「今回はダメだ」
「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
れみりゃとちびりゃの悲鳴。
かなり期待していたのだろう。
そう言いたくなる気持ちは分からなくもない。
「とりあえず座れ、れみりゃ、ちびりゃ」
「う~…」
「あぅ~…」
俺はれみりゃとちびりゃを座らせる。
じっくり話をしないとな。
「お前達がこれを欲しいと言うのはわかった」
「ほしいぞぉ!!」
「すぴあ☆ざ☆ぐんぐにるやりたいどぉ!!」
れみりゃとちびりゃが瞳を輝かせる。
しかし。
「でもな、これを買ったらしばらくあまあまパフェは無しだ」
「うぁ!?」
「あぅ!?」
そりゃそうだろう。
家で食べるより外食の方が金を食うんだから。
少し可哀相だが、金の問題は早々妥協する訳にはいかないのだ。
それに無暗に子供におもちゃを買ってあげるのは良くないと聞いたことがある。
買ってやるなら特別な日限定にしてやらないと歯止めが利かなくなる、と。
今回、俺が断ったのはその考えも頭にあった。
れみりゃ達が際限なくねだってくるかどうかは怪しいがな。
「う~…」
「あぅ~…」
れみりゃとちびりゃは難しそうな顔をしている。
その肉まんブレインでパフェとグングニルを秤にかけているのだろう。
「なあ、れみりゃにちびりゃ。少し聞いてくれないか」
「う~?」
「あぅ~?」
俺はコホンと一つ咳払いをする。
特に意味はない。
「れみりゃ、もう少しでお前が俺の家に来た日になるだろう」
「うぁ?」
そう、あと少しで姉貴が赤ちゃんだったれみりゃを連れてきた日になるのだ。
具体的に言えば来月だ。
記念日にするとしたらそこら辺だろう。
それに来月まで我慢してもらえるなら、外食を我慢しなくても良いだろうし。
「その日になったら俺からお前達にグングニルをプレゼントしよう」
「ほんとぉ!?」
「あぅ~あぅ~♪」
れみりゃとちびりゃは顔を輝かせる。
今回、俺がグングニルをすぐに買ってあげなかった理由はもう一つある。
特に理由もないのにプレゼントをしていたら有難味はなくなるのではないかと考えたのだ。
限りある記念日のプレゼントだからこそ、大事にしたいということになるんじゃないかと俺は思ったのだ。
「う~♪はやくそのひがこないかなぁ♪」
「れみぃたのしみだどぉ♪」
これでとりあえず一件落着かな。
「よし、腹減ったし飯にしようぜ」
「う~♪ぷっでぃん♪ぷっでぃん♪」
「あぅ~♪れみぃおなかぺこぺこだどぉ♪」
俺は今まで特別なプレゼントというのをあまり買ってやったことがなかった。
そのことについては反省しなければならない。
これからは、これを機にどんどん記念日を作って行こうと思う。
ちびりゃの誕生日にも何かプレゼントしてやらないとな。
「どのぷっでぃんにしようかなぁ♪」
「れみぃはぁ♪きょうはやきぷっでぃんがいいどぉ♪」
「う~♪う~♪まんまぁはあいすぷっでぃんにしようかなぁ♪」
「あぅ~♪れみぃもぉ♪」
れみりゃ達が笑顔でプリンを物色している。
俺はいつまでもこの笑顔を見ていたい。
俺はカレンダーを見る。
俺もなんだか来月の記念日が来るのが楽しみになって来た。
グングニルをプレゼントした時…れみりゃとちびりゃがどんな笑顔を見せてくれるのか、俺も期待してその日を待つ事にしよう。
,.-─- 、
∧_,,∧\書/
/\ ( e'ω'a)∩‐
| 後 ⊂ /
ヽ/ r‐' /
`""ヽ_ノ
企画SSの合間に書いてみました。
選択肢実装実験+私のれみりゃ分補給の為ですw
もし皆さんがこのような立場になったならどちらを選びますか?
あと、買ってあげないという選択肢は無いのでそれはご了承ください。
- お手伝いして頑張るれみりゃたちがいじらしくて可愛かったです(*^_^*) -- 名無し (2011-03-22 18:48:05)
- 今度は是非ふらんを入れてくれませんかね -- 名無しさん (2011-04-30 11:18:12)
最終更新:2011年04月30日 11:18