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しかし、明らかに様子がおかしい。
目の焦点があってない、頬が何か赤い。
何より酒臭い。
よく見ると、二人の周囲には空になった酒瓶が転がっていた。
「てゐさん！勝手にお酒飲んじゃダメなんだど！」
「れ、レティさん！いつの間にお酒を…。」
れみりゃと大妖精が勝手にお酒を飲んだてゐとレティを注意する。
もっとも、こんな事をした所ですでに手遅れなのは目に見えて明らかだが。
「全くさ、こっちは早く花見をしてゆっくりしたいのに、何時までこんな下らない勝負をしてるんだか。」
「そうそう、勝負ってものはチンタラチンタラするものじゃなくてズガンって一瞬でつけるものなのよ。」
「うんうん、そうだよね…こんな感じでさ。」
そう言って二人のゆっくりはお互いにカードを一枚ずつ取り出した。
それはスペルカード、弾幕を生み出すカード型の兵器である。
「ちょっとお二人さん？そんなもの一体何をする気なんですか！？」
もう嫌な予感しかしない諏訪小僧がてゐとレティに問いかける。
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「チャージ3回、ノーオプション弾幕勝負！」
「チャージ3回！ノーオプション弾幕勝負！:」
諏訪小僧の問いかけを無視して、てゐとレティは弾幕勝負を宣言する！
何故か、カブトボーグ風に。
「ば！バカ！こんな所でスペルカード何か使ったら流れ弾幕で被害がとんでもない事に！」
諏訪小僧は顔を真っ青にしてそう叫ぶ。
しかし、そんな事今更言った所で、
「行くぜ！落ちろやこのふとましやろぉおおおおお！」
「それはこっちのセリフじゃこの糞ウサギぃいいいいいいいい！」
酔っぱらったバカは、止まらない。
二人のゆっくりオーラは目に見えるくらい燃え上っていた。
「うわぁ！に、逃げろ！あれはマジでシャレにならないぞ！」
「に、逃げるってどこに！？」
「知るか！とにかくあの二人から離れるんだ！」
⑨課の面々は巻き添えは御免と言わんばかりに逃げまとっている。
「ちょ、！ホントにどうするんだどこれ！？」
れみりゃもどうしたら良いか解らず辺りをオロオロしていると。
「情けないわね姉さま、こういう時こそ落ち着いてゆっくり対処してこそスカーレット当主でしょうに。」
そう言ってれみりゃの前にフランが現れた。
「フ、フラン！そんな事言われてもれみりゃじゃあの二人を止める事なんて…。」
「簡単よ、こういう時は。」
ガシッ！
フランは諏訪小僧の首根っこを銜え込む。
「え？お嬢ちゃん何する気。」
「こうすれば…いいのよ！」
フランは諏訪小僧をくわえたまま一回転！
ゴオッ！
（ﾋ_] -‐─- ..,,_
｀7" ,＿__, ｀ヽ.,.._
_,,.. -‐'─--ヽ _ﾝ__. ﾋ_ﾝ ）
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|,ﾊ.__|/ﾚ-ﾅ .ﾚ' |／‐ト､ / ∨ 〉 く::::::::::｀i / ゝ--'─'--'-ヽ､_ﾄ-､__r'ﾍｲ .i
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／ / ゝ､ ヽ _ﾝ / /|_） ,＞ｰ-／|| ──＝＝＝≡≡≡ ヽ /.|! ⌒ ,＿__, ⌒ ﾊ Ｖ〈|.| ,..!
く／|/| /! ,＞,､_＿_,,.. / /! 〈＼i|、i||:::::||､ヽ ──＝＝＝≡≡≡ ＜〉ﾉ .|/l ./// ヽ_ ﾉ /// ハﾉ i |/∧
´ .ﾚ' .l/ / ﾄ､ , ￣つ||:::::||¨ヽ ──＝＝＝≡≡≡ 〈,..| ヽ、 〈 i ﾊ i/!.Ｖ
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そして、砲丸投げの要領で諏訪小僧をてゐとレティに向けて投げつけた！
「食らえやぁあああああ！」
「それはこっちのセリフよぉおおおお！」
それと同時に二人はスペルカードを投げつける！
「エンシェントデューパ」
冬符「フラワーウィザラウェイ」
カードは激しく光り、そこから無数の弾幕が生成されようとする！
「あいやぁあああああああ！？」
その瞬間その中心に投げ飛ばされた諏訪小僧が頭から突っ込んでいった。
～☆～
周りにいるゆっくり達が避難し、静寂に包まれるゆっくり中央公園。
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〈rﾍ:::::!::ﾚ´ ｀y二」ヽﾚ':::〈 ＼ ＼／`/::ﾒ:::`ヽ､_二､___イ
その中心にいるのは静寂を生み出す原因となった二人のゆっくり。
二人とも、完全に酔いつぶれて眠りこけている。
あの瞬間、二人の放ったスペルカードから確かに弾幕は生成された。
しかし、その弾幕が公園や桜、そしてゆっくりに被害を与えることはなかった。
それは何故か？
） ） ） ） ） ）
（,, （ （ （,, （ （
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（,, （ （ （,, （ （
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ヽ ヽ ）. ヽ ヽ ）.
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｀Y i Vﾚ'7;__,.!/ V !__ﾊ ﾊﾉ., ',ﾉ';
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∠._ ﾉ |=ヽ､;;;;;; |,r-r-| ;;;;ノ!i ﾚ
,.ﾍ,） | ｜＞,､ ｀ﾆﾆ´ ,イ| |
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それは眠りこける二人のゆっくりの間で黒焦げになっている諏訪小僧がすべての理由だった。
スペルカードから生成された弾幕、その全てを彼女が受け止めたからだ。
「たった一人のゆっくりの尊い犠牲がこの公園を守り抜いたのね…。」
フランは黒焦げの諏訪小僧を見つめながらそう呟く。
「諏訪小僧の勇気ある行動に敬礼！」
チルノをはじめとした⑨課の面々も諏訪小僧に向かって敬礼する。
「別に勇気ある行動じゃないよね、フランが無理やり弾幕の中に放り込んだだけだよね？」
そしてれみりゃがツッコミを入れて。
,.へ ___,.へ ,. -───-- ､_
__,,. --─'──｀＜.,,/:::::::ﾄ､ ｒｰ-､,.'" ｀ヽ､.
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∧ / ゝ____,.へ--､へｒ-､ﾉ i､::::! | /! く::::::::::｀i / ゝ-'‐'￣￣｀ヽ､_ﾄ-､__rｲ､ }＾ヽ、
V i__,.へ!_,.／--'─'--'-＜ヽi__/ Y | /」 .r'´ﾉ＼:::::::: ／イ,.ｲﾉヽ! ＼ ﾚ ヽ,_｀ヽ7ヽ___>､_ ノ ﾊ } ＼
__i. r'へ,.イ / ﾊ ﾊ i ｀ヽ7､.| .|/ ／ヽ/ r'´ ｨ"ﾚ´ ⌒ ⌒ ｀! i ﾊ ／ }! ｉ ヽ
∠__,.ﾍ ｀Y´ / / ﾉ__,/,.ｨ ﾚ' ､!__ﾊ i i iﾍ| |<＞ ／ / ﾊ ﾊ/ ! △ ∪ i ﾊ 〈〈{_ ﾉ } _｣
／iヽ. i ｲﾊ ﾊ|:（◯）::::::′（◯）!_!ｨﾍ.| .| ⌒Ｙ⌒Ｙ´ﾉ /l ハﾉ i ヽ⌒Y⌒Y´
!／ !., | Ｖ |' " ,＿__, "ﾊﾊﾉ.| |＞ 〈,.ﾍ ヽ、 〈 i ﾊ i 〉
∧ ｀ヽ､ﾉ 〈 ﾊ. ヽ _ﾝ .从ヽﾚi. | ﾉ ﾚ＾ゝi＞.､.,_____,,...ィ´/／ﾚ'ヽﾊヘﾉ
Ｖ ／!〈rﾍハ!|＞,､ _____, ,.イﾊ ﾊ〉 ﾚ'
|／
「姉さま何か言った？」
「…何でもありませんだど。」
妹に睨まれて、謝った。
「…それにしても、ロクでもない上司を持つと苦労しますね、お互い。」
と、そこで大妖精がれみりゃにそう問いかけてくる。
「…まぁ、確かにそうなんだど。」
れみりゃは眠りこけてるてゐとレティを見て笑いながらそう呟く。
そんなれみりゃの目の前に大妖精はドンと酒瓶を置いた。
「どうです？たまにはそんな馬鹿な上司を忘れてバカ騒ぎも悪くないと思いませんか？」
大妖精はれみりゃにそう問いかける。
「…確かに、それも悪くないど！」
れみりゃは笑顔でそう答えた。
「おいぃ！？何勝手に花見を始めようとしているわけ？
この私を際置いて花見を始めようとする浅はかさは愚かしい。」
「お！飲むの！？飲んじゃうの！？だったらアタイもバンバン飲んじゃうよ！」
「ちょ、隊長！勝手に一人で飲まないでください！」
「うフフ、お花見もここからが本番ね！」
季節は春、まさに桜の季節。
ゆっくり達もこの日ばかりは敵とか味方とか色々な事情をすべて忘れてお花見にすべて打ち込む。
その光景は、まさにゆっくりらしい光景と言えるものだった。
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〈rﾍ:::::!::ﾚ´〔二二二〕ヽﾚ':::〈 ﾉヽ,! i｀〔二二二〕ﾚﾍ ノ
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｜ゴ ミ. | ,.i (○) ,＿__, ｀ヽ,. ／ ｜ゴ ミ. |
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｜ゴ ミ. |
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勿論、騒いだ後のごみの後始末も忘れずに。
続く
最終更新：2012年04月16日 16:18
