てゐ魂 41話-4



「れ、レティ!まだ入って良いとは言ってないぞ!」


いきなり突入してきたレティにゆーぎは慌ててそう言ってくる。
レティは頭に血が昇ってるようでやや荒々しげにこう答えた。


「襖の向こうで変な奴が無茶苦茶言ってるのを聞いて
 放って置くわけには行かないでしょうが!」


そう言ってレティ達はリアル顔なゆっくりの方へとズカズカ歩いていく。
その目の前に立ち、相手を見下ろしながらレティはこう言ってくる。


「あんたねぇ!さっきの解説無茶苦茶にも程があるでしょ!
 元の部分が残ってないし、法則性も適当だし!
 何よりあれは私が前に注文した出前のメモよ!
 書いたの私だもんすぐ解る!」


「…ほう、私に反論する気か?」


胴無しゆっくりの目の前に胴付きゆっくりが立った場合、
胴無しゆっくりからは胴付きゆっくりはかなり巨大に見える。
その大きさに大抵の胴無しゆっくりは圧倒されてしまうことが多いが、
このリアルな造形の胴無しゆっくりは全くと言っていいほど動じてない。
それだけでもこの胴無しゆっくりがただ者でないことが
周りの⑨課の面々に伝わっていく。
レティもこのゆっくりの動じなさに多少は動揺したが
それでも気取られないようにしながら話を続けていく。


「ええそうね、まずあんたはそんなデタラメを並べて何がしたいの?」

「さっきも言ったがデタラメで言った訳じゃないぞ、
 この家はオバケの呪いが掛かっている、だから私がその呪いを解いてやろうと言うのだ。
 もちろん、それ相応のお代は貰うけど。」

それを聞いたゆっくり達がニワカにざわめき出す。

「呪いを解くだって?」

「あいつ、そんな事できるのか!?」

そんな事を言い出したゆっくり達をレティは一言、
「黙ってなさい。」
の一言で黙らせた。
そしてリアル顔ゆっくりを睨みつけてこう言った。


「呪いを解く?そんなの信用できないわ。」


「へぇ、やっぱりお宅も胡散臭いのは信用できない系?」


「ええ、胡散臭いわ、見た目から喋りまでいろいろ怪しいけど、
 何より一番信用できないのは…。」


レティは一瞬為の動作を作り、こう叫んだ。


「おまえ達がどう見てもMMRだと言うことがよ!」




    、__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__,
    _)                                                (_
    _)  ナ ゝ        ナ ゝ  /   ナ_``  -─;ァ              l7 l7   (_
    _)   ⊂ナヽ °°°° ⊂ナヽ /'^し / 、_ つ (__  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ o o    (_
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   _,.!イ_  _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7      'r ´          ヽ、ン、
_..,,-":::::rー''7コ-‐'"´    ;  ', `ヽ/`7     ,'==─-      -─==', i
"-..,,_r-'ァ'"´/  /! ハ  ハ  !  iヾ_ノ     i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |
  `!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ  ,' ,ゝ     レリイi (ヒ_]     ヒ_ン ).| .|、i .||
   `!  !/レi' (ヒ_]     ヒ_ン レ'i ノ       !Y!""  ,___,   "" 「 !ノ i |
   ,'  ノ   !'"    ,___,  "' i .レ'       L.',.          L」 ノ| .|
  ノノ (  ,ハ.    ヽ _ン   人!         | ||ヽ、       ,イ| ||イ| /
 ( ,.ヘ ,)、  )>,、 _____, ,.イ  ハ        レ ル` ー--─ ´ルレ レ´





「…あ~そう言えばどこかで見たことあると思ってた。」

「人間の国のマンガだっけ?色々胡散臭いことを調べまくる奴。」


⑨課の面々は納得した顔でそんなやりとりを交わしている。
MMR、マガジンミステリーラボはゆっくりの国で取り分け有名と言う訳ではない、
ただ、何故か⑨課の休憩室に一通りそろっているのだ。
だから実はあの顔を最初に見たとき、⑨課の面々はその無駄にリアルな顔を
何処かで見たことあるような気がしていたのだ。


「アイツラ基本的に何もしてないじゃん!変なもん目撃したりトンでもないことを言い出すだけじゃん!
 実際に幽霊とか退治する訳じゃないじゃん!」

「ウグ…。」


レティはものすごい勢いでMMRに詰め寄っていく。
MMRはその迫力にタジタジだ。

「れ、レティさんすごい迫力だね…。」

「そりゃ口だけの連中にレティさんが負ける訳無いよ。」

⑨課の面々はレティの押しの強さに関心を覚えている。
レティの押しの強さは横綱級。
改めて⑨課の面々はそれを確認していた。


「だ、だが…!」


しかし、MMRも押されっぱなしじゃない。
彼らは口先だけじゃない、行動力に溢れている。
大体空回りに終わるが。


「貴様は呪いに対して何ができるというのだ!
 部屋の隅っこで毛布をかぶって震えて怯えるだけじゃないのか!」


MMRリーダーのこの叫び。
それを待っていたと言わんばかりにレティは不適な笑みを浮かべた。


「フフフ、損な事はないわ、我ら⑨課はたとえ幽霊に対しても万全の策をとっているの。」


「え?そうなの?」

「基本、何に対しても思いつきの行き当たりばったりばかりだと思ってたけど。」

「外野、黙ってて。」


レティに睨みつけられて⑨課の一員達は思わず黙り込む。
その後、レティは自分が入ってきた襖の方を向いた後、自信満々な口調でこう言った。


「紹介するわ!これが⑨課の用意した対亡霊用ウェポン!」


レティのノリノリの口調にあわせて襖がバタンと大きな音をあけて開き、
その向こうからスモークが炊き上げられる。
そして、その向こうから何者かが現れた。


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       _ _ノ /´\ .j く / ! \\{       〉::::::::::ヽ   } :::: ヌ´
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「大歳きって35歳、希代の陰陽師、化物倒素造さんよ!」


「ば、化物倒素造さん…!?」


やたらと豪華な演出とともに現れたドンブリをかぶった奇妙な男。
誰物がその姿を見て息を飲む中、新入りはたてがこんな事を言い出した。


         ,.,、
  __  // \   .___
  \ヽZ>ト┴''"´ ̄~`メ 7∠__
  /:リ.~..::::::::::::::::::::::::::::::::....ヾ_7/\
 ノ.::::)..:::::::::::::::::ハ::ヽΛ:::::::::::::.ヽ:::::::::...)
 i.::r'´r'"::ノ\:ノ j:ノ/ Vi::::_:::ハ::::::::ハ
 ! (.:::::!Y(ヒ_]      ヒ_ン )i,イ/:::l:::::::ノ
 ヘ:\トl     ,___,   "ノ::レ':::::ノ::::::(
  ).:∠:!    ヽ _ン ∠::::::::_,イ::::::::::.)
 (:::::::.!ヽ          ̄フ l::::::,イ
  \:( `ゝ、    _,,,ィk´‐-、.j:::ノ
     ,-‐―、、茶\乃    \
     |O###l |-、))   k   \
     |###(⌒` ヽ、__`r‐ーkl
     λ=f=(          ノ



「…あれ?あの人が被っているドンブリラーメン三郎のモノじゃないですか?」

「へ?」

その言葉にレティは嫌な予感を覚えた。
新入りの言葉を皮切りに部下達はどんどん喋り始める。

「え?新入りあれが三郎のドンブリなんて解るの?」

「ええ、三郎には良く行きますから。
 いわゆるジョーレンって奴です。」

「えぇ~!?レティ副長以外にあそこのラーメン食べるゆっくりがいたんだ!?」

「まりさには無理だな、あれ見ただけで胃がムカムカしてくるぜ…。」

「慣れれば案外旨いっすよ。
 でも何であいつ三郎のラーメンをかぶってるんですかね?」

「…そう言えば昨日の幽霊騒ぎの被害者って三郎の店長さんだって行ってなかった?
 確か、幽霊に出くわして驚いて転けてその弾みで持ってきたラーメンを頭から被ったとか…。」

「…そう言えば、その時にラーメンのドンブリが頭にはまって抜けなくなったとも聞いたぜ。」

「…じゃああいつはただのラーメン屋の店長?」




「…レティ、不味いぞ、あっさりバレてしまった。」

「し、しまったぁ!私以外にも⑨課にサブリアンが居るとは予想外だった!」

完全に予測外の事態に戸惑うレティ。

「…あの、なんか正体あっさり見破られたみたいだよ、ちるの副長。」

「何だって!?あたいがわざわざドライアイス作って煙発生させてそれっぽい演出したのに…
 全部無駄になっちゃったか…。」

襖の向こうでは戸惑う大ちゃんと、落ち込むちるのの姿が見える。
店長登場時の謎の演出は、彼女の仕業だったようだ。

レティ達の立てた作戦は失敗に終わった。
そしてこの隙をあいつらは逃さない!

「バカだろ、お前バカだろ!ラーメン屋の店長がお化け相手に何ができるというのだ!」

「三郎のラーメンって一度フランと食べてみたんだけど、
 油でコテコテな上に量が多すぎてすぐギブアップしたんだど…。」

「油ギトギトのラーメンで幽霊に勝てるわけがないな、
 幽霊にはないとの力が必要不可欠。」

ここぞとばかりにレティ達を煽りまくるゆっくりMMR!

「ぐうっ!」

効果はテキメン、戸惑うレティ。
しかし、もうここまで来たら引くに引けない。

「ば、馬鹿にするんじゃないわよ!三郎の店長さんはね、
 全体的に爽やか系の味を好んでこってり系の味を忌避する傾向にあるゆっくりの味覚にもめげず、
 それでもこってり系の味を追求し続けてついにゆっくりの国にサブリアンを生み出した苦労の人なのよ!
 彼に掛かれば幽霊の味覚だってこってこてのこってり系に変えることだってできるわ!」

「…いや、レティ、幽霊の味覚を変えたところでどうすると言うんだ…。」

全力でつっこみどころ満載の反論を叫ぶレティ、
この流れではゆーぎのつっこみも意味をなさず、そのままMMRが対抗する!


「ふん!貴様が幽霊の味覚をこってり系とするのなら…。
 こちらは幽霊に「な、何だってー!」と叫ばせてやろう!
 しかもその両隣には秋姉妹を並べてな!

                                       _,, ―― 、
                                   , -'"        ヽ、
                                  /            ヽ
                                 /  __     ,ェェ-、 ヽ
                                /  /|llll|   i   r' |llll| i  ヽ
        __,,,...,,,__                     i  \|lll| /   \_|lll|_ノ  i   / ̄ \         γ
 : ___,∧"´:ト-、∧‐ァ::7`>ゝ、 :        _,,. へ、   |     ̄       _,     |  / ,ヘ 、\\       ○O_ __
 : >,ゝ/ヽ、ノ::V:::_」∠::::7ァ_>ァ、 :     / ,ィ    l   |      ー-- 、_ -‐''ノ      !  | |  } 〉〉}/ _,,.. -――C○ィ )     ̄ ̄\ :
: .,:'ィiヽ':::_>''"´      ̄  `ヽ!, :    /ィ,ィイ/| |  .|       ` ''ー‐''"      /_ノ |  レ'  // ̄ヽ    ゝ○o _      ヽ  :
 : キア'"   ,ハ!   /   ',   、`フ :  " レ'  | |_ ゝ                __/     Y   //\ /    \`L_       ', :
 : /  /  ノ  !  i   !   !  i ! Y        ヽ__                 /         : ,'   /    ゝ、__,..-、\  ̄`i う) i :
: ,イ   ,'  /´ノ 」_ノi  ハ _ノ ハ/ ノ :           ヽ              l          |  / i   イ ,ヘ  ヽ  \ `  し' | :
:  ',  レ、 !ァ:::.__,./ レ' 、レ'_ `Y i、( :             \            |          |  |  l ゝ、/ .::ヽ/_   ',ヽ、 ヽ / :
: .ソ'´  Vi:::: (◯),  、(◯),ハヘノ  :              \           l           ゝ、 K´ (◯),  、(◯) ヽ ! ー、 \ :
:    !  !:::: "   ,rェェェ、  "ノノハ :               \         \       //  T{∧l""  ,rェェェ、  ""::ー、リ   `T ‐ヽ 
: .!   , ヽ、_,ゝ:::.  |-r-r,|  ,ハ  ! :                 \         `ー- _,/ / _ノ  ',     |,r-r-|   .::::/    !_」 
.: ゝ、ノ   )ハゝ>,、.`ニニ´ ,.イノ ソ :                    \            _,,/   ゝ._ノ ヽ、 `ニニ´   .::::∠ノ     | 
: ヽ(ゝ/)ヽ,ノイ i ン ノ´ノ´ンノ :                     ´" ''‐- ____,. -‐''"       `ー‐- ` ー--─ <_Z_  /ノ/ :


 AAにするとこんな感じだ!」


「ふん、言ってくれるじゃない!」

「いや、だから幽霊にそんな事をさせてどうするんだ、
 後秋姉妹に迷惑だからやめてやれそれは。」


公安⑨課副長、レティと突如現れた謎のゆっくり集団、MMR。
その二人の罵り合いは激しく、鋭く、そして余りに意味不明な意地の張り合いだった。
そして、二人のゆっくりの戦意は徐々に増大し、ついに…。


「こうなったら実践勝負よ!三郎店長とあんたら、どっちが幽霊を成仏できるか競争よ!」

「オーいえい!解った!我々の真の力を見せるときが来たようだな!」


対決へと発見した。


「みんな!庭に向かうわよ!幽霊と直接対決してやるわ!」

やる気満々で⑨課の面々に指示を出すレティ。

「お、おぉ~なんか凄い事になっちゃったぜ…。」

「まぁ、れいむとしては幽霊を退治してくれるなら誰でもいいけどね。」

「店長さん、どんな活躍してくれるかな、ドキドキ…。」

「お前、いったいなにを期待してるんだよ…。」

指示に従い、続々と部屋を出て庭に向かう⑨課の部下たち。

「え、えーと、私たちも向かった方がいいのかな?」

「当たり前じゃん?店長とMMRが幽霊退治で対決なんて
 滅多にみれるもんじゃないし。」

「…な、何でこんな訳の分からないことになったのだ…。」


ちるの、大ちゃん、ゆーぎも庭に向かう。
そしてレティも店長と部屋を出ようとする直前、MMRの方を一睨みしてこう言った。


「…逃げようとするんじゃないわよ。」


そしてレティと部屋を出て、ピシャリと襖が閉められた。
残されたのはMMR三人組、その内の一人がリーダーにヒソヒソと耳打ちする。


「て、てゐさん、どうするんだど?
 幽霊退治で対決って、ややこしい事になっている気が…。」

「あ~大丈夫大丈夫、幽霊なんて居るかどうか解らないんだから
 いかにも倒したように見せかければいいんだよ。」

「み、見せかけるって…。」

「てんこ、そっちの仕込みは済んでるよね?」

そう言ってリーダーが話しかけたのは体のある方のMMR。
そのMMRはフンと鼻息を鳴らしてこう言った。

「最初から準備は万全でいいえと答える確率は0%だった。」

「…フフフ、なら見せて上げるとしますか、騙し合いならこっちに長明の見があるって事をね。」

リーダーはそう言って不適な笑みを浮かべた。

「うむ、万チームDARKの頭の力見せて上げるべきそうすべき。」

続いて体のある方のMMRも自信満々の笑みを浮かべる。

「す、すんごく不安だど…。
 何でこいつら、絶対巧く行くって思ってるんだど…。」

そして、MMR最後の一人は不安な笑みを浮かべていた…。


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最終更新:2014年04月29日 11:30