銀魂のパロディ
ロクなゆっくりがでてこない。
ゆっくりが酷い目に合う描写あり
上三つの項目が受け入れられる方だけ小説を読んでください。
てゐ魂 第二十八話「もう笑うしかない時はそーなのかとでも言っとけ。」
う~戦艦ブリッジ
そこはうー戦艦の全てを決めるといっても過言では無い、重要な場所でもある。
そして、船の全ての権限がまかされている艦長もここに居る。
僅かな判断ミスが大惨事につながる為、艦長と言う職業は最も責任重大とも言える職業である。
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そのため、艦長に就けるのはこんな風に豪快に居眠りできる神経の図太いゆっくりが任命される。
「…艦長、また寝てるよ…。」
「この船が出発してからはズーッと寝てるよね、あの艦長。」
「ここだけの話だけど…何か艦長、昨日はビデオ編集を徹夜でしていてその所為で寝不足みたいだよ。」
「ビデオ編集?一体なんのだよ。」
「さあ、お孫さんの撮影会とかじゃ無いの?」
「…どっちにしてもそんな理由で寝不足にされちゃあたまらないよね…。」
台の上に乗り、台ごと身体を傾けることで舵を取ったり、
レーダーを見たりで真面目に仕事しているゆっくりは、冷ややかな目で爆睡中の艦長を見ている。
しかし、こいつはその程度の視線などものともせずに寝ている、さすが艦長。
「…まぁ、寝ている艦長はほっといて…レーダー手、前方障害物はあるのか?」
操舵手ゆっくりがレーダーを見ているゆっくりにそう問いかける。
「今の所、怪しい反応は何処にも…ちょっと待って!?」
と、レーダー手ゆっくりは突然目を見開いてレーダーを見つめた。
「ん?どうした?」
「前方に僅かだけど空間のゆがみを発見!!」
「歪み?」
操舵手ゆっくりは前方を映し出すモニターを見る。
写っているのは、何処までも広がっている電脳空間にしか見えない。
…だが、僅かに空間が歪んでいる。
ちょうどうー戦艦の進行方向先に僅かではあるが空間の歪みがあるのだ。
「確かにあるな…あの位の歪みならそのままつっこんでも問題ないだろうけど。」
「でも、ここは電脳空間だよ、何が起こるのか解らないし…。」
「それもそうだな、よし、進路変更だ!」
操舵手ゆっくりは身体を大きく右に傾けた。
乗っかっている台も大きく右に曲がり、舵が右に取られる。
う~戦艦は空間の歪みを避けて、先に進もうとするが…。
ググググ!
「あ、あれ?」
次の瞬間、空間の歪みも右に動くと言う珍現象が起こったのだ。
当然、空間の歪みは換わらず前方モニターのど真ん中に映し出される。
「お、おかしいな…?そりゃっ!」
操舵手ゆっくりは更に身体を右に曲げた。
うー戦艦も更に右に廻り、歪みを避けようとするが…。
グググググッ!
空間がう~戦艦と同じ旋回速度で回転し、やっぱりモニターのど真ん中に映し出される。
「こ、このお!何で曲がったのに目の前に現れるんだ!」
操舵手ゆっくりはもう焼けとばかりに凄い勢いで身体を傾ける!
う~戦艦も凄い勢いで旋回する!
「ちょ、勢い良過ぎ!目が廻るー!」
モニターもレーダーも凄い勢いで廻るもんだから、レーダー手や他のクルーも目を回している。
それも気にせずに操舵手ゆっくりは凄い勢いで身体を傾けていたが…。
「うぉおおおおおおお…っどわあっ!」
やがて、身体を傾けすぎて台から転げ落ちてしまった。
「い、いったぁ…身体を傾けすぎた…。」
操舵手ゆっくりは身体を起こして、元の台に戻っていく。
改めてモニターを見ているが、空間の歪みは変わらずモニターのど真ん中にあった。
「くっそー、一体どうなっているんだ?」
訳が解らず、操舵手ゆっくりは混乱する。
電脳空間には何度もダイブしているが、こんな得体の知れない現象に、今まで遭遇したことがなかったのだ。
「…!な、何これ!?」
その時、レーダーを見ていたゆっくりが明らかに動揺した表情で叫んだ。
「どうした?」
操舵手はそのレーダーを見ていたゆっくりに問いかける。
「歪み内部のエネルギーが増大しているよ!何だか、中から何かが出てくるような…!」
「え!?」
まさかと思いながらも操舵手は歪みの方を見た。
次の瞬間。
ボフウッ!
空間の歪みから凄い勢いで、無数の細長い生き物が放出された!
そのミミズのような、蛇のような不気味な生き物のようなものを、う~戦艦はまともに浴びてしまった!
結果、う~戦艦の表面は不気味なミミズもどきに覆われてしまう。
「うわぁあああああああ!」
「なんじゃこりゃあああああ!」
ブリッジにいるゆっくり達はモニターの上を這いずり回るそいつを見て、身の毛もよだつ恐怖に襲われた!
歪みからは尚もミミズモドキが放出されている!
「き、気持ち悪い!気持ち悪いよこいつ!」
「お、落ち着け!とりあえず、ここは艦長に指示を…。」
操舵手は慌てて艦長の方へと振り向く。
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「ZZZ…うわぁ、ご開帳だぁ…。」
「…って、まだ寝ているのかよ!つかどんな夢見ているわけ!?」
呑気に寝息を上げる艦長を見て憤怒を挙げる操舵手であった。
「クソ!艦長は当てにならねぇ!まりさ達だけでこの危機を切り抜けるぞ!」
操舵手は開き直った様子でクルーであるゆっくり達にそう言った。
爆睡している艦長を見て、みんな自分の事は自分でやるしかない、と思っていたのか、
この意見に反対するものは誰もいなかった。
「危機を乗り越えるって簡単に言うけどさ、一体どうすればいいの?」
「とりあえず、問題は表面を蠢いているウネウネだな…洗浄用のスクリンプラーがあったと思うけど、作動できるか。」
操舵手の疑問に答えたのはオペレーターをやっているゆっくりであった。
「問題ないよ、早速動かしてみる。まりさは取り合えずこの船をバックさせて!
歪みの近くからまだアレが噴出しているし、離れないと!」
「了解!」
操舵手は体を大きく後ろに下げる。
すると、うーぱっくは後退して、歪みから距離をとる。
「よし!スクリンプラー、作動!」
そう言うと同時にレーダー手は足元のスイッチを押した。
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ぴゅー♪ . |.\ ┃ \
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ー丑丹丑‐' / ,.-<.\ | |
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う~戦艦の頭の上から、まるで鯨のように凄い勢いで水が放出される!
全身にまとわりついていたミミズのようなものは巣の水で一気に洗い流されていった。
「ふう、これで一安心かな?」
操舵手はそう言って一息つく、
しかし、レーダー手はレーダーを見て顔を真っ青にしている。
「…まりさ、そうとは限らないみたい。」
「え?」
ポトッ。
次の瞬間、上から操舵手の顔に向かって何かが降りてきた。
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それは、あのミミズもどきであった。
戦艦に纏わりついていたものと比べればかなり小型だがそれでもかなり気持ち悪い。
「うわぁあああああああああ!」
操舵手は顔を真っ青にしてミミズを振り払う。
ミミズは地面に叩きつけられた衝撃か、くるんと丸まって動かなくなった。
「表面のは洗い落としたけど、小さい奴がスキマから中に入り込んだみたい…船内に何十匹も反応があるよ!」
レーダー手は操舵手にそう伝える。
「ま、マジかよ、笑えないぜ…。」
操舵手は涙目でそう言った。
ポトッ
と、次の瞬間、また上から何かが落ちてくる音が聞こえてくる。
「!?こ、今度は何処に落ちたんだぜ!?」
操舵手が慌てて辺りを見回す。
ミミズもどきはすぐに見つかった。
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ミミズもどきは諏訪小僧の顔面の上をモゾモゾと動き回っていたのだ。
「うわぁ!?艦長!」
「起きて!今すぐ起きて!」
慌てて操舵手とレーダー手は艦長に大声で呼びかける。
ちなみに、ミミズモドキが怖いので誰も艦長に近づこうとはしない。
「…う、ううん…?」
呼びかけられた所為か、それとも顔を這い回る異様に感覚に襲われた所為かは不明だが
艦長はゆっくりと目を上げた。
そして、艦長の目に真っ先に入ったのは、自分の顔を這い回るミミズであった。
「これは…?」
艦長は顔に張り付いているミミズを手に取った。
操舵手と、レーダー手はとっさに身構えた。
たぶん次の瞬間、艦長は凄い大声を上げると思ったからだ。
「…これは!次の題材はミミズプレイにしろという神の啓示か!」
しかし、艦長が発したのは予想外の言葉だった。
「…ハイ?」
操舵手も、レーダー手も、艦長の言葉が何一つ理解できない。
「こうしてはいられない、早速構想を練らねば!」
艦長はそう言うと、帽子の中から紙とペンを取り出して何やら書き始めた。
「………。」
「…れ、れいむ!取り合えず残りのミミズもどきはどっちに行ったか調べてくれ。」
「ゆ、ゆっくり理解したよ!」
艦長の行動が全く理解できなかった二人のクルーは取り合えず、艦長の事は無視して、自分の仕事を続けることになった。
レーダーのモニターを次々に切り替えていたレーダー手は、やがて大声でこう叫んだ。
「大変、あのミミズモドキ、残りは乗客席のほうへ向かっているみたい!」
~☆~
その頃、てゐ達はというと…
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〈rヘ:::::!::レ´ `y二」ヽレ':::〈
はしゃぎすぎた所為か、全員、椅子に寄りかかるように爆睡していた。
どの位爆睡しているのかというと…。
「…あの~すみません、少し起きてくれないかな?」
「グォオオオオオオオン…!」
「すぴすぴすぴすぴ…。」
「ずががががががががが…。」
「駄目だ…全然起きる気配が無いよ…。」
「おい!誰かマジでこの酷いいびきを何とかしてくれ!」
いびきが周りのゆっくり達に迷惑を掛けている事に気付かないほどである。
このままずっと、こいつらが起きることは無いんじゃないかと思えるほど、
彼らは深い眠りについていた。
…と、そんな時だった。
ポトリ。
れみりゃの顔の上に、何かが落ちてきたのは。
そいつは、ゆっくりとれみりゃの顔の上をモゾモゾと動き回った。
「…ん?何だど?人の顔の上に何かを乗せたのは。」
れみりゃが寝惚けなまこで目を覚ます。
そして、顔の上で蠢いている何かを頭についている羽で挟むように捕まえる。
そして、れみりゃはその目で自分の顔の上を動き回っていたものの、正体を目撃した。
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⊂[]工工工工工工つ おおっとここでミミズの大群が! ⊂[]工工工工工工つ
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それは、無茶苦茶元気ににょろにょろ動き回る、ミミズのような何者かだった。
モロに直視したれみりゃの肌に鳥肌が立ちまくる。
「うッ、うわぁあああああああああ!」
れみりゃは大声で叫んで暴れまわった。
ドンッ!
「うわっ!」
「わぷっ!」
その弾みで、となりで眠っていたてゐとてんこが椅子から地面に転がり落ちた。
「あ、あいたたた…ビックリした。」
「おいぃ!私を突き飛ばしたのは誰ですか!」
顔面から地面に転がり落ちててゐとてんこは顔を真っ赤に腫れさせながらそう言って立ち上がる。
「て、てゐさん!これ!これを見るど!」
れみりゃは起き上がったてゐにミミズのよう何かを見せ付ける。
てゐはいきなりれみりゃに突きつけられた蠢く何かをじっと見つめる。
「…何?その気持ち悪いミミズ。」
「知らないど!気がついたらこれが顔の上に落ちてきたど!」
れみりゃは必死な表情でそう訴える。
完全に興奮しているのか、その赤子のような顔が真っ赤になってしまっている。
「まぁまぁまぁ、落ち着いて、そんなにカッカしてもしょうがないでしょ。」
てゐがそう言ってれみりゃをなだめた次の瞬間だった。
「う、うわああああああああああああ!」
「み、ミミズがいきなり落ちてきたぁ!」
他の席からも、ゆっくりの悲鳴が聞こえ始めた。
「!?こ、今度は何さ!?」
てゐが慌てて辺りを見回した次の瞬間だった。
ボトトトトトトトトトトト!
てゐ達の頭の上に凄い勢いでミミズのようなものが降って来たのだ。
さっき、れみりゃの顔の上に振ってきたものと比べると大きさは一回り小さいが、
その代わり、降って来る数が半端じゃ無い。
「う、うわあっ!何だこれ、何だこれ!」
てゐは慌てて頭の上にふってきたミミズを払い落とした。
「なんですかこれ!?前もって降って来ることが解っていればこちらも対処のしようがあるんだが
いきなり降って来られたらこっちも対処の仕様が無いんですがねえ!」
てんこの方は、てゐの頭の上から払い落としたミミズを緋想の剣でズタズタにしていた。
「何、このミミズ、もしかしてこれが機内サービスって奴?」
「こんなうサービスで喜ぶ乗客がいたら、その乗客は間違いなく変人だど!」
ミミズモドキをじっと見つめるてゐに思わずツッコミを入れてしまうれみりゃであった。
そうこうしている内にパニックは乗客席に蔓延する。
「うわああああ!何だこのミミズは!」
「きもっ!何か顔の上を這い回っている!キモッ!」
顔にミミズを引っ付けたままゆっくり達がパニックに陥っている。
あちこちに跳ね回っているので結構ウザイ事この上ない。
「ちょ、落ち着きなさい!お客様落ち着いてムキュー!」
CAパチュリーが大声でパニック状態のゆっくり達をなだめている。
そんな彼女の顔にもミミズモドキが引っ付いている。
本人も内心は恐怖に駆られているだろうに、大した根性だ。
「ああもう、一体何が起こっているのさ…。」
てゐがそんな事を呟いた、次の瞬間。
メリメリ、バリイッ!
天井から、何かが無理矢理突き抜けてきたような、そんな音が聞こえてきた。
いや、実際何かが天井から落ちてきたのだ。
「ギャーッハッハッハッハッハッハッハ!ようこそ狂気渦巻くサバトへぇ!!ゆっくりどもぉ!」
∩
□
/ / |ー| \
/ / |ー| \ l
ビダァァァン \ >、 v
Σ⊂[]工工工工ミミミ工工工工つ(
^ヽ/V⌒v/⌒ l/V⌒ヽ/^⌒
ビダァァァン
天井から落ちてきた巨大なミミズは大声で笑いながらそう喋った。
『喋った!?』
ミミズが喋るとは思っていなかったてゐ達は驚きの声を上げた。
一方、ゆっくり達を落ち着かせようと頑張っていたCAパチュリーも、笑い声を聞いて
大ミミズのほうへと振り向く。
「誰!?あんたがこのうざいミミズの親玉って事!?」
CAパチュリーがミミズに大声で怒鳴りかける。
「ちょっと違うなぁ、このミミズは俺の代役者に過ぎねぇ、俺様は現在この惨状をモニターから眺めているだけさねぇ。」
大ミミズは笑いながらそう言った。
その笑い声は正に、人生を舐めています、と言う雰囲気であった。
「…どういう事だど?」
大ミミズの言葉を聞いたれみりゃはその意味不明な言葉に首をかしげている。
一方、CAパチュリーの方は長年電脳空間にいる所為か、理解が早かった。
「…そうか、あなた人間の国のハッカーね!このミミズはあなたのウイルスって所かしら?」
「カカカカカ!その通りだ!」
CAパチュリーの言葉を聞いて、大ミミズは更に激しく笑う。
「…ハッカー?パチュリー?ますます何の事行っているのか解らないど…。」
「もしかしてさコイツの事をいってるんじゃないかな?」
ますます混乱するれみりゃの元に、てゐはある本を差し出した。
その本のタイトルはこうだ。
『ゆっくり旅行初心者必須!初めてのネット旅行。』
タイトルのとおり、初心者向けの旅行のマナーや注意点についてまとめた本である。
「て、てゐさん、何でこんな物を?」
「ん~まぁ、初めての旅行だしさ、用意しておいて悪い事にはならないでしょ、
で、れみりゃは読むの?読まないの?」
「貸して来れど!」
れみりゃはてゐから本を奪い取ると、パラパラと中身を読み始める。
すると、旅行の際のトラブルの項目に目当ての単語が書かれてあった。
「ネット旅行の注意点 『ハッカーとウィルス』
電脳空間はその殆どが人工の道、故に、陸、海、空の他のルートとは違って
自然災害に出くわす危険性は皆無に等しい。
しかし、自然災害に出くわさない代わりに、人為的な災害には出くわす可能性がある。
それが、ハッカーによるウィルス攻撃だ。
パソコンのデーターによる破壊を起こすウィルスは電脳空間を旅行中のゆっくりにとっても危険な存在である
旅行する際は、ウィルスとハッカーには気をつけること。」
「…ウィルスって…これが?」
れみりゃはそう言って、顔に引っ付いているミミズを羽で掴む。
羽の先でうぞうぞと蠢いている姿は気持ち悪い、滅茶苦茶気持ち悪い
…が、本当に気持ち悪いだけだ。
「…あんまり危険そうには見えないどね。」
れみりゃはウィルスを見た率直な感想を口にした。
「はは、そりゃそうだ。」
と、突然、羽の先で蠢いていたミミズが喋った。
「うわ!?」
れみりゃは驚いてその小さなミミズを放り投げてしまう。
小さなミミズは床に転がりながらも、まだ話を続ける。
「このミミズはまだ序の口よ、もし、俺様の要求にしたがわねえならもっと恐ろしいものも用意している。」
「恐ろしいもの?一体何だど!?」
れみりゃは叫ぶが、ミミズの口を借りているハッカーはれみりゃの言葉を無視したようだ。
また、CAパチュリーの方のミミズがそう叫ぶ。
「おい、姉ちゃん、この船にはコイツが乗っかっているはずだ。」
大ミミズがそう言うと、パチュリーの目の前に小さなミミズが集まり始める。
小さなミミズは規律正しく並んで、一枚の絵を作り上げた。
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i / i !__ ハ ハ-‐i- 「__rイ´',
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 ̄ ̄ゝ ∞ ヽi
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ヽ_,_,_,_,_,_,_/ヽ ~~ ~
し´ ヽ_ノ ~ ~~
「ありゃ、あの顔は…。」
「て、てゐさん!アレって飛行場のロビーできめら丸に食われていたゆっくりだど!」
出来上がったその絵を見てれみりゃがそう叫んだ。
てゐはそれを聞いて慌てて耳でれみりゃの口を塞ぐ。
「ばか!そんな事大声で叫ぶんじゃないよ!
それをあいつに聞かれたらどうするのさ!」
「ム、ムグ、ご、ごめんだど…。」
れみりゃが謝ると、てゐは取り合えず口塞ぎ状態かられみりゃを開放した。
てゐ達がこんなやり取りをしている間にもCAパチュリーとハッカーのやり取りは続いていく。
「大人しくこいつを差し出してくれりゃあ、他のゆっくりには手を出さないぜ、どうだ?」
ハッカーはCAパチュリーにそう要求した。
「何ですって?」
CAパチュリーはそれを聞いて目を点にした。
「悪い要求じゃ無いだろ?お前達は一匹、ゆっくりを差し出してくれれば全員無事で住むんだ、
勿論、お前がこいつを差し出さないとか馬鹿なことを行った暁には…。」
瞬間、ミミズの様子が一変した。
小さいミミズの体の色が一気に黒く変色する。
そして、その身体も、一回り大きくなっていた。
ミミズ一匹が、ゆっくりの親子を威嚇する。
「…!」
「…。」
親はその威嚇に脅える子供を、自らの体の後ろに隠した。
「さぁさぁさぁ、お前は一匹ゆっくりが犠牲にすれば他を助けられるんだ、
それともこのままジッとしていて、乗客諸共俺のウィルスの餌食になるか?」
大ミミズは、まるで挑発するかのように全身をくねらせてCAパチュリーに迫ってくる。
「…ちょっと待ちなさい、今からそのゆっくりを呼んであげるわ。」
CAパチュリーはそう言うと、大ミミズに対して後ろを振り向いた。
何やらモゾモゾと動かしているが、別にハッカーの要求に従う為じゃ無い、
これは、時間稼ぎのためにマイクを取る振りをして対ウィルス用の装置を起動させようとしている動作であった。
それを起動させれば、乗客たちを安全な所に運ぶ為の時間位は取れるようになる。
(…こんな奴の為に、大事なお客さんを犠牲にするわけには行かないわ。
こいつを使って時間を稼がなくちゃ。)
そんな事を考えながら、後ろ向きでモゾモゾしているCAパチュリー
しかし、ハッカーはそんなCAパチュリーの背中を指差してこう言った。
「…おい、まさか時間稼ぎだなんて姑息な手を考えてるんじゃないだろうな?」
「!?」
自分の考えをハッカーに見抜かれてパチュリーは動揺する。
「…俺は気がみじけえんだ…俺をイライラさせるたらどうなるか…
好みで確かめてみるかぁ!?ああん!?」
瞬間、大ミミズの近くにいたミミズ達が一斉に牙をむいてパチュリーに襲い掛かる!
それは、先ほどの小さなミミズによる嫌がらせではなく、本気の攻撃であった。
「!?」
一斉に襲ってきたミミズの大群にCAパチュリーが身をかがめたその時だった。
「お前頭悪いな、こんなものでゆっくりのいう事を聞かせようなんて、心が醜い。」
そんな声とともに、青い髪のヘンテコな胴付きゆっくりが剣を構えてミミズに向かっていた!
そして、パチュリーとミミズの間に入り込み――
「――ハイスラァ!」
ズバアッ!
凄い勢いで剣を振りかざした!
「ギャアアアアアアアアアアアア!」
ミミズは文字通りずたずたになり、四角形のピース状に分解されて消えていった。
「何だと!?馬鹿な!俺の自慢のウイルス達が!?」
大ミミズはミミズがやられた事に大いに驚いている。
「お前調子こいた結果だよ?」
青い髪のゆっくり―てんこは会いも変わらずな不敵な笑みを浮かべていた。
大ミミズはそれを見て、明らかに声を荒げてこう叫んだ。
「…テメェ、ウイルスはまだまだあるんだ!そっちこそ調子こいて居るんじゃねぇよ!」
その叫び声とともに他のミミズ達も同じように変質!
そして、そのままてんこに一斉に襲い掛かろうとする!
ポーンッ。
と、次の瞬間、何かがミミズの軍団の目の前に放り込まれた。
「な!」
「こ、これは…!」
てんことCAパチュリーはそれを見て戦慄を覚えた。
突如放り込まれた謎の物体、それは…!
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/ / ト 、 ト、__ ~゙゙ソ
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ノ ・ ヽ
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だれが見てもひよこ饅頭
どう見てもひよこ饅頭
上から見ても、横から見ても、ひよこ饅頭以外の何者でもなかった。
「おいぃ!?何処の馬鹿だよひよこ饅頭なんて放り込んだのは!」
それを見ててんこは思わずそう叫んでしまう。
…しかし、このひよこ饅頭が思わぬ効果をもたらした。
ワサアアアアアアアッ!
なんと、ミミズたちが一斉にひよこ饅頭に群がってしまったのだ!
「な、何い!?俺のウイルスが今度はひよこ饅頭に!?」
これにはもう、大ミミズも驚くしかない。
「それえっ!」
そして、そのひよこ饅頭に群がるミミズの群に向かって一人のゆっくりが投網を投げつけた!
バアッ!
ミミズ達は、見事にその網に捕らわれてしまう。
捕まったミミズ達は慌てて網から出ようともがくが、網の目が小さくて出ることが出来ない。
「う~♪ひよこ饅頭はやっぱり万能何だど~。」
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_」::::::i _ゝへ__rへ__ ノ__ `l
く::::::::::`i / ゝ-'‐' ̄ ̄`ヽ、_ト-、__rイ、 }^ヽ、
.r'´ノ\::::::::ゝイ,.イノヽ! レ ヽ,_`ヽ7ヽ___>、_ ノ ハ } \
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そう言って喜んでいるれみりゃ。
ひよこ饅頭を仕掛け、投網を使って一網打尽にしたのは、いうまでも無く、彼女である。
「おいぃ、あんな馬鹿な手に引っかかるなんて、自慢のウイルスも大したものじゃ無いだろ絶対…。」
てんこはミミズ達の行動を見て、あきれ返っていた。
大ミミズは非常に悔しそうだ。
「ぐぐ、だ、だがな!まだウイルスは沢山…!」
「あ~悪いけどさ、もう残りはキッチリ破壊させてもらうよ。」
「…な!?」
大ミミズはそんな声を聞いて辺りをキョロキョロ見回した。
「何処見回してるのさ、上、上。」
すると、上からそんな声が聞こえてきた。
大ミミズは、上を見た。
そこに居たのは、スペルカードを口に咥えた、ウサギ耳のゆっくり――てゐの姿があった。
大ミミズがてゐの姿を確認したその直後に――てゐはスペルカードを投げつけた。
脱兎「フラスターエスケープ」
瞬間、無数の弾幕がスペルカードから飛び出した!
「う、うわあああああ!?」
「な、何だあのゆっくり!こんな所で弾幕を撃って来るなんて正気か!?」
乗客のゆっくり達は弾幕に驚いて身を縮こまらせる。
弾幕が一気に部屋中に充満する!
ズガガガガガガガガガガ!
しかし、放たれた弾幕は、ゆっくり達を傷つける事は一切なかった。
まるで、計算しつくされたかのように全ての弾幕は乗客のゆっくりの横を通り過ぎ、
そして、全ての弾幕はミミズ達に直撃していたのだ。
「ギャアアアアアアアアアア!」
弾幕が直撃したミミズ達は断末魔の叫び声を上げて消滅していく。
こうして、乗客室に現れたミミズ型ウイルスは、キレイさっぱり消え去ったのである。
「ま、こんなもんかな。」
ミミズが居なくなったのを見て、てゐは満足そうにそう呟いた。
「て、てゐさん、弾幕張るなら張るっていって…。」
「生まれて始めて、ほんのちょっとだけビビッタ…。」
そんなてゐに向かって思いっきり文句を言って来るれみりゃとてんこ、
てゐは、「あ、忘れてた!ゴメン、ゴメン」と、あまり悪気の感じられない態度で謝るのであった。
「し、信じられない…アレだけの数のウイルスを全部駆除するなんて…なんなのよ、あのゆっくり達…。」
そんなゆっくり達を見ながら、CAパチュリーが信じられないと言う表情でそう呟いた。
~☆~
信じられないのはこの騒ぎを仕掛けた張本人も同じだった。
暗い部屋で、モニターの向こう側に居る大ミミズの目を通して、
自分が手塩にかけて生み出した、ゆっくり破壊ウィルスを逆に破壊していくゆっくりを見て、
男は完全に呆然としていた。
「…な、何だ…あのゆっくりは!あんな強いゆっくりがゆっくりの国には居るって言うのか!?」
男はモニターに向かって叫ぶ。
しきりにパソコンをバンバンと叩くその姿は、明らかに冷静には見えない。
「クソ…!これは予定外だ!目的のるーみあ以外にもあんなゆっくりが居るなんて…!」
男が放ったウイルスは殆ど駆除されていた。
残された数で目的を果たすのは、ほぼ不可能と行ってもいいだろう。
恐らく、目的を果たす前に、ゆっくり達に全て潰されてしまう。
ならば。
「…ク、ククク…!」
暗闇に包まれた部屋の中、モニターのひかりに照らされた男の口元が禍々しく歪んでいく。
そして、まるで狂ったピアニストのようにキーボードを高速でたたき出す。
残されたミミズ達に、ある命令を送る為に。
「…こうなったら仕方ない…!悪いがるーみあ諸共、あの船には沈んでもらうぜ!」
男はそう言って、狂ったように笑い出した。
~☆~
所変わって操舵室。
「オラアッ!」
操舵手まりさが上から何度もミミズを踏みつけていた。
何度も踏まれたミミズは全身に痙攣を起こし、クルクルッと待つ待って動かなくなる。
「…こ、これでブリッジにいるミミズは全部潰したかな…。」
操舵手まりさが周りを見回すと、同じような状態になって動けない状態のミミズが何匹も目に入る。
「まりさ!もう動いているミミズはいないみたいだよ!」
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れいむがどっからか持ってきた掃除機で動かなくなったミミズを吸いながらそう言った。
バラバラになったミミズを一箇所にまとめておく為の、苦肉の策である。
「…ハァ、とりあえずこれでひと段落だぜ…。」
魔理沙はそう言うと、帽子を脱いでお下げをタオル代わりに額の汗を拭う。
「取り合えずこれ大丈夫かな?こっから這い出て来たりしないよね。」
れいむは掃除機のスイッチを切ると、吸引口を覗き込む。
危険なので、良い子は真似しちゃいけません。
「そんなに不安なら栓でも何でもすれば良いだろ。」
帽子を被りなおしながら操舵手まりさはそう言った。
「…ところでさ、一体何なんだ?このミミズの大群は…。」
まりさが掃除機をじっと見つめながらそう呟いた。
「…十中八九、ハッカーの嫌がらせだとれいむは思うんだけど。」
「まあ、それは確かに間違いは無いな。」
このゆっくり達も、伊達にうー戦艦の操舵手とレーダー手を務めているわけでは無い。
ミミズの正体が、ハッカーが作り出したウイルスである事はとうの昔に見抜いていた。
「ハァ、毎度毎度思うけど、こういう粘着質な事はやめて欲しいんだぜ。
自分たちがやっている事が、どれだけ沢山のゆっくりをゆっくりさせていないか解っているのか?」
操舵手まりさは呆れた表情で深いため息をついた。
「…まぁ、あいつらにとってはモニターの向こう側の出来事なんて興味がないんだろうけどねぇ…。」
レーダー手れいむも続いて溜息。
「…で、できたー!」
と、そんな溜息ゆっくりコンビの後ろから、突然そんな声が聞こえてきた。
振り返るゆっくり達。
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「か、完璧だ!これはAV至上最高傑作になるぞ!」
そこにはプロットの書かれた紙を片手に感動している艦長の姿があった。
「…。」
「…あの艦長は明らかに人選ミスだね…。」
そんな艦長を見つめる二人のゆっくりは完全にあきれ返っていた。
ピッ、ピッ、ピピピピピピピピピピピピピピ…。
と、突然ゆっくり達の後ろから背後から電子音が聞こえてくる。
「!?」
「今度は何だぜ!?」
操舵手まりさとレーダー手れいむは慌てて辺りを見回す。
「何処だ…一体何処から電子音が聞こえてくるんだぜ!」
「まりさ!音はここから聞こえてくるよ!」
れいむが指差したのは、掃除機だった。
彼女の言う通り、謎の電子音は掃除機から聞こえてきていたのだ。
「な、何で掃除機から電子音が…!」
そこまでいって魔理沙は思い当たる。
その掃除機には大量のミミズが詰まっている事に。
そのことを思い出すと同時に、まりさは嫌な予感を覚えた。
「れいむ!今すぐその掃除機から離れるぞ!」
「え…!?」
まりさが叫ぶのと同時に、
カッ!
掃除機は、激しい閃光に包まれた。
~☆~
最終更新:2011年02月02日 17:11