ちぇんの一日・要約。
午前6時。ちぇんが起きた。まだ太陽はちゃんと出ていないので毛布に包まりつつコロコロと転がる。
「あたたかいよぉ、だけどねちゃだめなんだよぉ、わかるねぇ?」と独り言をのたまいながら。
もちろん子ちぇんを潰さないように細心の注意を図る。「まだ、ちっちゃいからねぇ」
7時 朝日が部屋の中に入ってきたので
「ゆっくりしていってね!!」
と言う。これはゆっくり敷きの挨拶の仕方だ。子ちぇんもその声に起床する。
「ゆっくりおはよう!」「ふぁぁぁぁ……おはよ」
お姉さんもその声で渋々起床。
「でも後五分……ゲヴォォォォ!?」
「あさごはんをたべないといけないんだよぉ、わかるねぇ?」
またお姉さんが布団に戻ろうとするのでダイビングちぇんプレス(お姉さん命名)で強制覚醒。
7時半 朝食・今日は食パン。さして甘くはないが何度も噛めばほのかな甘みがでてくる。
「あまくなってきたよぉ」と子ちぇんも気づいたようである。
コレはコレで美味しい。
8時 お姉さんが大学に行った。
「大学近いっていっても毎回急な坂の上り下りは勘弁だわ……引っ越すか」
これからお姉さんは夕方までは帰ってこないのでお留守番だ。とりあえず子ちぇんと窓際で日光を浴びつつゆっくりする。
11時 寝ていた。
「ねすぎてたんだよぉ、わかるよぉ」
飛び起きて子ちぇんにあげるお昼ご飯を取り出すべくお姉さんに言われたテーブルの上に飛び乗る。今日のお昼はお饅頭のようだ。
「あまいものだねぇ、わかるよぉ」
0時 子ちぇんを起こして、お昼ごはんにする。お姉さんが敷いてくれていたタオルケットの上にお饅頭を置きながら
「ちゃんといただきます、というんだよぉ、わかるねぇ?」
と子ちぇんに食事前の挨拶を教える。
「わかるよぉ、ゆっくりいただきます!」「いただきます!」
1時 子ちぇんが尻尾を見てうずうずしているようなので尻尾で遊ばせる。
「おかーさんのしっぽがつかまらないよぉ」
「ちびちゃんがもっとおおきくなればつかまえられるようになるよぉ」
「ゆぅぅぅ……わからないよぉ」
まぁ、大きくなれば捕まえられるはずだ、多分。
2時「「Zzz………」」
二匹仲良く毛布に包まって寝ている。ここにお姉さんが帰ってきたら確実にモフっていただろう、と断言できる。
なお、お姉さんは授業を受けていた。
「フロイトもユングももういいわ!!」
6時 ドアのほうからの物音でちぇん親子は目が覚めた。
お姉さんは妙にやさぐれて帰ってきた。かなり力を入れていたレポートの評価が『C・心理学科舐めんな』だったからなのだが。
「うぃぃぃぃぃ……ただいまぁぁぁぁ…」
「ゆっくりおかえり!!」
「聞いてよぉ、教授ってばさぁ……」
「うんうんわかるよぉ」
お姉さんの愚痴をあまり理解してないながらも相槌をうつのもちぇんの役目である。
子ちぇんは相変わらず親の尻尾にじゃれ付いている。
7時 夕ご飯の時間だ。 お姉さんはカレーを作ったのだがちぇん達はあまり辛いものを食べられないので別枠として
「カレーの王○様」を作っておいた。
「いただきます」「「ゆっくりいただきます!!」」
数分後に「しあわせぇぇぇぇぇぇ!」という声が聞こえた事からどうやら気に入ったようだ。
食事中お姉さんが
「なぁそういえばお前等って子供はどう作るんだ?」
と質問をしたがうーぱっくが届けてくれるんだよ、の一点張りだった。どうやら本当にうーぱっくとやらが届けてくれるらしい。
8時 風呂の時間である。ちぇん達は風呂があまり好きではないので逃げ出すがあっさりお姉さんにつかまり風呂場に引っ張られていった。
「た、たすけてぇぇぇぇ!!」「おかぁぁさぁぁぁぁぁぁぁぁん!」
ガラガラと風呂場の戸が閉じ、直後に「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」と声がしたからシャワーをされたご様子。
風呂場から出てきたときにすっきりー!と言ってるあたり、現金というかなんというか。
暖かくなったせいかちぇん達は眠そうである。毛布の前に二人を降ろすと毛布に包まり、即座に寝息を立て始めた。
それを確認してお姉さんはその一角に光が入らないように壁(といってもダンボールを立てて上にタオルケットをかけただけ)
を作ってから、課題を始めた。
ちぇんのある日の一日はこんなものだった。
後書き
ちぇんはある意味猫っぽいので家にいる場合はこんな感じなんでしょうか、
と猫を飼っている友人に見てもらったところ
「オマエは未だ猫の恐ろしさを知らないからこんな風に書けるんだ!」といわれました。
何を彼は見たのでしょうか………。猫に「幽(かすか)」って……バッドエンドがそんなに見たいのでしょうか。
最終更新:2008年11月30日 17:43