野性生活26日目
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※これは文字化けじゃありません。
野性生活30日目
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…気づいたら大ちゃんは知らない所で草まみれになって立っていた。
なぜか騎士っぽい鎧を着て両手剣で敵をついてついてつきまくっていた…。
正気に戻った大ちゃんは全力で自分の住処に向かって走り出す。
「もうやだ!なおり草ばっかの生活なんて耐えられえない!
任務なんざ知るもんか!私はお家にかえりゅううううううううううう!」
全力で泣きながら、住処を引き払う為に足を速める大ちゃん。
ようやく住処が見えた時、大ちゃんは意外なものを目撃した。
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ム|ハ!`ー- -‐'"ノ!! . ヽ_____________/]
「あ、やっと戻ってきたんだね!大ちゃん!」
住処の入り口に、ちびみすちーの姿があったのだ。
「…え?君は…。」
何故ここに彼女の姿があるのか、
混乱した大ちゃんはちびみすちーを見つめている。
ちびみすちーはそんな大ちゃんに対して横に置いた皿を取り出した。
「ずっとなおり草ばっかりじゃ身体壊すでしょ?
おかーさんと一緒に作ったこれを食べて元気出していってね!」
皿に乗っていたのはホカホカのヤツメウナギのかば焼き。
大ちゃんがその皿を手に取ると、たれの匂いが大ちゃんの鼻と胃袋を刺激した。
見ると、ちびみすちーは寒さで頬っぺたを真っ赤にしている。
「…あの、まさかこの為にずっと待ってたの?」
「朝早く起きてゆっくり待ってたよ!
本当はお母さんも待ってたけど、冬籠りの準備をしなくちゃいけないから…。」
…大ちゃんの頬を熱い涙が流れ落ちる。
こんな優しい親子を自分は見捨てようとしていたのか。
恥ずかしい、なおり草ごときで発狂していた自分が恥ずかしい。
「そろそろおかーさんのお手伝いに戻らなくちゃ!
それ食べて元気出してね!」
ちびみすちーはそう言って大ちゃんのもとを去っていく。
…大ちゃんはその背中を見送った後、ヤツメウナギをじっと見つめる。
こういった施しを受けるのは野性のゆっくりのルール違反。
郷にはいれば郷に従えがモットーの大ちゃんはそのルールを今まで守り抜いてきたが…。
「…そのルールに縛られて自分が壊れちゃざまぁ無いわよね…。」
そう言って大ちゃんはヤツメウナギを口にする。
この日、彼女は初めて自分のルールに反逆した。
ヤツメウナギ生活三日目
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「…あれ?」
気が付いたら大ちゃんは病院のベットの上だった。
「ようやく目を覚ましたわね。」
聞きなれた声に大ちゃんは顔を横に向ける。
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// `ヽ`フ
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( ! ノ-!‐ノ ! ノ|/ー!、!ノ ,.ゝ
ヘ ノレ' rr=-, r=;ァir /! ノ
( ノ ! "! ヘ(
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ノヽ,! i`>r--‐ i´レヘ ノ
∬ ヽ(へ レィr'7ア´ ̄`ヽ. )'
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(i _i rくヽ/!ノ __ ,ゝ
\ \/`/::メ:::`ヽ、_二、___イ
自分の寝ているベットの隣で、れてぃは優雅にコーヒーを飲んでいた。
「れてぃさん、なんで私、ベッドの上に寝ているんですか?」
「あなたは毒物にやられて二日ほど寝込んでいたのよ。」
「え…毒?」
つまり大ちゃんは毒を食べるか受けるかしたせいで二日間寝込んでいたという事らしい。
しかし、大ちゃんは毒物を食べた記憶も毒蛇に噛まれた記憶もない。
ただ一つ、思いあたりがあるとすれば…。
「…まさか、あのヤツメウナギに…!?」
思い返してみればヤツメウナギを食べた後に住処で倒れこむように寝込んでそこからの記憶がない。
しかし本当にヤツメウナギに毒が仕込んであったとしたら、みすちー親子が毒を仕込んだことになる。
「…あ、あのれてぃさん!あのみすちー親子は…!?」
大ちゃんはれてぃにそう問いかける。
れてぃはコーヒーを飲みほした後、大ちゃんにこう告げた。
「…逃げたわよ。」
「え!?」
逃げた、どういう事なのだ?
何が何だかわからない大ちゃんに対し、れてぃは話を続ける。
「私達は騙されたのよ、色々な意味でね。」
れてぃはそう言って取り出したのは一枚の写真。
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「これって、確か私たちが捜していた…。」
映っていたのは、反逆ゆっくり達の金を持って逃げ出したというあのゆっくりみすちーの妹の人相写真だった。
「こんなもん、私に見せてどうするんですか?」
「このみすちーではなく、周りに移っているものをよく見なさい。」
「周りに移っているもの?」
…言われてみれば、この写真に写っているみすちーの横に何か移っている。
最初は壁か何かかと思っていたが、よく見ると、それは違うものだと気付いた。
「…昨日、居なくなったみすちー親子の家を捜査していたら別の写真が出てきたのよ。」
そう言ってれてぃはまた写真を取り出した。
大ちゃんはその写真を見て、大きなショックを受けた。
れてぃが取り出した写真はさっきと同じく、みすちー妹を撮影した写真だった。
違いはさっきと違ってさらに離れたところから撮影したということだ。
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│ム|ハ!`ー- -‐'"ノ!! レ ル` ー--─ ´ルレ レ´ ...│
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一緒に写っているゆっくりと比べてみすちー妹は遥かに小さかった。
そう、子供と間違えてもおかしくないくらいに。
つまりみすち―親子はみすちー姉妹だった、そういう事だ。
「ゆっくりのマスコットみたいな見た目に騙されて、踊らされてしまう…こういう事は人間とかに限った事じゃないみたいね。
私達は、あのみすちー姉妹に騙されていたのよ。」
れてぃの話によると、妹が資金をちょろまかしていたのは、実は姉の指示によるものだったらしい。
金も集まったし、本格的に反逆ゆっくりが動き出す前にとんずらしようとしたら
公安⑨課まで嗅ぎ付けてきた。
そこでみすちー姉妹は一芝居打った。
仲のいいゆっくり親子に成りすまし、監視役が隙を見せるのを伺っていたのだ。
そして、大ちゃんがいろいろボロボロになった隙を見計らって、毒入りのヤツメウナギで…。
「……。」
全てを知った大ちゃんは呆然とした顔になっている。
「…まぁ、あなたの頑張りは無駄じゃなかったわ。
あのみすちーの周りをうろついていた反逆ゆっくりを、まとめて逮捕することには成功したんだから。」
れてぃの励ましにも、大ちゃんは指一つ動かさない。
「…確かにそうかもしれませんね、勝負に負けて試合に勝ったと言っていいかもしれません。
でもね、どうせなら…。」
そこで大ちゃんは顔を上げる。
「どうせ負けるなら、せめて自分のルールで負けたかったですね。」
大ちゃんは悲しいわけでも悔しいわけでもない、残念そうな顔をしていた。
最後、自分は施しは受けないという野性のルールに反してみすちー親子のヤツメウナギを食べてしまった。
負けは負けかもしれないが、こんな負け方はかなり不本意だ、
どうせなら、もう少しかっこいい負け方をしたかったものだ。
その時、れてぃはカップ麺を取り出した。
てっきりまた自分で食べるのかと思ったら大ちゃんにカップ麺を差し出す。
「食べなさい、なおり草ばっかりでいい加減他のものを食べたいでしょう?」
いろいろ大変だった大ちゃんに対する上司のねぎらい。
しかし大ちゃんはそのカップ麺を押しのけてこう言った。
「そんな伸びたカップ麺より、ちょっと調べて貰いたい事があるんですけど。」
~☆~
ここは人間の国の大都会。
ゆっくりと人間の付き合いが始まってからは、往来するのは人間だけではなく、ゆっくりもチラホラ混じってる。
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ノレノハルハレル!ゝ
<川 (ヒ] ヒン .|||>
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そして、見事に逃げおおせたゆっくり親子…姉妹も、都会の道を歩いていた。
小さい妹を頭に載せて進む姿は、このゆっくり姉妹が犯罪者であることを忘れさせてしまう。
「やれやれ、ここまでくればもう一安心ね、姉さん!」
頭の上の妹が姉を見下ろしながらそう言った。
「ええ、あいつらも海を越えて追いかけようなんて思わないでしょうね。」
そう呟く姉の上で、妹が何やらゴソゴソしている。
そして妹は姉の帽子のポケットの中から札束を取り出した。
「みてよこの札束!これだけあればしばらく遊んで暮らせるわよ!
ねぇ、まずはこれを何に使う?」
そう問いかける妹に姉は呆れた顔をする。
「…ばかね、お金は使うもんじゃないの、金を増やすためにあるのよ。
とりあえずしまいなさい、そんな大金持ってたら怪しまれるでしょ?」
「はいはい、わかったわよ、姉さん。」
妹はそう言って札束をポケットに戻した。
勿論、しっかり一枚抜いてから。
ブロロロロ…。
と、その時みすちー姉妹の後ろから車のエンジン音が聞こえてきた。
「…?あら?何かしらこの匂い?」
みすちー姉は鼻をクンカクンカさせながらそう呟いた。
「匂い?姉さん何言って…。」
みすちー妹がそう言ったその時、みすちー姉妹の横を大型の何かが通り過ぎた。
「う、うわ!?」「きゃ!?」
みすちー姉妹はそのはずみでこけ、妹も姉の頭の上から転がり落ちた。
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みすちー姉妹の横を通り過ぎたのは大型トラックだった。
そのままトラックはみすちー姉妹の前で停車する。
「あ、危ないなぁおい!ゆっくり止まってないで早く謝ってね!」
みすちー妹がピョンピョン跳ねながらトラックに向かってどなりかける。
するとトラックの中からこんな返事が。
「済みません、ちょっと祭りの会場を探していましてね、お二人とも、祭りの会場を知りませんか?」
「祭りの会場?こんな所で祭なんてやってるんですか?」
「やってますよぉ~。」
そう言ってトラックの運転手は窓から顔を出した。
みすちー姉妹はその顔を見て非常にびっくりする。
その顔は、二人にとっても見知った顔だったからだ。
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「大ちゃん、秋の草祭りこれより開催します!」
ウィイイイイイイイイン!
大ちゃんがトラックの中で何か操作すると、荷台がウィイイインと持ち上がる。
ドドォオオオオオオッ!
そして、荷台の扉が開くと、その中から大量のなおり草が!
「うわぁああああああああああ!」
みすちー姉妹はそのままなおり草に埋もれてしまった。
大ちゃん 秋の草祭り二十日目
人間の国まで追いかけて、やっと果たせた目的に大ちゃんは満足げにうなずいた。
と、なおり草の山の中からボフッとゆっくりみすちー姉が顔を出す。
「…あなた…やっぱり草が好きなのね。」
そう話しかけてくるみすちー姉に対して、大ちゃんはこう答えた。
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「別に好きじゃありません。」
第34話 終わり
- 久々に面白かったw
魚を獲るれいむのAAに笑ったり、ちび達が可愛かったり
野生のゆっくり が、としてどこかシビアな田舎に身を投じなきゃならない
真面目な都会者の目を通してるみたいですんなり読めた
今計画しているらしいものも楽しみ -- 名無しさん (2011-11-07 22:25:52)
最終更新:2011年11月07日 22:25