『わいるどまりさ』

『わいるどまりさ』

金髪をたなびかせて奴はスィーに乗ってやってくる。
きもんげ産、ゆっくり専用車スィー。ただの板の様に見えるが
アクセルとブレーキのスイッチがちゃんとある制式車両だ。

「きょうのかぜもいけてるぜ」

上に乗るのは確かにゆっくりまりさ。
だが、その様子は大きく違う。
帽子を着けず、かつその肌は岩板で焼いたのかこんがり茶色だ。

「さて、どうやってゆっくりしようか、だぜ」

スィーで獣道を進む。オフロード仕様のスィーの
スィートベルトを下顎の部分に巻いてぽよんぽよんと揺れながらも
余裕は崩さない。そんなドライブを楽しんでいると横目に
れいむとありすとぱちゅりーが仲良く木の間の開けた広場でゆっくりしているのが目に入った。

「よう、ゆっくりしていってね!!!だぜ」
「「「ゆっくりしていってね!!!」」」

挨拶に気付き挨拶を返すれいむ、ありす、ぱちゅりー、いずれも顔だけのゆっくりだ。
見たことの無い顔のまりさだったが、その変わった様子に

「たまにはぼうしがないのもいいね!!!」
「ゆぅん、と・か・い・は・・・べべ、べつにかっこいーなんておもってないんだからね!!」
「むきゅ・・・。おぼうし・・・。なくしちゃった?」

ゆっくりとは無邪気なもので興味がある物に対しては質問攻めしたり殺到する。
どうやら、変わったまりさに皆、興味津々のようだ。

「ぼうしをぬいでまたぼうしがはえてきたら、それもすぐにぬぐ。のーすたいる、だぜ」

表情を一つも変えずにそういいはなつまりさ。
金髪だけが吹く風になびく。そんなまりさにれいむ達は

「「ゆぅ~・・・ぽっ」」
「ぽ・・・。はっ!!あ、ありすはな、ななな、なにもかんじないわ!!!」

思いっきりデレデレで警戒心を失うほど皆、まりさに見ほれていた。
しかし、その時、枝に止まってゆっくり達を狙っていた野鳥が襲い掛かってきた!!

「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」「「れいむー!!」」
れいむ目掛けて飛んできた鳥が暴れるれいむを抑えつけて突付いて弱らせようとしている。
ありすとぱちゅりーがその光景にうわああああと震える中、まりさが鳥に飛び掛った!!

「がぶ、ばーりぼーり、ごっきゅ、むーしゃ、むーしゃ、ぷふう・・・。
 まりさのはらんなかでゆっくりしていってね!!!だぜ」

もはや鳥が居た形跡は跡形も無い。あまりにすごい光景にれいむ達は
「「「ゆ、ゆっくりありがとー!!!」」」
と感謝して去っていった・・・怖かったのかもしれない。

「のにいき、くうかくわれるかなら、まりさはくうんだぜ」
そうひとりで静かに夕暮れの中スィーに乗って去っていくまりさには孤高という言葉が良く似合った。

※野に居るゆっくり物も弱いゆっくりってパターンばっかりなんでたまにはワイルドにしてみました。    即興の人





  • まりさかっこいい!! -- 名無しさん (2008-11-15 19:29:12)
  • 後のドスまりさである

    ありす「あのころのドスはワイルドだったねぇ」
    ぱちゅりー「むきゅ、そんなこともあったわねぇ。」
    ドスまりさ「は、恥ずかしいんだぜ‥。」 -- 名無しさん (2008-11-16 05:28:23)
  • まりさにげろ!
    鴉天狗が! -- 名無しさん (2012-08-19 20:07:33)
  • スィートベルトかぁ 上手いなぁ
    -- ふらん (2012-08-26 17:42:01)
  • ワイルドだろう~? -- 名無しさん (2012-09-15 21:53:03)
  • スギちゃんまりさ -- 名無しさん (2013-09-13 04:15:33)
  • スィートベルト吹いたww -- 名無しさん (2013-09-24 23:13:19)
名前:
コメント:

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2013年09月24日 23:13