魔女達の日常(実験編)

※東方原作キャラが出てきます
ちびりゃのダイエット教室の後日談要素があります。
 読まなくても問題はありませんが、蛇足の部分の意味がわからなくなると思います。
 申し訳ありませんがご理解ください。
※オリキャラがほんの少しだけ出てきます。
 話の中核に関わってくる訳ではありませんが、苦手な方はご注意を。







よろしければどうぞ







魔女達の日常(実験編)









「パチュリー様~!道具を揃えて参りました~!」
「御苦労様。じゃあそこに並べてくれる?」
「わかりました~!」

ここは紅魔館の図書館。
色取り取りの本の山が暗く静かに佇む部屋だ。
そのような部屋から、不釣り合いな程に騒がしい声が聞こえてくる。

騒がしい声の主の名前は小悪魔。
この図書館の司書だ。

そしてもう一人。
椅子に座りながら、手に持った本から目線を離さずに小悪魔に対して静かに返事をする少女。
紫と白のストライプ模様を付けたパジャマのような形状をした洋服を身につけ、頭にナイトキャップを付けた紫色の髪をした少女。
蝋燭の光を反射し、ナイトキャップに飾られた月がキラリと光る。
少女の名前はパチュリー・ノーレッジ。
紅魔館の主の親友でもあり、この図書館の主だ。

小悪魔が机の上にせっせと何かの道具を並べる。
何か黒っぽい物が入っている小瓶、大きく膨らんだ皮製の袋などが置かれて行く。

「で、あの2人はまだ来ないの?」
「それがですね~…」
「パチュリー様」

小悪魔の声を遮るナイフのように鋭く澄んだ声。
その声の主は音もなく現れた。
頭に白いホワイトブリムを付け、身体にはエプロンを付けた銀色の髪をした少女。
少女の名前は十六夜咲夜。
言わずと知れた紅魔館のメイド長だ。

「霧雨魔理沙とアリス・マーガトロイドが現れましたが」
「通してくれる?」
「わかりました」

咲夜は一礼をしてその場を音もなく去る。
音もなく現れ、用件だけを述べ、音もなく去る。
面倒がない非常に優秀なメイドだと咲夜の事をパチュリーは評価していた。
台詞を取られたことで涙目になっている自身の召使いにも見習ってほしいと思う程に。

「パ、パチュリー様~…」
「よう、パチュリー」
「こんにちは」
「いらっしゃい、魔理沙、アリス」
「あぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」

2つの影が現れる。
白黒のエプロンドレスを身につけ、長い金髪に黒い三角帽子を被った少女、霧雨魔理沙。
蒼いドレスを纏い、短めの金髪に紅いカチューシャを付けた少女、アリス・マーガトロイド。
この2人はパチュリーの誘いで図書館にまで招かれたのであった。

そして、またも台詞を遮られた小悪魔。
実に不憫である。

「私なんてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

涙を流しながら走り去っていく小悪魔。
ドップラー効果が働き、小悪魔が離れる程にその叫びの音は高くなる。
後には呆然とした表情をする2人と平然としているパチュリーが残された。

「…なに?あれ」
「気にしなくていいわ。お腹が空いたら戻ってくるから」

戸惑いながら問いかけるアリスににっこりと微笑みながら返事をするパチュリー。
小悪魔は実に不憫であった。



「で、今日は何をするんだ?」

早速魔理沙がパチュリーに問いかける。
先陣を切るのは彼女の役目みたいなものだ。
アリスはそんな魔理沙に呆れたように溜息をついた。

「貴方ねえ…小悪魔から言われてたでしょ?聞いてなかったの?」
「私はお前と違って日々を考えながら生きているからな」
「そうね、誰かさんは他人から本を盗むことばっかり考えているものね」
「おいおい、それじゃあ私が泥棒みたいじゃないか」
「違うの?」
「違うな、考古学者と言ってくれ」

魔理沙とアリスの内容がない会話が続く。
この2人は仲が良いのか悪いのかパチュリーにはよくわからない。
顔を合わせれば喧嘩ばかりしているが、基本的に敵対することはない。

「で、魔理沙の質問だけど…」
「うん、そうだ。私は質問したんだった。それで何だっけ?」
「ちょっと!話は終わってないわよ!」

とりあえずパチュリーはこの2人の話を遮ることにした。
時間を無駄にすることは彼女は好きではなかったのだ。
アリスが食いついているが気にしないように話を進める。

「私達はゆっくりの召喚をするのよ」

パチュリーは静かに用件を告げた。




ゆっくり。
幻想郷に現れた饅頭の総称だ。
色々な種類がいるが、共通していることは幻想郷の住民を顔を模した姿をしているということだ。

魔理沙は顔に疑問符を浮かべる。
何がしたいのか分からない、と言いたいかのように。

「何がしたいのか分からないぜ」

実際に遠慮をせずにそれを言ってしまうのが魔理沙の凄いところだ。
パチュリーも慣れているので気にすることはないが。

「…そう?」
「そうだ、ゆっくりなんかそこら中に沢山いるじゃないか。わざわざ召喚する必要なんかあるのか?」

魔理沙の疑問は最もなところだった。
ゆっくりは幻想郷の至る所に大量に生息する。
捕まえようとすればすぐに捕まえてくることが出来る。
空を飛べるこの3人には造作もないことだった。

そして、魔理沙はどちらかというと現実的な性格だ。
異変など自身の興味が惹かれることがあれば別として、基本的に自身に益のないことはしない。
そんな魔理沙には、ゆっくりの召喚実験というものは何がしたいのか理解不能だった。
成功したところでそこら中にいるゆっくりが目の前に現れるだけなのだから。

「ただのゆっくりじゃないわ」
「そこから先は私も聞いてないわね。普通のゆっくりとはどう違うのかしら?」
「まあ簡単に言えばアレね」

魔理沙とアリスは、パチュリーの視線の先を見る。
その先にいたのは…


「うっう~♪うぁうぁ♪れみ☆りゃ☆う~♪」
「れみりゃ様~!ここには面白い物なんて何もありませんよ!さあ、外に出ましょう!」
「れみぃはぁ♪さくやによんでもらうごほんをさがしにきたんだも~ん♪」
「じゃ、じゃあ!私が探して来ましょう!どんな御本が良いですか!?」
「うぁ♪このごほんはなんだぞぉ?」
「や、やめてくださ~い!!私がパチュリー様に怒られちゃう~!!」

そこには涙目になっている小悪魔と、紅魔館の主を模したゆっくりである胴付きのゆっくりれみりゃがいた。


「…で、あれが何だって?」
「わからない?」

不敵に笑うパチュリー。
魔理沙には訳がわからない。

れみりゃが踊り、小悪魔が涙目になりながら叫ぶ。
そのような光景は紅魔館の中では日常茶飯事だ。
特に目新しい物でもなかった。

「何だ、パチュリーはれみりゃが欲しかったのか?ここに来る時に見かけたぞ?身体は付いてなかったけどな」
「れみりゃって人里では結構人気あるのよね。私もそれでれみりゃの人形作ってみたのよ」
「お前も言うのか?『うっう~♪うぁうぁ♪』って」
「言わないわよ!…まあ、れみりゃ人形を使った人形芸をしていたら、たまに頼まれたりするけど」
「言ってるんだな?」
「言わないわよ!」

またも話が脱線する2人。
この2人は実は本当は非常に仲がいいのではないか、とパチュリーは思った。
とりあえず話を戻すことにする。

「違うわよ、あんな煩いのが2匹もいたら敵わないわよ。騒音公害だわ」

何気に酷い事を言うパチュリー。
れみりゃは何をやっても騒がしいので間違ってはいないのだが。
静かに本を読みたいパチュリーにとっては天敵と言っても問題ないかもしれない。

「私達が召喚するのは…胴付きのゆっくりよ」



ゆっくりには胴なしと胴付きの二種類が存在する。
そして、ゆっくりの9割9分が胴なしだ。
しかし、極稀に人間や妖怪と変わらない胴体を付けたゆっくりが存在する。
その例が…

「ごのごぼんむずかじぐでわがらないぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
(バリバリ)
「やめてぇぇぇぇぇぇ!!!!泣きながら本を破かないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

後で小悪魔にはお仕置きだな、とパチュリーはその時思った。
それはともかく、胴付きゆっくりの最たる例が紅魔館にいるゆっくりれみりゃだ。

そして、胴付きゆっくりは特殊な能力を持っているという仮説をパチュリーは立てていた。
何故そう思ったのかは簡単だ。
紅魔館のれみりゃからは、魔力が感じられたからだ。
自身や魔理沙やアリスの胴付きゆっくりならば、もしかしたら魔法が使えるゆっくり、なんてことも実現するかもしれないとも考えていた。

「簡単に言えばね、胴付きゆっくりからは魔力を感じるのよ。もしかしたら魔法を使えるゆっくりなんてのも実現出来るかもしれない」
「あのれみりゃじゃダメなの?」

アリスは至極真っ当な質問をする。
胴付きゆっくりで良いと言うのなら、あのれみりゃも胴付きゆっくりだ。
その問いにパチュリーは首を横に振る。

「ダメね。魔法の本を見せたらあんな風に泣きだすもの。出来れば私達の胴付きゆっくりが良いわね」
「ふ~ん…」
「魔理沙は興味ないかしら?」
「う~ん…」

魔理沙はパチュリーの問いに難しい顔をする。
パチュリーが研究者気質を持っている魔法使いだとすれば、魔理沙は現実的な思考の魔法使いだ。

ゆっくりが魔法を使えようが使えまいが自身に益はない。
いや、むしろそれは人間達にとって危険になるのではないか、魔理沙はそう考えていた。
だとすれば、そのような危ない実験は辞めるべきではないだろうか、と。

「なあ、アリス?」
「何よ」
「魔法を使えるゆっくりって人間にとっては危険な存在にならないか?」
「そうね…」

アリスの今の種属は魔法使い。
人間ではない。
しかし、アリスは元人間でもある。
だから普通の妖怪と違って人間を食べることもないし、思考も人間と大差なかった。

対し、パチュリーは生まれながらの魔法使いだ。
それ故、人間である魔理沙や元人間のアリスとは意識が少々ずれているところがある。
主に人間に対しての意識が。

パチュリーは役立たずと思う時はあるが良い奴だ。
それは魔理沙にとって間違いなかった。
しかし、人間と妖怪の壁というものが存在したのも事実であった。

「パチュリー、そこはどうなの?例えば、他のゆっくりへの影響とか」
「やってみなければわからないわよ」

あっけらかんとパチュリーは答える。
自身の実行しようとしていることの危険性に危機感を感じているようには魔理沙の眼には見えなかった。

「まあ、異変が起こりそうになれば責任持って止めるわよ」
「…お前がか?」
「小悪魔が、ね」

小悪魔、不憫である。



結局魔理沙も実験に参加することにした。
興味があったからではない、危機感があったからである。
どうせ今、自身が実験を止めてもパチュリーは近いうちにやるだろう。
だったら自分の目が届くところでやってもらった方が良い。
魔理沙はそう結論を出した。

自分のポジションじゃないな、と魔理沙は心の中で苦笑する。
騒いで周りをひっかきまわす。
自他共に魔理沙はそういうポジションだと認識していたのだ。

「…で、どうするんだ?パチュリーよ」
「そうね…2人が持ってきてくれた物をそこに置いてくれる?」
「魔理沙、貴方きちんと持ってきたの?」
「ん、ああ…多分…」

2人はパチュリーに頼まれていた物を目の前に置く。
そこには様々な魔法道具が並べられた。

「ここで実験やるのか?」

魔理沙の問いにパチュリーは苦笑する。

「まさか。私の本達に影響があったらどうするのよ」
「そんなに大規模な実験になるのかしら?」
「念の為よ」
「で、どこでやるんだ?」
「以前妹様が暮らしていた地下室でやるわ。レミィからの許可ももらってる」

パチュリーは立ち上がり、小悪魔がいる方向へ視線を向ける。
そこには…


「う~…う~…ざぐやぁ!ざぐやぁ!」
「お呼びになられましたか?おぜうさま」
「早っ!こんなに早く来れるのなら最初から来て下さいよ!本が一冊犠牲になっちゃったじゃないですか!」
「ごめんなさい、私も忙しかったのよ」
「う~…う~…さくやぁ…」
「おぜうさま、おやつの時間でございますよ。本日のおやつはミルクプリンでございます」
「うぁ♪れみぃぷっでぃんたべてゆっくりするぞぉ♪」
「おぜうさまは泣かれているよりもプリンを食べてゆっくりしている方がお似合いですわ」
「う~♪う~♪ゆっくりゆっくりぃ♪」
「じゃあごめんなさい小悪魔、失礼するわ」
「ばいばいだぞぉ♪」
「バ、バイバイです…はぁ…糊でくっつくかなあ」


「楽しそうだなあいつら」
「そう?私は小悪魔が不憫に思えるけど」

同情の視線を小悪魔に向けるアリス。
どこからどう見ても小悪魔は不憫だった。

「小悪魔!ちょっと来なさい!」
「は、はい!?」

小悪魔がパチュリーの声に気付き、ページが破れた本を持ったまま走ってくる。

「これ、全部地下室まで運ぶから手伝いなさい」
「え!?は、はい…」
「ここでやらないのならわざわざ私達が並べる意味なんかなかったんじゃないのか?」
「…私の人形に運ばせるわ」
「そう?じゃあ小悪魔はやっぱりいいわ」
「えっ!?」
「その破れた本をきちんと戻しておきなさい。良いわね?」
「は、はい…」

小悪魔が肩を落として去っていく。
いくら忙しくても、いくら不憫でも、主の為に働くことが彼女の意義だったのだから。
気を使ったつもりが余計なことを言ったかな、と少々後悔をしたアリスであった。

「さ、行きましょ」
「…そうね、上海達、頼むわね」
「シャンハーイ!!」

アリスの声に合わせて沢山の人形がその場に現れる。
人形達は各々の魔法道具を持ち、地下室へ向かう。

「お前の人形って便利だよな~」
「私も人形の魔法をもっと研究しようかしら」
「研究だけじゃ無理よ。手先が器用じゃないと」

魔理沙とパチュリーは羨ましそうに道具を運ぶアリスの人形を見る。
そして、その光景を小悪魔は見ていた。

「うう…人形なんかに負けませんからね!!」

アリスの人形に対してライバル心を燃やす小悪魔。
小悪魔は涙を流すことでまた一歩大きくなったのだった。




「パチュリー、こんな感じで良いのかしら?」
「良いわ。さすがアリスね」
「アリスをおだてても茶くらいしか出ないぜ」
「毎日のようにお茶をたかりに来る魔理沙には言われたくないわね」

アリスはそう言って人形達を戻す。
後には、パチュリーの指示通りに置かれた様々な道具と魔法陣が残された。

「じゃあ始めるわよ」
「鬼が出るか…神が出るか…」
「不吉なこと言わないでよ」

パチュリーは魔法を詠唱し始める。
それは魔法使いでないと聞き取れない言葉。

「来なさい!」

そして、力ある言葉がパチュリーの口から発せられた。
魔法陣から白い煙が上がる。
その煙を見てパチュリーは成功を確信する。

「やった…!」

パチュリーの口からわずかに喜びの声が漏れる。
そして、煙が晴れた先にいたのは…


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     ,⊆三ミ` - r'勺 川.| --__,, ,,,,__ ____ /
       ̄,二)  __, ' ~' ~~  ̄ ̄``~~""T ̄
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             Y'/ , '   _,     |
            r' , ' _,  "       |
            iレ'  -  - -     |
           /             /
          /             /
         |            / |



確かに胴付きゆっくりが召喚された。
しかし、そこには3人の想像を大きく超えたゆっくりがいた。
確かに…確かに…胴付きのゆっくりぱちゅりーではあったのだが…。

「な、何よこれぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

パチュリーは悲鳴を上げる。
何か色々と汚されたような気がしたからだ。

「…」

アリスは茫然としている。
自分は夢でも見ているのだろうか、と軽い現実逃避に走っていた。

「あーはっはっはっはっはっは!!!!!!!」

魔理沙は腹を抱えて爆笑している。
目の前の胴付きゆっくりぱちゅりーのビキニ姿が笑いのツボに入ったようだ。


「むきゅ!?ここはどこ!?私のプロテイン入りクリームソーダは!?」

ぱちゅりー…いや、マッチョリーが叫ぶ。
どうでもいいがプロテインなんて入れたらクリームソーダが台無しである。
しかし、ツッコミを入れる者はどこにもいなかった。

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「…」
「あーはっはっはっはっはっは!!!!!!!」
「むきゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」

普段静かな地下室が本日だけは非常に喧しかった。








            ,.-─- 、
        ∧_,,∧\足/
   /\  ( e'ω'a)∩‐  
   | 蛇 ⊂     /
   ヽ/ r‐'   /
      `""ヽ_ノ

「あぅぅぅぅぅぅぅ!?」
「ぱっちぇがいないぞぉぉぉぉぉぉ!?」

俺、れみりゃ、ちびりゃ、ついでにマッチョリーが一緒の席で昼食を食べていた…はずだった。
しかし、マッチョリーが突然消えた。
何が起きたのかわからなかった。
あまりにも突然だったのだから。

れみりゃとちびりゃは大騒ぎしている。
俺だって驚きのあまり叫んでしまうところだった。
会話をしている最中に突然消えたのだから。
後には奴のプロテイン入りクリームソーダが残された。

「…ん?」

マッチョリーが先程までいたと思われる席の足元に何かが落ちている。
それは…

「ジャージ…?」

先程マッチョリーが着ていた紫色の上下のジャージだった。
あいつもビキニ姿で店に入ってくる勇気はなかったのか、ジャージを着ていたのだ。
しかし、このジャージがここにあるということは…。

「あいつは…今…どんな格好をしているんだ?」

急にマッチョリーのことが心配になってしまった俺であった。









今度こそ後書

小悪魔の扱いが酷いと思った方はごめんなさい。
良くも悪くもパチュリーはこのようなキャラだと私は思っております。

蛇足はお兄さん視点です。
ちびりゃのダイエット教室で昼食を食べているところを召喚された、ということです。
お兄さん達の現代日本と幻想郷は次元が違っております。
分かりにくくてすみません。

こんなのゆっくり小説じゃない!って思われた方、ごめんなさいと言うしかないです。
謝ってばかりだなあ私。


  • 何ともひどい結果なんだw
    無事に送還されるといいねw -- 名無しさん (2011-02-28 10:17:41)
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最終更新:2011年02月28日 10:17