口にいるゆうぎさんだけみたいだね。」
「これはチャンスだぜ!」
: ∧ :
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: /´ ̄'!☆|"´ ̄\ :
: / / |::::::| \ :
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: ∠〃 {ノノ_ハ_V レ'、_i_l>\__> :
: /'レ小(◯), 、(◯) 从l \ :
: |('/ ̄ 'ー=-'  ̄///) :
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: / ', :
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. : lニニニニニニニニニニニl :
: lニニニニニニニニニニl :
. : ',─────────/ :
: }ニニニニニニニニニ{ :
そのゆっくり達の言う通り、櫓の出入り口に立っているのゆうぎ一人だけだ。
「良いか?れいむがゆうぎさんを引き付けて、まりさが物見櫓にもぐりこみ、ターゲットを捕らえる!」
「完璧な作戦だね!」
「よし!善は急げだ!れてぃさんがやってきたら厄介なことになるからな…。」
「解ったよ!」
ゆっくり達がそう言って櫓まで走り出そうとしたその時だった。
「…私がどうかしたのかしら?」
『!?』
後から聞こえてきた声に驚いてゆっくり達は振り返る。
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,'´ ,. -‐ァ'" ̄`ヽー 、`ヽ
ゝ// `ヽ`フ
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そこにはどんぶりに入ったラーメンをすすっているれてぃの姿があった。
「れ、れてぃさん!?」
「…人がラーメンの出前を取りに行っている間に持ち場を離れて何をしてるのよ。」
れてぃは目の前にいるゆっくり二人に向かってそう言った。
…実はこのゆっくり、公安⑨課の下っ端兵士。
立派なれてぃの部下である。
「…う、だって仲間と約束したんだぜ!大統領の写真をこの手におさめるって!」
そう叫ぶゆっくりの右手には愛用の携帯電話が握られていた。
…どうやらこのゆっくり達は滅多に表に顔を見せない大統領の写真を撮る為に櫓までやってきたらしい。
勿論、こんな戯言で許すれてぃではない。
「…あなたたち、そんな下らない事をしている暇があったら持ち場に戻りなさい、
…でないと…潰すわよ?」
れてぃの言葉にぞっとしたものを感じたゆっくり達。
「ゆ、ゆっくり理解したよ!」
「仕事に戻らせてもらいま~す!」
そう言ってゆっくり達は逃げるようにれてぃの前から離れていった。
ゆっくり達を見送った後、れてぃはゆうぎの元へと歩いていく。
「お、戻ってきたか、れてぃ。」
ゆうぎがれてぃの姿を見てそう言った。
れてぃはため息交じりにゆうぎにこう報告する。
「…所長、またウチの部下が大統領の写真を撮ろうとしていたわ。」
「ああ、またか。」
実はさっきのような出来事はこれが初めてでは無い。
祭りが始まってから、大統領の写真を撮ろうとこの物見櫓にもぐりこもうとするゆっくりが後を絶たないのである。
しかも、大半が公安⑨課の一員。
これにはれてぃも呆れるしかないといった感じである。
「…警備を強化しなくちゃいけないのに、あいつらと来たら…何で真面目に勤務することが出来ないのかしらね…。」
れてぃはそう言って深いため息をついた。
そんなれてぃにゆうぎのツッコミの言葉が炸裂する。
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「…見張りしながらラーメン食べてるお前が言っても説得力が無い気がするぞ。」
「ズズ…これは…エネルギー補給よ!」
「いや、どれだけエネルギー補給する気だ?もう燃料タンクがいつ溢れてもおかしくないだろ!」
れてぃの傍には今まで食べたであろう、ラーメンどんぶりが塔のように詰まれていた。
「…お前のラーメン中毒は改善した方が良い!そんなに食ったら身体に毒だ。」
「そうは言ってもねぇ…これだけは止められないわ、マジで。」
そう言ってれてぃはスープを飲み干した。
「ああ、またれてぃが高血圧への階段を登ってしまった…。」
公安⑨課総隊長れてぃ=ホワイトロック、公安⑨課所長ゆうぎの部下であり、のラーメンマニア。
こってり豚骨はスープまで飲み干すのが彼女の流儀である。
そんな彼女がゆっくりドックに向かう日も、そう遠くないであろう。
「…そういえばれてぃ、ラーメンで思い出した事がある。」
と、ゆうぎが思い出したようにれてぃに話しかける。
「…何?」
「お前、大統領に持っていく焼きそばは買ってきたのか?」
「…ああ、それなら大妖精に頼んだわ…全く、大統領も突然焼きそばが食べたいなんて
言い出さないで欲しいわね。」
「まぁまぁ、大統領だって本当はこんな所で引きこもらずに外で祭りを見学したいんだ、
焼きそばを食べたいって我がまま位、叶えてあげないとな!」
「れてぃ隊長!遅くなってすみません!」
と、その時だった。
焼きそばの入った容器を持った大妖精がれてぃ達の元へとやってきたのだ!
「思っていたより遅かったわね。」
れてぃは大妖精にそう言い放つ。
「す、すみません!何処もかしこもゆっくりだらけでここまで戻るのに戸惑っちゃいまして…
で、でも焼きそばは持ってきましたよ!」
大妖精はそう言ってれてぃに焼きそばの容器を手渡した。
「全く、大統領をどれだけ待たせる気なのよ…。」
れてぃはそう言いながら中身の確認のために焼きそばの蓋を開け…。
そしてその顔をしかめた。
…中に入っている焼きそばが、異様に少なかったからだ。
「…何だか焼きそばの量が少ない気がするんだけど?」
れてぃは大妖精にそう問いかけた。
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ト、 ,. '"´ `'| !/'⌒ヽ./
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ヽ、 / i::〈/ヽ、,〉、,/:::/ i_,,. -‐''"
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「すみません!ここに来る途中で派手にすッ転んでしまいました!
大妖精一生の不覚!」
「…私はあなたの口の周りについている青海苔のカスの方が
一生の不覚の様な気がするんだけど?」
れてぃはそう言って、大妖精の口の周りを指差した。
「…あ?」
大妖精がしまったと思った次の瞬間、れてぃお得意のチョークスリーパーが大妖精に見事に決まった。
「アイダダダダ!ギブ!ギブです隊長!」
「貴方は何頼まれたものをつまみ食いしてるのよ…!」
れてぃは大妖精の首を更に強く絞める。
イタタタタと苦悶の声を上げる大妖精を尻目に、ゆうぎはある事を気にかけていた。
「…そういえばちるのもトイレと言って戻ってきていないが、アイツは何処に行ったんだ?」
・・・大統領在留中の大櫓、ただ今異常なしである。
最終更新:2011年02月08日 15:30